みよし市
愛知県の市 ウィキペディアから
概要

2005年の国勢調査では人口56,252人であり、市制を施行する要件を満たした。
2010年1月4日、西加茂郡三好町が市制を施行したが、2006年に徳島県で三好市が誕生していたため、市名は「みよし市」とひらがなになった。
消防は豊明市・日進市・長久手市・東郷町と、ゴミは日進市・東郷町との尾三広域行政圏で処理している。
トヨタ自動車の工場が立地し、西三河自動車工業地域の一角をなし、工業化とともに住宅地化も進んでいる。そのため、財政は比較的裕福な自治体である。
地名の由来
僧行観(ぎょうかん)自達坊の出身地、三河国鳳来寺付近の「三吉」に因むと言われる。
地理

国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
- 愛知県のほぼ中央に位置し、自然が多く残っている。名古屋市にも近い。市のほとんどが平地(岡崎平野の端にあたる)だが、北部に山林(尾張丘陵の端にあたる)が多い。「三好面」と呼ばれる洪積台地の上に位置している。その北部である三好ヶ丘や黒笹のあたりでは、急速に宅地化が進んでいる。
- 市内には大きな池が2つある。三好池は市の中央に位置しており、地元中学や高校などがカヌーなどで使用しているほど非常に大きい池である。また保田ヶ池では、2004年7月に第6回カヌーポロ世界選手権大会が開催された。その他に長田池もある。かつては、これらの溜池による、台地上の生産性の低い農業地域であったが、1961年の愛知用水通水によって、果樹・野菜栽培地帯に変貌した。
- 主な河川は、東郷町との境界に沿って南北に流れている二級河川の境川である。
- 市内最高地は147.62m(黒笹町三ヶ峯[注釈 1])、最低地は16.90m(福田町川端)。
地形
河川
- 主な河川
湖沼

