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日本のアニメ映画作品 ウィキペディアから
『竜とそばかすの姫』(りゅうとそばかすのひめ)は、スタジオ地図制作による日本のアニメーション映画[7][8]。2021年7月16日に東宝配給で公開された。
竜とそばかすの姫 | |
---|---|
Belle | |
監督 | 細田守 |
脚本 | 細田守 |
原作 | 細田守 |
出演者 |
中村佳穂 成田凌 染谷将太 玉城ティナ 幾田りら 森川智之 津田健次郎 小山茉美 宮本充 牛山茂 多田野曜平 宮野真守 森山良子 清水ミチコ 坂本冬美 岩崎良美 中尾幸世 役所広司 石黒賢 佐藤健 |
音楽 |
岩崎太整(音楽監督) Ludvig Forssell 坂東祐大 |
主題歌 |
millennium parade × Belle(中村佳穂) 「U」 |
撮影 |
李周美 上遠野学 町田哲 |
編集 | 西山茂 |
制作会社 | スタジオ地図 |
配給 |
東宝 GKIDS |
公開 |
2021年7月15日 (CIFF)[1][2] 2021年7月16日[3] 2021年9月25日(NYFF)[4] 2021年9月29日[5] 2021年10月8日 2021年11月18日[5] 2021年12月29日[2] 2022年1月14日 2022年1月20日 2022年2月4日 2022年8月26日 |
上映時間 | 121分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 66.0億円[6] |
50億人以上が集うインターネット仮想世界〈U〉と出会った女子高生を主人公とした物語[1]。「ベル」というアバターで〈U〉に参加し、その歌声でたちまち世界に注目される存在になっていく一方で、竜の姿をした忌み嫌われる謎の存在と出会い、変わっていくさまが描かれる[9]。
2022年1月に第45回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞[10]、3月には音楽スタッフの岩崎太整、Ludvig Forssell、坂東祐大が第45回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞している[11]。
高知県の田舎町に住んでいる、そばかすが目立つ地味な女子高生・すずは、幼い頃に母を水難事故で亡くし、さらにネットで事故時の母の行動が炎上して以来、心を閉ざし、大好きだった歌を歌えなくなり、父との関係も互いに嫌っているわけではないが、うまくコミュニケーションが取れず最低限の会話しか交わさないようになるなど溝が生まれていた。そんな中、作曲だけがすずの生き甲斐となっていた。
ある日、すずはネットに詳しい親友のヒロちゃんの手引きの下、全世界で50億人以上が集う超巨大インターネット空間の仮想世界〈U〉に参加する。そこでベルという〈As〉(アバター)の姿となったすずは、自然と歌うことができ、自作の曲を歌って多くのユーザーたちに披露する。
当初こそアンチによって批判されていたものの、次第に歌姫として世界中から注目を集めるようになる。遂にはコンサートが開かれるが、当日突然謎の竜が現れ、〈U〉の自警団を相手に大暴れし台無しになってしまう。
コンサート中止に怒る人々によって「竜の正体探し」が動き出し、疑われた人々がプライバシーを暴かれる一方で子供たちの一部は竜をヒーロー視する。また自警団リーダーのジャスティンは、竜の現実世界での姿(オリジン)を強制的に暴く「アンベイル」を実行しようと情報を求める。
そんな中、ベルは竜のことが気になり、〈U〉のはずれにある「竜の城」を探し出す。竜はベルを追い出そうとするが、ベルは彼が小さな天使の〈As〉を慈しむ姿を垣間見て、その本当の姿に気づく。ベルはジャスティンに竜の居場所を尋問された時に、ジャスティンが正義ではなく支配欲で動いていると指摘したため、アンベイルを盾に脅されているところを竜に救われる。ベルは竜のためだけに作った歌を捧げ、竜もまたベルに少しずつ心を開いていく。
一方で現実世界のすずは、幼馴染で学校の人気者のしのぶくんとの関係を同級生たちに誤解され炎上してしまう。ヒロちゃんの尽力で攻撃は収まったものの、しのぶくんと人気の女子ルカちゃんが両思いであると思い落ち込む。ところがルカちゃんの本当の思い人はカミシンであり、彼女らの仲を取り持とうとしているとき、すずはしのぶくんから自分がベルの正体であることを指摘される。
その場から逃げ出したすずは「竜の城」が暴かれて火を放たれたと知り、ヒロちゃんが〈U〉での活動に使う教室に駆け込む。すずはヒロちゃんとともに無数の〈As〉から竜を探すうち、竜を慕う男の子・知が、ベルが竜のために作った歌を歌う動画配信にたどり着く。
