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『炎の蜃気楼』(ほのおのミラージュ)は、桑原水菜による日本のライトノベル。イラストは東城和実、浜田翔子らが担当している。略称は「炎ミラ」[4]。コバルト文庫(集英社)より1990年11月から2017年12月まで刊行された。2018年1月時点でシリーズ累計発行部数は683万部を記録している[5]。
炎の蜃気楼 | |
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ジャンル | 伝奇[1]、アクション[1] |
小説 | |
著者 | 桑原水菜 |
イラスト | 東城和実[注 1] 浜田翔子[注 2] 竹田逸子[注 3] |
出版社 | 集英社 |
レーベル | コバルト文庫 |
刊行期間 | 1990年11月2日 - 2007年8月1日 |
巻数 | 全47巻(本編40巻+番外編7巻) |
小説:真皓き残響(炎の蜃気楼 邂逅編) | |
著者 | 桑原水菜 |
イラスト | ほたか乱 |
出版社 | 集英社 |
レーベル | コバルト文庫 |
刊行期間 | 2001年4月3日 - 2013年11月30日 |
巻数 | 全15巻 |
小説:炎の蜃気楼 幕末編 | |
著者 | 桑原水菜 |
イラスト | ほたか乱 |
出版社 | 集英社 |
レーベル | コバルト文庫 |
刊行期間 | 2009年4月1日 - 2013年5月1日 |
巻数 | 全2巻 |
小説:炎の蜃気楼 昭和編 | |
著者 | 桑原水菜 |
イラスト | 高嶋上総 |
出版社 | 集英社 |
レーベル | コバルト文庫 |
刊行期間 | 2014年1月10日 - 2017年12月26日 |
巻数 | 全11巻(本編10巻+番外編1巻) |
漫画:炎の蜃気楼 特別編 | |
原作・原案など | 桑原水菜 |
作画 | 浜田翔子 |
出版社 | 白泉社 |
掲載誌 | セリエミステリー |
レーベル | 白泉社レディースコミックス |
発表号 | 1994年10月号 - 1995年2月号 |
発表期間 | 1994年8月24日 - 12月24日 |
巻数 | 全1巻 |
漫画 | |
原作・原案など | 桑原水菜 |
作画 | 浜田翔子 |
出版社 | 白泉社 |
掲載誌 | セリエミステリー |
レーベル | 白泉社レディースコミックス |
発表号 | 1995年4月号 - 1997年6月号 |
発表期間 | 1995年2月24日 - 1997年4月24日 |
巻数 | 全4巻 |
その他 | 文庫版:全3巻 |
漫画:炎の蜃気楼R | |
原作・原案など | 桑原水菜 |
作画 | 浜田翔子 |
出版社 | 秋田書店 |
掲載誌 | ミステリーボニータ |
レーベル | ボニータコミックス |
発表号 | 2020年9月号 - 2024年11月号 |
発表期間 | 2020年8月6日[2] - 2024年10月4日[3] |
巻数 | 全10巻 |
話数 | 全40話 |
アニメ | |
原作 | 桑原水菜 |
監督 | 工藤進 |
シリーズ構成 | ときたひろこ |
キャラクターデザイン | 竹田逸子 |
音楽 | 亀山耕一郎 |
アニメーション制作 | マッドハウス |
製作 | SMEビジュアルワークス |
放送局 | キッズステーション |
放送期間 | 2002年1月7日 - 4月8日 |
話数 | 全13話 |
OVA:炎の蜃気楼 〜みなぎわの反逆者〜 | |
監督 | 室井ふみえ |
キャラクターデザイン | 室井ふみえ |
アニメーション制作 | マッドハウス |
製作 | アニプレックス |
発表期間 | 2004年7月28日 - 11月26日 |
話数 | 全3巻 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | ライトノベル・アニメ・漫画 |
ポータル | 文学・アニメ・漫画 |
