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北海道中川郡池田町にある地方公営企業 ウィキペディアから
池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(いけだちょうブドウ・ブドウしゅけんきゅうじょ)は[1]、北海道中川郡池田町にある地方公営企業。ヨーロッパ中世の古城に似ていることから「ワイン城」と呼ばれている[2]。
1963年(昭和38年)に日本国内初の自治体によるワイナリーとして始まった[3]。独自の品種を開発し、酸味豊かなブドウで長期熟成タイプのワインを中心に製造している[3]。池田町の企業会計に計上されて独立採算の形で経営している[4]。利益の一部は一般会計などに繰り出しており、町の経済・財政・産業に貢献している[4]。ワイン城内には見学コースがあるほか、ワインをはじめ地元の特産品を取り揃えたショッピングエリアやレストランがあり、観光地になっている。また、『池田町秋のワイン祭り』などのイベント会場になっているほか[5]、ワイン城から眺める景色は「日本の夕陽百選」に選定されている[6]。
1952年(昭和27年)の「十勝沖地震」と翌年から2年連続した冷害によって基幹産業の農業に大きな被害を受けた池田町は、安定した産業基盤の必要性を感じていた[7]。丸谷金保が町長に就任すると、1960年(昭和35年)に「新農村建設事業計画」を策定し、町内に自生するヤマブドウに着目して翌年からブドウの栽培を試みた[7]。1962年(昭和37年)には「池田町農産物加工研究所」を設立して町内のヤマブドウ調査・研究にも取り組んだ[7]。翌年には全国の自治体で初となる「酒類試験製造免許」を取得したほか、ハバロフスクの極東農業研究所において池田町に自生するヤマブドウが良質なワインに適する「アムレンシス亜系」であると断定したことなどから、ワインづくりに拍車がかかった[7]。1964年(昭和39年)にブドウ栽培の研究開発とワイン製造を手掛ける「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」を設立した[7]。その後、期限付製造免許を取得して1971年(昭和46年)に果実酒類製造の永久免許を取得した[7]。ワインは販売3年目から売り上げが飛躍的に伸び、旧ブドウ・ブドウ酒研究所では製造への対応が難しくなった[8]。そこで、当時の建設費6億3,600万円をすべて起債で賄って10年償還することで新たな工場を建設した[8]。ヨーロッパの古城風の建物は「ワイン城」と呼ばれて観光客が訪れて人気となり、計画通りに償還することができた[8]。2003年(平成15年)から2年がかりでワイン城を観光施設として再生するため、敷地内にワイン城内の瓶詰めラインを移設する新工場を建設し、ワイン城にエレベーターやショッピングエリアを設置するなどの改修工事を行った[9][10]。また、敷地内の旧物産の館に地元出身である吉田美和の衣装などを保管・展示したDREAMS COME TRUEのギャラリー「DCTgarden IKEDA」がオープンしたほか、2009年(平成21年)からは葡萄園「DREAMS COME TRUE VINEYARD」(ドリカムブドウ園)を共同で運営している。
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