秋田大学(あきただいがく、英語: Akita University)は、秋田県秋田市手形学園町1-1に本部を置く日本の国立大学。1873年創立、1949年大学設置。大学の略称は秋大(しゅうだい)[1]。
秋田大学は1949年(昭和24年)国立学校設置法に基づく新制大学として、秋田師範学校(1878年設立)、秋田青年師範学校(1944年設立)、秋田鉱山専門学校(1910年設立)を包括して設置された国立大学である。設立時は学芸学部、鉱山学部の2学部であったが、現在では国際資源学部、教育文化学部、医学部、理工学部の4学部を有する総合大学となっている。
所在地
- 手形キャンパス(秋田県秋田市手形学園町):大学本部、教育文化学部、理工学部、国際資源学部、放送大学
- 本道キャンパス(秋田県秋田市柳田[注 1]):医学部、医学部附属病院
- 保戸野キャンパス(秋田県秋田市保戸野原の町):附属学校(幼・小・中・特別支援)
象徴
- 学章は、 コバルトグリーンで描かれた3枚の秋田蕗の葉に、 ロイヤルブルーで「大学」の文字を配したもの。
- 学章とは別に、グリーンの4本ラインとイエローとで秋田の頭文字である「a」を表現したロゴマークが制定されている。2014年(平成26年)の4学部体制への移行に先立ち、2013年(平成25年)12月に制定されたもので、あわせてスクールカラーとしてグリーンが制定された。2004年(平成16年)の国立大学法人化から2013年までは、オレンジとブルーで描かれた5つの円を組み合わせたロゴマークが使用されていた。
組織
2013年度入学生まで存在した学部・学科・課程
- 工学資源学部 (旧・鉱山学部)
- 教育文化学部
- 学校教育課程
- 選修:教科教育実践、障害児教育、発達科学
- 地域科学課程
- 選修:政策科学、生活者科学、文化環境
- 国際言語文化課程
- 選修:日本・アジア文化、欧米文化、国際コミュニケーション
- 人間環境課程
- 選修:自然環境、環境応用
研究科
- 国際資源学研究科
- 教育学研究科
- 学校教育専攻(修士課程)(2016年4月まで)
- 教科教育専攻(修士課程)(2016年4月まで)
- 国語教育専修
- 社会科教育専修
- 数学教育専修
- 理科教育専修
- 音楽教育専修
- 美術教育専修
- 保健体育専修
- 家政教育専修
- 英語教育専修
- 教職実践専攻(専門職学位課程)(2016年4月から)
- 学校マネジメントコース(現職教員対象)
- カリキュラム・授業開発コース(学部卒業者、現職教員対象)
- 発達教育・特別支援教育コース(学部卒業者、現職教員対象)
- 心理教育実践専攻(修士課程)[3](2016年4月から)
- 医学系研究科[注 13]
- 医科学専攻(修士課程)
- 保健学専攻[注 14](博士前期課程・博士後期課程)
- 博士前期課程の領域
- 看護学領域、リハビリテーション科学領域
- 博士後期課程の分野
- 女性・小児発達支援科学分野、生活機能・健康行動支援科学分野
- 医学専攻(4年制博士課程)
- 病態制御医学系[注 15]、腫瘍制御医学系[注 16]、機能展開医学系[注 17]、社会環境医学系[注 18]、臨床教育協力部門
- 工学資源学研究科(2016年4月まで)
- 理工学研究科(2016年4月から)
- 生命科学専攻 生命科学コース(博士前期課程)
- 物質科学専攻 応用化学コース、材料理工学コース(博士前期課程)
- 数理・電気電子情報学専攻 数理科学コース、電気電子工学コース、人間情報工学コース(博士前期課程)
- システムデザイン工学専攻 機械工学コース、創造生産工学コース、土木環境工学コース(博士前期課程)
- 共同ライフサイクルデザイン工学専攻(博士前期課程)
- 総合理工学専攻 生命科学領域、物質科学領域、数理・電気電子情報学領域、システムデザイン工学領域(博士後期課程)
附属機関
- 国際資源学部
- 附属鉱業博物館
- 鉱学分野における日本有数の博物館である。1910年に設立された秋田鉱山専門学校の列品室が前身である。鉱物・岩石・化石などの標本類や地下資源の利用をわかりやすく解説した模型・パネルなど、展示資料は4000点以上にのぼる。
- 教育文化学部
- 医学部
- 大学院理工学研究科
- 附属理工学研究センター
- 附属ものづくり創造工学センター
- 附属地域防災力研究センター
- 学内共同教育研究施設
- 産学連携推進機構
- 情報統括センター
- バイオサイエンス教育・研究サポートセンター
- 放射性同位元素センター
- 環境安全センター
- 地方創生センター1号館(旧ベンチャー・インキュベーション・センター)
- 地方創生センター2号館(旧ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー)
- センター
- 評価センター
- 教育推進総合センター
- 学生支援総合センター
- 教員免許状更新講習推進センター
- 国際交流センター
- 附属図書館
- 保健管理センター
研究
グローバルCOEプログラム
グローバルCOEプログラムとして、1件のプロジェクトが採択されている。
- 2007年
- 生命科学
- 生体調節シグナルの統合的研究(群馬大学との共同拠点)
