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ジャズの音源をかける喫茶店 ウィキペディアから
ジャズ喫茶(ジャズきっさ)は、主にジャズのSP・LPレコード・CD音源をかけ、客は鑑賞を主目的として来店する形式の喫茶店。
1929年(昭和4年)、東京の本郷赤門前に創業した「ブラックバード」が日本で最初のジャズ喫茶であるとされる[1]。それから数年のうちに新橋、上野、京橋などでジャズレコードの再生を蓄音機で行う店が次々と生まれた。ジャズをはじめクラシック音楽をかける名曲喫茶やタンゴなどをかける店など、いわゆる「レコード喫茶」が昭和10年代はピークを迎え、東京では約80軒以上の数が確認されている[2]。ジャズ喫茶は第二次世界大戦により一時消滅するが、戦後まもなく再開、[3]1960年代に隆盛を迎え[4]、1980年代から下降期に入る。[5]。現在では、音源の多様化や営業開始時間を夕方以降に遅らせてジャズ・バーになるなど、経営形態の多様化も見られる。現在、営業中のジャズ喫茶、ジャズ・バーは全国で約600軒。[6][7]その約9割はレコードでの再生をしている。
1950年代は輸入盤のジャズのLPが高価であったため、何千枚もの所蔵レコードがある店もあり、コーヒー1杯で本場のジャズのレコードを聴け、リクエストも受け付けてくれるジャズ喫茶[8]はジャズファンやミュージシャンの溜まり場ともなっていた。現在、プロとして著名な日本人ジャズミュージシャンの中にも「開店から閉店までコーヒー1杯でねばった」という人もいたという。 当時のジャズ喫茶では、家庭ではなかなか揃えることのできない高価なオーディオシステムを装備し、音質の良さを店の特徴としたり[9]、経営する「名物オヤジ」の独自のジャズ観・口調を売りにしていた店もあった。現在でもその傾向は一部の店で受け継がれている。また、1950年代から60年代かけてはジャズ以外にもカントリーやロカビリー、ハワイアンミュージック、グループ・サウンズ、ロックなど、幅広いジャンルの音楽のライブ演奏を行う店も「ジャズ喫茶」と呼ばれる時期があった。なお、ジャズ喫茶は日本国外ではほとんど見あたらず、日本特有の形態であるとされる[10]。
近年ではレコード音源鑑賞を主とするジャズ喫茶は衰退し、経営形態が多様化、ジャズを聴きながら酒を呑むジャズバー、定期的にジャムセッションを開くジャズライブバー、若年層・女性をターゲットとするレストラン風の店などの多様化もみられる。なお、世相の影響を受け、伝統的なジャズ喫茶の形態でも禁煙店が増えている。
1980年代以降、衰退傾向が続くジャズ喫茶だが、2010年代後半から日本のジャズ喫茶の影響を受けた「リスニングバー」がアメリカやヨーロッパを中心に世界各国で続々とオープンし、日本国内でもまた「ジャズ喫茶」が再注目され、新しいファンを獲得しつつある[11]
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主な特徴として以下が挙げられる。
近年は必ずしも当てはまらなくなってきている項目もあるが、従来の特徴として以下が挙げられる。
サテンドール(広島県広島市)
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