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新疆ウイグル自治区の首府 ウィキペディアから
ウルムチ市(ウルムチし、中国語: 乌鲁木齐市、ウイグル語: ئۈرۈمچى、英語: Ürümqi)は、新疆ウイグル自治区に位置する地級市、自治区首府。旧称は迪化(てきか)。
中華人民共和国 新疆ウイグル自治区 ウルムチ市 | |
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上から時計回り: 紅山から見た市街地、夜の新疆国際大バザール、天山山脈、紅山公園 | |
略称:烏市 | |
旧称:迪化 | |
新疆ウイグル自治区の中のウルムチ市の位置 | |
中心座標 北緯43度48分 東経87度35分 | |
簡体字 | 乌鲁木齐 |
繁体字 | 烏魯木齊 |
拼音 | Wūlǔmùqí |
カタカナ転写 | ウルムチ |
ウイグル語 | ئۈرۈمچی |
ウイグル語ローマ字転写 | Ürümchi |
国家 | 中華人民共和国 |
自治区 | 新疆ウイグル |
行政級別 | 地級市 |
面積 | |
総面積 | 10,900.77 km² |
人口 | |
総人口(2019) | 355.2[1] 万人 |
経済 | |
GDP(2008) | 1,020 億元 |
一人あたりGDP | 49,038[2]元 |
電話番号 | 0991 |
郵便番号 | 830000 |
ナンバープレート | 新A |
行政区画代碼 | 650100 |
公式ウェブサイト: http://www.wlmq.gov.cn/ |
テュルク系民族が居住する中央アジアの歴史的地域であるトルキスタン東部(東トルキスタン)の首府とされている。そのため、言語・文化・経済の面などにおいて、中国東部(北京、上海)よりも、タジキスタンやウズベキスタンのような、はるか西方の中央アジアとの結びつきが強かった。現在は中国語を話す漢民族が住民の多数派を占めている。中国・ユーラシア博覧会を開催するなど東西交易の拠点となっている[3]。2021年現在の人口は約450万人で[4]、中央アジアでは最大の都市となっている[5]。
世界で最も内陸に位置し、四方のどの海からも2,300km以上離れて到達不能極に近く、「世界で最も海から遠い都市」としてギネス記録になっており[6][7]、1992年にアジア大陸の地理的中心を中国科学院はウルムチの永豊郷永新村と測量したことから「アジアの首都」とも呼ばれ[8][9]、「アジア大陸地理中心」(簡体字: 亚洲大陆地理中心)と呼ばれるアジア49カ国の国旗と文化が描かれた像で囲まれた記念の塔が建つ広場は観光名所になっている[10][11]。
ウルムチは、天山山脈北麓のジュンガル盆地東南縁に位置する。市の南側には天山山脈が連なっている。最も近い海岸線までの距離は2,500kmにもなる。
標高919mの高原に位置し、内陸性気候の特色が強く出ている。ケッペンの気候区分によるとステップ気候に属し、年間を通して非常に乾燥し雨はほとんど降らない。7月の平均気温は24.2度、日中の気温は30度近くまで上がり非常に暑くなるが、乾燥している。また、朝晩は涼しくなり過ごしやすい。1月の平均気温は-12.2度と非常に寒く、-30℃以下まで下がることもある。雪は少ししか降らないが、一旦降ると、なかなか溶けない。年平均気温は7.8度、年降水量は297mmである。
ウルムチ (1991-2020)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
平均最高気温 °C (°F) | −7.4 (18.7) |
−4.4 (24.1) |
4.8 (40.6) |
16.8 (62.2) |
22.6 (72.7) |
27.6 (81.7) |
29.4 (84.9) |
28.3 (82.9) |
22.5 (72.5) |
13.8 (56.8) |
3.2 (37.8) |
−5.0 (23) |
12.7 (54.9) |
日平均気温 °C (°F) | −12.2 (10) |
−8.9 (16) |
0.4 (32.7) |
11.5 (52.7) |
17.3 (63.1) |
22.4 (72.3) |
24.2 (75.6) |
22.9 (73.2) |
17.2 (63) |
8.8 (47.8) |
−0.9 (30.4) |
−9.3 (15.3) |
7.8 (46) |
平均最低気温 °C (°F) | −15.6 (3.9) |
−12.3 (9.9) |
−3.2 (26.2) |
6.6 (43.9) |
12.2 (54) |
17.3 (63.1) |
19.2 (66.6) |
17.8 (64) |
12.1 (53.8) |
4.5 (40.1) |
−4.0 (24.8) |
−12.6 (9.3) |
3.5 (38.3) |
降水量 mm (inch) | 10.8 (0.425) |
13.4 (0.528) |
18.5 (0.728) |
38.0 (1.496) |
41.2 (1.622) |
28.7 (1.13) |
35.3 (1.39) |
28.5 (1.122) |
18.1 (0.713) |
22.4 (0.882) |
22.4 (0.882) |
19.7 (0.776) |
297 (11.694) |
[要出典] |
7市轄区、1県を管轄する。
古くから北方の遊牧民と中原の漢民族による領有権の争奪が行われてきた。紀元3世紀、車師後国が現在のウルムチ市南郊、烏拉泊貯水池周辺に淤賴城(おらいじょう)を建設した。13世紀以降、モンゴル系民族ホシュート部の遊牧地となった。漢代は西域都护府を設置し、古くから漢民族の領土である。清朝初期にはジュンガル・ホンタイジ国が統治していた。乾隆帝によるジュンガル親征を経て、18世紀後半に城壁が設けられ、迪化城(「啓迪」と「教化」、反抗者を教導するという意味が込められている)と名付けられた。1773年、迪化直隷州が置かれ、巴里坤道に属する。その後、巴里坤道から鎮迪道への改称に伴い、鎮迪道に属する。清朝光緒帝の1884年に甘粛新疆省(ᡬᠠᠨᠰᡠ
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ᡤᠣᠯᠣ)が設置されると、迪化は同省の省都となった。1886年、迪化直隷州は迪化府に昇格し、迪化府の下に迪化県を設置した。
1913年、中華民国政府は鎮迪道の道尹を観察使と改名し、迪化府を廃止して迪化県を存続させた。
ウルムチという言葉はオイラト語で「美しき牧場」を意味するが、これが1955年の新疆ウイグル自治区の成立に伴って正式な市名となった。
ウルムチ地窩堡国際空港には、北京、成都、西安、カシュガルなどの都市との間に毎日定期便が運航されている。また日本からも山東航空が1日1便、大阪・関西国際空港から定期便を運航させている。
自治区内初の高速鉄道新線である蘭新線第二複線も開通している。
住民の構成は、漢族 75.30%、ウイグル族 12.79%、回族 8.03%、カザフ族 2.34%などで(2020年調査)、新疆ウイグル自治区全体(ウイグル族44.96、漢族は 42.24% など)に比べて漢族の割合が多い。宗教施設では、ウルムチ陕西モスク、明徳路堂、ウルムチ天主経堂、ウルムチ正教会堂などがある。
プロバスケットボールチーム新疆フライングタイガースの本拠地である。中国プロバスケットボールリーグに所属している。
また、2006年に新疆ウイグル自治区最初のサッカークラブ(zh:新疆体彩足球俱乐部)が創設され、中国リーグ乙級(3部相当)に所属していたが、2009年に解散した。
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