- 主な溜池
地域
町名
行政区
きたよし(11行政区) | ||
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なかよし(10行政区) | ||
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みなよし(4行政区) | ||
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人口
![]() | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
みよし市と全国の年齢別人口分布(2005年) | みよし市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― みよし市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
みよし市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
隣接する自治体
歴史
要約
視点
※『三河国二葉松』に、三吉、打越の村落名が見える。
沿革
※参河国全図;天保8年に、三吉、黒笹、打越、一色、北莇生、南莇生の村名が見える。
- 1881年(明治14年)8月1日 - 北莇生村と南莇生村が合併し、莇生村となる。
- 1889年(明治22年)10月1日 - 町村制施行。明治の大合併により三好村(三吉村・福田村・西一色村)、莇生村(莇生村・福谷村・黒笹村)、明越村(明知村・打越村)が誕生。
- 1906年(明治39年)7月1日 - 三好村・莇生村・明越村が合併し三好村になる。
- 1958年(昭和33年)4月1日 - 町制施行により三好町になる。
- 2002年(平成14年)12月24日 - 人口5万人突破。
- 2003年 (平成15年)8月5日 - 豊田加茂合併協議会から離脱。
- 2010年(平成22年)1月1日 - 人口6万人突破(同日付けの推計人口による)。
- 2010年(平成22年)1月4日 - みよし町に改称。同時に市制を施行しみよし市となる(同時に西加茂郡が消滅)。
平成の大合併
- 豊田加茂合併協議会
2003年6月に全世帯主を対象に、アンケート用紙を配布して「町民アンケート」を実施。(有効回答率67.69%)
豊田市と合併 | 単独市制 | 町制維持 | わからない | その他 | 無回答 |
---|---|---|---|---|---|
19.2% | 47.5% | 22.8% | 5.9% | 4.5% | 0.1 |
どの行政区も、合併のメリットより単独での市制を希望する結果となった。上記の結果を受け、同年8月に豊田加茂協議会から離脱を表明した[2]。
- 町制の維持
2005年11月に全世帯主を対象に、アンケート用紙を配布して「町民アンケート」を実施。(有効回答率65.1%)
町制維持 | どちらかといえば町制 | 市制施行 | どちらかといえば市制 | 無回答 |
---|---|---|---|---|
32.8% | 22.2% | 24.1% | 19.5% | 1.4% |
町北部は過半数で市制施行を望んだが、町中南部は過半数で町制維持を望んだ。結果、過半数を占めた「町制維持」を決定した[3]。
合併協議のアンケート時では、町中南部でも市制施行が多かったがこのときの結果は違った。これは現状に満足している点や、市制により福祉事務所設置など新たな出費に懸念した結果と思われる。この結果を受け、町制維持を決定した。また2006年1月31日をもって市制準備室は廃止した。
- 市制施行
豊田市との合併拒否、豊田ナンバーへの参加を拒否し、東西加茂郡を唯一構成する自治体として残留したが、愛知県内での郡町村の数の激減による郡町村構成自治体の発言力の低下、また近隣の知多郡東浦町が市制施行を準備しているなど、もはや郡部に残留するメリットがないと判断した[4][5]。
しかし市制施行した場合、すでに三好市が徳島県に存在し、「同じ漢字の市名は既存の市の名称と同一とならないように十分配慮すること」との1970年の自治省通知に抵触する問題に直面した。2004年に総務省から「相手方に異議がなければ拒否するものではない」との見解を得たものの、2007年11月に徳島県三好市側より「議会や市民も到底納得できない。反対であることをお伝えするしかない」と拒否され[6]、結局市名は平仮名で「みよし市」に(ひらがな・カタカナ地名)、施行時期は2010年1月4日に決定した。行政手続きとしては、まず「三好町」を「みよし町」に改名し、同時に市制施行することとなった[7]。
行政
要約
視点
市長
- 市長:小山祐(2021年12月8日就任)
歴代首長
- 歴代三好町長
- 歴代みよし市長
姉妹都市・提携都市
国外
- 友好都市
- フレンドシップ相手国
2005年に開催された愛知万博で、愛知県内の市町村(名古屋市を除く。)が120の万博公式参加国をそれぞれ「一市町村一国フレンドシップ事業」としてフレンドシップ相手国として迎え入れた[10]。
国内
- 友好都市
課題
- 広域行政のねじれと市町村合併
みよし市は、国勢調査で人口5万人を超えた。財政的に余裕があるため、余裕のない東西加茂郡を背負うことが経済的に不利になるという判断が市民の間に働いたと考えられる。結果的にそれら町村は豊田市だけが背負うことになった。基本的に、豊田加茂広域行政圏域(現在は豊田市とみよし市のみ)および西三河地域に所属するのだが、隣接する尾張地域の自治体とも広域行政を行っているので、複雑になっている。[独自研究?]
- 豊田三好事務組合(豊田市、みよし市)
- 火葬場。不燃物処分場。し尿処理。
- 平成20年3月31日解散。現在上記業務は、豊田市へ事務委託。
- 豊田警察署(豊田市、みよし市)
- 豊田警察署 を参照。
- 尾三衛生組合(日進市、東郷町、みよし市)
- ゴミ処理施設。
- 尾三消防組合(日進市、東郷町、みよし市、豊明市、長久手市)
- 消防業務。
- 愛知中部水道企業団(豊明市、日進市、東郷町、長久手市、みよし市)
- 上水道の供給。
- 衣浦東部保健所(刈谷市、安城市、知立市、高浜市、碧南市、みよし市)
- 保健所の業務。
- 西三河自動車検査登録事務所(安城市、刈谷市、知立市、高浜市、碧南市、西尾市、みよし市)
- 西三河自動車検査登録事務所にて三河ナンバーが交付される市町
- NTT市外局番:0561(東郷町、日進市などと同じ瀬戸MA[注釈 2]。豊田市は0565。)
議会
みよし市議会
→詳細は「みよし市議会」を参照
愛知県議会
- 2021年愛知県議会議員補欠選挙
- 定数:1人
- 選挙区:みよし市選挙区
- 任期:2021年11月 - 2023年4月29日
- 執行日:2021年11月21日
候補者名 | 当落 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 |
---|---|---|---|---|---|
林文夫 | 当 | 59 | 無所属 | 新 | 無投票 |
- 2019年愛知県議会議員選挙
- 定数:1人
- 選挙区:みよし市選挙区
- 任期:2019年4月30日 - 2023年4月29日
- 執行日:2019年4月7日
候補者名 | 当落 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 |
---|---|---|---|---|---|
小山祐 | 当 | 40 | 無所属 | 現 | 無投票 |
衆議院
施設