本編の前日譚である「邂逅編」・「幕末編」・「昭和編」も連載。ドラマCDやイメージアルバム(音楽CD)が発売されたほか、1994年から『セリエミステリー』(白泉社)にて浜田翔子の作画で漫画化。『ミステリーボニータ』(秋田書店)2020年9月特大号より2024年11月号まで『炎の蜃気楼R』(ほのおのミラージュリブート)のタイトルで浜田翔子の作画により連載された[2][3]。
2002年にキッズステーションでアニメ化・2004年には続編のOVAが製作されたり、2014年から昭和編シリーズの舞台化がされるなどメディアミックスは多岐にわたる。
かつて敗れ去った戦国武将が怨霊として甦り、再び戦国時代をやり直して生き人たちの世を転覆させようとする《闇戦国》。
軍神となった上杉謙信の霊魂は闇戦国を阻止するため、上杉景虎、直江信綱、安田長秀、柿崎晴家、色部勝長を《換生者》としてこの世に甦らせ、生き人たちに仇なす怨霊たちを冥界へと《調伏》する冥界上杉軍・上杉夜叉衆を結成させた。
本作は総大将・上杉景虎とその監視役となった直江景綱の関係にフォーカスを当て、四百年もの時代をまたぐ怨霊たちとの戦いと、生き人の体を奪って生きる換生者としての苦悩や生き人の世の中に隠れて生きる苦しみを経て、生きることや真実の愛とは何かを求めていく姿を描いた大河サイキック・アクションシリーズである。
『炎の蜃気楼』シリーズの「はじまりの物語」。イラスト担当はほたか乱。舞台は現代から400年前、夜叉衆が死した御館の乱の遺恨が残る戦国時代。初めての換生を経た景虎と直江が運命の出逢いを果たし、夜叉衆が集結するまでが描かれる。
御館の乱に敗れ若くして非業の死を遂げた上杉景虎の怨霊は、自分を死に追いやった上杉景勝への怨念から越後に甦り様々な災いをもたらしていた。越後を訪れた僧侶・勝元(色部勝長)の手で冥界へと〈調伏〉された景虎は、養父・上杉謙信の魂の呼びかけにより改心する。
謙信から冥界上杉軍の核となる行動部隊「夜叉衆」を率いる総大将の任を命じられた景虎は、〈換生者〉となり二度目の生を受けて怨霊調伏の使命を果たすこととなる。そして、景虎を再び悪の道に走らせないよう見張るための後見人に謙信が指名したのは、景虎の仇敵である景勝一派のひとり・直江信綱だった。
生前敵対関係にあった景虎と直江が謙信の命令で主従関係を結び、物語はスタートする。死人でありながら生者を守るために、自分たちと同じ境遇の怨霊を祓う立場にあるという矛盾を抱えた夜叉衆。怨霊と成り果てた者の無念に共感しながら、そして生き人の命を奪って成り代わる〈換生〉の業の深さを突きつけられながら、怪事件を解決していく。
『炎の蜃気楼』シリーズの幕末編。イラスト担当はほたか乱(邂逅編に引き続き)。邂逅編の時代から200年が経ち、冥界上杉軍の使命である怨霊調伏はもはや形骸化。換生を繰り返し、終わりの見えない生を歩む事に葛藤する夜叉衆。
勤王派と佐幕派が対立し血生臭い争いを繰り広げる幕末の京都では、夜叉衆もそれぞれの派閥に分かれて立場上は敵同士になっていた。そんな中で「上杉景虎」を名乗り、勤王派ばかりを襲う人斬りが出没する。お蔦(柿崎晴家)は偽景虎の正体を見極めようとする。
幕末という理想や希望・夢など、自分たちが忘れかけたものを抱えて「生きる」人々と時代。それらと出会った夜叉衆がどう感じ、生きたのかを描く。使命が続く限り死の安息は許されず苦悩を深める景虎、ひたむきに景虎への忠誠を注ぐ直江という構図は既に出来上がっている。
邂逅編完結に伴い、新たな物語の幕が開くこととなった。イラスト担当は高嶋上総。舞台は終戦から10年後、昭和30年代の日本。
第二次世界大戦を経験した夜叉衆が戦後の高度経済成長期の中、どのような姿でその時代と共に奮闘していたのかが描かれる。
新橋駅近くのホール「レガーロ」に響く歌姫・小杉マリーの歌声に聞き惚れるボーイ兼用心棒・朽木慎治の前に、戦死した彼の友人を名乗る男が現れる。男に襲われた朽木を救ったのは、ホール係の加瀬賢三(上杉景虎)とマリー(柿崎晴家)だった。一方、医大生・笠原尚紀(直江信綱)は龍の加護を受けている後輩・坂口靖雄と知り合う。
景虎と直江の関係のカギを握り、本編にも深く関わる北里美奈子は主人公の「前生」に登場。30年後の現代における二人の確執が決定的となった事件の全貌が明かされる、シリーズの完結編。
2014年秋から2018年夏にかけて順次舞台化。全5作上演された。詳細は下記「#舞台『炎の蜃気楼』昭和編」を参照。
