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アメリカ合衆国の映画作品 ウィキペディアから
『ジュマンジ』(原題: Jumanji)は、1995年のアメリカ合衆国のアドベンチャー・ファンタジー映画。クリス・ヴァン・オールズバーグの同名の絵本を原作としてジョー・ジョンストンが監督、ジョナサン・ヘンズリーとグレッグ・テイラーが脚本を務め、ロビン・ウィリアムズ、ジョナサン・ハイドらが出演する。映画「ジュマンジ」シリーズの1作目。
ジュマンジ | |
---|---|
Jumanji | |
監督 | ジョー・ジョンストン |
脚本 |
ジョナサン・ヘンズリー グレッグ・テイラー |
原作 | クリス・ヴァン・オールズバーグ |
製作 |
スコット・クルーフ ウィリアム・タイトラー |
製作総指揮 |
テッド・フィールド ラリー・J・フランコ |
出演者 |
ロビン・ウィリアムズ ジョナサン・ハイド |
音楽 | ジェームズ・ホーナー |
撮影 | トーマス・アッカーマン |
編集 | ロバート・ダルヴァ |
配給 | トライスター ピクチャーズ |
公開 |
1995年12月15日 1996年3月20日 |
上映時間 | 104分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $65,000,000[1] |
興行収入 | $262,797,249[1] |
配給収入 | 11億円[2] |
次作 | ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル |
作者のクリス・ヴァン・オールズバーグは脚本の草案を提供し、「ミステリーとシュールレアリズムの質を以て、映画を盛り上げたい」と語っている[3]。原作は幼い姉弟の物語だったが、映画は少年が主人公で、父と息子の絆がストーリーの主軸になっており、スキー事故で亡くなったジュディとピーター姉弟の両親をタイムパラドックスで取り戻すことにより、伏線を回収している。現実に起きるさまざまな現象や動物は、CG、アニマトロニクス、ミニチュアを駆使して製作された。当時において最先端の技術であった3DCGをふんだんに使うことで、本作品は注目された。また、現実世界でアラン少年が乗り越えるべき存在として描かれるアランの父親と、「ジュマンジ」でアランが乗り越えるべき存在として描かれるハンターを同じ役者が演じることで、アラン少年の成長物語としての性格を強めている。厳格だが息子を愛しているアランの父親と、ハチャメチャで残忍なハンターと言う対照的な2役をジョナサン・ハイドが好演しており、中年になったが精神的には子供のままであるアラン少年をロビン・ウィリアムズが好演している。
この作品は、1996年から1999年まで放送されたテレビアニメシリーズを生み、その後、関連作品として『ザスーラ』(2005年)が製作された。また、直接の続編として『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』(2017年)と『ジュマンジ/ネクスト・レベル』(2019年)の2作品が製作されている。
1869年。深夜の森を馬車に乗って進む2人の少年がいた。怯えた様子の彼らは持っていた木箱を地面に掘った穴に埋めて足早に立ち去った。
それから100年後の1969年。少年アラン・パリッシュは、大規模な製靴工場を経営し、町の名士でもある父に反感を抱いていた。ある日、彼は父の工場の拡張工事現場で不思議なドラムの音を聞き、音を追って土の中から古い木箱を掘り出す。中には「ジュマンジ」という名の双六形式のボードゲームが入っていた。ジュマンジを持ち帰ったアランはたまたま家を訪れた友達の少女、サラ・ウィットルと共に偶然にゲームを始めてしまう。ところがサイコロをふると駒が勝手に動き出し、ゲーム盤中央の画面に「5か8の目が出るまでジャングルで待て」という文字が浮かび上がるとアランはゲーム盤に吸い込まれて消えてしまう。暖炉からはたくさんのコウモリが飛び出してきたため、サラは邸から逃げ出す。
更に26年後の1995年。かつてアランが住んでいた邸はアランの失踪を期に衰退したパリッシュ家の失脚以来空き家となり、格安で売り出されていた。そこにカナダへのスキー旅行にでかける途中の交通事故で両親を亡くしたジュディとピーターというシェパード姉弟と、2人を引き取った父方の叔母が引っ越してくる。ある日、2人は叔母が出かけたあとに屋根裏部屋でジュマンジを見つける。しかしサイコロを振るたびに巨大な蚊の群れやいたずら好きの猿の群れ、凶暴なライオンが次々に現れる。更にサイコロの目が5になったことから大人になったアランがこの世界に戻ってくる。アランは26年間をゲームの中のジャングルの世界で過ごしていたのだった。アランは父が経営していた製靴工場に向かうがそこは廃墟になっていた。アランの両親は行方不明になった息子を探すために、財産を使い果たして他界したのだった。
