スピードワールド

スピードワールド（欧字名:Speed World、1994年5月7日 - 2022年8月10日）は、アメリカ合衆国で生産された日本の競走馬^[1]。主な勝ち鞍に1997年の京成杯。芦毛の怪物候補、^[2]または調教横綱と呼ばれた^[3]。

スピードワールド
欧字表記	Speed World[1]
品種	サラブレッド[1]
性別	牡[1]
毛色	芦毛[1]
生誕	1994年5月7日[1]
死没	2022年8月10日（28歳没）
父	Woodman
母	Gray Tab[1]
母の父	Zulu Tom[1]
生国	アメリカ合衆国[1]
生産者	Grousemont Farm[1]
馬主	市川不動産[1]
調教師	小西一男（美浦北）[1]
競走成績
生涯成績	21戦4勝[1]
獲得賞金	1億4941万0000円[1]
勝ち鞍 GIII 京成杯 1997年

競走馬時代

1996年10月の新馬戦でデビューし、圧倒的1番人気に応え快勝。続く府中3歳ステークスでは5着に敗れるものの、その後ひいらぎ賞、京成杯、クロッカスステークスと3連勝。なかでも京成杯では出遅れ気味のスタートながら馬なりのままで先頭に立ち、そのまま6馬身差をつけて圧勝するというレースを見せている。その後NHKマイルカップへ向け調整されていたが捻挫のため回避し、4歳馬でありながら安田記念に出走、単勝3番人気で3着と好走した。

休養を挟んで毎日王冠に出走し3着に入り、次走マイルチャンピオンシップでは1番人気に支持されたが、人気を大きく裏切り12着と大敗を喫した。なお、マイルチャンピオンシップで1番人気の馬が掲示板を外したのは創設以来本馬が史上初めてであった(それまでの最低着順は1995年ビコーペガサスの4着)。

その後は慢性的な爪の弱さもあって成績は振るわず、1勝もできないまま1999年11月のオーロカップ11着を最後に引退した。

種牡馬時代

引退後は日高スタリオンステーションで種牡馬となったが、地方重賞馬を何頭か輩出するに留まった。後にスピードファームへ移動し、2012年5月3日付で用途変更となる^[4]。その後もスピードファームで功労馬として繋養されていたが、2022年8月10日に死亡した^[5]。28歳没。

主な産駒

• 2002年産
  • サイキョウカチドキ（兼六園ジュニアカップ）^[6][7]
  • スマイルリターン（黒潮ダービー）^[8]
• 2009年産
  • ノゾミカイソク（新春盃）^[9]

ブルードメアサイアーとしての主な産駒

• 2008年産
  • ライステラス（父ソングオブウインド、チューリップ賞2着、阪神ジュベナイルフィリーズ3着）^[10]

