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『F』(エフ)は、六田登による日本の漫画。1986年から1992年まで『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載された[1]。単行本は小学館より発刊。全28巻(文庫版は全19巻)。第36回小学館漫画賞受賞作品。1988年にはテレビアニメ化された。
F | |
---|---|
ジャンル | モータースポーツ |
漫画 | |
作者 | 六田登 |
出版社 | 小学館 |
掲載誌 | ビッグコミックスピリッツ |
レーベル | ビッグコミックス |
発表期間 | 1986年 - 1992年 |
巻数 | 全28巻 |
アニメ | |
原作 | 六田登 |
監督 | 真下耕一 |
シリーズ構成 | 高屋敷英夫 |
脚本 | 高屋敷英夫 |
キャラクターデザイン | 工藤柾輝 |
メカニックデザイン | さとうともひこ |
音楽 | 矢萩渉、星勝 |
アニメーション制作 | スタジオディーン |
製作 | フジテレビ、キティ・フィルム |
放送局 | 第1話 - 第21話:フジテレビ系列ほか 第22話 - 第31話:フジテレビほか |
放送期間 | 1988年3月9日 - 12月23日 |
話数 | 全31話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画・アニメ |
ポータル | 漫画・アニメ |
続編として『F REGENERATION 瑠璃』(2002年 - 2006年)[1]、『F FINAL』(2009年 - 2011年)[1]、『F complete』(2020年 - )[2]がある。
F1ドライバーを目指す赤木軍馬(あかぎ ぐんま)と、その父で赤木財閥の長である赤木総一郎(あかぎ そういちろう)の2人を2本の軸として話は進む。レース漫画であると同時に、親子2代の戦後昭和史を描いた作品でもある。
F3・F3000とステップを上がりながらも身近な人間の死など次々と不幸が舞い込む軍馬。政界進出を目指し、理想の国づくりを胸に奮闘しながらも身内の裏切りなどで苦境に追い込まれる総一郎。両者とも苦難に遇いつつも必死でそれを克服し、前へと進む。
その中で軍馬の総一郎に対する「憎しみの対象としての父」「尊敬の対象としての父」「愛情の対象としての父」というエディプスコンプレックスの葛藤、そして最後にF1の大舞台で「越えるべき対象としての父」を越える子の姿を描く。
エピソード毎のサブタイトルが全て「F」で始まる英単語または述語になっており、最終回は「FINISH (始まり)」と題されている。単行本各巻の表紙にはF1マシンの写真が使用され、最終巻はチェッカーフラッグの写真が使われている。
シリーズ累計のコミック発行部数は2009年9月時点で800万部[1]。文庫版で再版された際、1巻末にモータージャーナリスト今宮純が寄稿している。電子書籍版ではコミックで白黒印刷だったカラー原稿が復活し、作者が新たに加筆したページもある[3][出典無効]。
赤木グループの創業者、赤木総一郎には将馬・軍馬・雄馬という3人の息子がいた。妾の子として養われた赤木軍馬は総一郎に反抗して家を飛び出し、機械いじりが得意な大石タモツを連れてフォーミュラレースの世界に足を踏み入れる。軍馬は下宿先で出遭った小森純子に好意を抱くが、頑なな純子の心を解くことができない。
軍馬は入門クラスのFJ1600で才能の片鱗をみせ、チャンピオンの聖を追って全日本F3選手権にステップアップする。病死した聖の意志を継ぎ、軍馬はF3世界一決定戦のマカオグランプリを制するが、運に見放されて全日本チャンピオンを逃す。また、元恋人のユキが自分のレース資金を支援していたことを知るが、ユキは赤木グループの内紛に巻き込まれて落命し、責任を感じた軍馬は単身日本を発つ。
ロンドンに渡った軍馬は、歌手志望のサコ、孤児のピーボーと一緒に暮らし始め、伝手で国際F3000選手権に参戦する。三男の雄馬もそれに触発され、自チームを結成してヨーロッパへ乗り込む。総一郎は日本の未来を変えるべく、グループ再編と政界進出を宣言するが、長男の将馬を篭絡した親族の策謀によって経営者の地位を失い、抜け殻のように老いた姿で異国へ旅立つ。軍馬も2年続けてチャンピオンを逃した上に、サコの殺人容疑とピーボーの事故死に遭遇する。相次ぐ不幸に傷つきながら、軍馬と純子はようやく結ばれる。
