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『ぼくのおじさん』は、日本の旺文社より出版された北杜夫による小説。および、それを原作としたテレビドラマ、または日本映画。
ぼくのおじさん | ||
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著者 | 北杜夫 | |
イラスト | 和田誠 | |
発行日 | 1972年11月20日 | |
発行元 | 旺文社、新潮文庫 | |
ジャンル | 児童文学 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
公式サイト | https://www.shinchosha.co.jp/ | |
コード | ISBN 978-4101131238 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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小学生の「ぼく」雪男が語る、雪男の父の弟「おじさん」との日常を描いた作品であり児童文学。
旺文社の雑誌『中二時代』で昭和37年(1962年)5月号から翌昭和38年(1963年)『中三時代』4月号まで連載され、旺文社ジュニア図書館から1972年11月20日に発売された。その後1981年に新潮文庫として発売。絶版状態だったが、映画化に伴い2015年12月に新潮文庫で記念復刊している。
表紙と挿絵は和田誠。発売当時の挿絵はカラーで収録されている。
「あとがき」によれば、単行本化が遅れたのは、本作の後に執筆された長編ユーモア小説『高みの見物』(『河北新報』他に1964年4月から10月まで連載、1965年に新潮社より刊行)に本作のエピソードの一部を流用したためであるが、少年向けのシリーズである「旺文社ジュニア図書館」から刊行されることになり、大人向けの『高みの見物』とは読者層が異なることから、単行本化に踏み切ったのだという[1]。また後年に『北杜夫全集』第9巻(新潮社、1976年)に収録した際には、北は「中学生雑誌に書きなぐったもので、恥ずかしいから本にしなかった。だが、ずっと後に旺文社の子供ものシリーズに本にしないかと頼まれたとき、それなら一般読者は読まないだろうと思って承諾した」「今、読み返してみると、「高みの見物」とはまた違ったおもむきがあって、残しておいてもよいような気もする。同じころ書いた「船乗りクプクプの冒険」に比べるとずっと劣るが」[2]ともコメントしている。兄の家族と同居していた自分の独身時代をモデルにしているが、他に少年時代に可愛がってもらった叔父・斎藤米国の追憶も投影されている旨が、あとがきに記されている。時代設定はそのいずれでもなく、連載時の現代となっている。
旺文社ジュニア図書館での発売当時は〈小学5・6年〜中学向き〉と書かれており、全国学校図書館協議会選定図書となっている。
ぼく(雪男)のおじさんは、30歳をとっくに過ぎているのに、独身で、兄(雪男の父)の家に居候している。本職は大学の臨時講師なのだが、ぐうたらでだらしがなく、暇をもてあましているくせに、宿題は見てくれないし、動物園にも連れていってくれず、スポーツもできず、お小遣いは自分が欲しがるほどで、友達に自慢できるところがなにもない。おまけにイタズラが大好きで、家族みんなを巻き込んで大騒動を起こしたりする。そこで無理やりお見合いをさせられたのだが、「趣味はモクギョです」などと奇天烈な発言をし、相手にバカにされて失敗に終わった。
そんなおじさんは、ある日、外国旅行を決意する。ところが、その手段というのは、賞品が海外旅行になっている懸賞を当てる、というものであった。そのためにおじさんは懸賞つきのウイスキー、フウセンガム、コーラ、チョコレートなどを大量に買い込み、兄の一家にもそれを強要する。ぼく(雪男)が、おじさんのその珍妙な行状を作文に書いて学習雑誌の懸賞に応募したところ、二等のハワイ旅行が当たってしまう。図々しいおじさんは、そのハワイ旅行に、雑誌の編集者の代わりに、保護者としてついていくことになった。
少年ドラマシリーズ(NHK)にて同タイトルで実写ドラマ化。1974年3月18日 - 4月12日(月 - 水)18:05-18:30で放送された。NHK名古屋制作。 ビデオテープが極めて高価で上書き使用することが常態だった時代のため、数作を除いてこのシリーズはNHKに残っていないとされており、本作も現存していない。
2015年10月5日に都内でクランクインし、10月23日まで日本で撮影。10月30日から11月15日までハワイのオアフ島とハワイ島で撮影を行った[3]。前半部分や主人公周りの設定は原作に忠実で、北独得のとぼけたセリフも多くがそのまま使われているが、以下のような変更点がある。
映画『探偵はBARにいる』シリーズのプロデューサー須藤泰司が、「もう少し年齢を重ねた彼(松田龍平)に演じてもらいたい」と切望し、自ら脚本を書いて映画化を決定させた[3]。
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