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任天堂によるNintendo Switch専用のゲームソフト (2023) ウィキペディアから
『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』(Super Mario Bros. Wonder)は、任天堂より2023年10月20日に発売されたNintendo Switch専用ゲームソフト。
ジャンル | 横スクロールアクション |
---|---|
対応機種 | Nintendo Switch |
開発元 | 任天堂企画制作本部 |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 手塚卓志[1] |
ディレクター | 毛利志朗[1] |
デザイナー | 林田宏一[1] |
音楽 | 近藤浩治(サウンドディレクター)[1] |
美術 | 佐藤真靖(アートディレクター)[1] |
シリーズ | スーパーマリオシリーズ |
バージョン | Ver.1.0.1 (2023年11月21日)[2] |
人数 | 1 - 4人(オンラインでは1 - 12人) |
メディア |
Nintendo Switch専用ゲームカード ダウンロード販売 |
発売日 | 2023年10月20日[3][4] |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象)[5] ESRB:E(6歳以上)[3] PEGI:7[4] USK:6(6歳未満提供禁止)[6] ACB:G[7] |
コンテンツアイコン |
ESRB:Mild Fantasy Violence[3] USK:Handlungsdruck[8] ACB:Online interactivity, Very mild fantasy themes and violence[7] |
売上本数 |
268万本 (2024年3月末時点)[9] 1,344万本 (2024年3月末時点)[9] |
対応言語 | 日本語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、韓国語、オランダ語、ポルトガル語、ロシア語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)[5] |
その他 | Nintendo Switch Online対応 |
『スーパーマリオブラザーズ』の流れを汲むスーパーマリオシリーズの2D(横スクロール)ゲームとしては2016年リリースのスマートフォン用ソフト『Super Mario Run』以来7年ぶり、スーパーマリオブラザーズシリーズとしては2012年発売のWii U用ソフト『New スーパーマリオブラザーズ U』以来の11年ぶりの新作である。発売2週間で430万本と、過去最高ペースで売り上げた[10]。
基本的なシステムは『New スーパーマリオブラザーズ』シリーズと同様で、「カベキック」「ヒップドロップ」をはじめとした同シリーズのテクニックも一通り実装されている。また、「3Dマリオ」のようにしゃがみながら移動することができる。その一方で、本作ではスコアや制限時間の概念が廃止されている。
2人以上でのプレイ時はプレイヤーの残り数(残機)が共有となっていて、ミスをしたプレイヤーは「タマシイ」の状態となってコース内を浮遊し、健在な仲間プレイヤーが5カウント以内にタマシイに触れれば、残り数を減らさずプレイに復帰できる[11]。
各ステージに配置されている「ワンダーフラワー」に触れると「ワンダー」が発動し、地形やギミック、プレイヤーや敵の外見など、さまざまな変化が起こる。ワンダーには制限時間があるものもあり、0になると通常状態に戻る。
冒険を進めると、便利なアクションを追加したり、難易度を上げたりすることが可能な「バッジ」が手に入る[12]。一度に付けられるバッジは1枚のみ。
本項では便宜上、各パワーアップ時の名称を「○○マリオ」と表記する。
「フラワー諸島」を中心に、各ワールドが時計回りに配置されているのが特徴で、ワールド2以降に行くにはフラワー諸島を経由する必要がある。また、従来のルートに沿って自動的に進む地帯に加え、『スーパーマリオ 3Dワールド』のような自由に歩き回れる地帯が混在している。
舞台はキノコ王国より少し離れた場所にあるフラワー王国。フロリアン王子が主催するパーティに招待されたマリオたちの前に、突如としてクッパ軍団が襲来。クッパは王国から奪ったワンダーフラワーの力でフラワー城と合体し、各地の人々を牢に閉じ込めるなど王国を混乱に陥れる。マリオたちはフロリアン王子の協力のもと、クッパの悪事を阻止し、フラワー王国を救うための旅を始める。
本作では『New スーパーマリオブラザーズ』シリーズの倍以上となる12体のキャラクターから選択できる[14]。また、一部のコースには特定のキャラクターが近づくと見えるようになる隠しブロックが存在する。
この項目ではプレイヤーが操作するキャラクターではない重要キャラクターについて記述する。
以上のキャラクターの詳細は個別記事を参照。
『Newスーパーマリオシリーズ』のエンジンを流用するのではなく、「新たな2Dマリオのベースとなるシステムをつくる」ことを目標に制作された[1]。
作品のテーマは「秘密や不思議がいっぱいのマリオ」。ブロックをたたくとコインが出る、スーパーキノコで体が大きくなる等の発売当時から続くシリーズ伝統のギミックだけでなく、「今の時代でも感じられる秘密や不思議」を模索するようプロデューサーの手塚卓志から課題が出たという[1]。
『スーパーマリオメーカー2』の開発が始まった時から「次のマリオはどんなものにしよう?」と模索したが多くのユーザーがスーパーマリオメーカーシリーズの手作りコースだけで満足する声が出てきてデザイナーの林田宏一は相当な不安を抱えた。手塚は楽観視のため、「次のマリオはちゃんと『スーパーマリオメーカー』と全然違うものになるから、心配しないで」と説得を続けた[1]。
アイデア案は2000枚以上も存在した。その中の一つが「アイテムを取ると別世界にワープできる」。美術担当の佐藤真靖が提案した物で土管やつるブロックの様にワープする事から構想し、手塚から従来のワープとは変わらないことを指摘し、その場の地形を変化する様に指示を出したがディレクターの毛利志朗たちから無茶な指示に困惑した。土管を芋虫の様に曲げながら移動するアイデアは従来の2Dマリオではスペックの都合で出来なかったことを実現できたことから核が見えてきて決定した。サウンドディレクターの近藤浩治の案は、8頭身リアルサイズの実写版マリオがBGMを鼻歌で歌いながら進み、ジャンプするときは「ぴょ~んっ!」と声で喋るものだった。採用されなかった理由はアイデアとしては面白いが、遊び方の違いがどう変わるのか分からないからとされる[1]。その不採用となったアイデアは、「ハナ歌効果音」バッジの効果として採用された。採用された理由は、いろいろな声を聞きたくなるため、さまざまなアクションを試したくなる点がよかったからとのこと[23]。
開発が遅れた理由としては「納期よりも中身優先で」の指示があったため、制作期間に制限が設けられておらず、長期にわたる時間やコストがかかったことや、当初は少人数体制で開発が行われたことが理由として挙げられる[1]。
BGMの変化は大きく意識しており、異質感をより高めるように、アップテンポの曲を多めにしたり、環境音と効果音をより派手な音にして通常コースをガラッと変わった印象を与えるように従来のアナログシンセから楽器音やデジタルシンセを採用してこれまでのマリオになかったジャンルを取り入れ、一新した[1]。
『スーパーマリオ64』から長年に渡ってマリオとルイージの声優を担当していたチャールズ・マーティネーが引退することを2023年8月に発表したため、後任としてケビン・アフガニが声を担当する初のゲーム作品となった[24][25][26]。また、デイジーやトッテンの声優も過去作から変更された。
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