Loading AI tools
ウィキペディアから
『沙羅曼蛇』(SALAMANDER、サラマンダ)は、1986年に稼働したコナミのアーケードゲーム用縦横両スクロールシューティングゲーム。
ジャンル | 縦横両スクロールシューティング |
---|---|
対応機種 |
アーケード (AC) 対応機種一覧
|
開発元 | コナミ開発1課 |
発売元 | コナミ |
デザイナー | 町口浩康 |
プログラマー |
町口浩康 たけもとみつお 高取利明 みのわいくこ |
音楽 |
波多野よしあき(SE・プログラム) 東野美紀(作曲) |
美術 |
櫻井潤 よしたかみき ばんどういくこ |
シリーズ | グラディウスシリーズ |
人数 | 1 - 2人(同時プレイ可) |
メディア | 業務用基板(560キロバイト) |
稼働時期 |
1986年7月4日 1986年10月 1986年 発売日一覧
|
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
デバイス |
8方向レバー 2ボタン |
筐体 |
アップライト型専用筐体 テーブル型専用筐体 |
システム基板 | GX400 |
CPU | MC68000 (@ 9.216 MHz) |
サウンド |
Z80 (@ 3.580 MHz) YM2151 (@ 3.580 MHz) 007232 (@ 3.580 MHz) VLM5030 (@ 3.580 MHz) |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 横モニター 256×224ピクセル 60.61Hz パレット2048色 |
その他 | 型式:GX587 |
本作の日本国外版の名称は『Life Force』となっているが、この名称の作品は2種類存在する。1つは背景の一部を差し替えて国外向けに販売されたもの(タイトル画面に「STEREO SOUND」の表記がある)、もう1つはその国外版を基に多数のアレンジを施し、日本国内向けに稼動されたものである(こちらの詳細は『ライフフォース』を参照)。なお、国外版ではボイスの追加、ストーリー説明の追加などの改変がある。
アーケード版の稼働以降、ファミリーコンピュータやPCエンジンなどの家庭用ゲーム機や、MSXやX68000などの日本国内向けパソコン、Amstrad CPC、コモドール64、ZX Spectrumなどの欧州向けパソコンなどに移植された。
アーケード版は後にセガサターンおよびPlayStation用ソフト『沙羅曼蛇 DELUXE PACK PLUS』(1997年)やPlayStation Portable用ソフト『沙羅曼蛇 PORTABLE』(2007年)などのオムニバスソフトに収録された。家庭用ゲーム機版は後にWiiのバーチャルコンソールやWindowsのプロジェクトEGGなどで配信された。その他にも携帯電話アプリゲームとして携帯電話各キャリアにて配信された。
アーケード版はゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』(1991年)において読者投票にて16位を獲得した。
『グラディウス』(1985年)稼働の翌年にリリースされた作品であり、一連のシリーズ(グラディウスシリーズ)の中では続編に当たる。ただしストーリー的には『グラディウスII -GOFERの野望-』(1988年)が続編に該当し、以降も多数のシリーズ作が登場している。
ステレオ対応のFM音源サウンドや、場面に合わせたボイス(合成音声)、プロミネンスに代表されるグラフィックや演出効果が話題を呼んだ。当時はステレオ対応筐体が皆無だったこともあり、2Dシューティングゲームとしては異例である専用筐体販売が行われた。そのため流通数が少なく、当初はプレイ待ちの行列がいたるところで見られた。
本作は「グラディウスシリーズ」の一角を担う存在だが、そちらとは別に本作の続編として『沙羅曼蛇2』(1996年)が製作された。前述した日本版『ライフフォース』も含めて「沙羅曼蛇シリーズ」を形作る3作品は、PlayStation・セガサターンでリリースされたオムニバスソフト「沙羅曼蛇 DELUXE PACK PLUS」にて全作が収録。どれらの作品もオリジナルにほぼ忠実に移植された。