括弧内( )に特に説明のないキャストはドラマCD・ラジオドラマ・ときめきテレフォン・アニメ版共通。現名が記載されていないキャラクターは、現代でのキャラクターが不明な人物。キャラクターによって、現名での呼称があったり転生前の名前で呼んだりしているため、2つを併記する。
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主人公・仰木高耶(上杉景虎)と副主人公・橘義明(直江信綱)に、作者がイエスとユダのイメージを重ねるようになったのは、友人から「直江と景虎は(ユダとイエスの関係に)どこか似ている」と指摘されたのがきっかけである。また、読者から「ふたりの関係は太宰治の『駆込み訴え』の影響で設定したのですか」と聞かれる事があるが、そうではなくて、直江と高耶を書いてゆくうちにあの作品とも巡り会った」のだと、単行本及び文庫本『アウディ・ノス』のあとがきで作者自身が語っている。
普通の高校生であり(最初記憶はないが)カリスマある歴戦の将でもある主人公・仰木高耶(上杉景虎)と、彼に愛憎が混じる複雑な感情を向ける臣下の直江信綱との関係性(性描写を含む)は、読者に大きな衝撃を与えた[8]。
ポピュラー、ノンポピュラーを問わず、実在した歴史人物たちをモデルに彼らの心の裡の悩み・葛藤・喜びなどを巧みな心理描写で書き出している。その卓越したストーリー性とジェットコースターのような予想を超える展開で、若い女性たちを中心に絶大な支持を得た。今でいうボーイズラブ的なものを好む層への影響は非常に大きい[8]。
歴女ブームの先駆けとなった作品。ライトノベルやまんが作品の舞台めぐり(いわゆる「聖地巡礼」)のはしりとされ、作中に登場した日本全国の寺社や史跡などをファン(本作の題名をもじって「ミラジェンヌ」とも呼ばれる)が巡る「ミラージュ紀行(ミラージュ・ツアー[9])」という旅行でも知られており、各地に相当な経済効果をもたらしたという[10]。
『真皓き残響』(『炎の蜃気楼』邂逅編)
『炎の蜃気楼』幕末編
『炎の蜃気楼』昭和編
「まほろばの龍神」及び「最愛のあなたへ」は文庫版を音声化したもの。
「この夜に、翼を」と「鷲よ、誰がために翔ぶ」は原作者・桑原水菜脚本のオムニバス形式(書き下ろしを含む)。
懸賞CD
応募者全員サービス
特典CD
本作のイメージ・ソング集。メイン作曲家は亀山耕一郎(引き続きアニメ版も担当、イメージアルバムには亀山による楽曲のピアノアレンジ版も収録)。SAM PROJECT、山中紀昌、見良津健雄、藤原正紀(ボーカルも担当)なども参加。
原作者の桑原や作詞家の日々安里、相田毅などが作詞を手がけている他、ボーカルには上野洋子、山根麻衣(「KATHY SHOWER」名義)、山根栄子などが参加している。
仰木高耶のイメージソングのボーカルは山根暁→岡崎昌幸、直江信綱のイメージソングのボーカルは甲斐直弥→森誠司→市之瀬洋一・風雅なおとが担当。
PCデスクトップアクセサリ「炎の蜃気楼 〜Mirage of Blaze Digital Collection〜」が2003年にソニー・ミュージックディストリビューションから発売。
仰木高耶(関俊彦)・直江信綱(速水奨)によるシステムサウンド用録り下ろしボイスや、スケジューラー&時計機能、スクリーンセーバー&壁紙集などを収録。Windows 98/98SE/Me/2000/XP対応。
指定番号に電話をかけると、原作者と声優の会談や声優による作品の朗読が自動再生されるコバルト文庫のサービス。1993年11月17日から1997年7月24日まで桑原書き下ろしのミニドラマや原作の一場面が流された。
仰木高耶役の関俊彦と千秋修平役の松本保典はドラマCDからの出演だが、直江信綱役の速水奨はときめきテレフォンが初参加。高坂弾正役の塩沢兼人は2000年に急逝したため、この一回のみの担当となった(テレビアニメからは堀内賢雄が代役)。
1998年4月1日から開始されたリニューアル版の「NEWときめきテレフォン」ではナビゲーターに小野坂昌也を迎え、桑原と関・速水の作品にまつわる会談や、関・速水による原作の朗読がされた。