だが、すずと彼女を追って教室に来た友人たちや合唱隊の人々は、配信の中で父親に怒鳴られる知と、彼をかばって激しく罵られるその兄・恵の一部始終を見てしまう。恵こそが竜の正体であり、兄弟が虐待されていると知ったすずは恵に語り掛けるが、それまでに虐待を訴えても助けてもらえなかった恵は人間不信に陥っておりすずを拒絶し、配信も途切れる。
しのぶくんに恵の信頼を得るためには自分の正体を〈U〉で明かすしかないと指摘されたすずはヒロちゃんに反対されながらも自らアンベイルされ、途中泣き崩れながらも生身の姿で歌い、全世界からの喝采を浴びる。
そして皆の協力で映像から兄弟のいる街を割り出し、児童相談所に通告するが対応が間に合わないことを恐れたすずは、単身で夜行高速バスで兄弟の住む東京へと向かう。すずは兄弟を見つけ、追ってきた兄弟の父親に暴力を受けるが臆さず、すずの気迫に圧倒された父親は怖気づいて逃げ出す。すずに助けられ心を開いた恵は耐えるだけをやめて父親と戦う決意を語る。帰宅したすずは、彼女を信頼して送り出してくれた父に迎えられ、親子の間に少しあった心の隔たりのようなものが消えていた。
〈
以下、人物名は愛称 / 氏名[注 1]/ 〈U〉参加者で〈As〉の名が判明している者の順に表記。
『未来のミライ』に続く細田守監督による長編オリジナル作品第6作[31]。原作と脚本も細田が手掛けている。
本作は、現代のインターネット社会を描きながらも『美女と野獣』を「同じようにインターネットのSNSも同じ二面性をはらんでいると思った」などの理由から[32]モチーフにしているところもあり、細田は元々、ミュージカル映画をやりたかったとも語っている[33]。
「ネットで誰でも発信ができる時代の中での誹謗中傷の問題や匿名性の危うさ、その中でどうやって立ち向かうか。素顔を出すことの勇気、現実とバーチャルの人とのつながりの大切さ」などが本作のテーマ[34]。映画の構想のきっかけは、細田が「生まれたときからインターネットのある世界で自分の娘がどう生きていくのか」と考えたこと[35]。本作について細田は「『ずっと創りたいと思っていた映画』です」と明かし、「恋愛やアクション、サスペンスの要素もありつつ、一方で、生と死という本質的な大きなテーマもありエンタメ要素の高い映画になっていると思います」と語った[36]。また本作には、インターネット、女子高校生、家族など、これまでの細田作品のモチーフが数多く入っている[37]。
本作では、細田監督のもとに世界的に活躍するトップクリエイターたちが国内外から集結[37][38]。青山浩行、山下高明、堀部亮といった常連のクリエーターたちを核に据えながら、他ジャンルの新しい才能を大胆に起用している[39]。物語の舞台となる仮想世界〈U〉の創作は、細田監督たっての希望で、新進気鋭のイギリス人の建築家でデザイナーのエリック・ウォンにオファーされた。また、ディズニーで『塔の上のラプンツェル』や『アナと雪の女王』、『ベイマックス』などを手がけたジン・キム、書籍の装画なども手がけるデザイナーでイラストレーターの秋屋蜻一、スクウェア・エニックスのファイナルファンタジーシリーズのアートディレクターである上国料勇が参加[39]。さらに、アニメーションでは異例の衣装担当に伊賀大介、森永邦彦、フラワークリエイターの篠崎恵美といったファッション界のトップがクレジットに名前を連ねている[39]。音楽面でも、主題歌を作詞・作曲した常田大希(millennium parade)はもちろんのこと、ゲームデザイナー小島秀夫のゲーム『メタルギア』シリーズや『デス・ストランディング』の音楽制作を行っていたルドウィグ・フォシェル、米津玄師のアレンジで知られる坂東祐大などを起用[39][40]。主人公すずとベルの声には主題歌を唄うシンガーソングライターの中村佳穂を抜擢している[39]。
声優については、すずとベルは同一人物が演じることが絶対条件だった[41]。細田は「演技もできて、歌が超絶上手い人を見つけるのは不可能、奇跡だ」と思っていたが、いざ中村佳穂にセリフを読んでもらうと、その表現力に圧倒されたという[41]。また竜役の佐藤健は細田からのオファーだった[41]。
この映画について、米紙「ワシントン・ポスト」は細田守監督のコメントを交え、「女性のエンパワーメントをテーマにしたこの作品は、少女や女性を弱く、空虚で、過度に性的な存在として描くことが多い日本の代表的なアニメ映画やグラフィック・ノベルのスタイルを覆すものとして注目されている」と報じた[42][43][注 4]。