その後、PSPで、さらに別作『XEXEX』とシークレットタイトルを含めた5作が「沙羅曼蛇 ポータブル」としてリリース。PlayStation 4、Nintendo Switchではダウンロード専売のレトロゲームシリーズ「アーケードアーカイブス」において、本作と日本版『ライフフォース』、北米版『ライフフォース』3作がひとまとめにされる形で移植、配信されている。
※ なお、以下の本文中において特に断り書きがない場合は、AC版についての解説である。これを元にした各種移植作品についての詳説は他機種版の項目を参照。ただしMSX版に関してはAC版などと共通する要素がタイトルとBGMくらいで、ステージ構成など多数の要素が大幅に変更されているため、別項「沙羅曼蛇 (MSX)」が作られている。MSX版の詳しい内容は、そちらの項目を参照。
8方向レバーと2ボタン(ショット、ミサイル)で、1P側がビックバイパー(青)、2P側がロードブリティッシュ(赤)を操作する。全6ステージで、奇数面が横スクロール、偶数面が縦スクロールである。
2人同時プレイが可能であり、ステージ6以外であれば途中参加ができる。コンティニューはできず、コインを投入することで上限はあるが残機が増える仕様[注釈 1]。得点による残数の増加はない。ループゲームで、周回数を重ねるごとに地形が変わるほか、3周目以降は倒した敵機が弾を撃ち返すようになるなど、10周目まで難度が上がり続ける。
パワーアップは、『グラディウス』のカプセルストック制ではなくアイテム制になっている(ファミコン(以下FC)版、MSX版はカプセルストック制。各移植版の項も参照)。自機が破壊されても画面が切り替わることもなくその場で復帰し、ゲームは続行される。このような違いから、グラディウスシリーズの中でも異質な作品となっており、『グラディウス』とは一味違った独自のシステムとなっている。
なお、パワーアップが『グラディウス』と同じカプセルストック制になった『ライフフォース』(前述の通り、元々は沙羅曼蛇の海外バージョン名であり、国内版と海外版の2種類で内容が異なる)も発売されている。
パワーアップの構成は『グラディウス』と似ているが、パワーアップの方法はそれぞれの装備に該当するアイテムを取得することによって行う。本作ではアイテムのことをパワーユニットと称する。パワーユニットは特定の敵(ほとんどの場合、赤い色違いの敵)を倒すことによって出現する。なお、このパワーユニットを持った敵の出現位置はすべて固定であるが、数はプレイによって異なる。プレイされない間のデモンストレーション中に各パワーユニットの説明が表示される。
各装備の細かい性能や補足事項などについては#パワーアップの制約・固有性能で解説する。特記ないものは1段階しかパワーアップしないが、いずれもパワーアップ限界数を越えて取っても得点にはなる。
発売された当時としては画期的な2人同時プレイを実現している。1P側(ビックバイパー、青色の機体)と2P側(ロードブリティッシュ、赤色の機体)で、それぞれグラフィックは全く異なるが性能に違いはない。
双方の機体は互いに重なることができず、ぶつかると相手の機体を押すことになる。押された結果、地形に接触してしまうとミスとなるため、狭い場所では左右に少し動くときでさえ相手の位置に注意しなければならなかった。これはAC版『沙羅曼蛇』やこれを忠実に移植した作品のみの現象で、国内版『ライフフォース』やFC版などではこの現象は起きない。また、押された側のマルチプルは移動しないので、通常ではできないような自機とマルチプルの距離の開け方も可能であり、2人同時プレイの場合はこれを利用してボス戦に有利なフォーメーションを取るなどといった使い方もあった。
前述の通り、2人同時プレイの場合であってもマルチプルを装備可能な最大数は画面内に4つまでである。片方のプレイヤーが1つ以上装備すると、もう片方のプレイヤーはその個数分だけ装備可能なマルチプルの個数は減る。片方が4つ装備するともう片方のプレイヤーは1つも装備できない。
敵の出現位置、攻撃方法、アイテムの場所などは完全に固定されており、安全地帯も多いため、パターン化によって攻略法を確立できる。
なお、本作では『グラディウス』とは異なり、再開時に一定の場所まで戻されることはなくその場で復活[注釈 4]し、復活後、装備していたマルチプル(オプション)が回収可能である。そのため、低次周ならばミスした場合でも『グラディウス』よりは復活が容易な場面が多い(ただし、高次周だと逆になってしまう)。復活時は数秒間の無敵時間があるが、すべての装備を失ってしまうため、その無敵時間を活用して立て直すことは困難であった。