競走成績

以下の内容は、netkeiba.com^[11]およびJBISサーチ^[12]に基づく。

年月日	競馬場	競走名	格	距離（馬場）	頭 数	枠 番	馬 番	オッズ（人気）	着順	タイム （上り3F）	着差	騎手	斤量（kg）	勝ち馬/（2着馬）
1996.10.12	東京	3歳新馬		芝1400m（良）	11	4	4	02.7（1人）	1着	1:22.4 (33.9)	-0.7	的場均	53	（マチカネレダ）
0000.11.17	東京	府中3歳S	GIII	芝1800m（良）	13	7	10	01.7（1人）	5着	1:50.3 (35.6)	-0.6	橋本広喜	54	ゴッドスピード
0000.12.15	中山	ひいらぎ賞	500	芝1600m（良）	15	2	3	01.5（1人）	1着	1:36.2 (36.0)	-0.3	的場均	54	（ダッシュゴージャス）
1997.01.07	中山	京成杯	GIII	芝1600m（稍）	9	8	10	01.2（1人）	1着	1:36.3 (37.0)	-1.0	的場均	56	（スルーオグリーン）
0000.03.08	中山	クロッカスS	OP	芝1600m（良）	11	8	10	01.1（1人）	1着	1:34.5 (34.8)	-0.3	的場均	57	（ナイトシーカー）
0000.06.08	東京	安田記念	GI	芝1600m（良）	18	4	7	06.4（3人）	3着	1:34.1 (34.3)	-0.3	田原成貴	54	タイキブリザード
0000.10.05	東京	毎日王冠	GII	芝1800m（良）	9	2	2	03.3（2人）	3着	1:46.3 (34.7)	-0.2	的場均	55	バブルガムフェロー
0000.11.16	京都	マイルCS	GI	芝1600m（良）	18	7	15	03.3（1人）	12着	1:35.4 (37.4)	-2.1	武豊	55	タイキシャトル
0000.12.20	中山	クリスマスS	OP	芝1600m（良）	13	7	11	01.4（1人）	4着	1:35.6 (34.8)	-0.2	武豊	55	プレストシンボリ
1998.06.14	東京	安田記念	GI	芝1600m（不）	17	6	12	20.3（5人）	12着	1:39.8 (38.8)	-2.3	柴田善臣	58	タイキシャトル
0000.07.19	新潟	朱鷺S	OP	芝1400m（良）	11	8	10	04.4（2人）	10着	1:21.0 (36.2)	-1.6	大塚栄三郎	56	タイキマーシャル
0000.10.17	東京	オーロC	OP	芝1400m（不）	8	2	2	05.9（3人）	2着	1:24.8 (35.7)	-0.2	柴田善臣	56	シンボリフェザード
0000.11.28	東京	富士S	GIII	芝1400m（良）	15	3	4	03.5（1人）	9着	1:23.7 (35.3)	-0.7	柴田善臣	57	エアジハード
1999.06.05	東京	エプソムC	GIII	芝1800m（良）	18	5	10	24.4（6人）	13着	1:47.1 (36.0)	-1.1	的場均	57	アメリカンボス
0000.07.18	新潟	朱鷺S	OP	芝1600m（良）	13	2	2	04.4（2人）	5着	1:33.0 (33.9)	-0.2	的場均	56	エアガッツ
0000.08.08	新潟	関屋記念	GIII	芝1600m（良）	18	5	9	02.7（1人）	3着	1:32.1 (35.4)	-0.5	的場均	56	リワードニンファ
0000.09.12	中山	京成杯オータムH	GIII	芝1600m（良）	15	5	10	04.0（2人）	5着	1:33.4 (35.8)	-0.6	的場均	55	サンライズアトラス
0000.10.03	阪神	セントウルS	GIII	芝1400m（良）	13	8	13	04.5（3人）	10着	1:21.9 (35.0)	-1.2	的場均	56	エイシンガイモン
0000.10.23	東京	神無月S	OP	ダ1600m（良）	16	7	14	08.0（4人）	6着	1:36.1 (36.4)	-0.3	的場均	55	チョウカイライジン
2000.11.04	京都	カシオペアS	OP	芝1800m（良）	16	5	9	32.9（7人）	6着	1:46.5 (35.9)	-1.0	藤田伸二	56	センターフレッシュ
0000.11.19	東京	オーロC	OP	芝1400m（良）	17	5	9	14.1（5人）	11着	1:22.3 (35.4)	-1.5	勝浦正樹	55	トロットスター

血統表

スピードワールド (Speed World)の血統			（血統表の出典）[§ 1]
父系	ミスタープロスペクター系			[§ 2]
父 Woodman 1983 栗毛	父の父 Mr.Prospector 1970 鹿毛	Raise a Native	Native Dancer
			Raise You
		Gold Digger	Nashua
			Sequence
	父の母 * プレイメイト Playmate 1975 栗毛	Buckpasser	Tom Fool
			Busanda
		Intriguing	Swaps
			Glamour
母 Gray Tab 1982 芦毛	母の父 Zulu Tom 1969 芦毛	Tom Rolfe	Ribot
			Pocahontas
		Zulu Dancer	Native Dancer
			Navira
	母の母 Pro Tab 1973 芦毛	Al Hattab	The Axe
			Abyssinia
		Prologue	Prince John
			Drama
母系(F-No.)	(FN:22-d)			[§ 3]
5代内の近親交配	Native Dancer 4×4=12.50%、Nasrullah5・5×5=9.38%			[§ 4]
出典	[13] [14] [13] [13][14]

脚注

[脚注の使い方]

1. “スピードワールド(USA)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年10月1日閲覧。
2. “「あの馬が世代最強」「来年は全部これに持っていかれるな」名手たちが絶賛した“消えた天才”…28歳で大往生“芦毛の怪物候補”を覚えているか（島田明宏）”. Number Web - ナンバー. 2024年7月6日閲覧。
3. “歴史が証明。クラシックを制すのはトライアルシーズンに「化けた」馬 (3ページ目)”. 集英社 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva (2021年2月10日). 2024年7月6日閲覧。
4. スピードワールド（USA） - 血統書サービス、2022年4月21日閲覧。
5. 馬・牧場・施設検索 - 競走馬のふるさと案内所、2022年9月1日閲覧。
6. “サイキョウカチドキ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年10月1日閲覧。
7. “スピードワールド産駒、重賞初制覇 [News]”. 中央競馬実況中継 競馬実況web. 日経ラジオ社 (2004年9月14日). 2019年10月1日閲覧。
8. “スマイルリターン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年10月1日閲覧。
9. “ノゾミカイソク”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年10月1日閲覧。
10. “ライステラス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年10月1日閲覧。
11. “スピードワールドの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年10月1日閲覧。
12. “スピードワールド 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年10月1日閲覧。
13. “スピードワールド(USA) 血統情報：5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年10月1日閲覧。
14. “スピードワールドの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年10月1日閲覧。

外部リンク

• 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post
• スピードワールド(USA) - 競走馬のふるさと案内所