音楽監督は『モテキ』などで知られる岩崎太整。またルドウィグ・フォシェルが岩崎の「今回の映画の内容的にルドさんの世界観と合うだろう」という勧めで参加している。もともとKONAMIやゲームクリエーターの小島秀夫の会社に所属していたが、ちょうど独立した時期で上手い具合にタイミングも合った[40]。歌手を主人公とする本作品では、重要なシーンで流れるベルの歌声に重なるコーラスに、Twitterにて所定の応募方法でアップロードされた一般の人々の歌声を使用する「エキストラシンガープロジェクト」が行われた [44]。
ミュージシャンの中村佳穂がすずとベルの声とともに、劇中歌の歌唱を担当した[1]。
また、ルカが所属する吹奏楽部のモデルは京都橘高等学校吹奏楽部で、別名オレンジの悪魔としても知られるマーチングの名門校であり、劇中の「Slingshot」が流れるシーンは、実際に橘高校の演奏によるもの。作・編曲は挾間美帆が務めた[47]。
作品の主な舞台となったのは高知県で、作中には県内に実在する場所、あるいはそれをモデルとしたものが登場している。すずが通学時に渡る沈下橋のモデルは仁淀川にかかる浅尾沈下橋[48]、普段利用しているバス停は県交北部交通の西の谷第二バス停、鉄道駅はJR伊野駅である[49]。
本作を制作する上で最初に発想したのは「インターネットの世界で『美女と野獣』をやったらどういうことになるだろうか」というものだった[9]。細田によればインターネットというものは現実と虚構の部分を併せ持つ二重性があり、『美女と野獣』もまた二重性を持った作品であるという[9]。原作は古典であるため、制作は同じく過去の名作を扱った『時をかける少女』と同じ方法論で行なわれた[33]。古典というのは、新しく作り直されるからこそ古典としての意味があり、常に新しい要素を反映することによって常に生まれ変わっていくのがその存在意義であると思っている細田は、「原作ができた18世紀のフランスの状況とも、ディズニーが映画を作った1991年のアメリカの状況とも違う現在の日本で『美女と野獣』を作るんだったら、どういう風になるんだろうか」「18世紀に書かれた物語を現代の日本でインターネットを介して表現できたら、どんな恋物語になるのか、どんなロマンスがそこにあるのか」と考えて作ったという[9][33]。
また本作は細田としては約10年ぶりにインターネットを題材として扱った作品であり、同テーマとしては『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』(2000年)、『サマーウォーズ』(2009年)に続いて三作目である[50]。おおよそ10年ごとにこのテーマの作品を作る理由について、「インターネットって10年ごとに非常に大きな変化があるような気がするんです。それを舞台にした新しい作品を作ったら、現在を反映したインターネットを使ったエンターテインメント映画になるんじゃないかなと思ったんです」と語っている[33][40]。インターネットの世界を題材にする理由について細田は、「僕は、若い人が面白く楽しく世界を変革していくのではないかと、インターネット世界を題材にした映画を今までにも創ってきました。インターネットは、誹謗中傷やフェイクニュースなどネガティブな側面も多いですが、人間の可能性を広げるとても良い道具だと思っています。インターネットそのものが変わってきている今、肯定的な未来に通じるような映画ができないかと考えていました」と思いを述べた[36]。
本作のインターネット上の仮想世界〈U〉の世界は、『サマーウォーズ』で描かれた〈OZ〉とは異なる[40]。『サマーウォーズ』当時といちばん変わったのは、スマートフォンが普及しきって現実とインターネットの世界がより近くなった点で、扱う情報量もインターネットを介してできる事も格段に増えたため、〈U〉の世界は〈OZ〉よりももっと巨大な規模になったインターネット世界を表現する必要があった[40]。『サマーウォーズ』では〈OZ〉空間はCGだがそこにいるキャラクターたちは手描きのアニメーションで描かれていた。しかし本作では世界の違いで手描きとCGを使い分けており、現実世界は手描きで描き、〈U〉の世界は空間もキャラクターも3DCGで描かれている[40]。つまりコンセプトで描き分けている[40]。
本作以前の作品ではCGは作画の補足的な役割で使っていたが、今回は主人公の気持ちや感情表現をCGで表現するということに踏み込んでメインで使うことに挑戦している[51]。CGは人間の感情を伝える芝居を描くのが難しいため、一般的な日本のアニメ作品で3DCGを使う場合、アクションシーンやアイドルのダンスのシーンなどに限られ、感情表現は従来通り手描きで描くものがほとんどである[40]。本作では3DCGを、あえてその避けられがちな感情表現に使用することで、CGによるアニメーション表現をそれまでのアクションシーンなどではなくキャラクターの芝居の方向に持って行こうとしている[40]。それまでのCGアニメは、どこかぎこちなくて魂の入っていない人形のようになりがちだったが、細田は自分たちが本気で取り組めば、かなり魂を入れて存在感を出していけるなと本作で実感し、今後はもっとCGを駆使して、現実を超越するような絢爛豪華な映像の楽しさを表現していきたいと語った[51]。
