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日本のテレビドラマ ウィキペディアから
『宇宙からのメッセージ 銀河大戦』(うちゅうからのメッセージ ぎんがたいせん)は、1978年7月8日から1979年1月27日まで、テレビ朝日系列で毎週土曜19:30 - 20:00(JST)に全27話が放送された、東映制作の特撮テレビドラマ。
テレビシリーズの他、東映まんがまつり(1978年7月22日公開)用に、21分の劇場版も作成された。テレビシリーズに先行し、まぼろしと流れ星が登場する[1]。
本作品は、1978年4月公開の映画『宇宙からのメッセージ』(以降、「映画版」)の映像や造形物の流用を前提に[注釈 1]、特撮ファンタジー番組『透明ドリちゃん』の後番組として、忍者ものや東洋的イメージの要素を盛り込んで企画・制作された[2][3][1]。実制作は東映京都撮影所(太秦撮影所)が手がけ[4]、伊上勝の脚本もシリーズ構成を重視していたことから、『仮面の忍者 赤影』や『隠密剣士』を彷彿とさせる、連続活劇ドラマが本作品の特徴でもあった[5][3][1]。また、太秦撮影所による制作ということから西田良や堀田真三、白井滋郎などの時代劇俳優も出演したが、同撮影所の本格的な特撮ヒーロー作品は、2021年時点では本作品が最後となっている。本作品での時代劇を意識した剣劇とJACによるアクションの組み合わせは、その後の東映特撮ヒーローのアクションに影響を与えているとされる[6]。
作中で描かれる時代は映画版の100年後と設定されており[注釈 2]、ガバナス帝国に侵略された第15太陽系の惑星(地球ではない)を舞台としたレジスタンス活劇が描かれた。また、『南総里見八犬伝』をモチーフとしていた映画版に対し、本作品では前述の通り忍者ものの要素を取り入れている[5][3][6]。
同年に東宝では、本作品に似たタイトルの『銀河大戦フェニックス遊撃隊』というテレビ企画が立てられ未制作に終わったが、本作品との関連性は不明である[9]。
視聴率は第1話こそ10.9%を記録したものの、第2話では5.2%に急落し、以降も平均6%台と低迷した。同時期の『スパイダーマン』は1話につき500万円の予算だったが、本作品は1話につき1000万円の予算(半年間の放映契約で予算総額は約3億円)を投入した超大作であり[2]、破格の予算を投じたゆえに平均6%台が問題視され、『仮面ライダー』以来の土曜19時台後半の放送枠を失う結果になった[10]。
一方、フランスでは『San Ku Kaï』(サン・クー・カイ)のタイトルで放送されて大人気となり[6]、全話を収録したDVD-BOXが日本に先行して発売された。フランス版でのリアベ号の名称でもある同タイトルにこれといった意味はなく、単にフランス人にとって東洋的なニュアンスを持つフレーズを並べたものだという。
第15太陽系の惑星アナリスは恒星間国家太陽系連邦(首都星:地球)統治下の植民星だったが、かつて太陽系連邦[注釈 3]とも星間戦争を交えた敵対国家ガバナス帝国に電撃的に侵攻される。アナリス出身の若者で、ゲン一族の一人でもあるゲン・ハヤトは父である幻一族の頭領のゲン・シンに呼び戻され、リュウ[注釈 4]と猿人バルーが所有・操縦する輸送船で帰郷を果たすが、一足先にイーガー副長率いるガバナス帝国上陸部隊の一隊により惨殺された家族とアナリスの惨状を目の当たりにする。
愛する家族の仇を討つため、リュウ達の加勢も得てアナリス上空空域のガバナス軍を追うが、自衛程度の武装しか持たないリュウ所有民間輸送船の攻撃能力では所詮、多勢に無勢であり、奮戦するも窮地に陥る。自らの私闘にリュウとバルーを巻き込みたくなかったハヤトは2人を無理矢理に脱出カプセルで船外へ退避させた後、ガバナス軍の返り討ちに遭いリュウの船は大破。ハヤトは宇宙帆船プレアスターに乗った謎の美女ソフィアに救出され、約100年前にガバナスの脅威から宇宙を救った伝説の宇宙船リアベ号(リアベスペシャル)と、2機の宇宙戦闘機、コメットファイヤーとギャラクシーランナーを彼女から託される。