教育
- 特色ある大学教育支援プログラム
- 大学・大学院における教員養成推進プログラム
- 理工学部通信教育講座
- 1948年に開設された秋田鉱山専門学校通信教育部が母体であり、1983年と1995年に再編された。大学卒業資格の得られる大学通信教育ではなく、社会通信教育に属する。
学園祭
秋田大学の学園祭は「秋田大学祭」と呼ばれ、毎年10月に開催される。
今日歩大会
体育会が主催するスポーツイベントで、男鹿市の寒風山から手形キャンパスまでの約40kmを一晩かけて歩き(走り)通す。年1回、通例6月に開催される。学生や大学関係者の他に一般からも参加があり、例年500人ほどが集う。
大学関係者組織
秋田大学の同窓会は、以下のように、各学部・組織ごとの出身者別に構成される[注 32]。
- 旭水会(学芸学部・教育学部・教育文化学部)
- 本道(医学部医学科)
- 本道さくらの会(医療短期大学部・医学部保健学科)
- 北光会(鉱山学部・工学資源学部)
また、各同窓会の相互交流・全学出身者の連携を目的とした「全学同窓会連絡協議会」が存在する。
キャンパス
手形キャンパス
- 使用学部:教育文化学部、理工学部、国際資源学部
- 使用研究科:教育学研究科、理工学研究科、国際資源学研究科
- 使用附属施設:附属鉱業博物館、情報統括センター など
- 交通アクセス:JR秋田駅よりバス(秋田中央交通)10分「秋田大学前」下車。夜行バスの場合は、ドリーム秋田・横浜号で終点下車。
大学事務局はこのキャンパスにある。また、教養基礎教育の多くもこのキャンパスで開講される。附属鉱業博物館は公道を挟み他施設よりも高い場所(通称「手形山」の中腹)に位置する。
本道キャンパス
- 使用学部:医学部
- 使用研究科:医学系研究科
- 使用附属施設:医学部附属病院
- 交通アクセス:JR秋田駅よりバス(秋田中央交通)20分「大学病院前」下車
保戸野キャンパス
- 使用学部:なし
- 使用研究科:なし
- 使用附属施設:なし
- 交通アクセス:JR秋田駅よりバス(秋田中央交通)15分「原の町」下車
教育文化学部附属小学校、同中学校、同特別支援学校、同幼稚園はこのキャンパスにある。
学生寮
秋田大学の学生が入居可能な寮として、男子寮である西谷地寮(旧北光寮)、女子寮である手形寮、本道寮がある。
西谷地寮
老朽化した旧北光寮を建て替える目的で2010年から入居が開始された寮。旧北光寮のグラウンド跡に建てられ、オール電化やセキュリティなど最新の設備が設置されている。尚、旧北光寮は工学資源学部生のみであったが、こちらは全学部生が対象となっている。
- 寮形態:新々寮
- 交通アクセス:秋田駅より徒歩10分。または秋田中央交通バス北光寮前バス停すぐ。
手形寮
- 寮形態:新々寮
- 交通アクセス:秋田大学正門より徒歩5分。または秋田中央交通バス鉱業博物館入口バス停下車1分。
本道寮
- 寮形態:新々寮
- 交通アクセス:秋田大学本道キャンパス徒歩10分。
地方自治体との協定
- 国立大学法人秋田大学は秋田県横手市と地域活性化を目的とした包括協定を締結し、2009年8月5日に秋田大学横手分校を開設した。
- 同様に、秋田県北秋田市と地域活性化を目的とした包括協定を2009年10月6日に締結し、秋田大学北秋田分校を開設した。またその開設を祝うセレモニーを同年11月17日に開催した。
他大学との協定
- 同会議の決定に基づく単位互換協定により、岩手大学、弘前大学と単位互換制度を実施している。集中講義の時期には教員を派遣、受け入れをしており秋田大学の学生は3大学の講義を受講できる。
- 放送大学との単位互換協定により,放送大学で取得した単位を卒業に要する単位として認定することができる。
- 秋田県内の14の高等教育機関による連携協力協定。本学は2005年の発足時より加盟しており、本学内に事務局が設置されている。
ウィキメディア・コモンズには、
秋田大学に関連するカテゴリがあります。
注釈
2018年度入学生用の国際資源学部案内 によると、教育・研究分野には、政治学・国際関係論分野、国際協力・開発分野、法律・制度研究分野、社会人類学・地域研究分野、資源経済学・地政学分野、異文化コミュニケーション分野がある。
2015年度入学生用の国際資源学部案内によると、教育・研究分野には、地史解析学・古環境解析学分野、金属鉱床学分野、資源鉱物学・テクトニクス分野、石油地質学分野、岩石学分野があるとされる。なお、資源地球科学コースのホームページ によると、研究室は、地史解析学・古環境解析学分野、石油地質学分野、金属鉱床学分野、岩石学分野、鉱物資源・テクトニクス分野に分かれている。
2015年度入学生用の国際資源学部案内によると、教育・研究分野には、教育・研究分野は、資源環境物質循環研究分野、エネルギー資源工学分野、物理探査研究分野、資源処理工学分野、岩盤工学分野、製錬プロセス工学研究分野がある。
2015年入学生用の教育文化学部案内 によると、コース分けは2年次。地域社会コースには、公共政策領域、情報コミュニケーション領域、生活科学領域、心理実践領域、地域環境領域、人間文化コースには、日本文化領域、国際文化領域、芸術文化領域という特定領域があり、1つ以上選択することになる。自分の所属コースの特定領域は必ず選択しなければならないが、2つ目以降は他コースの特定領域でもよいとされている。
