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アニメ『ルパン三世シリーズ』のテレビスペシャルアニメ ウィキペディアから
『ルパン三世 東方見聞録 〜アナザーページ〜』(ルパンさんせい とうほうけんぶんろく アナザーページ)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第23作[1][2]。2012年11月2日に日本テレビ系列の『金曜ロードSHOW!』にて放送された。視聴率は13.2%。
ルパン三世 東方見聞録 〜アナザーページ〜 | |
---|---|
ジャンル | 単発テレビアニメ |
原作 | モンキー・パンチ |
脚本 | 日高勝郎 |
監督 | 亀垣一 |
声の出演 |
栗田貫一 小林清志 浪川大輔 沢城みゆき 山寺宏一 井上麻里奈 朴璐美 永井一郎 石井康嗣 ほか |
音楽 | 大野雄二 |
言語 | 日本語 |
製作 | |
プロデューサー |
中谷敏夫 小島哲 岩佐直樹 |
制作 | 日本テレビ(企画・制作) |
製作 | トムス・エンタテインメント (製作・著作) |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
初回放送 | |
放送期間 | 2012年11月2日 |
放送時間 | 21:00-22:54 |
放送枠 | 金曜ロードSHOW! |
放送分 | 114分 |
回数 | 1回 |
番組年表 | |
前作 | ルパン三世 血の刻印 〜永遠のMermaid〜 |
次作 | ルパン三世 princess of the breeze 〜隠された空中都市〜 |
『金曜ロードショー』から『金曜ロードSHOW!』へのリニューアル後、初めて放送されたルパン三世のTVスペシャルである。
マルコ・ポーロの旅行記『東方見聞録』をテーマにしており、殺人犯の汚名を着せられたルパンと次元がイタリアから日本へ逃亡するロードムービー的展開と、日本での五ェ門の修行という2つの視点からストーリーが進められてゆく。物語の終盤では『TV第2シリーズ』第155話(最終話)「さらば愛しきルパンよ」を回想するシーンがあるなど、全体的に『TV第2シリーズ』のオマージュが散りばめられた構成となっている。
監督は、2006年に放送されたTVスペシャル『ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ』や2009年に放送された『ルパン三世VS名探偵コナン』でも監督を務めた亀垣一、脚本は『夏休みの恋人』の日高勝郎[3]。キャラクターデザインには、1994年に放送されたTVスペシャル『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』や1995年に放送されたTVスペシャル『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』、『名探偵コナン』シリーズのキャラクターデザイン・総作画監督を長年担当している須藤昌朋が17年振りに起用され[注 1]、前記した2作と同じ『TV第1シリーズ』に近いデザインとなった。なお、本作では須藤の他に、『名探偵コナン』の制作スタッフである、山本泰一郎(監督)、海鋒重信(当時のコナンテレビシリーズ色彩設計)がそれぞれ絵コンテ・色彩設計担当に充てられている。
なお、本作に1シーンのみ登場したインターポールの長官(声:坂本大地)は、顔や着用している服に至るまで『TV第1シリーズ』後半に準レギュラーで登場していた警視総監[注 2]に酷似している。なお、『TV第1シリーズ』で警視総監を演じていた永井一郎は、本作に住職として出演している。
ルパンの衣装デザインは、前年放送のTVスペシャル『ルパン三世 血の刻印 〜永遠のMermaid〜』で若干の変更(従来の青系ワイシャツから黒のワイシャツへの変更)があったが、本作で従来のTVスペシャルの標準的衣装デザインに完全に戻された。
エンディングテーマに「ルパン三世 愛のテーマ」が起用されるのは、2007年に放送されたTVスペシャル『ルパン三世 霧のエリューシヴ』で今井美樹がボーカルを務めたものに続いて2度目となる。また、今回ボーカルを務めたDOUBLEも、TVスペシャルエンディングテーマを歌うのは、2005年に放送されたTVスペシャル『ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』の「夢のカケラ」に続いて2度目である。