ハヤトは、父から同じく格闘術を学んでいた「流れ星」のリュウや、猿人バルーらの協力も得て、宇宙忍者「まぼろし」を名乗ることで、ガバナス帝国との再度の全面戦争勃発を恐れる太陽系連邦から見捨てられた第15太陽系の民を救うべくレジスタンス活動に身を投じる。
主演は映画版に引き続き真田広之が務めた[1]。まぼろし・流れ星は、基本的に殺陣アクションやスタントはJACメンバーが演じているが、アップシーンでは真田・織田がそれぞれ演じている[1]。
当時発売されていたシングル版にはこの両曲が収録されていたが、劇中で使用されているエンディングテーマはメロディこそ同じではあるものの、クロスオーヴァー調のアレンジがされている別バージョンである。
放送回 | 放送日 | サブタイトル | 登場ガバナス忍士、他 | 脚本 | 監督 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1978年 | 7月 8日怪奇! 暗黒大戦艦 |
|
伊上勝 | 山田稔 |
2 | 7月15日 | 恐怖!忍者兵団 | |||
3 | 7月22日 | 地球の美しき使者 | |||
4 | 7月29日 | 正義の味方 流れ星 |
| ||
5 | [注釈 7]8月12日 | 呪われた学校 |
|
依田智臣 | |
6 | 8月19日 | 怪皇帝の正体? |
| ||
7 | [注釈 8]9月 9日 | 星空に輝く友情 |
|
山田稔 | |
8 | 9月16日 | 無残!猿人狩り |
| ||
9 | 9月23日 | ガバナス悪魔の城 |
|
依田智臣 | |
10 | 9月30日 | 惑星地球を消せ |
| ||
11 | 10月 | 7日地底王国の王女 |
|
山田稔 | |
12 | 10月14日 | 決戦! 謎の忍者塔 | |||
13 | 10月21日 | 神マニヨルの奇蹟 |
|
長瀬未代子 | 依田智臣 |
14 | 10月28日 | 恐るべし! 有翼忍士 |
|
伊上勝 | |
15 | 11月 | 4日飛べ! 愛を抱いて |
|
安斎あゆ子 | 山田稔 |
16 | 11月11日 | からくり館の少女 |
|
伊上勝 | |
17 | 11月18日 | 黄金の吸血姫 |
|
江連卓 | 若林幹 |
18 | 11月25日 | 大脱走! 少年忍士団 |
|
伊上勝 | |
19 | 12月 | 2日起て! 荒野の勇者 | 江連卓 | 依田智臣 | |
20 | 12月 | 9日黄金船の伝説 |
|
伊上勝 | |
21 | 12月16日 | 異次元の怪物(モンスター) |
|
山田稔 | |
22 | 12月23日 | 大魔神ロクセイア |
| ||
23 | 12月30日 | 大爆破! 皇帝宮殿 |
|
依田智臣 | |
24 | 1979年 | 1月 6日大彗星ザタン出現 |
| ||
25 | 1月13日 | 惑星ベルダの最期 | 山田稔 | ||
26 | 1月20日 | エメラリーダの謎 |
| ||
27 | 1月27日 | さらば! 銀河の勇者 |
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この節の加筆が望まれています。 |
新谷かおる作画のコミカライズ版が、講談社『テレビマガジン』1978年8月号から12月号まで連載されていた。また徳間書店のテレビランドでは、石森プロ所属のシュガー佐藤の執筆によるコミカライズ版が放送開始から終了に合わせて連載された。
新谷かおる版は、以下のコミックスに収録されている。
いずれも発売元は東映ビデオ。
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