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中央自動車道のトンネル ウィキペディアから
笹子トンネル(ささごトンネル)は、山梨県大月市と同県甲州市の間にある、中央自動車道本線(西宮線)のトンネルである。
笹子トンネル下り線入口と上り線出口 (大月市側から2009年5月撮影) | |
概要 | |
---|---|
位置 | 山梨県 |
座標 |
北緯35度37分7.7秒 東経138度47分42.8秒(上り) |
現況 | 供用中 |
所属路線名 | E20 中央自動車道 |
起点 | 山梨県大月市笹子町 |
終点 | 山梨県甲州市大和町 |
運用 | |
建設開始 |
1972年(昭和47年)2月16日(西) 1972年(昭和47年)3月1日(東) |
完成 | 1975年(昭和50年) |
開通 | 1977年(昭和52年)12月20日 |
所有 | 中日本高速道路株式会社 |
通行対象 | 自動車 |
技術情報 | |
全長 |
(上り線)4,784 m (下り線)4,717 m |
道路車線数 |
(上り線)2車線 (下り線)2車線 |
設計速度 | 80km/h(規制速度:70 km/h) |
中央自動車道の大月JCT(山梨県大月市)‐ 勝沼IC(山梨県甲州市)間にある[1]。全長は下り4717 m、上り4784 m(上下線ともに2車線)であり、中央自動車道では恵那山トンネルに次いで2番目に長い。
2010年度の道路交通センサスによれば24時間交通量は上下線合わせて4万0576台[2]。
通常時はトンネル内の制限速度が時速70kmに規制されている[3]。
速度制限と傾斜とがあいまって、速度が低下しやすく、土日・祝日などには上り線で10km以上の長い渋滞が発生しやすい。また、東京方面に向かう上り線は小仏トンネルを先頭とする渋滞がこのトンネルまで伸びてくることもある。
かつて上り線において土日や連休の午後になると笹子トンネル手前(甲府側)で車線規制を行うことがあった。これは、トンネル内の渋滞による追突事故の危険やトンネル内部の環境悪化の懸念があったために、意図的に笹子トンネルの手前で渋滞ポイントを作ることによって、交通量を絞り込みトンネル内に渋滞を発生させない工夫であった。2003年3月16日に上野原IC‐大月IC間の上り線トンネルを片側3車線かつ勾配を抑制した新ルートに切り替えたため、中野トンネルを先頭とする渋滞は解消し、これらの措置は行われなくなった。
トンネル内ではAMラジオ放送の再送信をしている。
排気ガスの増加によるトンネル内部の空気環境悪化を防止するため、最大で2%の勾配が設けられている。
このトンネルの施工会社のうちの1社である飛島建設のホームページによると、トンネルの途中には200mにわたる破砕帯が存在し、トンネル工事の際には粘土化した地山と毎分6トンの湧水があったとされている[6]。供用開始前の1976年11月には、会計検査院によってトンネル建設施工時の監督が不適切だった為に強度不足の場所がある、という指摘を旧公団(JH)が受けていた[7][8]。
2012年12月2日午前8時5分頃(JST)[17]、上り線トンネルの大月市側出口から1508m付近でトンネルの天井板であるコンクリート板およそ345枚(中壁を含む)が138mにわたって[18]V字型に折り重なるように崩れ落ちた[17]。現場を走行中であった自動車3台が落下した天井板の下敷きとなり死者9名、重軽傷者2名の事故となった[1][17][19][20][21][22][23][24][25]。
中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)は、1年に一度は定期点検を行い、5年に1度は詳細点検を行っている[1]としていたが、2000年に行われた点検以降は打音検査すらしていなかったということが、山梨県警によるNEXCO中日本本社への家宅捜索による押収資料から発覚している[26][27]。尚、崩落事故発生後にNEXCO中日本は過去の笹子トンネルの安全検査について、説明を二転三転させており一部からは批判が出ている[28]。
2019年(平成31年)4月13日-笹子トンネル東坑口(下り線)付近と初狩パーキングエリア(下り線)に、犠牲者を悼む慰霊碑が完成した[29][30]。
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