イタリアのジェノバにあるサン・ジョルジョ宮殿で、マルコ・ポーロの書いた旅行記『東方見聞録』の幻の1ページ、「アナザーページ」が発見された。そのアナザーページには、マルコ・ポーロが遺した財宝の在り処が記されているという。
ある晩、サン・ジョルジョ宮殿で、アナザーページを発見したテオ・アルジェント教授が殺害され、それと共にアナザーページは奪われていた。たまたま現場にいたルパンは警備員たちに追われ、アナザーページを手に宮殿を脱出するが、そこに黒服の男たちが襲いかかり、アナザーページを奪われてしまう。ところが、彼らは突然炎に包まれ消えてしまった。間一髪炎から逃れたルパンは、残されたアナザーページを拾って立ち去る男を目撃する。
後日、アルジェント教授の助手だったクラウディオ・ベラルディの証言で、ルパンがアルジェント教授殺害の犯人だとされる。「ルパンがそんなことをする訳がない」と主張する銭形警部は、アルジェント教授の孫娘リサ・アルジェントに事情を聞きに行くが、リサはベルナルドの部下に襲われ、逃げ出してしまう。
一方、無実の罪を着せられたルパンは次元と合流し、次元に今回の計画を話したものの、また不二子にねだられてやっていることを知った次元は関わりたくないとルパンの誘いを断り、立ち去ろうとする。ところがそこで、ベルナルドの部下に追われるリサに遭遇し、偶然助け出す。ルパンはリサに名前を聞かれた際、正体を隠す為、たまたま見かけたカーネル・サンダースの人形からとっさに「ICPOのカーネル警部(ルパン)と、その部下のサンダース刑事(次元)」と名乗る。彼女がアルジェント教授の孫であることを知ったルパンは、何とか協力を得られないかと考えるが、そこに銭形とクラウディオの二人が現れる。ひとまず逃げ出そうとするも、そこにちょうどよく不二子が現れ、リサを保護してもらう。ところが不二子はすでにベルナルドと組んでいて、リサはベルナルドのアジトであるロンバルト重工の工場に監禁されてしまった。ルパンと次元はそこへ潜入してリサを助け出す。ルパンはそこで、アナザーページを奪い去った男の正体がベルナルド・ビラールであることを突き止め、アナザーページを奪回するとともに、とあるシステムのデータを入手した。3人はアナザーページの謎を解くために、一路北京に向かう。
その頃、日本の岩手県平泉の山奥では、「剣を捨てるべきか否か」と悩んだ五ェ門が1人修行の日々を送っていた。五ェ門は修行中に出会った住職に案内されて彼の寺を訪れるが、そこで住職の孫娘である三姉妹(博美、留美、亜美)に家宝を狙った賊と勘違いされ、襲われてしまう。姉妹の長女博美は「腕試し」と称する襲撃に躊躇し、五ェ門を助けようとするが、逆に危ないところを五ェ門に助けられ、彼に想いを寄せるようになる。二人の仲を見た住職は五ェ門を本堂の奥に呼び、自分たちの正体を明かす。実は住職たちは平泉で死んだ武蔵坊弁慶の所有していた七つ道具を死守し、長い間行方不明となっている弁慶の「黄金の太刀」を探す役目を負っている一族だった。しかし、住職は孫娘たちには一族の宿命を負って欲しくないと考えており、「宿命に躍起となっている博美を救って欲しい」と五ェ門に頼み込み、五ェ門も協力を約束する。
マルコ・ポーロの足取りを追うように北京に到着したルパンは、待ち受けていた銭形にわざと捕まり、財宝に関する情報を知る中華マフィアの包龍とともに刑務所から脱出する。包龍の経営するカジノを訪れたルパンは、包龍から「マルコ・ポーロは中国の東方に旅立った」という伝承を聞き、アナザーページに刻まれていた文字を解読した結果、日本の平泉に財宝があることを確信する。しかし、直後にベルナルドの襲撃を受けてしまい、なんとか逃げ出して、包龍からクルーザーを譲られたルパンたちはそのまま日本へと向かう。
平泉に到着したルパンたちは住職や五ェ門と出くわし、彼らの話からマルコ・ポーロの財宝と弁慶の遺産が共通したものであることを知り、共に財宝の在り処を調べる。そこにルパンたちの行き先を突き止めたベルナルドが部下を差し向けて来た。リサを助けようとした博美は連れ去られてしまい、責任を感じたリサにルパンはワルサーを渡す。その頃偶然、リサを発見した銭形も現地へと急ぐのであった。博美の行方は掴めず、途方に暮れていたリサの前に再びクラウディオが現れ、そこにルパンも駆けつける。クラウディオはルパンのことを、アルジェント教授を殺した犯人のルパン三世だと叫び、ルパンも自分がルパン三世であることを初めてリサに明かす。正体を知ったリサは慟哭してワルサーを向けるも、ルパンから事件の真相が明らかにされる。
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