名古屋車両区(なごやしゃりょうく)は、愛知県名古屋市中村区にある東海旅客鉄道(JR東海)の車両基地である。同社東海鉄道事業本部の管轄。
本車両所は、関西本線名古屋 - 八田間に位置する。電車や電気機関車の配置がないため基地内の線路の大部分には架線が張られていないが、一部の線路には電化が施され、関西本線や中央本線で運用される電車の留置に使用されている[2]。最寄り駅はあおなみ線のささしまライブ駅であるが、あおなみ線から基地へは直接出入りできない。
「海ナコ」…東海鉄道事業本部を意味する「海」と、名古屋を意味する「ナコ」から構成される。
2023年4月1日現在の所属車両は以下の通りで[1]、全て本区に配置されている。機関車・貨車・客車は省略した。伊勢車両区の廃止に伴い、紀勢本線・参宮線・名松線で運用する普通列車車両は回送扱いにて入出庫している。
気動車
- キハ85系気動車(29両)
- キハ85形19両、キハ84形8両、キロ85形2両の計29両が所属している[1]。
- 2023年7月9日をもって運用終了。
- 2022年4月1日時点ではキハ85形41両、キハ84形24両、キロ85形5両、キロハ84形10両の計80両が所属していた[5]。
- HC85系気動車(54両)
- クモロ85形8両、クモハ85形24両、モハ84形22両の計54両が所属している[1]。
- ハイブリッド特急形車両。特急「ひだ」「南紀」で運用されている。
- キハ11形気動車(4両)
- 300番台4両(303 - 306)が所属している[1]。
- 名松線などで運用される。2016年3月に廃止となった伊勢車両区から転入した。
- キハ25形気動車(36両)
- 1000+1100番台の2両編成が4本(1009+1109 - 1012+1112)、1500+1600番台の2両編成が14本(1501+1601 - 1514+1614)、計36両が所属している[1]。
- 現在所属する車両は、2015年5月から2016年1月にかけて新製され、当区に配置されたものである。紀勢本線や参宮線などで運用される。
- かつては0+100番台の2両編成5本も配置され、2011年3月から2015年3月まではキハ75形とともに、武豊線の普通・区間快速で運用されていた。同線の電化に伴い全車が2015年3月10日付で美濃太田車両区に転出した。
- 2017年3月4日付で1000+1100番台の2両編成1本が美濃太田車両区に転出した[6]が、2019年3月5日付で再転入している[7]。
- キハ75形気動車(16両)
- 0+100番台の2両編成が6本(1+101 - 6+106)、200+300番台の2両編成が2本(201+301・202+302)、計16両が所属している[1]。
- 快速「みえ」と参宮線内の普通列車で運用されている。
- 2006年3月18日のダイヤ改正までは急行「かすが」としてJR西日本管内(関西本線の亀山 - 奈良間)に乗り入れていた。
- かつては400+500番台2両編成6本(全編成3400+3500番台に改造)と200+300番台の2両編成5本(うち2本は3200+3300番台に改造)、3200+3300番台の2両編成1本の計24両を含めた全40両が配置され、1999年からは武豊線でも運用されていた。2015年3月に武豊線での運用が終了したことに伴い、16両を残して美濃太田車両区に転出した。
- 2017年3月3日付で1200+1300番台の2両編成1本が美濃太田車両区から再転入した[6]が、2019年3月11日付で美濃太田車両区に戻っている[7]。
- キヤ95系気動車(6両)
- 3両編成2本、計6両が所属している[1]。
- 検査車両としてJR東海各線や樽見鉄道などの施設を検査している。
- キヤ97系気動車(8両)
- 定尺レール(25m)運搬用。2両編成4本(R1 - R4編成)が所属している[1]。
- 週3回稲沢駅 - JR貨物名古屋港線名古屋港駅をディーゼル機関車(DE10形またはDD200形)に牽引されて運用されている。