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清水 健(しみず けん、1976年4月19日 - )は、日本のフリーアナウンサー・団体役員・文筆家・演説家で、一般社団法人清水健基金の代表理事。2001年4月1日から2017年1月31日までは、アナウンサーとして読売テレビに勤務していた。
大阪府堺市南区の出身で、血液型はA型。堺市立槇塚台小学校・堺市立晴美台中学校・大阪府立泉陽高等学校・中央大学文学部社会学科を卒業。コブクロの黒田俊介とは小・中学校時代の同級生である。
高校時代には、陸上部に所属。100m走で10秒9という公式タイムをもつ。大学時代には、体育会アメリカンフットボール部に所属。身長が161cmと小柄ながら、持ち前の俊足を生かした突破力を武器に、ワイドレシーバー(WR)としてプレーオフで活躍した。
アナウンサーになるために大学を1年留年したが、卒業後の2001年に、アナウンサーとして読売テレビへ入社。入社当初から全国ネット番組『どっちの料理ショー』などに起用され、主にバラエティ番組へ出演。シミケンの愛称で広く親しまれる。関西学生アメリカンフットボールなどのスポーツ中継で、実況やリポーターを担当したこともある。
2009年3月30日からは、平日夕方の報道番組『かんさい情報ネットten!』(『ten.』)を担当。開始当初は情報担当キャスターを担当していたが、2011年9月19日からはメインキャスターに抜擢された。清水がメインキャスターを務めると、苦戦していた視聴率も在阪局の夕方帯のニュース番組で一位を獲得するようになり、清水は関西の夕方の顔となる。
『ten.』キャスターとしての取材を通じて日本維新の会の関係者と接触していたことから、地元の堺市で2013年9月29日に実施された市長選挙では、同会から出馬要請を受けた。しかし、いずれの要請も固辞している[1]。
2013年10月27日には、読売テレビの代表として第3回大阪マラソンに出場。5時間46分08秒で初めてのフルマラソンを完走した。出場に際して、特に親交が深い円広志が清水への応援ソング『走れシミケン』を作詞・作曲・歌唱。同年12月18日にCDとして発売されたほか、清水が『ten.』を降板するまでエンディングテーマに使われた。なお、大阪マラソンは、第4回、第5回大会にも出場。清水と同級生で現在も親交がある黒田と共にコブクロで活動する小渕健太郎との合同練習で注目され、第4回大会では前回大会のタイムを1時間以上縮める4時間44分26秒で2大会連続の完走を果たした。
以前はコンタクトレンズや眼鏡を着用していた。2010年11月にレーシック手術を受けたことによって、左右とも0.1だった視力は1.5にまで回復している。
スタイリストとして『ten.』に携わっていた女性と、2013年5月19日に結婚。親族だけが列席した住吉大社での挙式を挙げ、堺市役所への婚姻届提出[2]を経て、同年9月8日にビルボードライブ大阪で結婚披露パーティーを開いた。このパーティーには、円広志、ハイヒール、赤星憲広、西田ひかる、奥野史子、アルケミストなど、清水と関係が深い著名人が多数出席。円とアルケミストによるワンマンライブも催された。
2014年10月に第一子(長男)が誕生したが、乳癌を患った妻の介護を理由に、2015年2月2日から同番組への出演を見合わせた。当時は、読売テレビの上層部や親交があるタレントの一部にしか事情が伝わっていなかったこともあって、表向きには休演の理由を「家族の介護」と表現していた。
妻は、結婚から約1年9ヶ月後の2015年2月11日に29歳で永眠。死の直前まで妻を献身的に看護してきた清水は、通夜や告別式で生後三ヶ月(当時)の長男を抱きながら喪主を務め上げた[3][4]。
清水は、妻の死から8日後(2015年2月19日)に『ten.』のメインキャスターへ復帰。復帰初日のオープニングでは、視聴者に向けて「今日から復帰します。皆様の温かいご理解のもと、妻を見送ることが出来ました。今日からまたニュースと向き合い、しっかりとお伝えします」と挨拶した[5]。翌20日には、自身のtwitter公式アカウントから「皆様のお気持ち、お言葉に、どれほど励まされ、お力をもらったか…心から感謝申し上げます」というツイートを発信[6]。このアカウントには、ファンや清水と同様の経験をした人々から多数のツイートが寄せられ、清水自身も発信者一人一人に返信。清水は、twitterやFacebookを通じて、積極的に視聴者とのコミュニケーションを展開した。退社した現在も多くのフォロワーから支持を集めている。