2周目以降は周回数によって地形(奇数周と偶数周で1面の盛り上がる地形の場所や、3面のプロミネンスの噴出する場所や組み合わせ)が変わったり、周回を重ねる毎に撃ち返し弾が増えていくなど、最終的には尋常でないほどの攻撃をしてくるようになり、高次周では一度ミスすると復活は極めて困難になる。
なお、4面最後の地上ハッチなど、一旦破壊されるとその後のプレイではボスが攻撃をしてこない[注釈 5]ため、プレイ条件は常に一定ではない。
先述の通り、グラフィックやステレオサウンドが特徴として挙げられる。さらにシリーズを通じて初めて「声(英語)」による演出を行っている[注釈 6]。主に、武器をゲームプレイの最初に装備した時、ステージの切り替わり、ボス戦の直前に発せられる。ミサイルを装備していない時にミサイルショットボタンを押すと音声で注意される演出もある。ただし、これら音声の演出は、周囲で他のゲームが稼働しているゲームセンターなどでは聞きとりづらく、さらに低音質だったため、聞き流されることがほとんどだった。
この「声」の演出は、以降のグラディウスシリーズにも標準的に採用される。
美しい輝きを放つ水の惑星ラティスには、太古より伝わる炎の予言があった。
「千光年の彼方より、炎の海に棲む巨大な竜が目覚める時、狂気のフォースが迫り来て、天地は闇に飲み込まれ、やがて光は打ち砕ける」
強大な勢力で侵略を続けるバクテリアン星団、サラマンダ軍の進行が惑星ラティスへと及んだ。サラマンダ軍の猛攻にラティス軍は為す術もなかった。惑星ラティスの王子は、自分の名前を付けた時空戦闘機「ロードブリティッシュ号」に自ら乗り込み、敵との戦闘を行ったが満身創痍で脱出し、かつてバクテリアン軍団を打ち破ったと言われる惑星グラディウスに救援を求めた。
報告を受けた惑星グラディウス軍の勇者は、ロードブリティッシュ号を伴い強大な支配力を持つサラマンダ軍の母星へと飛び立つため、超時空戦闘機「ビックバイパー」を発進させる。
本作品最大の特徴であり、『グラディウス』と比べて最大の違いが、スクロール方向が横だけではなく縦にもなる点である。これにより本作品の戦略性が高まっている。スクロール方向により装備の性能が変わったり、自機の当り判定が変わるなどの要素も含まれている。また、『グラディウス』に比べて、スクロール速度が速い。
装備面ではミサイルがその影響を多大に受けており、『グラディウス』に比べて大きく変更されている。横スクロールでは上下、縦スクロールでは左右と、同時に2方向へ発射可能となっている。また2面を除く縦スクロール面では前方画面奥側にも発射するが、これは空間のリアルさを表現する手法に留まらず、画面奥の一部の地上物を破壊することもできた。
Stage | 内容 | 解説 | ボス |
---|---|---|---|
1(横) | 増殖性細胞 | 巨大な生命体の内部のようなステージ。増殖する細胞により壁面が盛り上がってきたり、再生する壁面で覆われショットで破壊しないと進めないエリアなどがある。 | ゴーレム |
2(縦) | 隕石空域 | 大量の隕石が浮遊しているステージ。地形は存在せず、破壊不能の隕石を回避しながら進む。 | 巡洋艦テトラン |
3(横) | 高密度エネルギー | 生命エネルギーが炎となって噴き出しているステージ。出現する敵キャラクターもほとんどが炎タイプ。ステージ開始直後の空中戦以外でアイテムが一切出現しない唯一のステージ。 | イントルーダ |
4(縦) | 地底火山 | グラディウスの火山ステージを縦にしたようなステージ。左右に配置された火山から火山弾が降り注ぐ。 | 要塞ヴァリス |
5(横) | 小惑星 | 小惑星帯で戦闘機の編隊と戦う。このステージもステージ2同様に地形がない。 | 空母デス |
6(縦) | 要塞地帯 | 前半は都市上空で、中ボスはビッグコア。後半は要塞内部だが、道中にモアイが出現する。ある条件を満たすとZAPする。 | ビッグコア ゼロスフォース |
※表における「KDE」は、現在コナミの家庭用ゲームソフト事業を担うグループ会社「コナミデジタルエンタテインメント」の英略称。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 沙羅曼蛇 LIFE FORCE Salamander |
