滝観洞
ウィキペディアから
ウィキペディアから
滝観洞(ろうかんどう)は、岩手県気仙郡住田町
滝観洞は石灰岩でできた鍾乳洞で[注 1]、これまでの調査と測量で総延長3,635メートル以上(国内第10位)、高低差115メートル(国内第24位)と報告されている[注 2]。一般公開されているのは、入口から天の岩戸の滝までである[注 3]。
入口から地底を約880メートル進んだところにあるドーム状の空間は高さ60メートル、周囲50メートルの広さがある[5]。その天井の裂け目から流れ落ちる洞窟内の滝は、29メートルの落差を持ち、1958年(昭和33年)に滝観洞を訪問した女流歌人の柳原白蓮によって「天の岩戸の滝(あまのいわとのたき)」と命名された[18][11]。
天の岩戸の滝より奥の非公開部にも、少なくとも2つの滝と1つの地底湖が確認されており、それぞれ住田の滝、
滝観洞入口の前にはJR上有住駅北東の
毎年5月のゴールデンウィークには「滝に鯉(恋)まつり」が開催される[25]。また毎年8月の第一日曜日にイベント「滝観洞まつり」が開催され[26]、五葉山火縄銃鉄砲隊の演武などがおこなわれる[27]。
東北自然歩道「新・奥の細道」の一部として、滝観洞・白蓮洞の中を通る2.3キロメートルの「No.39 滝観洞のみち」が設定されている[28][29]。
洞窟は滝観洞・白蓮洞ともに住田町が所有し[30]、滝観洞観光センターを運営する住田町の第三セクターである住田観光開発株式会社が管理・経営している[31][32][33]。
区分 | 金額 |
---|---|
大人 | 1,100円 |
小中学生 | 500円 |
未就学児 | 無料 |
滝観洞の近く、気仙川の対岸に白蓮洞(びゃくれんどう)がある[29]。石灰岩でできた鍾乳洞であり、確認されている総延長は総延長3,200メートル以上とされる[注 7]。観光洞として一般公開されているのはそのうち約400メートルである[37]。滝観洞よりも古い時期に形成されたとされる[38]。洞内は広い空間を持ち、頭上にも通路がつながる立体的空間となっており[注 8]、その景観は滝観洞と大きく異なる[39]。1975年(昭和50年)に一般公開された当初は滝観新洞と呼称していたが[40]、天の岩戸の滝を名付けた歌人柳原白蓮にちなみ[39]、1983年(昭和58年)に「白蓮洞」と改称された[41]。また、ケイビング関係者の間では空穴第2洞の名で知られている[42][13][43]。
白蓮観世音菩薩、六地蔵尊菩薩、千手観世音菩薩、水子地蔵尊、子育地蔵尊菩薩、延命地蔵尊菩薩が祀られ、参拝者も多かったが、東日本大震災の被災により閉鎖されている[39][注 9]。
冬季の気候条件によって洞内に多数の氷筍が形成されることがあり、観賞会を催したことがある。2011年(平成23年)2月に開催された際の地元紙記事では、「20年ぶりの貴重な光景」と語られている[55][56]。
白蓮洞は2011年(平成23年)の東日本大震災の被害により閉鎖され[58]、観光客は入洞できない(2023年5月末現在)[39]。観光客入洞の再開には安全性の確認調査、落石の除去、岩塊固定工事、非常用設備の設置など相当額の費用が見積もられ、閉鎖を継続せざるをえない旨が2018年(平成30年)12月の住田町議会で町長から回答されている[59]。
受付施設として滝観洞観光センターがある[73]。滝観洞観光センターの旧施設は老朽化が進んでいたため[74]、2020年度に整備計画が策定され、公募型プロポーザルで施設を「おらいの滝観洞」として整備することをアトリエハレトケと武山大樹建築設計事務所の共同企業体が提案していた[73][75][76]。
同案を提案したアトリエハレトケと武山大樹建築設計事務所の共同企業体が設計業務を担当することが決定し[73]、新施設は旧施設隣に新築された[77]。1階には物販スペースと入洞受付があり、2階にアトラクション「滝流しそば」を体験できるテラスが設けられている[77]。2024年4月20日には内覧会がおこなわれ、観光関係者が視察した [74][78]。
同月27日にリニューアルオープンし、テープカットが行われた[72]。名物の「滝流しそば」も2年ぶりに再開し、続くゴールデンウィークには「滝に鯉(恋)まつり」を開催する[78]。
滝観洞の名物に、滝のように流れるそばを味わう滝流しそばがあり、滝観洞観光センターで提供されている[79]。施設の改築に伴い、2022年(令和4年)5月22日で営業を一時休止していたが[79][80]、2024年4月27日のリニューアルオープンとともに再開した[72]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.