国家機関
- 法務省
警察
市内に警察署はない。豊田警察署が管轄しているため2006年以降に登録された警察車両には三河ナンバーではなく豊田ナンバーが付いている。
- 本部
- 交番
- 三好丘交番(みよし市三好丘1丁目)
- 三好交番(みよし市三好町)
- みよし北交番(みよし市福谷町) - みよし市の防犯施設から交番に格上げ
- 駐在所
- 明知警察官駐在所(みよし市明知町)
消防
- 本部
- 消防署
- みよし消防署(みよし市福谷町)
- 出張所
- みよし消防署南出張所(みよし市明知町)
医療
- 公立病院
郵便局
- 三好郵便局
- 三好ヶ丘郵便局
- みよし莇生郵便局
- 三好打越簡易郵便局
文化施設
- みよし市図書館学習交流プラザ「サンライブ」
- 歴史民俗資料館
- 愛知県トラック協会 中部トラック研修センター
- みよし市勤労文化会館(通称文化センターサンアート。みよし市ふるさと会館併設)[注釈 3]
運動施設
- 野球場、陸上競技場、弓道場、総合体育館、テニスコート、カヌー競技場(三好公園内)
- みよし市総合体育館(アリーナ、武道場、卓球場)
- カヌーポロ競技場(保田ヶ池公園内)
- みよし市立旭グラウンド
公園・緑地
- 主な公園
- 三好公園
- 三好ヶ丘公園
- 三好ヶ丘1号公園(三好ヶ丘公園)
- 三好ヶ丘2号公園(桜公園)
- 黒笹公園
- 福谷公園
- 保田ヶ池公園
- 森曽公園
- 主な緑地
- 三好ヶ丘緑地
- 陣取山緑地
- 福田緑地
- 和田緑地
- 前田緑道
- 三吉緑道
経済
第一次産業
農業
第二次産業
工業
- トヨタ自動車 下山・三好・明知・の3工場
- トリニティ工業三好工場
- 中央発條三好工場
- ノリタケカンパニーリミテド名古屋事業所 - 研削材メーカーのノリタケコーテッドアブレーシブやノリタケデンタルサプライなどの本社・工場
- コムテック本社
- 小島プレス工業黒笹技術センター・小島総合研究所
- 豊田合成みよし物流センター
- 三五本社工場
- シンテックホズミ
- 住商鋼管中部支社
- 関西ペイント名古屋事業所
- 三好化成工業[12]
- ナトコ本社
- 萩原電気三好事業所
- TOYO TIRE名古屋事務所
- シンポ名古屋工場
- ダイナパックみよし事業所
- IMV名古屋営業所
- 旭化成ファーマ名古屋医薬工場
- 安川電機中部支店、中部ロボットセンタ
- 大興運輸三好支店
第三次産業
商業
- 主な商業施設
運輸業
- カネヨシ本社、みよし物流センター
生活基盤
- 電力
- 中部電力
- 本市を担当する中部電力パワーグリッドの営業所は、豊田市にある豊田営業所である[13]。
- ガス
- 上下水道
- 電信
- 西日本電信電話(NTT西日本)- NTT西日本-東海(NTTビジネスソリューションズ)
教育
大学

- 私立
専門学校
- 私立
高校

みよし市在住の中学生は、公立高校の場合、県内全域の専門科、三河学区の普通科、調整特例で、尾張学区のうち、愛知県立日進高等学校、愛知県立日進西高等学校、愛知県立東郷高等学校の各高校への志願が可能。
- 県立
- 愛知県立三好高等学校 - 普通科・スポーツ科学科
中学校
- 市立
開校年 | 現在の名称 | 1947年- | 1981年- | 1984年- | 2006年- |
---|---|---|---|---|---|
1947年 | みよし市立三好中学校 | 三好 | 三好 | 三好 | |
1984年 | みよし市立南中学校 | 南 | |||
1981年 | みよし市立北中学校 | 北 | 北 | ||
2006年 | みよし市立三好丘中学校 | 三好丘 |
小学校
- 市立
開校年 | 現在の名称 | 1945年- | 1973年- | 1980年- | 1990年- | 1997年- | 2007年- |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1875年 | みよし市立北部小学校 | 北部 | 北部 | 北部 | 北部 | ||
2007年 | みよし市立黒笹小学校 | 黒笹 | |||||
1997年 | みよし市立緑丘小学校 | 緑丘 | |||||
1990年 | みよし市立三好丘小学校 | 三好丘 | |||||
1873年 | みよし市立中部小学校 | 中部 | 中部 | 中部 | |||
1980年 | みよし市立三吉小学校 | 三吉 | |||||
1973年 | みよし市立天王小学校 | 天王 | |||||
1873年 | みよし市立南部小学校 | 南部 |
特別支援学校
- 県立
自動車学校
- 愛知県公安委員会指定自動車教習所
- 三好自動車学校(姉妹校:豊田自動車学校)
交通


