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Internet Explorerの最終版 ウィキペディアから
Internet Explorer 11(インターネット エクスプローラー イレブン)はマイクロソフトが提供していたウェブブラウザ Internet Explorer の最終バージョンである。
Internet Explorer 11 Microsoft Windows コンポーネント | |
---|---|
Windows 10上で動作するInternet Explorer 11 | |
詳細 | |
種別 |
ウェブ ブラウザー FTP クライアント フィード リーダー |
標準提供 |
Windows 8.1 Windows Server 2012 R2 Windows 10 Windows Server 2016 |
追加提供 |
Windows 7 Windows Server 2008 R2 |
置換 | Internet Explorer 10 |
後継 | Microsoft Edge |
同ブラウザは2013年3月25日に行われた「Build 2013 conference」で、Windows 8.1と、Windows Server 2012 R2共々開発中であることを公表[1]。同7月25日、Windows 7とWindows Server 2008 R2の開発者向けプレビュー版をリリース。翌日の7月26日にはWindows 8.1開発者向けのプレビュー版リリースを実施[2]。同9月17日Windows 7とWindows Server 2008 R2の利用者向けのプレビュー版リリースを実施。
正規版のリリースは、Windows 8.1利用者向けは同10月17日、Windows 7とWindows Server 2008 R2は同11月7日[3]に実施された。Windows 7からのアップグレードについては、Windows Updateを通して11月8日より順次自動更新の形で配信・リリースされる。
Windows 8.1[注 1]には、このIE11が標準装備されている。なおWindows 8には提供されないため、IE11を利用するにはWindows 8.1にアップグレードする必要がある。
Windows 11においてはInternet Explorerのデスクトップアプリケーションは利用できない[4]。ただし Internet Explorer のエンジン自体は搭載されており、Microsoft Edge からは Internet Explorer モードが利用可能である。 しかしWindows 11でも、「CreateObject("InternetExplorer.Application").Visible=true」という内容の.vbsまたは.ps1スクリプトファイルを実行するとInternet Explorerを開くことができる。[5]
Windows 10ではOS標準ブラウザがMicrosoft Edgeへと正式に切り替わり、IEの開発は事実上終了した。一方、Windows 10には互換性維持のためにIE11が引き続きバンドルされている。Windows 10はサポートポリシーがこれまでより大きく変更され、アップデートを続ける限り半永久的な使用が可能であるため、IE11がバンドルされ続ける限りは半永久的にサポートが継続されることを意味し、Windowsのサポート期間に依存するIEのサポートポリシーは事実上意味をなさないものとなった。Edgeを事実上のIE最新版と理解するならば、Windows 8.1のサポートが終了する2023年1月10日(日本時間11日、予定)が一つの可能性として挙げられるが、マイクロソフトは明言を避けている[6]。Windows 11ではバンドル自体がなく、Microsoft EdgeのIEモードの利用が推奨される[7]。
多くのサイトの制作者や、プラグイン等ブラウザ連携が必要なソフトウェアの開発者は、軸足を次々にIEからMicrosoft Edgeに移している。例えば、2020年1月現在、日本の特許情報プラットフォームJ-PlatPatで図面の回転はWindows 10 Pro の IE 11ではアイコンも表示が可視領域からはみ出しているが、Edgeなら正しく表示され図面の回転ができる。別の例として、コンテンツ管理システムWordPress上のプラグインで利用者の多いPDF Embedderは、バージョン4.5以上はWindows のIE 11ではJavaScriptエラーで動かない。しかし、開発元は、IEはマイクロソフトによるサポートが終わったとして、IE対応修正をしないと表明[8]。他方、サイトによっては修正予算がなくEdgeはサポートせずIEを標準にしているところも多いと思われる。このように、建前上はWindows 10 のサポートとともにIE 11のサポートが半永久的に続いていても、ウェブサイトやソフトウェアの製作現場では事実上IEのバージョンアップがあっても対応やテストをしなくなっている。その影響で、IE対応サイト閲覧のためにIEを利用している人にとっては、「エラーになる」「表示がおかしい」という現象への遭遇が増えている。
2016年1月12日[注 2]をもって、IEのサポートに関するポリシーが変更され、サポートが継続している各々のWindowsで利用可能な最新版のIEのみがサポートされることとなった。したがって、Windows VistaにおいてはIE8以前、Windows 7および8.1においてはIE10以前のバージョンのサポートが打ち切られた。Windows 8も同日をもってOSのサポートが終了するため、この時点でコンシューマー向けOSでのIE10のサポートは完全に終了した[9][10]。その後、2017年4月11日をもってWindows Vistaのサポートが終了。また、Windows ServerのIE10が2020年1月14日を以ってサポート終了となったため[11]、IE11が唯一サポートが継続されるバージョンとなった[12]。