街は蚊の群れと猿の群れで大混乱に陥っていた。しかしジュマンジの注意書きには、一旦ゲームを始めたら途中でやめることはできず、ゴールした勝者が「ジュマンジ」と唱えるまでゲームから出てきたものは消えないと記されていた。アランは、26年前に始めたゲームを終了させるためにはサラにもゲームに参加してもらう必要があることに気づき、一人暮らしをしているサラの家を訪ねて彼女を説得し、渋るサラを家に呼ぶと4人でジュマンジを再開する。しかし、サイコロを振る度に、巨大な食虫植物、アランを付け狙うハンターのヴァン・ペルト、暴走するゾウやサイや鳥の群れなどが次々に現れる。鳥に奪われたゲーム盤を取り戻そうと街に出ると街は更に混乱を深めている。なんとかゲーム盤を取り戻し、銃を乱射するヴァン・ペルトからも逃れてゲームの続きを始めると今度は洪水とワニ、蜘蛛の群れ、地震が4人を襲い、ヴァン・ペルトも戻ってくる。崩壊しかけた邸でヴァン・ペルトに銃を突きつけられたアランだったが、手から落としたサイコロの目によって自身の駒がゴールに到達する。アランが「ジュマンジ」と唱えると、ゲームから出てきた動物たちすべてがヴァン・ペルトとともにゲーム盤に吸い込まれていく。
気が付くとアランとサラは26年前の子供時代に戻っていた。アランは反抗的であった自身の態度を父に謝罪し、親子の絆を再確認する。そしてサラと共にジュマンジにレンガをくくりつけ、川へ沈める。
それから26年後の1995年のクリスマス。アランはサラと結婚し、父の会社を継いで順風満帆の生活を送っていた。邸で多くの人々を招いてクリスマスパーティーを開いたアランとサラは、新たにパリッシュ社で働くことになったシェパード夫妻に娘と息子を紹介される。2人が26年間、再会を待ち望んでいたジュディとピーターだった。時が巻き戻ったため姉弟にはジュマンジに関する記憶はなく、アランやサラのことも知らない。アランとサラは笑顔で2人と握手を交わす。そしてシェパード夫妻がカナダへのスキー旅行を計画していることを聞くと慌てて引き留め、シェパード夫妻と姉弟の未来を変えることに成功したアランとサラはジュディとピーターを暖かく迎え入れるのだった。
それから再び時は流れ、フランスの海岸で不思議なドラムの音が鳴り響いており、その先にはあのジュマンジが砂から顔を覗かせていた。海岸を歩いていた2人の少女がドラムの音に気付くシーンで物語は幕を閉じる
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |||
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VHS・DVD版 | BD版 | フジテレビ版 | テレビ朝日版 | ||
アラン・パリッシュ | ロビン・ウィリアムズ | 江原正士 | |||
サミュエル・アラン・パリッシュ | ジョナサン・ハイド | 小川真司 | 阪脩 | 中村正 | |
ヴァン・ペルト | 緒方賢一 | ||||
ジュディ・シェパード | キルスティン・ダンスト | 藤枝成子 | 川上とも子 | 水谷優子 | 米丘ゆり |
ピーター・シェパード | ブラッドリー・ピアース | 矢島晶子 | かないみか | 矢島晶子 | 進藤一宏 |
サラ・ウィットル | ボニー・ハント | 塩田朋子 | 小林優子 | 土井美加 | 佐々木優子 |
ノラ・シェパード | ビビ・ニューワース | 小宮和枝 | 日野由利加 | 弥永和子 | 渡辺美佐 |
カール・ベントレー | デヴィッド・アラン・グリア | 後藤敦 | 高木渉 | 屋良有作 | 石田圭祐 |
キャロル・アン・パリッシュ | パトリシア・クラークソン | さとうあい | 佐藤しのぶ | 一城みゆ希 | |
少年時代のアラン | アダム・ハン=バード | 亀井芳子 | 浅野まゆみ | 坂本千夏 | 佐藤史紀 |
少女時代のサラ | ローラ・ベル・バンディ | 紗ゆり | 小島幸子 | 渕崎ゆり子 | 伊藤実華 |
ジム・シェパード | マルコム・スチュワート | 成田剣 | 田原アルノ | 小島敏彦 | 田原アルノ |
マーサ・シェパード | アナベル・カーシャウ | 秋元千賀子 | 佐藤しのぶ | 金野恵子 | |
駆除業者 | ジェームズ・ハンディ | 上田敏也 | 白熊寛嗣 | 中庸助 | 峰恵研 |