ベルはインターネットの世界のなかで一番の「美女」という設定だが、実は「世界一の美女を描こう」と考えてデザインしたわけではない。キャラクターデザイナーのジン・キムと「今の時代に『美女』というのはどういう存在なんだろう」「単に外見が美しいとか、可愛いとか、モダンだとか、そういうことで美女だって言うのとは違うんじゃないか」「それよりもベルは、魂としてどれだけ美しいのか、どれだけ信頼できる人なのか。高貴な魂みたいなものがあって、それをどういうふうにグローバルな価値観のなかで具体的に表現できるのか」ということを話し合い、その結果として生まれたデザインである[52]。ジンのデザインのあと、衣装の伊賀大介と細田が相談して、このシーンは篠崎恵美の花の衣装にしようとか、ここは森永邦彦のビーズの衣装にしようと振り分けて行った。衣装が人物の華やかさを引き立てているので、人物の存在感とその存在を受けた衣装の絢爛豪華さが合わさったのがベルというキャラクターである[52]。
『美女と野獣』をモチーフに使ったのは単純に細田がディズニーが作ったアニメーション映画が好きだったから[33][注 5]。アニメ映画はミュージカルだったため、どうやったらミュージカルに出来るか考えたが、本作は結局ミュージカルにはならなかった。しかし、重要な要素として歌は残り、内容的にも『美女と野獣』で描かれている"普遍的なもの"を現代に表現したいと思って作ったと細田は語っている[33]。
仮想世界〈U〉のCG作画監督を細田の東映動画時代の師匠で『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』以降すべての細田作品に携わった山下高明が担当[53]。加えて『サマーウォーズ』で仮想世界"OZ"の世界とアバターのCGを制作指揮し、ゲーム『メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ』や『龍が如く』シリーズの制作にも携わる堀部亮と、同じく『サマーウォーズ』でCGを制作し、ゲーム『鉄拳5』や『白騎士物語』にも携わった下澤洋平がCGディレクターとして名を連ねる[53][40]。〈U〉のコンセプトアートを担当したのは、新進気鋭のイギリス人建築家でありデザイナーのエリック・ウォン。壮大なスケールのインターネット空間を、建築とデザインの双方の視点から独創的に描ける人物として細田が自ら探し出した[38]。〈U〉でのアバターである「ベル」にはディズニーで『アナと雪の女王』などのキャラクターデザインを担当したジン・キムが起用された[54][注 6]。幻想的な竜のデザインを秋屋蜻一が、クジラを上国料勇が担当している[39][53]。現実世界の作画監督とキャラクターデザイナーは、数々の細田作品で原画や作画監督を担ってきた青山浩行が務めている[53]。美術監督はアニメーション映画監督の今敏の全作品で美術監督を務め、イマジネーションと現実が融合した世界を数多く描いてきた池信孝が担当[53]。美術設定(プロダクションデザイン)は『ALWAYS 三丁目の夕日』で第29回日本アカデミー賞最優秀美術賞を受賞し、『サマーウォーズ』で仮想世界"OZ"の美術デザインも手掛けた上條安里が担う[53]。さらに、第93回アカデミー賞の長編アニメーション部門にノミネートされた『ウルフウォーカー』をはじめ、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』『ブレンダンとケルズの秘密』など、それまでに5作品がオスカーノミネートを達成していたアイルランドのアニメスタジオ「カートゥーン・サルーン」所属のトム・ムーア、ロス・スチュアート監督らスタッフ陣も顔をそろえるなど、国内外のトップクリエイターたちが集結して製作されている[38][55]。
2021年7月開催の第74回カンヌ国際映画祭に新設された「カンヌ・プルミエール部門」に公開前から日本映画として唯一選出され、18日にワールド・プレミア上映された[1][2][33]。細田守監督作品がカンヌ国際映画祭で上映されるのは『未来のミライ』[注 7]に続いて2作連続である。
IMAX版が同時公開され[56]、9月10日からはドルビーシネマ版、10月22日からはMX4D版も公開された[57][58]。