さらに、『ten.』のメインキャスターへ復帰してからは、自身の発案で「つなぐ」というコーナーを放送。同コーナーで出会った人々に対して、「2015年の第5回大阪マラソンでは、4時間30分以内で完走する」と約束し、実際に、前述した第4回大会での自己ベストタイムより17分2秒も速い4時間25分で、自身3回目のフルマラソン完走を達成。ゴールの直後には、当時1歳の長男を抱き上げながら、「まさか『4時間30分を切れる』とは思ってなかった。この1年つらいことがいっぱいあったけど、(完走したことを)妻も褒めてくれると思う」と目語っていた[7]。
2016年には、妻の一周忌を前に、自身初の著書『112日間のママ』を、2月8日に小学館から刊行[8][9]。生前の妻が生後間もない長男を抱いている写真を表紙に用い、妻との出会いから乳がんとの闘いを綴った手記で、発売開始から1ヶ月間で10万部を超える売上を記録、3ヶ月で12万部も突破し、15万部を超えるベストセラーになる。また、同年3月2日付の『朝日新聞』朝刊2面「ひと」欄には、清水へのインタビュー記事が掲載された。さらに、同書の出版印税を基に、新薬開発や難病対策などに取り組む団体や個人の事業を助成する目的で 『一般社団法人清水健基金』を創設[10]。必要な医療サービスを、必要とする人に行き渡らせることによって、心身ともに豊かな生活が実現されることを目指している。このような活動と並行しながら、シングルファーザーとして長男を育てていることが高く評価され、同年には第10回「ベスト・プラウド・ファーザー賞 in 関西」の特別部門で表彰を受けた。その一方で、『ten.』を放送しない土・日曜日には、がん患者やその家族へ向けた講演会で毎週のように講師を担当。事実上休みを取れない状況が続き、体重が20kg減るほどの多忙を極めるようになった。
2016年の12月上旬に読売テレビへ退職願を提出。2016年12月26日には、2017年1月27日(金曜日)で『ten.』を降板することを、同局を通じて正式に発表した[11]。当日の『ten.』エンディングでは、視聴者に向けて「妻の三回忌を前に、がん撲滅やがん患者の入院施設を支援する活動に専念させていただくことになりました。『今、私ができることは何なのか』を悩みに悩んで考えた末に、退社の決断に至りました[12]。番組を通して、皆さんにお会いできることが私の大きな力です」と語った[13]。妻の三回忌を直前に控えた2017年1月31日付で、読売テレビを退社。
2017年2月下旬には、堺市長選挙(同年9月24日投開票)の候補者として、大阪維新の会が清水の公認・擁立を検討していることが一部で報じられたが[14]、6月下旬に擁立を断念した[15]。
退社後は、育児と並行しながら、フリーアナウンサーとしての活動、そして、講演活動を積極的に続けている。その活動の一環として、在阪他局が制作する番組へゲストで出演することもある。清水のSNSやオフィシャルサイト によると、講演会の回数は2021年1月現在、300回を超えている。主催は、自治体、教育機関、医療機関、看護学校、大手企業から保険会社、中小企業まで幅広く、講演会依頼が絶えない。主催関係者などによると、集客力や注目度、また、内容も清水にしか話せないもので充実しており、その講演会は関西圏だけではなく全国に口コミ的に広がっている。2017年10月にはアメリカ・ニューヨークでも初めての海外講演を実施した。そのような清水の活動を伝えるメディア媒体も多い[16][17]。また、清水自身もイベント司会やラジオをはじめ、フリーアナウンサーとしての活動を積極的にはじめている。
2017年10月11日には、自身2作目の『笑顔のママと僕と息子の973日間』を小学館から刊行[18]。キャスター降板に至った思い、育児についてなど、シングルファーザーとしての悩みや喜び、周りの方々への感謝を綴り[19]、『112日間のママ』同様、大きな反響をよんだ。2018年4月にはワコールのピンクリボン運動の一環として、母の日に向けて「男性だから、家族だから伝えられること」に参加し、男性目線でワコール社員と語り合い、そのメッセージはワコール公式サイト[20] にも掲載されている。数少ない男性が発信するピンクリボン運動を行い全国を飛び回っている。また、現在は、入院施設の充実、がん撲滅、入院施設の充実とともに、企業でのワークライフバランスや子育て支援、健康経営問題にも積極的に取り組んでおり、大手企業からのセミナー依頼も絶えない。島津製作所広報誌でのインタビュー記事は広い分野で高く評価され[21]、さらに今後のフリーアナウンサーとしての清水の活躍に期待が高まっている。2024年4月4日から、清水が、ラジオ関西の注目の番組改編[22]により、昼ワイド情報番組『Clip』の午後1時から3時間にわたる生放送のメインパーソナリティを務めることが発表された。
退社後、ゲストとして出演した番組を中心に記載。
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