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東海旅客鉄道の事業用気動車 ウィキペディアから
キヤ95系気動車(キヤ95けいきどうしゃ)は、東海旅客鉄道(JR東海)が保有する事業用気動車[2]。車両先頭に黄色の塗装を施し「ドクター東海」の愛称がある。
JR東海キヤ95形気動車 | |
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DR2編成(2007年7月・沼津駅) | |
基本情報 | |
製造所 | 日本車輌製造 |
運用開始 | 1997年3月30日[1] |
主要諸元 | |
編成 | 3両固定 |
最高速度 | 120km/h[2] |
車両定員 | 非営業車両(事業用)[2] |
最大寸法 (長・幅・高) |
20,900*×2,800×3,560(mm) *中間車は17,000mm |
車体 | ステンレス[2] |
台車 |
軽量ボルスタレス台車 * C-DT60A形(動力) * C-TR249形(付随) コイルバネダイレクトマウント台車 * C-TR250形(付随中間) |
機関出力 |
350ps(C-DMF14HZB)×2 DR1編成[2] 360ps(C-DMF14HZC)×2 DR2編成 |
変速段 | 変速1段・直結2段 |
駆動方式 | 液体式 |
制動装置 |
電気指令式ブレーキ 機関ブレーキ・コンバータブレーキ |
保安装置 |
ATS-ST・ATS-PT EB装置・TE装置 |
備考 | 2M1T編成。中間車は付随車[2]。 |
従来の検測車である193系50番台の老朽化と、西日本旅客鉄道(JR西日本)から車両(キヤ191系)を借り入れ別々の車両で行っていた軌道関係と電気関係の検測を効率良く行うため、キハ75形をベースに設計・開発された。
1996年(平成8年)に第1編成(DR1)が登場し[2]、試験走行を経たのち1997年(平成9年)3月30日から運用が開始された(本格的な検査作業開始は4月2日)[1]。2005年(平成17年)4月には第2編成(DR2)が登場した[3]。第2編成の導入費用は3両編成で18億円で、そのうち11億円は軌道検測車である[3]。
気動車であるため、JR東海管内の在来線は電化・非電化を問わず検測が可能である。JR東海の路線(城北線を含む)のほか、線路が繋がっている名古屋港線・塩浜線、伊勢鉄道・樽見鉄道・愛知環状鉄道・天竜浜名湖鉄道、あおなみ線内での検測も担当している。
オールステンレス車体を採用しており、側面腰部と幕板部には青の濃淡、裾部に黄色の帯がそれぞれ入る。正面部分は普通鋼製で、黄色一色に塗られている。冷房装置は従来気動車の機関直結式とは異なり、ディーゼル発電機を電源とする集約分散式が採用された。冷房装置自体は373系電車と同一のC-AU714形×2である。
エンジンはカミンズ社製C-DMF14HZB (350ps) を両先頭車に各2基搭載し、変速機は新潟コンバータ製C-DW14A(変速1段・直結2段)、ブレーキシステムは電気指令式空気ブレーキを採用している。これにより最高速度120km/hでの検測が可能となり、営業列車運転中の時間帯でも他列車の運転に影響を与えることなく検測列車の運転が可能となった[2]。なお、DR2編成ではエンジンを電子燃料制御方式のN14ER (C-DMF14HZC 360ps/2100rpm) とし環境にも配慮されている。
高い測定精度の確保、非営業列車のため高速化を必要としないなどの理由から振り子装置は搭載されておらず、曲線での速度制限から運転速度が低くなる中央本線では特急『しなの』を待避することもある。
車両には架線との接触状態などを確認するための下枠交差式パンタグラフが1基搭載されている。2021年現在、パンタグラフを用いた架線検測はDR2編成のみが担当している。かつてはDR1編成が担当していたが、2016年に互いのパンタグラフ装置を入れ替えている。
第1編成 (DR1) の登場から10年が経過し、DR2の増備にあたっては新たな技術の導入が行われた。旧来のDR1に対しても機器の更新が行われ、DR2と同等の検査精度を確保した。導入された新技術は以下のとおりである[3]。
これらの新技術搭載にあたり、それぞれの編成において3か月間の試験・確認・調整を行い、2006年(平成18年)4月から2編成による検査体制となった。これ以降、各路線において1か月に2回(昼間・夜間各1回)の軌道検測が実施されている。
1997年にドイツ鉄道より本系列と検測システムを導入したいという打診があり、交通新聞紙上において報じられたが、その後ドイツ側の事情により立ち消えとなった。
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