1987年9月25日[1] 1988年8月 1989年11月22日 |
ファミリーコンピュータ | コナミ開発2課 | コナミ | 1メガビット+64キロRAM ロムカセット[2] |
RC821 NES-LF-USA NES-LF-EEC |
|
2 | 沙羅曼蛇 | 1987年12月26日 1989年 |
MSX | コナミ開発3課 | コナミ | 1メガビットロムカセット | RC758 |
|
3 | 沙羅曼蛇 | 1988年10月 |
X68000 | SPS | シャープ | 5インチフロッピーディスク | CZ-218AS | |
4 | Life Force Salamander |
1988年 1988年 |
Amstrad CPC コモドール64 ZX Spectrum |
Imagine Software | Imagine Software | フロッピーディスク | - | 北米ではコモドール64版のみ発売 |
5 | 沙羅曼蛇 | 1991年12月6日 |
PCエンジン | コナミ | コナミ | 2メガビットHuCARD[3] | KM91002 | |
6 | 沙羅曼蛇 DELUXE PACK PLUS | 1997年6月19日 |
セガサターン | KCET | コナミ | CD-ROM | VS057-J1 (T-9520G) |
アーケード版の移植 |
7 | 沙羅曼蛇 DELUXE PACK PLUS | 1997年7月3日 |
PlayStation | KCET | コナミ | CD-ROM | VX057-J1 (SLPM-86037) |
アーケード版の移植 |
8 | 沙羅曼蛇 | 2002年8月1日[4][5] |
J-スカイ | コナミ | コナミ | ダウンロード (コナミ J-APPLI) |
- | アーケード版の移植 |
9 | 沙羅曼蛇 | 2003年05月23日[6] |
505iシリーズ (iアプリ) |
コナミ | コナミモバイル・オンライン | ダウンロード (コナミネットDX) |
- | アーケード版の移植 |
10 | 沙羅曼蛇 | 2006年4月7日[7] |
Windows | コナミ | アイレボ | ダウンロード (i-revo) |
- | ファミリーコンピュータ版、MSX版、PCエンジン版の移植 |
11 | 沙羅曼蛇 PORTABLE | 2007年1月25日 |
PlayStation Portable | エムツー | KDE | UMD | VP031-J1 | アーケード版の移植 |
12 | 沙羅曼蛇 | 2007年7月21日 |
PlayStation 3 PlayStation Portable (PlayStation Network) |
コナミ | KDE | ダウンロード (ゲームアーカイブス) |
NPJJ-30030 | PCエンジン版の移植 |
13 | 沙羅曼蛇 | 2007年9月11日 |
Wii | コナミ | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
PASJ | PCエンジン版の移植。2019年1月31日配信・販売終了 |
14 | 沙羅曼蛇 ポータブル コナミ・ザ・ベスト |
2008年3月13日 |
PlayStation Portable | エムツー | KDE | UMD | VP031-J2 | アーケード版の移植、廉価版 |
15 | 沙羅曼蛇 Life Force |
2008年12月24日 2009年2月16日 |
Wii | コナミ | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
FENJ FENE |
ファミリーコンピュータ版の移植。2019年1月31日配信・販売終了 |
16 | 沙羅曼蛇 ポータブル | 2009年7月30日 |
PlayStation Portable (PlayStation Network) |
エムツー | KDE | ダウンロード | - | アーケード版の移植 |
17 | 沙羅曼蛇 | 2010年1月12日 |
Wii | コナミ | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
XAQJ | MSX版の移植。2019年1月31日配信・販売終了 |
