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打率
野球やソフトボールやクリケットにおいて打数あたりの安打を記録した割合 ウィキペディアから
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打率(だりつ、英:Batting average / BA, AVG)は、野球やソフトボールやクリケットにおいて打者を評価するための統計的指標の一つ。
野球とクリケットをまたいでの概要
クリケットの打率の影響を受けて、野球の打率が成立した[1]。
クリケットでは、18世紀以来、打率という指標が用いられていたのだが、出塁(進塁)/ アウト という率が用いられていた。
野球の成立に重要な役割を果たして「野球の父」と呼ばれているイギリス人ジャーナリスト、ヘンリー・チャドウィックはもともとクリケットをして育った人物であるが、彼が19世紀末にクリケットの影響を受けてそれに似た指標を用いることを思いついた。ただし、クリケットの打率の数式である 出塁(進塁) / アウト をそのままコピーするのではなく、安打数 / 打数 という数式を使うことを思いついた。というのは、クリケットでは出塁(進塁)はもっぱら打者の個人的スキルによるものなのでクリケットの数式で良いのだが、野球では出塁(進塁)は他に良い打者がいるかどうかの影響を少なからず受けるから、野球という競技の特性を考えるとこちらの数式のほうがひとりひとりの打者の個人的な能力を測るのに一層適した指標を提供するであろう、と気づいたからである。
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野球の打率の概要
- 打率 = 安打 ÷ 打数
打率は打者の打数あたりの安打割合を上記の計算式で表す。1859年にヘンリー・チャドウィックによって作り出された。チャドウィックは打者の攻撃力を測る指標を作るにあたってクリケットを参考にしたために、クリケットには存在しない四球の扱いに関して「四球は完全に投手のミスである」とし、公式には算入しなかった。チャドウィックは当初は四球を実際に失策としてスコアに記録していたが、周囲の反対から後に見直している。しかし、あくまで四球は打者とは無関係であると譲らなかった。
戦前から日本に存在しており、敵性語からの用語の言い換えも経験した野球というスポーツの背景上、慣例的に歩合(割・分・厘・毛・糸)で表す場合が多く、百分率(パーセント)は用いない。上記の式で算出された数値の小数第4位を四捨五入して第3位までの値を打率として用いる。整数部分の0は省略する場合が多い。
打率の高い選手は「確実性の高い打者」「安定感の高い打者」などと言われており、規定打席に到達し打率3割以上が一流の目安とされる[2]。シーズンの規定打席に到達した打者の中で打率第1位の打者は首位打者と呼ばれる。なお、選手が移籍した場合の扱いとして、MLBをはじめとする多くのプロリーグでは、「同一リーグ球団間の移籍については合算、別リーグ球団については在籍リーグごと別々」にて個々の選手の打率を計算し、タイトル決定を行っている[3]。
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得点圏打率
得点圏打率(とくてんけんだりつ、BA/RISP (Batting Average with Runners in Scoring Position) )とは、野球において二塁または三塁に走者がいる場合の打率のこと[4]。
シーズン得点圏打率の日本プロ野球記録は、1985年シーズンに落合博満(ロッテオリオンズ)が記録した.492(2021年シーズン終了時点)[4]。メジャーリーグベースボールでのシーズン得点圏打率(100打席以上)の記録は、1980年にジョージ・ブレット(カンザスシティ・ロイヤルズ)が記録した.469。2001年にイチロー(シアトル・マリナーズ)は歴代3位(当時)となるシーズン得点圏打率.445を記録した[5]。
打率傑出度
打率傑出度(だりつけっしゅつど、Relative Batting Average)とは、リーグ平均を考慮した相対的な打率のこと。
- Player's Avg. = 個人打率
- League Avg. = リーグ平均打率
- [6]
出典では例えば1930年にナショナル・リーグ1位の.401を記録したビル・テリーと1968年にアメリカン・リーグ1位の.301を記録したカール・ヤストレムスキーは一見大きな差があるが、RBAだとテリーが1.328、ヤストレムスキーが1.310と相対的にはほとんど差がなく、それは1930年のナ・リーグ平均打率がMLBで20世紀で最も高い.303であったのに対し1968年のア・リーグは平均打率.230とMLB史上最も低かったからであると説明されている[6]。1.3という数値はリーグ平均より30%上回っていることを表す[6]。
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メジャーリーグベースボール
首位打者
→「首位打者 (MLB)」を参照
個人通算記録
個人シーズン記録
各年度リーグ平均記録
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日本野球機構
首位打者
→「首位打者 (日本プロ野球)」を参照
個人通算記録
- 記録は2024年シーズン終了時点。4000打数以上が対象[175]。
個人シーズン記録
参考記録
- 記録は2024年シーズン終了時点
- 各年度リーグ平均記録
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韓国プロ野球
KBOリーグでの打率。
KBOリーグ個人通算打率順位[190]
- 1. 李政厚 .340
- 2. 장효조(張孝祚) .331
- 3. キム・テギュン .323
- 4. 孫児葉 .322
- 5. キム・ヒョンス .321
- 6. チェ・ヒョンウ .318
- 7. ヤン・ジュンヒョク .316
- 8. 羅成範 .316
- 9. 徐建昌 .315
- 10. ジェイ・デイビス .313
KBOリーグ1シーズン打率順位[191](ランキング選手、所属チーム、打率、年度、備考)
- 1. 白仁天、MBC青龍、1982年 .412、(最初で最後の4割記録)
- 2. 李鍾範、ヘテタイガース、1994年、 .393
- 3. 張孝祚、三星ライオンズ、1987年、 .387
- 4. エリック・テイムズ、NCダイノス、2015年、.381
- 5. チェ・ヒョンウ、三星ライオンズ、2016年、.376
- 6. 張孝祚、三星ライオンズ、1985年、.373
- 7. マ・ヘヨン、ロッテジャイアンツ、1999年、.372
- 8. 朴龍澤、LGツインズ、2009年、.372
- 9. ホン・ソンフン、ロッテジャイアンツ、2009年、.371
- 10. 徐建昌、ネクセン・ヒーローズ、2014年、.370 (最初に200安打を突破)
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台湾プロ野球
台湾プロ野球、現・中華職業棒球大聯盟での打率。(年、選手名、チーム名、打率)
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ソフトボールの打率
→詳細は「ソフトボールの打率」を参照
クリケットの打率
Batting average = Runs scored / Number of times out
クリケットの打率
脚注
関連項目
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