荒尾駅 (熊本県)
熊本県荒尾市万田にある九州旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
熊本県荒尾市万田にある九州旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
荒尾駅 (あらおえき)は、熊本県荒尾市万田にある、九州旅客鉄道(JR九州)鹿児島本線の駅である[1]。駅番号はJB28。熊本県最北端の駅。
世界文化遺産万田坑の最寄駅であることから、「世界文化遺産万田坑駅」の愛称がついている。
開業時の地名は玉名郡荒尾村(後の荒尾町)だったが、三井三池炭鉱の主力坑だった万田坑から採掘された石炭の取り扱い駅として開業したため、「万田駅」と命名された。その後1942年(昭和17年)に荒尾町が周辺の村と合併し「荒尾市」が誕生したため、駅名も現在の「荒尾駅」に改称された。
「荒尾」は室町時代の古文書では「荒処」や「阿らお」と記されており、古くからあることは確認できているが「荒尾」となった由来ははっきりしていない。肥後国と筑後国の国境の南側にある荒地を意味する「荒処」が転化した説や、江戸時代の「荒尾手永(てなが)」に由来するという説、またこの地を小代一族荒尾氏が治めていたとされる説がある。
島式ホーム2面4線と多数の留置線を有する地上駅。互いのホームは跨線橋で連絡している。
みどりの窓口(営業時間7:30 ^ 12:00 年中無休 ; 2023.10.9時点)が設置されている直営駅である。自動改札機が設置されている。みどりの窓口で発券される乗車券は東海旅客鉄道(JR東海)東海道本線(美濃赤坂線)の荒尾駅と区別するため、きっぷには「(鹿)荒尾」と印字される。また、自動券売機で発券される普通入場券も「(鹿)荒尾駅」と印字されている。
JR荒尾駅北東側、大牟田寄りの踏切のある道に面して荒尾市電の荒尾駅(開設時は市電荒尾駅)が存在していた。 市電荒尾駅は小さな木造の小屋のような駅舎があるだけで、木製の島式ホーム2面1線を有する地上駅だった。
国鉄荒尾駅の裏に存在したが、国鉄駅との連絡設備はなく、大牟田寄りの踏切を渡った後南下しなければならなかった。
朝夕の時間帯に運行される博多・小倉方面からの快速列車の乗り入れは(大牟田駅発着分を除き)当駅までとなっており、熊本・八代方面から来る一部列車は、当駅で博多・小倉方面の快速・普通列車に同じホーム(1・2番のりば)で乗換可能。
かつては日中にも博多・小倉方面 - 当駅間を直通する快速・普通列車が多数あったが、現在では朝夕のみとなっている。
また、以前は、主に博多熊本間を結ぶ特急「有明」が停車しており、九州新幹線を開業した後も規模を縮小しながら運行していた。2018年3月17日ダイヤ改正以前は博多長洲間上り3本・下り2本運行されていたが、改正後は博多大牟田間に短縮・上り1本・平日のみ運行となり、以降、当駅を経由する定期特急列車の設定が無い[5]。(なお、博多大牟田間に短縮された後、当列車は南福岡車両区より当駅まで回送され、更に大牟田駅へ回送して運用に就いていたが、その博多大牟田間の運用も2021年3月13日に廃止され、当駅まで定期特急車両の乗り入れも消滅した。)
また、熊本県では最も遅く最終列車が到着する駅である。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
2016年 | 1,172 |
2017年 | 1,131 |
2018年 | 1,054 |
2019年 | 1,023 |
2020年 | 776 |
2021年 | 835 |
2022年 | 887 |
市役所や荒尾郵便局等が徒歩圏内にあり荒尾市の中心市街地となっているが、人口減に加え、1990年代頃からグリーンランド周辺に多くの商業施設やニュータウンが建設されたこともあり、かつてのような賑わいは無くなっている。市街地は北側の福岡県大牟田市と連続しており、駅前を走る福岡県道・熊本県道126号大牟田荒尾線や、更に西側にある国道389号などを通じて両市の日常的な移動も盛んである。
駅舎は線路の西側にあり、線路の東側との行き来には約500m離れた踏切を横断しなければならない。この不便を解消するために、線路の東側に東口を設け、駅の東と西の人の往来を改善する計画もあるが、財政難のため凍結されている。
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