18 | PC Engine GameBox | INT 2010年12月20日 |
iOS | コナミ | ハドソン | ダウンロード | 406585960 | PCエンジン版の移植 |
19 | 沙羅曼蛇 Salamander Life Force |
2013年2月20日 2013年12月19日 2014年1月23日 |
ニンテンドー3DS | コナミ | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
TBZJ TBZP TBZE |
ファミリーコンピュータ版の移植 |
20 | 沙羅曼蛇 | 2013年6月3日 |
ひかりTVゲーム | コナミ | KDE | クラウドゲーム | - | PCエンジン版の移植 |
21 | 沙羅曼蛇 | 2013年6月20日 |
G-cluster | コナミ | KDE | クラウドゲーム | - | PCエンジン版の移植 |
22 | 沙羅曼蛇 | 2014年3月3日 |
Windows | コナミ | D4エンタープライズ | ダウンロード (プロジェクトEGG) |
- | PCエンジン版の移植 |
23 | 沙羅曼蛇 Life Force Salamander |
2014年10月8日 2014年8月21日 2014年9月18日 |
Wii U | コナミ | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
FC9J FC9E FC9P |
ファミリーコンピュータ版の移植 |
24 | 沙羅曼蛇 | 2014年10月22日 |
Wii U | コナミ | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
PNVJ | PCエンジン版の移植 |
25 | 沙羅曼蛇 | 2015年5月19日 |
Windows | コナミ | D4エンタープライズ | ダウンロード (プロジェクトEGG) |
- | MSX版の移植 |
26 | 沙羅曼蛇 Life Force Salamander |
2015年11月27日 2016年3月29日 2016年4月26日 |
PlayStation 4 (PlayStation Network) |
コナミ | ハムスター | ダウンロード (アーケードアーカイブス) |
CUSA-03575 CUSA-03716 |
アーケード版の移植 北米版『LIFE FORCE』と日本版『LIFE FORCE』を同時収録 |
27 | 沙羅曼蛇 | 2016年1月20日 |
Wii U | コナミ | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
MNLJ | MSX版の移植 |
28 | アーケードクラシックス アニバーサリーコレクション |
2019年4月18日 2019年4月18日 2019年4月18日 |
Nintendo Switch PlayStation 4 Xbox One Steam |
ハムスター ゴッチテクノロジー |
KDE | ダウンロード | - | 本作も含むアーケードゲーム8作品を収録したオムニバスソフトの1作として収録。 アップデートにより英語版(LIFE FORCE)が追加。 |
29 | 沙羅曼蛇 | 2020年2月27日 |
Nintendo Switch | コナミ | ハムスター | ダウンロード (アーケードアーカイブス) |
- | アーケード版の移植 北米版『LIFE FORCE』と日本版『LIFE FORCE』を同時収録 |
30 | PC Engine Core Grafx mini TurboGrafx-16 mini |
2020年3月19日 2020年3月19日 |
PCエンジン mini | エムツー (移植担当) |
KDE | プリインストール |
本作も含むPCエンジン版ソフト58作品の1作として収録。また、よりアーケード版に近い移植の改良版の『沙羅曼蛇 near Arcade』も収録(裏技によりプレイ可能)。 | |
