大同特殊鋼

世界最大級の特殊鋼専業メーカー ウィキペディアから

大同特殊鋼

大同特殊鋼株式会社(だいどうとくしゅこう、: Daido Steel Co., Ltd.)は、愛知県名古屋市東区本社を置く大手特殊鋼メーカーである。

概要 種類, 市場情報 ...
大同特殊鋼株式会社
Daido Steel Co., Ltd.
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本社の入居するアーバンネット名古屋ビル
種類 株式会社
市場情報
略称 大同
本社所在地 日本
461-8581
愛知県名古屋市東区東桜1-1-10
アーバンネット名古屋ビル22階
設立 1950年昭和25年)2月
(創業:1916年(大正5年)8月)
業種 鉄鋼
法人番号 6180001037514
事業内容 特殊鋼鋼材、機能材料・磁性材料自動車部品などの製造販売[1]
代表者
資本金 371億7,246万4,289 円[1]
発行済株式総数 217,243,845株(2024年3月31日)[2]
売上高 連結 581,287百万円[2]
経常利益 連結 45,031百万円[2]
従業員数 連結 11,941人[2]
決算期 3月31日
会計監査人 有限責任監査法人トーマツ
主要株主
主要子会社
関係する人物
外部リンク 大同特殊鋼 公式Webサイト
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大同特殊鋼グループ(大同特殊鋼および大同特殊鋼の関係会社)は、大同特殊鋼、子会社64社(うち連結子会社64社)および関連会社8社(うち持分法適用会社8社)(2024年3月31日現在)で構成され、①特殊鋼鋼材、②機能材料・磁性材料、③自動車部品・産業機械部品、④エンジニアリング、⑤流通・サービスの5つのセグメントに分かれ幅広い事業活動を行っている[2]

