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明治大学体育会サッカー部(めいじだいがくたいいくかいサッカーぶ 英: MEIJI UNIVERSITY FOOTBALL CLUB)は、東京都世田谷区八幡山に所在する、明治大学体育会のサッカー部である。関東大学サッカーリーグ戦1部所属。大学チームとして史上初めてJ1チームに勝利し、同じく史上初となる学生タイトル全五冠制覇を達成した、大学サッカー界の雄である。
1921年(大正10年)創部。全日本大学サッカー選手権大会に第1回から参加。2009年に天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会で、大学チームとして史上初めてJ1チームに勝利を挙げ、2019年には史上初となる学生タイトル全五冠制覇を達成した[1]。部是として、プロ養成を企図しないことを掲げているものの、OBのJリーガー数は大学別で最も多く、OB選手のセカンドキャリアのサポート体制なども整えている。
部のポリシーとして、「オンザピッチ・オフザピッチにおいて一流を追求」、「プロの養成機関ではなく日本一を目指しながら体育会活動を通じて人格形成を追求し、社会のリーダーとなる人材の育成を追求」を掲げている。
選手は4学年全体で50~60名程度であり、他の主要大学の約半分以下の規模の少数精鋭体制で、全員がトップチームを目指す環境が作られている。また、学業を優先とした練習スケジュールが組まれており、基本的に練習は早朝6時から8時までの2時間となっている。尚、原則としてスポーツ推薦入学による入部者は入寮し、一般入試組の入部者は寮に入らない方針である(この為、日本代表となった長友佑都や丸山祐市らは寮生活を送っていない)。
週1度の全体ミーティングでは、外部講師を招聘することも多く、2018 FIFAワールドカップ直後には、長友の他、主将の吉田麻也や武藤嘉紀が来訪し、W杯のエピソードなどを披露している[2]。また、ビジネスパーソンなど、サッカー界以外からも講師を頻繁に招き、サッカーの枠を超えた人間形成の機会が与えられている。体育会の悪しき上意下達関係ではなく、学年の上下に関係なく各選手が自ら考え、深いコミュニケーションをとる対話型のチーム作りが重視されている。
チームドクター、急性期対応ドクター、トレーナーなど、メディカルスタッフが瞬時に情報を共有することが可能なシステムが構築されている。また、2023年に新設された寮には最新のトレーニングルームが設置されており、管理栄養士による食事のサポートなども充実している。サッカー選手に多いジョーンズ骨折の年一度の検診や、ドーピング講習、栄養講習、セルフストレッチの勉強会など、万全のサポート体制が整えられている。
部是としてJリーガー養成を主眼にしていないことを謳っているものの、近年Jリーグ進出者は増加傾向にあり、2020年は卒業生15名中12名が入団した。現役J1選手輩出数では大学別で1位である[3]。
国内プロサッカー選手第一号(スペシャル・ライセンス・プレーヤー)となった木村和司、なでしこジャパンを2011 FIFA女子ワールドカップ優勝に導いた佐々木則夫や、4大会連続W杯出場の長友佑都、在学中にJリーグを経由せずにドイツ・ブンデスリーガのヴェルダー・ブレーメンに加入し、トップチームに所属する佐藤恵允等々、国際的な舞台で活躍する者も少なくない。
一方、Jリーグからのオファーを断って、入部、就職する者や、J1チームでプレーヤーとして活動しながら司法試験を受験する者、MBA取得者や民放キー局のアナウンサー、海外でプロサッカーチーム経営に携わる者等々、卒業後の進路は多彩である。
2020年度に、サッカーマネジメントの強化を図り設立。学内及びサッカー関係者の他に、弁護士や経営学修士などの専門家により構成。スポンサー企業による支援、独自獲得資金などにより、学生の費用負担軽減、OB選手のマネジメント及びセカンドキャリアのサポート、サッカー関連ビジネス、サポーターズクラブ運営、スタッフ拡充、講演活動、青少年育成、社会貢献活動等を予定。スポーツと社会をつなぐ新しい仕組みをづくりを進める。
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1921年に井染道夫らが中心となって創部。1928年より関東大学サッカーリーグ戦へ参加した。1952年に天皇杯(第32回大会)に初出場した。
1940年8月に開催された「満州国」建国十周年慶祝東亜競技大会で池清ら4名が現役のサッカー部所属選手として初めてサッカー日本代表に選出された[4]。
1953年より創設されたインカレ(第1回大会)に参加して、1957年度の第6回全国大学サッカー選手権大会で準優勝、1958年の第7回全国大学サッカー選手権大会で初優勝を果たした。1964年には関東大学サッカーリーグ戦で初優勝を果たした。
2007年の第87回天皇杯全日本サッカー選手権大会2回戦でJ2・京都サンガF.C.に勝利。2009年の第89回天皇杯の2回戦でJ2・湘南ベルマーレに、3回戦でJ1・モンテディオ山形に勝利を収めた。なお、初めてJ1クラブに勝利した大学のサッカー部となった[5]。同年末の第58回全日本大学サッカー選手権大会で51年ぶりに優勝(2度目)。
2013年はアミノバイタルカップで初優勝し、総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントでも初の決勝進出を果たした。