『沙羅曼蛇』初の家庭用移植作品。ハードウェアの制約からアーケード版 (AC版) から大きくアレンジされているが、コナミが独自開発した特殊チップVRCⅢの搭載により前作FC版『グラディウス』よりオプションの装備可能数が増え、大型ボスも登場している。外殻が半透明で内部の基板が見えるスケルトンカセットを使い、それをアピールしたTVCM(後に、発売延期を告知したバージョンのCMもあった)や、『グラディウス』の正統続編ということで話題を呼び、ファミリーコンピュータMagazineの集計では初登場の売り上げ1位に輝いている。以下、AC版からの変更点。
Stage | 内容 | 解説 | 使用曲 | ボス |
---|---|---|---|---|
1(横) | 細胞 | 惑星生命体と化したラティスの内部。 | Power of Anger | ゴーレム |
2(縦) | 火山 | AC版の4面に相当。 左右に配置された火山から火山弾が降り注ぐ。 |
Starfield | ゲート 巡洋艦テトラン |
3(横) | プロミネンス | 生命エネルギーが炎となって噴き出す。ボスのイントルーダは頭部分だけで胴体は見えない。 | Planet RATIS | イントルーダ |
4(縦) | 細胞II | FCオリジナルステージ。中盤の血管内部は高速スクロール。 | Burn the Wind | ギーガ |
5(横) | 神殿 | FCオリジナルステージ。 前半は『グラディウス』の火山ステージ風、後半は神殿内部へ。 |
Thunderbolt Aircraft Carrier |
クラッシュバム ツタンカーム |
6(縦) | 機械都市 | 前半は都市上空。後半は要塞内部。ビッグコアはステージ5のクラッシュバムで代替され、このステージには存在しない。 | Destroy Them All Poison of Snake |
沙羅曼蛇 ビッグアイ |
沙羅曼蛇 (MSX) を参照。
AC版におけるブート時のメモリチェックやクロスハッチ表示、テストモード(裏技を使うことにより可能)まで忠実に移植され、ACからコンシューマー機への忠実移植ブームの火付け役となったとされる。しかし発売当時の純正ハードである10MHzモデルでの動作はやや重く、3面のプロミネンスの表示が特にもたつく。また、1面のBGMに若干の違いがある。開発はSPSで、発売はシャープ。
発表から発売までに当時としては異例なほどの発売延期が繰り返された。後にSPSの担当者が雑誌インタビューにて、「ほぼ完成していたバージョンの出来に納得できず、それまでに作成したすべてのデータを破棄して一から作り直したため」と説明していた。
裏技でBGMだけを聴くことができるが、未完成どころか明らかに曲になっていない物なども存在する。X68030の高速動作モードではBGMが正常に演奏されない他、旧機種互換モード下でもMC68030のキャッシュ機能によるフリーズ頻繁により正常には動作せず不具合を解消するためには有志が作ったパッチソフトを使う必要がある。
静止画の画面写真を見る限りでは、一見オリジナルに忠実な移植作のように見えるが、実際はシステム・ゲーム内容ともにかなりのアレンジが施されており、その内容は大きく異なるものとなっている。 中でも一番の違いは、1人プレイ時に、『グラディウス』と同じ「自機が破壊されると復活ポイントに戻されるシステム」に変更されている点である。
それ以外にも、敵(ザコ・ボス共に)のアルゴリズムなどが大きく異なり、全体を通して、AC版よりもスピードの速い敵が多く(例えば、ステージ1ボスのゴーレムの移動速度や、ステージ2のザコが発射してくる弾の速さなどが顕著である)、ステージ3のプロミネンスの出現パターンもAC版とは全く異なり、アーケード版では可能だったステージ4や6での画面奥へのミサイル投下ができず画面のハッチや壁は破壊できない。それ以外にも、アイテムの出現数・出現位置がかなり違う。また、レーザーも短め。
音楽はオリジナルよりも一部、音程が異なる部分があるが、PCエンジンの内蔵音源の特性からアーケード版よりもMSX版に近い雰囲気になっている。また、PCエンジン版『グラディウス』同様、横スクロール面で画面が上下にスクロールする。タイトル画面とOPの武器説明の箇所には新規にオリジナルのBGMが追加されている。
2007年9月11日よりWiiのバーチャルコンソールで、2010年7月21日よりゲームアーカイブス(発売元:ハドソン、PSP・PS3用)で、2014年10月22日よりWii Uのバーチャルコンソールで配信されたほか、2010年12月20日発売のiOS用ソフト『PC Engine GameBox』に収録されている。また、2013年6月20日よりクラウドゲームとしてG-clusterやひかりTVゲームで利用できた。なお、バーチャルコンソールおよびゲームアーカイブス版では画面が点滅する演出が削除されている。
