郷原 信郎(ごうはら のぶお[1]1955年昭和30年〉3月2日[2] - )は、日本の元検察官弁護士[3]。郷原総合コンプライアンス法律事務所代表。

概要 ごうはら のぶお 郷原 信郎, 生誕 ...
ごうはら のぶお

郷原 信郎
生誕 (1955-03-02) 1955年3月2日(69歳)
日本の旗 日本 島根県松江市[1]
出身校 東京大学理学部卒業[1]
職業検察官
弁護士
法律事務所代表
公式サイト 郷原信郎が斬る
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概要 郷原信郎の「日本の権力を斬る!」, YouTube ...
郷原信郎の「日本の権力を斬る!」
YouTube
チャンネル
活動期間 2020年 -
ジャンル 政治
登録者数 8万人
総再生回数 1,500万回
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2024年時点。
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来歴

中国電力に勤務する父[4]のもとに、島根県松江市で生まれ[1][5]、小学生と中学生時代は広島県で過ごした[5]島根県立松江南高等学校(俳優の佐野史郎は同期生)を経て1977年東京大学理学部地質学)を卒業する。大学卒業後は三井鉱山に入社して1年半で退社した。1980年旧司法試験に合格し、司法修習修了(第35期)後の1983年検事に任官した。検事任官の同期に若狭勝がいる[6]

公正取引委員会事務局審査部付検事、東京地方検察庁検事、広島地方検察庁特別刑事部長、長崎地方検察庁次席検事、東京地方検察庁八王子支部副部長、法務総合研究所研究官・教官などを歴任[7][7]2003年から東京高等検察庁検事として桐蔭横浜大学大学院特任教授を務め、2005年大学院法務研究科教授とコンプライアンス研究センター長に就く[7]

2006年に検事を退官し、2008年に郷原総合法律事務所を設立した[7]2009年名城大学で教授とコンプライアンス研究センター長に就く。同年10月、総務省顧問になる[8]

2010年前田恒彦元検事らによる「大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件」を受けて設置された、「検察の在り方検討会議」委員に就任する。

2010年3月、民主党から第20回参議院議員通常選挙への立候補を要請されるも、当時同党代表の小沢一郎が自身の不起訴を「公平公正な検察当局の捜査の結果」と述べたことに対し、「全く信用できない」として断った[9]

2011年10月、民主党大阪府連から大阪府知事選挙へ立候補を要請されるが、「九州電力やらせメール事件」が解決しておらず辞退。同月、特捜部捜査をテーマにした推理小説『司法記者』を由良秀之名義で発表[10]し、WOWOW連続ドラマW『トクソウ』として2014年5月に放映された[11]

同年、「九州電力やらせメール事件第三者委員会」委員長、オリンパス事件で問題を指摘された「有限責任あずさ監査法人」「新日本有限責任監査法人」の監査実態調査「オリンパス監査第三者委員会」委員、にそれぞれ就任する。

2012年名城大学を契約終了で退き、4月1日には「コンプライアンス研究センター」は廃止される。同年春からは、関西大学社会安全学部大学院特任教授に就き、2014年に退いた。

2021年2月5日、広島県選出の河井案里参議院議員の当選無効が確定(河井夫妻選挙違反事件[12]。2月19日、再選挙に向けて、立憲民主党内で郷原の擁立論が浮上していることが共同通信を通じて報じられるも[13]、3月9日、郷原は不出馬を表明した[3]

同年7月7日、他の候補者の出方次第では出馬をとりやめる点を示唆しながらも次期横浜市長選挙に無所属で立候補することを表明した[14]。しかし8月5日に立候補取りやめを発表[15][16]。8月22日の投開票日まで、立憲民主党推薦の山中竹春と前自民党衆議院議員の小此木八郎の落選運動を行った[17]

人物

  • コムスン第三者委員会」副委員長として事業承継先法人の選定についてコンプライアンスの観点から助言した。後述のように「不二家信頼回復対策会議」議長として「TBS不二家捏造報道問題」でTBSテレビを批判した。
  • 2014年に、収賄の疑いで逮捕・起訴された岐阜県美濃加茂市長の藤井浩人の弁護人を務める[18]
  • 俳優佐野史郎とは幼少時代から親しく、松江南高校で佐野と共に演劇部で活動し、2011年に「司法記者」を上梓した際にジュンク堂書店池袋店で催されたトークショー[19]で対話した。
  • 小学校3年時に広島に引っ越して以降、大の広島東洋カープのファン[20]
  • れいわ新選組大島九州男を支持しているため、2022年の参院選では「#比例は大島九州男」と呼びかけた(落選したものの、れいわの落選者の中で比例獲得数1位であったため、党内で辞職者が出れば繰り上がる)。そのため、2023年に水道橋博士の議員辞職を受けて発表された「れいわローテーション」を批判した[21][22]

主張

TBSテレビの捏造報道について
不二家信頼回復対策会議議長として「TBS不二家捏造報道問題」でTBSの対応を厳しく批判した。
小沢一郎と特捜検察の捜査方法について
民主党代表小沢一郎に対する東京地検特捜部の捜査方法を厳しく批判しており、2010年1月18日、フォーラム神保町と現代深層研究会主催の緊急シンポジウム「『新撰組』化する警察&検察&官僚がニッポンを滅ぼす!」に、青木理魚住昭大谷昭宏岡田基志木村三浩佐藤優鈴木宗男田原総一朗平野貞夫宮崎学らとともに参加した[23][24]
自著『検察の正義』[25]で、東京地検特捜部に配属された経験から、東京地検特捜部の捜査方法を以下のように批判している。
  • 『検事になって最も惨めな1日』「私は、このときほど、恥ずかしく惨めな思いをしたことはなかった。(東京地検特捜部の検事の)自分がやっていることは人間のやることではないと思った。」[25](40-41頁)
  • 東京地検特捜部で1993年に、特捜部が事情聴取していた参考人に全治3週間のけがを負わせる事件がおきた。それ以外の傷害事件も発覚した。これらの事件の原因の十分な解明は行われなかった[25]。(52頁)
  • 日債銀事件日本長期信用銀行事件と同じ構図で東京地検特捜部が起訴したので、長銀事件と同様に最高裁で逆転無罪判決が出ることが必至[25]。(100-101頁)
大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件」で、「前田恒彦元検事は証拠隠滅罪ではなく特別公務員職権濫用罪で裁かれるべき」と主張[26]している。

略歴

出演

著書

単著

共著

編著

監修

  • 『コーポレートコンプライアンス 季刊第18号 特集 政治とカネと検察捜査』講談社、2009年7月。ISBN 978-4-06-379366-6

寄稿

脚注

外部リンク

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