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『天国はまだ遠く』(てんごくはまだとおく)は、瀬尾まいこによる日本の小説。2004年6月22日に新潮社より刊行された。
天国はまだ遠く | ||
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著者 | 瀬尾まいこ | |
発行日 | 2004年6月22日 | |
発行元 | 新潮社 | |
ジャンル | 長編小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
ページ数 | 169 | |
公式サイト | www.shinchosha.co.jp | |
コード |
ISBN 978-4-10-468601-8 ISBN 978-4-10-129771-2(文庫判) | |
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2008年に同名で映画化された。
山田千鶴は、中学の修学旅行のときに祖父からもらった旅行鞄に一泊分の荷物だけ詰めて、部屋を出る。短大を出てから3年間住んだ部屋には、もう戻ってこないつもりでいた。
特急列車で誰も自分を知っている人が居ないところへ、北の終着駅まで向かい、さらに駅でタクシーを拾い、北の果てかろうじて宿泊施設のあるところを目指す。仕事も人間関係もうまく行かず、心も体も疲れ、実家にも戻れない。たどり着いたのは、
元ボーイフレンドの久秋に手紙を書き、睡眠薬を飲むが、死ぬことはできず、32時間寝ていただけで、朝ごはんの匂いで目が覚める。味噌汁とご飯、白菜の漬物、卵焼き、鯵の干物。家の裏には畑と鳥小屋があるが、廃屋が多く、住んでる家はわずか。集落を歩き回ったり、三、四日同じようにして過ごす。民宿「たむら」の主・田村は、千鶴が自殺をしようとしたことを承知しており、自殺するなら眼鏡橋だ、そこから川に飛び込むんだと言い、その際の遺体の処理まであけすけに話した。自殺の話題をあえて口に出して喋ってしまったことで、次第に自殺しようとしていた気持ちが覚めてきた千鶴は、車で30分ほどの町に行って、歯ブラシやシャンプー、着替えなどを買っている間に少しづつ落ち着きを取り戻す。久秋も会いにきてくれたが、彼が帰った後ももう不思議と寂しさを感じない。釣りに行ったり、鶏小屋を覗いたり、漁協の飲み会に参加したりしながら、さらに一週間あまりを過ごす。
田村の朴訥な優しさに癒やされ、おおらかな村の人や自然に囲まれた充実した日々を過ごすが、やがて千鶴は自分の居場所がここではないことに気づいてしまう。街に戻ったら、なかなか良いものは食べられないからと白菜、大根、卵、魚の干物、打ったばかりのそばを持たされて、21日間お世話になった木屋谷を後にする。民宿「たむら」のマッチをお守り代わりにして。
2008年11月8日より、東京テアトル系にて公開された。
『わたしが死んでも世界は動く』(わたしがしんでもせかいはうごく)と題してスピンオフドラマが製作され、映画公開に先駆けて2008年9月11日から毎週木曜にau oneビデオにて配信[1]、またファミリー劇場にて同年11月10日から11月21日まで月曜から金曜の20時55分から21時に放送された。全10話。主演は石橋菜津美で、テレビ東京のオーディション番組『イツザイ』の「auケータイドラマ 歌えて演技もできる女の子オーディション」にて選出された[2]。
全篇が携帯電話のカメラ機能を用いて撮影されている。
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
高校生の安藤サヤカのもとに「誰かわたしに生きていることの意味を、生まれてきたことの意味を教えてください。わたしが死んでも世界は動く」という差出人不明のメールが届く。サヤカはメールを通じて謎の差出人と心を通じ合わせようと試み、直接会いたいと宮津・天橋立へ向かう[2]。
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