概要

沿革

  • 1916年(大正5年)8月 - 名古屋電灯株式会社の製鋼部が独立し株式会社電気製鋼所発足。
  • 1918年(大正7年)9月 - 名古屋電灯から製鉄部などが独立し木曽電気製鉄株式会社(後の木曽電気興業)発足。
  • 1921年(大正10年)2月 - 大阪送電が木曽電気興業・日本水力を合併し大同電力株式会社に改称。
  • 1921年(大正10年)11月 - 大同電力、木曽電気興業から継承した鉄鋼部門を分離し大同製鋼株式会社(初代)を設立。
  • 1922年(大正11年)7月 - 大同製鋼が電気製鋼所から熱田工場・福島工場を引き継ぎ、株式会社大同電気製鋼所に改称(電気製鋼所は木曽川電力に改称)。
  • 1934年(昭和9年) - 大同電気製鋼所、帝国発条株式会社を合併。
  • 1938年(昭和13年) - 大同電気製鋼所から大同製鋼株式会社(2代目)に改称[2]
  • 1941年(昭和16年) - 富永鋼業株式会社を合併。
  • 1950年(昭和25年)2月 - 企業再建整備法により新大同製鋼株式会社と大同鋼板株式会社(のち日鉄鋼板→日鉄住金鋼板→日鉄鋼板)に分割(登記上の設立日)。
  • 1950年(昭和25年)9月 - 名古屋証券取引所第1部に上場[2]
  • 1951年(昭和26年)6月 - 東京証券取引所第1部、大阪証券取引所第1部に上場[2]
  • 1953年(昭和28年)2月 - 京都証券取引所に上場[2][7]
  • 1953年(昭和28年)3月 - 新大同製鋼から大同製鋼株式会社(3代目)に改称。
  • 1955年(昭和30年)10月 - 新理研工業株式会社を合併[2]
  • 1957年(昭和32年)8月 - 株式会社東京製鋼所を合併[2]
  • 1964年(昭和39年)7月 - 関東製鋼株式会社を合併[2]
  • 1976年(昭和51年)9月 - 大同製鋼、日本特殊鋼、特殊製鋼が合併して大同特殊鋼株式会社に改称[2]
  • 1995年(平成7年)4月 - 特殊精工株式会社が大同スプラグ株式会社と合併し、大同アミスター株式会社(現・大同DMソリューション株式会社)に商号変更[2]
  • 2000年(平成12年)12月 - 下村特殊精工株式会社が千葉精機株式会社を吸収合併[2]。磁材事業を株式会社ダイドー電子に完全移管。
  • 2001年(平成13年)11月 - ダイドーハーエンジニアリングを解散[2]
  • 2002年(平成14年)4月 - 大同特殊鋳造株式会社とダイドープレシジョンパーツが合併し、株式会社大同キャスティングスに商号変更。大同ライフサービス株式会社が株式会社大同サービスセンターを吸収合併[2]
  • 2004年(平成16年)10月 - 大阪証券取引所への上場廃止[2]
  • 2005年(平成17年)12月 - 名古屋市中区一丁目にある本店を同市東区東桜一丁目に移転。
  • 2006年(平成18年)1月 - 特殊発條興業株式会社の全株式を日本発条株式会社に譲渡[2]
  • 2006年(平成18年)10月 - 日本鍛工株式会社を株式交換により完全子会社化[2]
  • 2007年(平成19年)10月 - 日本精線株式会社が大同ステンレス株式会社を吸収合併[2]
  • 2011年(平成23年)4月 - 大同電工(蘇州)有限公司を連結子会社化[2]
  • 2012年(平成24年)4月 - 大同アミスター株式会社が大同マテックス株式会社及び住友商事子会社の石原鋼鉄株式会社を吸収合併し、大同DMソリューション株式会社に商号を変更[2][8]
  • 2015年(平成27年)3月 - インターメタリックス ジャパン株式会社を子会社化[2]
  • 2015年(平成27年)9月 - スペシャルメタル社との合弁解消に伴い、大同スペシャルメタル株式会社を解散[9]
  • 2016年(平成28年)8月 - 大同特殊鋼株式会社 創業100周年[10]。それに伴いユニフォームをリニューアルする。
  • 2017年(平成29年)1月 - 子会社のダイドー電子が同じく子会社のインターメタリックス ジャパン株式会社を吸収合併[11]
  • 2018年(平成30年)12月 - IHI愛知事業所の土地と建物の一部を売買契約すると発表。
  • 2020年(令和2年)5月 - 「中津川先進磁性材料開発センター」を開所[12]
  • 2022年(令和4年)6月 - 監査等委員会設置会社に移行した[13]
  • 2024年(令和6年)3月 - 「健康経営銘柄2024」および「健康経営優良法人2024(ホワイト500)」に認定される[14]
  • 2024年(令和6年)6月 - 大同特殊鋼グループ 2026中期経営計画を発表[15]

主要事業所

出典:[16]

本社

各事業所

テクノセンター

  • 滝春テクノセンター - 愛知県名古屋市南区滝春町
  • 築地テクノセンター - 愛知県名古屋市港区竜宮町
  • 中津川テクノセンター - 岐阜県中津川市茄子川
  • 川崎テクノセンター - 神奈川県川崎市川崎区夜光