鉄道
市北部を通っており、中心部からは離れている。ただし、JTB時刻表では三好ヶ丘駅が市の中心駅となっている。
バス
路線バス
- みよし市を経由して豊田市駅と赤池駅(日進市)を結ぶ路線。衣ヶ原経由と新屋経由の2路線のほか、赤池駅とイオン三好店アイモール前を結ぶ支線もある。
- みよし市役所西駐車場側の『三好』と知立駅を結ぶ路線。市南西部の『福田』バス停からは日進駅と知立駅を結ぶ路線も利用できる。2012年10月1日より、『三好』発着の路線はイオン三好店アイモール前まで延長された。
- さんさんバス(巡回バス)
- コミュニティバス。市内で3コースが設けられている。
- 三好ヶ丘ループバス
- 2004年に廃止された名鉄バス「三好ヶ丘団地線」の路線を走るバス。会員制で運行されていたが、2008年6月1日より一般乗合バスとなった。半年で6,716人が乗車している。
都市間バス
- 東名ハイウェイバス:東名三好BS
スクールバス
- 大学と三好ヶ丘駅を結ぶスクールバスを2004年10月から一般住民にも開放。運賃は1回100円。半年で2,444人が乗車している。
タクシー
道路
高速道路
国道
県道
- 主要地方道
- 一般県道
市内の道路通称名
- 福谷通り
- 三好丘通り
- 三好丘北通り
- 三好丘東通り
- ひばり丘通り
ナンバープレート
名所・旧跡・観光スポット


文化財
- 市指定文化財
- 山車2輌(有形民俗文化財:江戸時代)…三好上と三好下。新屋の山車は2004年に火災にて焼失したため指定解除
- 金比羅宮(建造物:江戸時代)
- 黒笹27号窯(史跡:平安時代)
- 黒笹90号窯(史跡:平安時代)
- 三好稲荷閣夏季大祭奉納行事(無形民俗文化財)
- 石川家住宅(有形文化財:明治時代)
名所・旧跡
- 主な城郭
- 福谷城跡
- 主な寺院
- 主な神社
- 八幡神社
- 御嶽神社
- 八柱神社
- 御岳神社
- 末広稲荷大明神
- 莇生神社
- 東明神社
- 天王神社
- 御嶽神社
- 神明社
- 弥栄神社
- 八柱社
- 三好八幡宮
観光スポット
- 三好池(約2,000本の桜)
- 保田ヶ池
娯楽施設
文化
祭事・催事

三好大提灯まつりの大提灯は、2017年(平成29年)8月に「世界最大の吊り提灯」としてギネス世界記録に認定された[15][16]。
また、棒の手(三好棒の手保存会)などの郷土芸能があり、祭事で奉納、発表を行っている。
- 祭事
- 三好桜まつり(三好公園、保田ヶ池公園 3月25日 - 4月15日)
- 三好池まつり(三好池 8月第1土曜日)
- 三好いいじゃんまつり(三好稲荷閣周辺道路 8月20日すぎの土曜日)
- 三好大提灯まつり(三好稲荷閣 8月20日すぎの日曜日)
- 天王神社大祭(天王神社 10月第1日曜日)
- 三好八幡社秋の大祭(三好八幡社 10月第3日曜日)[注釈 4]
- 催事
- 東海クラシック(三好カントリー倶楽部 10月)
- アートタウン三好彫刻フェスタ
出身関連著名人
脚注
関連項目
外部リンク
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