2014年、FC町田ゼルビアなどを破って東京都サッカートーナメントで優勝。5年ぶりに天皇杯へ出場した。同年限りでユニバーシアード日本代表監督就任のため11年間監督を務めた神川明彦が退任、同部OBの栗田大輔が監督に就任した。
2015年はアミノバイタルカップで優勝。Jリーグに9選手を輩出した。
2016年は第40回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントで初優勝し、リーグ戦でも強さを見せ、12チーム制になって以来最速となる4節を残しての優勝を決めた。2018年の第42回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントで2年ぶりに総理大臣杯を制した。
2019年、東京都サッカートーナメントで優勝して5年ぶりに天皇杯に出場。1回戦でJ3のブラウブリッツ秋田に勝利。アミノバイタルカップで優勝。総理大臣杯で2年連続優勝した。リーグ戦では22試合制になった2005年以降で最多となる勝ち点56を記録して優勝。大学選手権も優勝し、この年学生タイトル全五冠を制覇した。2015年度と並び、Jリーグに9選手を輩出。
2020年、一般社団法人明大サッカーマネジメント設立。関東大学サッカーリーグ戦1部で2年連続優勝。4年生15名中、12名のJリーグ入団が内定。
2023年、新たな合宿所が八幡山グラウンド隣接地に完成し、これまで使用されてきた「16人部屋[6]」で知られる築30年の合宿所は取り壊された[7]。新合宿所は基本2人部屋で構成され、ミーティングルームやトレーニングルームなども整えられた[8]。第72回全日本大学サッカー選手権大会で3大会ぶりに優勝。
リーグ、カップ戦優勝 | リーグ、カップ戦準優勝 | リーグ3位、カップ戦ベスト4 |
年度 | 所属 | 順位 | 勝点 | 試合 | 勝 | 分 | 敗 | 得点 | 失点 | 得失 | アミノ杯 | 総理大臣杯 | インカレ | 監督 |
1999 | 関東1部 | 7位 | 8 | 7 | 2 | 2 | 3 | 11 | 12 | -1 | - | - | 吉見章 | |
2000 | 関東2部 | 4位 | 10 | 7 | 2 | 4 | 1 | 15 | 7 | 8 | ||||
2001 | 3位 | 23 | 14 | 6 | 5 | 3 | 17 | 8 | 9 | |||||
2002 | 5位 | 19 | 14 | 5 | 4 | 5 | 19 | 19 | 0 | |||||
2003 | 4位 | 21 | 14 | 5 | 6 | 3 | 15 | 15 | 0 | |||||
2004 | 3位 | 27 | 13 | 8 | 3 | 2 | 27 | 14 | 13 | ベスト4 | 神川明彦 | |||
2005 | 関東1部 | 9位 | - | |||||||||||
2006 | 3位 | 44 | 22 | 13 | 5 | 4 | 44 | 17 | 27 | ベスト8 | ||||
2007 | 優勝 | 45 | 22 | 13 | 6 | 3 | 38 | 19 | 19 | GL敗退 | ||||
2008 | 5位 | 33 | 22 | 9 | 6 | 7 | 36 | 33 | 3 | - | ||||
2009 | 3位 | 38 | 22 | 12 | 2 | 8 | 38 | 37 | 1 | 優勝 | ||||
2010 | 優勝 | 49 | 22 | 15 | 4 | 3 | 46 | 18 | 28 | ベスト8 | ベスト8 | |||
2011 | 2位 | 39 | 22 | 11 | 6 | 5 | 41 | 24 | 17 | ベスト4 | 準優勝 | |||
2012 | 2位 | 41 | 22 | 13 | 2 | 7 | 52 | 37 | 15 | 二回戦敗退 | - | ベスト8 | ||
2013 | 3位 | 34 | 22 | 9 | 7 | 6 | 33 | 26 | 7 | 優勝 | 準優勝 | ベスト8 | ||
2014 | 2位 | 47 | 22 | 14 | 5 | 3 | 38 | 29 | 19 | 二回戦敗退 | - | 二回戦敗退 | ||
2015 | 2位 | 43 | 22 | 13 | 4 | 5 | 38 | 24 | 14 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 栗田大輔 | |
2016 | 優勝 | 47 | 22 | 14 | 5 | 3 | 45 | 22 | 23 | 3位 | 優勝 | ベスト8 | ||
2017 | 4位 | 32 | 22 | 9 | 5 | 8 | 31 | 29 | 2 | 7位 | 準優勝 | 二回戦敗退 | ||
2018 | 5位 | 32 | 22 | 9 | 5 | 8 | 37 | 25 | 12 | 4位 | 優勝 | 二回戦敗退 | ||
2019 | 優勝 | 56 | 22 | 18 | 2 | 2 | 48 | 14 | 34 | 優勝 | 優勝 | 優勝 | ||
2020 | 優勝 | 48 | 22 | 15 | 3 | 4 | 47 | 20 | 27 | 一回戦敗退 | -[※ 1] | |||
2021 | 3位 | 39 | 22 | 11 | 6 | 5 | 35 | 28 | 7 | 二回戦敗退 | - | ベスト4 | ||
2022 | 優勝 | 22 | 準優勝 |
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