TVアニメ化を記念して、アニプレックスのアニメ公式サイトでネットラジオ「冥界上杉軍ラジオステーション」が2002年7月23日から9月17日まで配信。ラジオパーソナリティは関俊彦と速水奨が務めた。
また、OVA化を記念して同サイトで続編となる「冥界上杉軍ラジオステーション2(NEW)」が2004年6月18日から10月16日まで配信。パーソナリティは引き続き、関俊彦と速水奨が担当。
1998年10月6日から10月9日までニッポン放送「ゲルゲ・夜のドラマシアター」内の『草尾毅と宮村優子のカフェでゲルゲ』で、原作第1巻をダイジェスト化したラジオドラマが放送された。全4回。
テレビアニメが2002年1月7日から4月8日までキッズステーションで放送された。その後、2004年7月から11月にかけて『炎の蜃気楼 〜みなぎわの反逆者〜』のタイトルでOVAが発売された。
特記のないものはTVアニメ・OVA共通。
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
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1 | 炎渦の邂逅 | ときたひろこ | 工藤進 | 木村寛 | 松下純子 |
2 | 闇からの換生 | ふでやすかずゆき | 平田敏夫 | 奥村吉昭 | 奥村吉昭 李炫姃 |
3 | 無明の覚醒 | 中村亮介 | 原博 | 工藤進 | 村上勉 |
4 | 連鎖の予感 | 江夏由結 | 平田敏夫 | 木村寛 | つばたよしあき |
5 | 終わりなき葛藤 | ときたひろこ | 駒井一也 | 小泉謙三 | |
6 | 緋色の刻印 | 筆安一幸 | 西村純二 | 平池芳正 | 梅原隆弘 秦野好昭 |
7 | 怨嗟の記憶 | ときたひろこ | 木村寛 | 松下純子 | |
8 | 迷執の果て | 中村亮介 | 中野新道 | 奥村吉昭 | |
9 | 果てしなき虚空 | 江夏由結 | うえだひでひと | 大山のぼる | 増谷三郎 野田六助 |
10 | 哀しい背信 | ときたひろこ | ひいろゆきな | 木村寛 | 桑名郁朗 |
11 | 永遠の業火 | 江夏由結 | 渕上真 | 工藤進 はしもとなおと | 秦野好紹 金東俊 DR DIGITAL |
12 | 修羅の選択 | 中村亮介 | 小泉謙三 中野新道 | 工藤進 はしもとなおと 中野新道 | 川井祐太 泰野好昭 やまだたかひろ(メカ) |
13 | 遥かなる残照 | ときたひろこ | 平田敏夫 | 工藤進 木村寛 | 石井久美 松下純子 やまだたかひろ(メカ) |
巻 | 発売日[107] | 収録話 | 規格品番 |
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1 | 2002年9月19日 | 第1話 - 第2話 | SVWB-1575 |
2 | 第3話 - 第4話 | SVWB-1576 | |
3 | 第5話 - 第6話 | SVWB-1577 | |
4 | 第7話 - 第8話 | SVWB-1578 | |
5 | 第9話 - 第10話 | SVWB-1579 | |
6 | 第11話 - 第13話 | SVWB-1580 | |
BOX | 2002年9月19日 | 全13話 | SVZB-1575 |
巻 | 発売日[107] | 規格品番 |
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1 | 2004年7月28日 | ANSB-7001 |
2 | 2004年9月29日 | ANSB-7002 |
3 | 2004年11月26日 | ANSB-7003 |
巻 | 発売日[107] | 規格品番 |
---|---|---|
BOX | 2020年5月27日 | ANZX-11075/7 |
2014年にトライフルエンターテインメントで昭和編が舞台化され好評につき毎年秋に続編シリーズの上演が4年に亘り行われた。
2024年には10周年を記念し、舞台キャストによるトークも行われる上映イベントが開催された。
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