軍馬の関係者たちはF1チーム「GOKT(ゴクト)」を結成し、タモツが秘密兵器「イルカペイント」を開発してF1へ参戦する。軍馬は眼前を走る「黒い幻影」を見るようになり、F3000時代からのライバル、ジーザスから死を予言される。総一郎がフィリピンの貧村で生涯を終え、純子が長男を産もうとしている頃、軍馬はモナコGPでトップに立ち、謎の影の正体を知る。
声の項はテレビアニメでの担当声優である。
キティフィルム・フジテレビの製作でテレビアニメ化され[4]、1988年3月から12月まで全31話が放送された。当初は制作局のフジテレビをはじめ、同局系列の放送局において水曜19時30分 - 20時00分で放送され、系列外の放送局の一部でも時差ネットで放送されたが、1988年9月28日初放送の第21話をもって全国ネットでの放送を終了した。第22話以降は、フジテレビではローカルセールス枠に移動して放送されたが、多くの放送局は第21話で放送を打ち切った。
最高視聴率は13.5%、平均視聴率は10.7%を記録した(いずれも関東地区・ビデオリサーチ社の調査による)[4]。
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 初放送日 |
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第1話 | 夢はF1! 俺は世界最速!!なんぴとも俺の前を走らせねェ | 真下耕一 | 石山貴明 | 工藤柾輝 | 1988年 3月9日 |
第2話 | サイテー男の決意 オラ東京サ行くだ! | 谷田部勝義 | 音無竜之介 | 3月16日 | |
第3話 | 前略タモツ殿!東京は美女ばかりだゼ… | 澤井幸次 | 中嶋敦子 | 3月23日 | |
第4話 | 男の友情ウラオモテ それでも夢は世界一 | 石山貴明 | 杉島邦久 | 河南正昭 | 4月13日 |
第5話 | 純子の個人授業!これで免許も俺のモノ | 古川順康 | 中嶋敦子 | 4月20日 | |
第6話 | 純子の愛!彼は極限を見たスピード野郎 | 真下耕一 | 杉島邦久 | 河南正昭 | 5月11日 |
第7話 | さすらいの少女ユキ 愛する人はあなた… | 谷田部勝義 | 工藤柾輝 | 5月18日 | |
第8話 | 激突!軍馬×聖!!アクセルも泣いてるゼ | 澤井幸次 | 音無竜之介 | 5月25日 | |
第9話 | 天才は俺だ!出た軍馬の必殺ドライブ!! | 石山貴明 | 谷田部勝義 | 工藤柾輝 | 6月1日 |
第10話 | 軍馬ピンチ!ライバル聖がタモツに接近 | 古川順康 | 中嶋敦子 | 6月8日 | |
第11話 | 嵐の筑波サーキット もう一人の天才出現 | 澤井幸次 | 河南正昭 | 6月22日 | |
第12話 | 炎の予選会!ポールポジションを狙え!! | 谷田部勝義 | 工藤柾輝 | 6月29日 | |
第13話 | 遂に決戦!軍馬×聖 極限のデッドヒート | 杉島邦久 | 音無竜之介 | 7月6日 | |
第14話 | さらば軍馬!ライバル聖のF3進出宣言 | 古川順康 | 河南正昭 | 7月20日 | |
第15話 | 東京をぶっとばせ!軍馬の秘(まるひ)バイト作戦 | 澤井幸次 | 中嶋敦子 | 7月27日 | |
第16話 | 軍馬の帰郷!彼を待つとんでもない秘密 | 真下耕一 | 高木真司 | 水村良男 | 8月3日 |
第17話 | 故郷との決別!軍馬明日に向って走れ!! | 小島多美子 | 茂木智里 | 工藤柾輝 | 8月10日 |
第18話 | 揺れるタモツ!聖に隠された恐ろしい秘密 | 杉島邦久 | 音無竜之介 | 8月17日 | |
第19話 | やっぱり天才?軍馬ぶっちぎりの大爆走 | 澤井幸次 | 河南正昭 | 8月31日 | |
第20話 | つかのまの初優勝!親友タモツの裏切り | 真下耕一 | 遠藤徹哉 | 中嶋敦子 | 9月21日 |
第21話 | 心は砂漠色?軍馬は一人きりの再スタート | 澤井幸次 | 澤井幸次 | 音無竜之介 | 9月28日 |
第22話 | 帰ってきたタモツ?軍馬バリバリ大逆転 | 遠藤徹哉 | 河南正昭 | 10月21日 | |
第23話 | 鈴鹿で激突!軍馬×聖!!俺がチャンプだ | 真下耕一 | 古川順康 | 工藤柾輝 | 10月28日 |
第24話 | 連戦連勝の軍馬!遂にF3への招待が… | 杉島邦久 | 音無竜之介 | 11月4日 | |
第25話 | 軍馬もお手上げ?じゃじゃ馬F3に乗る | 真下耕一 | 遠藤徹哉 | 中嶋敦子 | 11月11日 |
第26話 | F3デビュー直前 軍馬を襲う黒い魔の手 | 澤井幸次 | 工藤柾輝 | 11月18日 | |