2020年3月19日にコナミよりAmazon.com専売で、家庭用テレビゲーム機「PCエンジン」の復刻版である『PCエンジン mini』の、海外版である『PC Engine Core Grafx mini』と『TurboGrafx-16 mini』には、プリインストールの58作品の中の1作としてPCエンジン版が収録された(詳細は後述)。
「沙羅曼蛇 DELUXE PACK PLUS」として『沙羅曼蛇2』、『ライフフォース』も同時収録され、いずれもほぼ忠実に移植されている。CD-ROM内に開発者によるテキストファイルおよび壁紙が入っている。画面の左右が黒く表示されるARCADE、画面を左右に拡大したARCADE ZOOMの2種類の画面モードを選択可能。ただし、ARCADE ZOOMにしてもスコアの表示はARCADEのままになるので、バランスの悪い画面となる。また、このモードでは元々256ドット×224ラインのグラフィックを320ドット×224ラインに引き伸ばして表示している関係上、画質が低下している。『ライフフォース』も同様。
AC版でレーザーを撃つとちらつく3面のイントルーダーが、ちらつかなくなっている。
「沙羅曼蛇 DELUXE PACK PLUS」として『沙羅曼蛇2』、『ライフフォース』も同時収録。いずれもほぼ忠実な移植。こちらはARCADE ZOOMの画面モードしかないが、SS版と違ってスコアも拡大された状態で表示され、画質の低下もない。また、オプションで画面の位置を調整可能。
グラフィックこそオリジナルに近いが、「マルチプルの動きが素直で間隔が広い」「縦スクロール面で下にミサイルを撃てない」「壊せる壁がすべて再生する」「ノーミスで進むと3面の炎がたくさん出現する」「ノーミスで4面に進むと1周目で打ち返し弾が発生する」といった違いがある(S!アプリ版で確認)。また、iアプリ版は自機の当たり判定が異様に大きい。一度クリアしたステージはステージセレクトに登録され、好きなステージから開始できる。
i-revoにて、FC版、MSX版、PCエンジン版『沙羅曼蛇』が配信されている。また、プロジェクトEGGにてPCエンジン版が配信されている。
DELUXE PACK PLUSにさらに『グラディウス2』と『XEXEX』を加え、合計5作を忠実に収録。詳しくは「沙羅曼蛇 ポータブル」を参照。
PlayStation 4版は2015年11月27日に、Nintendo Switch版は2020年2月27日にアーケードアーカイブスで配信開始。『沙羅曼蛇』のオリジナルモードに加え、北米版『LIFE FORCE』と日本版『LIFE FORCE』を同時収録。また、ハイスコアモード、キャラバンモードが追加され、オンラインのハイスコアランキングに登録できる。他のアーケードアーカイブス同様に中断セーブに対応。
サンダーミューの画面を激しくフラッシュさせる攻撃の表現がマイルドなものに変更されている。
Nintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One、Steamの4機種用として、2019年4月18日にリリースされたダウンロード専売ソフト『アーケードクラシックス アニバーサリーコレクション』に収録された版(PS4、Nintendo Switch版はアーケードアーカイブスとは別にリリースされている)。マルチプラットホームソフトのため、仕様は全機種共通になっている。
収録作は本作のほか『グラディウス』・『グラディウスII GOFERの野望』、『ツインビー』、『A-JAX』、『悪魔城ドラキュラ』、『サンダークロス』、『スクランブル』の7作(全てAC版)。
2020年3月19日にコナミより発売の、家庭用テレビゲーム機「PCエンジン」の復刻版である『PCエンジン mini』の海外版である『PC Engine Core Grafx mini』と『TurboGrafx-16 mini』には、プリインストールの58作品の中の1作としてPCエンジン版が収録された。また、開発会社のM2の制作による、一部グラフィックとBGMの改良、アーケードと同様のその場復活の採用、アーケード版で発声していた全ボイスを組み込んだ、よりアーケード版に近い移植の『沙羅曼蛇 near Arcade』も収録されており、裏技の隠しコマンドによりプレイが可能となっている。