日本全国378館[注 8]で公開され、土日2日間で動員45万9000人、興収6億8000万円、初日からの3日間で動員60万6684人、興収8億9166万3200円を記録し、監督の前作『未来のミライ』(最終興収:28.8億円)の土日2日間の観客動員対比155.6パーセント、興行収入対比170.0パーセント[59]、細田監督の最大ヒット作『バケモノの子』(最終興収:58.5億円)の土日2日間の観客動員対比92.9パーセント、興行収入対比101.9パーセントとなり[60]、細田監督作品史上、興収ナンバーワンを記録するのは確実といえるスタートとなった[61][62][63]。
9月11日に行われた大ヒット御礼舞台挨拶&ティーチインイベントにて、9月10日までの動員数が423万人、興行収入が58.7億円を記録し、この時点で『バケモノの子』の最終興収を超え、細田監督作品の最高記録を更新した[64]。
動員数 (万人) |
興行収入 (億円) | ||||
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週末 | 累計 | 週末 | 累計 | ||
1週目の週末 (2021年7月17日・18日)[61][65] |
1位 | 45.9 | 60.7 | 6.8 | 8.9 |
2週目の週末 (2021年7月24日・25日)[66][67] |
35.3 | 169.1 | 5.2 | 24.4 | |
3週目の週末 (2021年7月31日・8月1日)[68][69] |
28.4 | 236.4 | 3.7 | 33.2 | |
4週目の週末 (2021年8月7日・8日)[70][71] |
3位 | 16.0 | 292.1 | 2.3 | 40.7 |
5週目の週末 (2021年8月14日・15日)[72][73] |
2位 | 16.9 | 341.1 | 2.4 | 47.4 |
6週目の週末 (2021年8月21日・22日)[74][75] |
3位 | 11.0 | 376.1 | 1.6 | 52.2 |
7週目の週末 (2021年8月28日・29日)[76][77] |
2位 | 8.9 | 401.6 | 1.3 | 55.7 |
8週目の週末 (2021年9月4日・5日)[78][79][80] |
6.6 | 417.5 | 1.0 | 57.9 | |
9週目の週末 (2021年9月11日・12日)[81][82] |
3位 | 429.0 | 59.6 | ||
10週目の週末 (2021年9月18日・19日)[83][84] |
2位 | 442.4 | 61.5 | ||
11週目の週末 (2021年9月25日・26日)[85][86] |
4位 | 451.2 | 62.7 |
『竜とそばかすの姫』の日本での評価は二極化しており、レビューは主にアニメーションの視覚芸術と音楽を称賛し、仮想性と現実性の問題を重視している。しかし、虐待された兄を一人で救おうとする主人公の行動には賛否両論がある。反対者は主に高校生が家庭内暴力の被害者を一人で救助する行為が危険すぎると批判し、細田守の脚本家も「雑で現実の論理を無視している」と批判された。[要出典][誰によって?]
国内の評価と比較して、本作は欧米映画批評家の間で肯定的な評論を得た。Rotten Tomatoesでは、2022年(令和4年)11月30日時点で125のレビューが寄せられ、そのうち95パーセントが本作を支持している。平均評価は7.9/10。Metacriticは31件のコメントに基づいて、平均83点を獲得し、「普遍的な称賛」を代表している。
2021年、第49回アニー賞で合計5つの賞にノミネートされた[87]。
この節に雑多な内容が羅列されています。 |
2021年8月18日にアリオラジャパンよりサウンドトラックが発売。劇中歌含む全32曲収録。7月30日に先行配信。サウンドトラック全体のプロデュースは岩崎太整が担当[109]。
第36回 日本ゴールドディスク大賞において「サウンドトラック・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受賞[110]。
2021年8月30日付のオリコン週間アルバムランキングでは初動1万5千枚を売り上げ、週間4位にランクインした[111]。
2021年8月9日付のオリコン週間デジタルアルバムランキングでは1位を獲得[112]。
『竜とそばかすの姫』は、2023年3月に文部科学省の審査を経て承認され[113]、日本文教出版が発行する高校美術の教科書に掲載されることとなった[114]。アニメ映画製作を紹介する中で取り上げられたもので、文部科学省検定済教科書として2024年春に出版される[113]。
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