第27話 | ライセンスはく奪 もう軍馬は走れない! | 古川順康 | 中嶋敦子 | 11月25日 | |
第28話 | 聖に忍び寄る病魔 でも俺は死を恐れない | 杉島邦久 | 遠藤徹哉 | 工藤柾輝 | 12月2日 |
第29話 | 軍馬のケジメ!男は敵の情けに甘えない | 澤井幸次 | 中嶋敦子 | 12月9日 | |
第30話 | 軍馬VS聖!ファイナルカウントダウン | 古川順康 | 12月16日 | ||
第31話 | さらば軍馬!めざせ世界最速の男!! | 澤井幸次 | 工藤柾輝 | 12月23日 |
全国ネット時代(第21話まで)の放送局について、放送時間は個別に出典が提示されているものを除き1988年6月時点のものとする[5]。
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [6] | 備考 |
---|---|---|---|---|
1988年3月9日 - 3月23日 1988年4月 - 不明 |
水曜 19:00 - 19:30 →不明 |
テレビ長崎 | 長崎県 | [注 4] |
水曜 19:00 - 19:30 日曜 18:00 - 18:30 |
鹿児島テレビ | 鹿児島県 | [注 4] | |
1988年3月9日 - 9月28日 | 水曜 19:30 - 20:00[注 5] | フジテレビ | 関東広域圏 | 制作局 |
北海道文化放送 | 北海道 | |||
仙台放送 | 宮城県 | |||
秋田テレビ | 秋田県 | |||
山形テレビ | 山形県 | |||
福島テレビ | 福島県 | |||
新潟総合テレビ | 新潟県 | 現・NST新潟総合テレビ | ||
富山テレビ | 富山県 | |||
石川テレビ | 石川県 | |||
福井テレビ | 福井県 | |||
長野放送 | 長野県 | |||
テレビ静岡 | 静岡県 | |||
東海テレビ | 中京広域圏 | |||
関西テレビ | 近畿広域圏 | |||
山陰中央テレビ | 島根県・鳥取県 | |||
岡山放送 | 岡山県・香川県 | |||
テレビ新広島 | 広島県 | |||
愛媛放送 | 愛媛県 | 現・テレビ愛媛 | ||
テレビ西日本 | 福岡県 | |||
サガテレビ | 佐賀県 | |||
テレビ熊本 | 熊本県 | |||
テレビ宮崎 | 宮崎県 | |||
沖縄テレビ | 沖縄県 | |||
1988年3月30日 - 10月19日 | 水曜 17:30 - 18:00 | テレビ山口 | 山口県 | [7][8] |
(遅れネット) | 火曜 17:30 - 18:00 | 青森放送 | 青森県 | |
火曜 17:00 - 17:30 | テレビ岩手 | 岩手県 |
同時ネットだったフジテレビ系列局のほとんどでは、第21話を最後に放送が打ち切られた。その第21話が第22話との前後編だったため、視聴者から問い合わせが相次いだ。その後、テレビ新広島(広島県)やテレビ西日本(福岡県)などでは第1話 - 第21話の再放送の後に、未放送だった第22話 - 第31話も続けて放送されている。また、関西テレビ(近畿広域圏)では第21話の放送から約1ヵ月後に、放送時間を月曜日16時台後半に移して第22話以降が放送されたが、放送スポンサーは付かず、CM無しで25分番組としての放送だった。中京広域圏では東海テレビでの打ち切り後、日本テレビ系列局の中京テレビで改めて全話放送された。また、テレビ長崎・鹿児島テレビでもネットされる予定だったが、取り下げられた[注 6]。
フジテレビ系列 水曜 19:30 - 19:58 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
めぞん一刻
(1986年3月26日 - 1988年3月2日)
|
F(第1話 - 第21話)
(1988年3月9日 - 9月28日)
|
クイズ!年の差なんて
(1988年10月26日 - 1990年9月19日)
|
フジテレビ系列 水曜 19:58 - 20:00 | ||
めぞん一刻
(1986年3月26日 - 1988年3月2日)
|
F
(1988年3月9日 - 3月23日)
|
ショットガン
(1988年4月 - 1989年3月) |
フジテレビ 金曜 17:25 - 17:55 | ||
再放送枠
|
F(第22話 - 第31話)
(1988年10月21日 - 12月23日) |
再放送枠
|
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