歴代社長

さらに見る 氏名, 在任期間 ...
氏名在任期間出身
電気製鋼所
1 下出民義 1916年8月19日 - 1917年9月12日 関西法律学校関西大学の前身)
2 福澤桃介 1917年9月27日 - 1922年7月28日
(以後木曽川電力社長)
慶應義塾
大同製鋼(初代)→大同電気製鋼所→大同製鋼(2代目)
福澤桃介 1921年11月17日 - 1922年7月28日 慶應義塾
3 寒川恒貞 1922年7月28日 - 1931年6月11日 京都帝国大学理工科大学電気工学科
4 下出義雄 1931年6月11日 - 1946年2月25日 東京高等商業学校専攻科(経済史専攻、現在の一橋大学
5 中村秀夫 1946年3月5日 - 1946年12月1日 東京帝国大学
新大同製鋼→大同製鋼(3代目)→大同特殊鋼
6 末廣幸次郎 1951年1月16日 - 1953年8月29日 同志社大学
7 里村伸二 1953年8月29日 - 1958年3月11日 九州帝国大学
8 石井健一郎 1958年3月1日 - 1973年8月30日 名古屋高等商業学校(現在の名古屋大学経済学部)
9 武田喜三 1973年8月30日 - 1982年9月29日 京都帝国大学(新日本製鐵専務)
10 秋田正彌 1982年9月29日 - 1986年5月30日 東京帝国大学
11 木下浩次 1986年5月30日 - 1988年6月29日 東京帝国大学
12 岸田寿夫 1988年6月29日 - 1992年6月26日 東京帝国大学
13 冨田寛治 1992年6月26日 - 1998年6月26日 東京大学
14 高山剛 1998年6月26日 - 2004年6月29日 京都大学法学部
15 小澤正俊 2004年6月29日 - 2010年6月29日 京都大学工学部
16 嶋尾正 2010年6月29日 - 2016年6月28日 早稲田大学第一商学部商学科
17 石黒武 2016年6月28日 - 2023年6月27日 慶應義塾大学法学部政治学科
18 清水哲也 2023年6月27日 - 名古屋大学工学部金属鉄鋼学科
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企業スポーツ活動

大同特殊鋼の企業スポーツは剣道部、ハンドボール部の専門部に始まり、バレーボール部、サッカー部、バドミントン部、ラグビー部、陸上競技部、ボウリング部などの準専門部も数多く活動している。

剣道部

過去には全日本実業団大会で準優勝を果たすなどの古豪である。近年、中部地区実業団ではトップクラスであるものの、優勝からは遠ざかっている。一方、女子剣道部は発足以降、急成長を見せており、2016年(平成28年)に開催された第19回全日本実業団女子剣道大会において準優勝を納めた。

ハンドボール部

男子ハンドボールチームのフェニックスは、1973年(昭和48年)から3年連続で全日本実業団国民体育大会全日本総合、全日本選抜(NHK杯)の4冠を達成するなど、国内トップクラスの強豪チームである。獲得した全国タイトルは計63回(日本リーグ18回・日本選手権14回・全日本選抜3回・全日本実業団15回・全日本社会人2回・国体11回)で、全国社会人チーム中最多である。2016年(平成28年)12月時点。

バレーボール部

大同特殊鋼レッドスターVリーグチャレンジリーグに所属している。

関係会社

日本国内

出典:[17]

特殊鋼鋼材事業

機能材料・磁性材料事業

自動車部品・産業機械部品事業

エンジニアリング事業

流通・サービス事業

日本国外[18]

括弧内は所在地の国名。

  • OHIO STAR FORGE CO. (アメリカ
  • DAIDO STEEL(AMERICA)INC. (アメリカ)
  • 大同特殊鋼(上海)有限公司(中国
  • 大同模具鋼(広州)有限公司(中国)
  • 大同特殊鋼(深圳)有限公司(中国)
  • DAIDO DMS(THAILAND)CO., LTD. (タイ
  • DAIDO ELECTRONICS(THAILAND)CO.,LTD.(タイ・アユタヤ県
  • 天文大同特殊鋼股有限公司 (台湾
  • DAIDO DMS MALAYSIA SDN. BHD. (マレーシア
  • DAIDO DMS SINGAPORE PTE. LTD. (シンガポール

不祥事

産廃の不正販売
渋川工場で排出した、六価クロムなどの有害物質を含んだスラグを、業者に不正に販売していた疑いが浮上し、群馬県は2014年1月27日に、廃棄物処理法違反容疑で同工場に対する立入検査を実施した。産廃扱いを免れる目的だったと指摘されている[19]。2014年8月までに渋川市、独立行政法人水資源機構国土交通省関東地方整備局が道路工事等について砕石と直下の土壌を調査した結果、基準値を超えるフッ素と六価クロムが検出されたことが発表された[20]2015年9月11日には群馬県警が強制捜査を行い[21]2016年4月26日には大同特殊鋼と同社の役員、子会社の大同エコメットと同社の役員らが、廃棄物処理法違反容疑で書類送検されている[22]

関連項目

脚注

外部リンク

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