2014年度版の大学概要 、2015年入学生用の大学案内 によると、教育は、基礎看護学講座、臨床看護学講座、母子看護学講座、地域・老年看護学講座、理学療法学講座、作業療法学講座が担当するとされる。
2015年入学生用の理工学部案内 によると、超分子化学、生化学・分子生物学分野、疾患生物学、分析化学・計算化学分野、細胞生物学分野がある。
2015年入学生用の理工学部案内によると、分子化学分野(有機材料化学、無機材料化学、応用物理学、界面応用化学)、化学工学分野(バイオプロセス工学、エネルギー化学工学、反応プロセス工学)がある。
2015年入学生用の理工学部案内によると、離散系数学分野、連続系数学分野、理論物理学分野がある。
2015年入学生用の理工学部案内によると、電気エネルギー工学分野、光・電子デバイス工学分野、知能情報通信工学分野、制御システム工学分野がある。
2015年入学生用の理工学部案内によると、ナノメカニクス分野、熱流体科学分野、ヒューマンメカトロニクス分野がある。
2015年入学生用の理工学部案内によると、環境構造工学分野、地盤環境工学分野、水環境工学分野、福祉環境工学分野、環境材料工学分野がある。
領域、分野、系、部門は、2014年度版の大学概要 による。
2014年度版の医学系研究科・医学部・附属病院概要 によると、基礎看護学講座、臨床看護学講座、母子看護学講座、地域・老年看護学講座、理学療法学講座、作業療法学講座が担当するとされる。
2014年度版の医学系研究科・医学部・附属病院概要によると、講座には、形態解析学・器官構造学、細胞生物学、細胞生理学、器官病態学、分子機能学・代謝機能学、生体防御学、内分泌・代謝・老年内科学、総合診療・検査診断学、麻酔・蘇生・疼痛管理学、放射線医学、眼科学、精神科学、微生物学、救急・集中治療医学がある。
2014年度版の医学系研究科・医学部・附属病院概要によると、講座には、分子生化学、分子病態学・腫瘍病態学、消化器内科学・神経内科学、血液・腎臓・膠原病内科学、消化器外科学、呼吸器・乳腺内分泌外科学、腎泌尿器科学、臨床腫瘍学、地域がん包括医療学がある。
2014年度版の医学系研究科・医学部・附属病院概要によると、講座には、器官・統合生理学、心臓血管外科学、整形外科学、皮膚科学・形成外科学、耳鼻咽喉科・頭頸部外科学、脳神経外科学、循環器内科学・呼吸器内科学、情報制御学・実験治療学、小児科学、産婦人科学、小児外科学がある。
2014年度版の医学系研究科・医学部・附属病院概要によると、講座には、法医科学、環境保健学、公衆衛生学、医学教育学、地域医療政策学、医療情報学がある。
2014年度版の大学概要によると、応用地球科学、地球システム工学で構成される。工学資源学研究科のホームページ によると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、分子化学、化学工学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、生命科学のみで構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、材料物性学、知能材料学、エネルギー材料学、材料開発工学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、情報工学、数理科学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、機械物理工学、機械ダイナミクス、システム設計、ロボティクス・福祉工学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、電気エネルギー工学、光・電子デバイス工学、知能情報通信工学、制御システム工学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、福祉環境工学、環境構造工学、地域環境工学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、ライフサイクル戦略学、環境調和型システム工学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、資源地球科学、資源環境学、環境資源サイクル工学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、機能材料工学、環境応用化学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、生産システム工学、社会基盤工学、福祉システム工学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2014年度版の大学概要によると、電気情報基盤システム工学、電子情報基盤システム工学で構成される。工学資源学研究科のホームページによると、これらは講座とされている。
2018年に初めて卒業者の出る国際資源学部、理工学部出身者の所属同窓会は未定。