マディソン・スクエア・ガーデン

ニューヨークにある多目的室内競技場 ウィキペディアから

マディソン・スクエア・ガーデンmap

マディソン・スクエア・ガーデンMadison Square Garden、略称:MSG)は、アメリカ合衆国ニューヨーク市マンハッタン8番街と31-33丁目にあるスポーツアリーナおよびエンターテインメント会場である。単に "Garden" とも呼称され、日本語表記の記事ではマジソン・スクエア・ガーデンと表記している記事もある。

概要 マディソン・スクエア・ガーデン MSG, 施設情報 ...
マディソン・スクエア・ガーデン
MSG
マディソン・スクエア・ガーデン
施設情報
所在地 ニューヨーク市マンハッタン区ペンシルベニアプラザ4
起工 1964年10月29日[1]
開場 1968年2月21日
所有者 マディソン・スクエア・ガーデン社
運用者 マディソン・スクエア・ガーデン社
建設費 3億7,500万ドル
設計者 Charles Luckman Associates
Brisbin Brook Beynon Architects
構造設計者 Severud Associates[2]
サービス
エンジニア
Syska & Hennessy, Inc.[3]
総合建設者 Turner/Del E. Webb[3]
使用チーム、大会
ニューヨーク・ニックスNBA
(1968年 - 現在)
ニューヨーク・レンジャースNHL
(1968年 - 現在)
ニューヨーク・ナイツ(AFL
(1988年)
ニューヨーク・リバティWNBA
(1997年 - 現在)
ニューヨーク・シティホークス(AFL)
(1997年 - 1998年)
ニューヨーク・タイタンズ(NLL
(2007年 - 現在)
収容人員
19,033人(バスケットボール
17,200人(アイスホッケー
20,000人(コンサート
20,789人(ボクシング
22,292人(レスリング
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2万人収容のスポーツアリーナと、5千人収容のシアターなどで構成されている。当初の建物はマディソン・スクエア公園の北側に建てられたことが、名前の由来である。

概要

マディソン・スクエア・ガーデンの建物は過去に4回の移設があり、最初に建設された場所が実際にマディソン・スクエアという名前だった。現在の建物は1968年に完成した。これは、ペンシルベニア駅の敷地の上に建っている(駅は地下にある)。荘厳なボザール様式旧駅舎を取り壊し、駅舎とマディソン・スクエア・ガーデンを新築する際には、歴史建造物保存の観点から反対運動も起こった。

NBAニューヨーク・ニックスバスケットボール)、NHLニューヨーク・レンジャースアイスホッケー)、NLLのニューヨーク・タイタンズ(ラクロス)のホームであり、大規模なコンサート会場であることで有名である。また、プロレスボクシングサーカスの興行においても重要な歴史を持つ。

19世紀からプロレス・ボクシングの試合が行われ、WWEがWWWF時代よりMSGを本拠地として定期戦を行い、年間最大の大会であるレッスルマニアを最初に行った会場という所以である種の神聖視をされていることや、ジャイアント馬場アントニオ猪木藤波辰巳ら日本人レスラーもMSGのリングに上がり活躍していたことから「格闘技の殿堂」としても馴染みが深い会場である。後に在日米軍入りしてリック吉村として活躍するフレデリック・ロバーツのプロボクサーデビューもMSGのリングであった[4]

また、ニューヨークという世界的に影響力のある都市の主要コンサート会場であることから、世界中のロックミュージシャンなどがこの会場を目指している。

歴史

開催される行事

マディソン・スクエア・ガーデンでは、年間400以上のイベントが開催されている。

アーティスト

  • 当会場では2015年にビリー・ジョエルが最多公演記録を更新した。また、ジョエルは2018年7月にマディソン・スクエア・ガーデンで100回目の公演を達成した。
  • 日本人アーティストでマディソン・スクエア・ガーデンの舞台に初めて立ったのはLOUDNESS[注釈 1][7]。1991年8月31日にはオルケスタ・デ・ラ・ルスがサルサイベント「ザ・ニューヨーク・サルサ・フェスティバル'91」に出演。後にオムニバスアルバム「ニューヨーク・サルサ・フェスティバル’91~ライブ・フロム・マディソン・スクエア・ガーデン~」、映像作品として「マディソン・スクェア・ガーデンのオルケスタ・デ・ラ・ルス」が発売された。また単独公演としては、2012年3月25日L'Arc〜en〜Cielが日本人初となる公演を開催した[8](当初は付随施設のシアターで行うことを発表していたが[9]、後にアリーナに変更された)[10]
  • 2014年10月11日にはX JAPANが公演を行った。
  • 2016年7月15日には、アメリカの5 Seconds of SummerのスペシャルゲストとしてONE OK ROCKが舞台に立った。

シアター

シアター (Theater) は同施設内にある可動式の客席2千~5千席を備えた劇場型会場である。ステージショーや会議、卒業式などで利用されている。ボクシングの会場としても利用されており、近年はMSG本体よりMSGシアターで興行が開催されることが多くなっている。2019年1月8日に高橋竜平が日本人ボクサーとして初めてMSGシアターのリングに立ち、2021年11月27日に尾川堅一IBF世界スーパーフェザー級王座を獲得した。過去にはNBAドラフト及びNHLドラフトが開催されていた。

1968年のオープン時は当時の社長だった人物にちなみフェルト・フォーラム (Felt Forum、1968–1989)、1990年代はじめにパラマウント・シアター (Paramount Theater、1991–1997)、2007年にワシントン・ミューチュアル命名権を取得しワム・シアター (WaMu Theater、2007–2009) となるが、リーマンショックで命名権を手放してからはマディソン・スクエア・ガーデン・シアター(The Theater at Madison Square Garden、1997-2007、2009-2018)となっていたが、2018年からは フールー・シアターHulu Theater、2018-)と何度か名前が変わっている。

大規模改修と移転計画

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全面改修工事終了後のMSG、スコアボードが一新、また天井にラウンジが設置された。(写真は2014年ビッグ・イースト男子バスケ選手権)

MSGは2011年から3期に分かれて改修工事が行われ、主にコンコースや大型映像装置のLED化、更衣室、ロッカールーム、控室の改修、さらにアリーナ天井にラウンジが設置された。これに伴いWNBAのリバティは改修工事期間中、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターでプレーされていた[11][12]

また、現在ペンシルベニア駅を大規模改修する計画が進行中であり、契約上マディソン・スクエア・ガーデンは2023年までにペンシルベニア駅の敷地から立ち退かなければならないことになっている。MSGサイドは更なる契約の延長を求めているが、駅サイドは有数の世界都市ニューヨークにふさわしい駅舎とするために立ち退きを求めている。 移転先の有力候補は9番街と28-30丁目に建つUSPSモルガン郵便施設 (Morgan Postal Facility) の敷地である[13][14]

「マジソンバッグ」

  • マジソンスクエアーガーデンバッグ(エース株式会社による表記)
    エース株式会社が、1968年から1978年にかけて、製造・販売していた絹目ビニール製バッグ。創業者・新川柳作の考案による。表面にMADISON SQUARE GARDEN / SPORTSMAN CLUB / boxing wrestling footballの文字と星条旗またはワシのマークが入れられ、学生用バッグとして人気があった。一部の中学校では“スポーツバッグ”の呼称でも呼ばれていた[15]。なお、エース株式会社は、本品の意匠登録をしていなかった模様で、廉価版の模造品が続出した。
    この意匠は、エース株式会社のオリジナルであり、マディソン・スクエア・ガーデンにはない。

脚注

関連項目

外部リンク

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