ランディ・アロサレーナ

キューバ生まれのメキシコのプロ野球選手 ウィキペディアから

ランディ・アロサレーナ

ランディ・アロサレーナ・ゴンサレスRandy Arozarena González,[注 1] 1995年2月28日 - )は、キューバ共和国ラ・アバーナ州ハバナ出身のメキシコプロ野球選手外野手)。右投右打。MLBシアトル・マリナーズ所属。

概要 シアトル・マリナーズ #56, 基本情報 ...
ランディ・アロサレーナ
Randy Arozarena
シアトル・マリナーズ #56
Thumb
タンパベイ・レイズ時代
(2020年)
基本情報
国籍 メキシコ
出身地  キューバ
ラ・アバーナ州ハバナ
生年月日 (1995-02-28) 1995年2月28日(30歳)
身長
体重
5' 11" =約180.3 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手
プロ入り 2016年 アマチュアFA
初出場 LMB / 2016年4月17日
MLB / 2019年8月14日
年俸 $4,150,000(2023年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム メキシコ
WBC 2023年
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経歴

要約
視点

キューバ時代

Thumb
キューバ代表として第26回AAA世界野球選手権大会に参加したアロサレーナ
(2013年9月6日)

2013-14年と2014-15年シーズンにかけてセリエ・ナシオナル・デ・ベイスボル(SNB)のベゲーロス・デ・ピナール・デル・リオに所属[3]

14年に父が亡くなり、家族を支えるためにも翌15年に母と相談の上で亡命を決意。夜のカリブ海カヤックのようなボートで8時間かけてメキシコへ渡り、亡命した[4]

プロ入りとブルズ時代

2016年4月17日にリーガ・メヒカーナ・デ・ベイスボルティフアナ・ブルズでプロデビュー。ブルズでは4月中の5試合のみに出場し、5月3日にFAとなった。

カージナルス時代

2016年8月1日にメジャーリーグ・ベースボールセントルイス・カージナルス契約金125万ドルマイナー契約を結んだ[5]。シーズンオフにウィンターリーグであるリーガ・メヒカーナ・デル・パシフィコ(LMP)のマジョス・デ・ナボホア英語版に所属。以降、2018年までの毎年オフにマジョスに所属している。

2017年4月6日に傘下A+級パームビーチ・カージナルス英語版でマイナーデビュー。6月14日に行われたフロリダ・ステートリーグ(FSL)オールスターゲームに招集された[6]。6月30日にAA級スプリングフィールド・カージナルスに昇格。このシーズンは2チーム合計で、490打席打率.266、11本塁打OPS.783を記録した。

2018年スプリングトレーニングでは招待選手として参加した[7]。シーズンはAAA級メンフィス・レッドバーズで迎えた。5月4日にAA級スプリングフィールド・カージナルスに降格、5月18日にAAA級メンフィスに再昇格。7月に行われたオールスター・フューチャーズゲームでは世界選抜として選出[8]。7月17日にA+級パームビーチに降格、8月1日にAAA級メンフィスに再昇格。レギュラーシーズン成績は2チーム合計で、413打席で打率.274、12本塁打、OPS.792を記録。AAA級メンフィスが地区優勝したため、パシフィックコーストリーグ(PCL)プレーオフに出場。チームはリーグ優勝を果たし、トミー・エドマンとともにPCLプレーオフMVPに選出される[9]。その後、チームはAAA級年間優勝決定戦でも勝利した。

2019年のスプリングトレーニング中に右手を骨折したため、故障者リスト英語版入りし、4月の開幕を迎えた[10][11]。5月11日にAA級スプリングフィールドで実戦復帰、6月12日にAAA級メンフィスに昇格[12][13]。8月12日にホセ・マルティネスが10日間故障者リスト入りした入れ替わりでメジャー昇格[14]。8月14日に行われたカンザスシティ・ロイヤルズで「9番・中堅手」で先発出場しメジャーデビュー。この試合ではメジャー初安打となる適時内野安打を記録した[15]。9月25日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦でメジャー初本塁打を記録。メジャーでの出場は19試合に留まったが、打率.300、出塁率.391を記録した。またポストシーズンにも25人枠入りし、ワシントン・ナショナルズとのディビジョンシリーズで代打として5試合に出場したが安打はなかった。

レイズ時代

2020年1月9日にマシュー・リベラトーレとドラフト下位指名権とのトレードで、ホセ・マルティネスとドラフト上位指名権と共にタンパベイ・レイズへ移籍した[16]。シーズンではCOVID-19の影響で60試合の短縮シーズンになった。自身も開幕前の検査で陽性反応が出て特別故障者リスト入りになり、陰性になるまで約1カ月かかった。8月30日にシーズン初出場。最終的に23試合の出場で打率.281、7本塁打、11打点を記録した。ポストシーズンは先発で起用され、トロント・ブルージェイズとのワイルドカードシリーズ英語版第2戦では3安打を記録。ニューヨーク・ヤンキースとのディビジョンシリーズでは打率.421、第1戦から3試合連続本塁打を放つ活躍でシリーズ突破に貢献した[17]リーグチャンピオンシップシリーズでも最終第7戦の先制本塁打を含む4本塁打を放ち、ポストシーズンの本塁打数の新人新記録を更新し、新人野手では史上初となるシリーズMVPに選ばれた[18]ロサンゼルス・ドジャースとのワールドシリーズでも3本塁打を放って1年のポストシーズンでの最多本塁打記録(10本塁打:従来の記録は2002年のバリー・ボンズ他2名が記録した8本塁打)を樹立したが、チームは2勝4敗で敗れた[19]