ただし、2021年8月17日までにMicrosoft 365 アプリなどの主要アプリケーションでInternet Explorerのサポートが終了するなど、サポートは順次縮小されてきている。
米Microsoftは2021年5月19日(現地時間)、Windows 10 半期チャネルのInternet Explorer 11のデスクトップアプリケーションのサポートを2022年6月15日(日本時間6月16日)に終了すると発表した。ただし、Windows 7(ESU)、Windows 8.1、Windows 10 LTSC、Windows Server ではIE11のデスクトップアプリケーションが引き続き提供される。また、Microsoft Edge の Internet Explorer モードやInternet Explorer プラットフォーム (MSHTML/Trident)は終了しない。Internet Explorer 11のデスクトップアプリケーションから Microsoft Edge の Internet Explorer モードへの切り替えをマイクロソフトは呼びかけている[13][14][15]。
また、サポート期限である2022年6月現在でも企業のシステムの中にはInternet Explorerの利用を前提として開発されたものも多数残されており、これらのシステムは改修などの対応が必要になることから情報処理推進機構(IPA)は利用者に対して早めの対応をとるように呼び掛けている[16]。
その後、2023年2月14日のアップデートでInternet Explorer 11を完全無効化し、以降は起動しようとするとMicrosoft Edgeにリダイレクト処理される。そして同年6月13日には「IE 11」アイコンなどを削除するパッチが公開される予定[17]。
Microsoft Edge の Internet Explorer モードは少なくとも2029年まではサポート予定[14]。
Windows 8.1 と Windows Server 2012 R2 版の Internet Explorer 11 のみ SPDY/3 に対応する。Windows 7 と Windows Server 2008 R2 版では対応しない。これは、SPDY 対応の際に必要なライブラリ SChannel.dll が Internet Explorer 製品ではなく、Windows 製品の扱いとなっているためである。
ページを表示するまでの処理にも手が加えられた。対応させることにより、"戻る"操作のキャッシュの活用、ネットワーク処理の優先順位づけ、レンダリングやリソースの事前処理が可能となる。
Internet Explorer 9 から GPU が活用されているが、Internet Explorer 11 から JPEG 画像のデコードも部分的に GPU が処理するようになった。JPEG 読み込みが最大 45%、メモリ使用量が最大 40% 減少する。また、消費電力が減少し、バッテリー使用可能時間が延びる。
let
, const
, __proto__
, Map
, WeakMap
)pageshow
, pagehide
)devicePixelRatio
に対応した。imageSmootingEnabled
のみ、ベンダープレフィックス付きの msImageSmoothingEnabled
と実装した。Internet Explorer 以外のウェブ ブラウザーと同様の動作になるよう変更が加えられた点もある。
navigator.appName
と navigator.product
が HTML5 仕様に則り、他のブラウザーと同様にそれぞれ "Netscape" と "Gecko" と返すようになった[20]。また、いくつかの API の機能が追加・変更・削除が行われた。以下の機能は Windows 7 と Windows Server 2008 R2 版には含まれていない。
太平洋時間2014年10月1日に公開された Windows 10 の最初の Technical Preview 版 (Build 9841) では新たに HTTP/2 に対応したことが発表された[21]。 同時に JavaScript エンジンである Chakra にも手を加えられてあり、プロセスの簡素化、JIT の複数同時実行化、ガベージコレクションの改善、コードのインライン化の強化といった変更が加えられてある[22]。
太平洋時間2014年11月12日に公開された Technical Preview 版 (Build 9879) では ECMA-262 6th Edition (ES6) の対応に必要な変更等が加えられた[23]。
Internet Explorer 10までは、ダイヤルアップ接続を利用してパソコンから回線終端装置(モデム)に直接回線に接続する場合、インターネットオプション→接続の項目から「プロキシサーバーを構成する必要がある場合は[設定]を選択してください」として、「接続しない」「ネットワーク接続が存在しない時にダイヤルする」「通常の接続でダイヤルする」の3つから選択肢を選んで接続することができていたが、当ブラウザではその選択肢が削除されている。
このため、プロバイダーのモデムとパソコンを直接つなぐ場合、自動接続ができず「エラー651:モデムからエラーが返されました」と表示され、手動設定で接続をしなければいけない場合がある。この場合、パソコンとモデムの間にブロードバンドルーターを中継させることにより、自動接続ができるようになることがある[24]。
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