本作の音楽は当時まだ音大生だった東野美紀がアルバイトで作曲を担当した。作曲したBGMが次々に没になり、苦し紛れに三連符を多用したところ、多少の批判を受けながらも採用された、という作曲者自身による発言がCDのライナーノーツに記載されている。当時制作しながら没になったいくつかの曲は、翌年発売のライフフォースで使用されたり、X68版ではローディング時のBGMとして採用されたりもした。またPSPソフト『沙羅曼蛇 ポータブル』のギャラリーにはこれらの没曲が収録されている。
音楽演奏にはFM音源チップYM2151が使われており、ステレオ出力されるのも当時は珍しいことだった。マイコンBASICマガジンの1986年11月号、並びに同12月号では、古代祐三がPC-8801mkIISR用に本作使用曲のステレオ演奏実現を試みるプログラムを発表した。これは左右チャンネルを各々別のプログラムとして二台のPC-88に入力し、同時再生させることでサウンドボード搭載の音源、YM2203の出力ポート不足を補う方法を採っていた。元のデータをコンバートしたものではなく、耳コピーであり、音源のスペックが異なるため、再現性については完全ではなかったが、二台の本体を必要とするプログラムとして話題となった。
またタイトルについては(『ライフフォース』で使用されたものも含め)当初は付けられていなかったようで、1986年にアポロン音楽工業から発売された『オリジナル・サウンド・オブ・沙羅曼蛇』では「第1ステージ・サウンド」などとなっている。以下の曲名は1992年に発売された『沙羅曼蛇 -Again-』に基づいている。
使用箇所 | 曲名 |
---|---|
1面 | Power of Anger |
2面 | Fly High |
3面 | Planet RATIS |
4面 | Starfield |
5面 | Burn the Wind |
6面 | Destroy Them All |
ビッグコア | Aircraft Carrier |
ボス | Poison of Snake |
オールパターンクリア(エンディング) | Peace Again |
ゲームオーバー | Crystal Forever |
開発当初、本作は『グラディウス』からの続編である『グラディウスII』となる予定だった。しかし、横スクロールにするか縦スクロールにするか、開発部署で揉めた末に、これらを交互に挿入することになり、システム的にも『グラディウス』と異なる点が多いために、別タイトルになった経緯がある。ゲームのエンディングで敵が惑星から脱出するシーンがあるが、これには製作スタッフが続編の『グラディウスII』を作りたいという意思が込められている[10]。
評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計29点(満40点)[16]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.48点(満30点)となっている[2]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 4.02 | 4.10 | 3.91 | 4.17 | 3.76 | 3.52 | 23.48 |
ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計26点(満40点)[17]、『月刊PCエンジン』では95・90・80・85・80の平均86点(満100点)、『マル勝PCエンジン』では8・9・7・8の合計32点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、22.00点(満30点)となっている[3]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で160位(485本中、1993年時点)となっている[3]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 3.75 | 3.83 | 3.85 | 3.85 | 3.70 | 3.03 | 22.00 |
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.