2021年は141試合の出場で打率.274、20本塁打、69打点、20盗塁を記録した。オフの11月15日に球団史上4人目、キューバ出身選手として6人目となる新人王を受賞した[20]

2022年は153試合の出場で打率.263、20本塁打、89打点、32盗塁を記録した。

2023年は開幕後の13試合で打率.314、3本塁打、16打点を記録し、レイズの開幕13連勝に貢献した。6月29日に外野手部門のファン投票で初となるオールスターゲームに選出された[21]

マリナーズ時代

2024年7月25日にブロディ・ホプキンス、エイダン・スミス及び後日発表選手とのトレードでシアトル・マリナーズに移籍した[22]

代表経歴

2023年はキューバ政府の方針転換により亡命選手にもワールド・ベースボール・クラシックへの参加資格が与えられたが、キューバ代表ではなく、帰化したメキシコ代表に選出され、参加。準決勝の日本戦(ローンデポ・パーク)では岡本和真が記録した本塁打性の打球を好捕するなどし、日本代表を苦しめた[23]。最終的にメキシコは敗れ準決勝で敗退となったが、自身は大会ベストナイン(外野手)に選出された[24]

人物

2018年にメキシコで生まれた娘がいる[25]。弟のライコは、北米プロサッカー2部リーグ・USLCタンパベイ・ローディーズゴールキーパーである[26]

2020年11月23日に、元交際相手との間にできた2歳の娘を連れて帰ろうと元交際相手の父親と揉み合いになったところ、誘拐罪暴行罪ユカタン州にて逮捕された[27]。元交際相手が被害届を出さなかったため、2日後には釈放された[28]

2022年にメキシコの市民権を得て、2023 ワールド・ベースボール・クラシックメキシコ代表になった[29]

自身が本塁打や適時打を打った時などに見せる“腕組み英語版ドヤ顔ポーズ”のパフォーマンスは、2023年ワールド・ベースボール・クラシックではメキシコ代表の象徴となり、メジャーリーグや日本でも大いに話題となった[30]

自身の半生を描いた映画が公開予定だったが[31]、2023年に製作が中止になったことを本人が明らかにした[32]

詳細情報

年度別打撃成績

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O
P
S
2019 STL 19232046101102210020140.300.391.500.891
2020 TB 237664151820741114001605222.281.382.6411.022
2021 141604529941453232024369201005564141709.274.356.459.815
2022 1536455867215441320261893212024621115617.263.327.445.773
2023 1516545519514019323234832210058011815610.254.364.425.789
2024 1004093504574190151383716703450111013.211.318.394.712
SEA 54239199324614057523430128011684.231.356.377.733
'24計 154648549771203302021360201004730221697.219.332.388.720
MLB:6年 6412650229935758312899110023141004301726377167745.254.346.436.782
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  • 2024年度シーズン終了時

MLBポストシーズン打撃成績

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O
P
S
2019 STL NLDS 3330000000000000020.000.000.000.000
NLCS 2210000000100000110.000.500.000.500
2020 TB ALWC 2983421081010010010.500.5561.0001.556
ALDS 5211958003173000010140.421.476.8951.371
ALCS 73028691042260000210100.321.367.7861.152
WS 6262258003174010041042.364.462.7731.234
2021 ALDS 419154510193200040040.333.474.6001.074
2022 ALWC 21090100010000010050.111.200.111.311
2023 ALWC 2880310040000000020.375.375.500.875
出場:5回 3312811323385111781732001322332.336.414.6901.104
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  • 2023年度シーズン終了時
  • 太字はMVP受賞

WBCでの打撃成績

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2023[33] メキシコ 628208960118900061250.450.607.900
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年度別守備成績

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左翼(LF)中堅(CF)右翼(RF)




































2019 STL 10000----571001.000640001.000
2020 TB 14141011.000230001.00030000----
2021 81109411.99110000----53981001.000
2022 104157450.970-25410001.000
2023 1392458011.000--
2024 89148420.9877170001.000-
SEA 511101001.000240001.000-
'24計 140258520.9929210001.000-
MLB 4797832283.99017311001.000871431001.000
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  • 2024年度シーズン終了時

表彰

MLB
国際大会
  • オールWBCチーム:1回(外野手部門:2023年
  • WBCフェニックスラウンドMVP:1回(2023年)

記録

MiLB
MLB

背番号

  • 66(2019年)
  • 56(2020年 - )

脚注

関連項目

外部リンク

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