バム | ロイド・ベリー | 小島敏彦 | 廣田行生 | 小島敏彦 | 益富信孝 |
トーマス夫人 | ギリアン・バーバー | 秋元千賀子 | 田村聖子 | 竹口安芸子 | 定岡小百合 |
ベンジャミン | ブランドン・オブレィ | 石塚理恵 | 亀井芳子 | ||
ケイレブ | サイラス・ティーディーク | 鳥海勝美 | 栗山浩一 | 浪川大輔 | |
ビリー・ジェサップ | ガリー・ジョセフ・トールップ | 小宮和枝 | 田村聖子 | くまいもとこ | |
動物の声 | フランク・ウェルカー | ||||
その他 | — | 筒井巧 | 小形満 | 水原リン 柳知樹 本橋佳祐 鈴木正和 野口雄矢 小暮英麻 | |
日本語版スタッフ | |||||
演出 | 松川陸 | 伊達康将 | 小笠原恵美子 | 壺井正 | |
翻訳 | 木原たけし | 栗原とみ子 | 武満眞樹 | ||
調整 | 田中和成 | 栗林秀年 | 飯塚秀保 | ||
効果 | リレーション | ||||
録音 | スタジオザウルス | ||||
担当 | 神部宗之 稲毛弘之 | 河越美帆 | 圓井一夫 上田めぐみ | ||
プロデューサー | 吉岡美惠子 | 山形淳二 | |||
編集協力 | IMAGICA | ||||
制作協力 | ViViA | ||||
オープニング | 大林宣彦 | ||||
制作 | 東北新社 | グロービジョン | |||
初回放送 | 1998年10月3日 『ゴールデン洋画劇場』 | 2000年4月2日 『日曜洋画劇場』 |
※2015年10月7日発売の「吹替洋画劇場」シリーズ『ジュマンジ製作20周年 デラックス エディション』Blu-rayには本編ディスクとは別に、フジテレビ版(約95分)の吹替を収録した特典ディスクが付属している。
北米では1億47万5,249ドルの興行収入を記録し、国際市場では1億6,232万2,000ドルを記録している[6][7]。
Rotten Tomatoesには33件のレビューが寄せられ、支持率48%、平均評価5.6/10となり[8]、Metacriticでは18件の批評に基づき39/100のスコアとなっている[9]。作者のヴァン・オールズバーグは、「ジャングルの動物たちが家にやってくるという混乱を忠実に再現している。これはとても良い映画です」と批評している[3]。
2005年に精神的続編の、「ザスーラ」が公開されている。関連作品ではあるものの物語に直接的な繋がりはない。
2012年7月、コロンビア映画社長ダグ・ベルグラードはハリウッド・リポーターの取材に対し、「私たちは『ジュマンジ』を最新の状態にアップグレードしようとしている」と述べ、リブートを計画中であることを公表した[10]。同年8月1日には、マシュー・トルマッハがウィリアム・タイトラーと共にリブート製作を担当することが判明した[11]。
2015年8月5日、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントがリメイクを製作し、2016年12月25日公開を予定していることが発表された[12]。これに対し、インターネット上では前作の主演ロビン・ウィリアムズの死去から1年あまりでのリメイク製作発表に批判の声が多数挙がった[13][14]。また、前作に出演したブラッドリー・ピアースとE! Newsは「不必要で侮辱的だ」と批判している[15][16]。
2016年1月14日、ジェイク・カスダンが監督を務めることが発表された[17][18]。同月20日には、公開が2017年7月28日に変更になったことが発表された[19]。4月にはドウェイン・ジョンソンが出演契約を結び[20]、ケヴィン・ハート、ジャック・ブラック、ニック・ジョナスが共演することが報じられた[21][22][23]。同年8月、ジョンソンは新作がリメイクではなく続編であること、ハワイ州で撮影が行われることを語った[24][25]。
ジュマンジは、後で同じ名前の映画公開の後、同じタイトルでアニメシリーズがアメリカで製作された。1996年から1999年にかけて、3シーズンにわたってアメリカから放映された。1996年のシーズンはUPNネットワーク、第2シーズン以降はBKNシンジケートで放送された。
映画版の続編ではなく再構成された物語となっている。また、キャラクターにはサイコロを振るたびに「ゲームのヒント」が与えられ、それが解けるまでの間ジャングルに閉じ込められる。
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