仙台市天文台
宮城県仙台市にある天文台。天文科学館、プラネタリウムを併設。 ウィキペディアから
宮城県仙台市にある天文台。天文科学館、プラネタリウムを併設。 ウィキペディアから
仙台市天文台(せんだいしてんもんだい)は、宮城県仙台市青葉区錦ケ丘にある仙台市立の天文台である。1955年(昭和30年)に仙台天文台として開台し、1956年(昭和31年)に仙台市へ寄付されて仙台市天文台となった。2008年(平成20年)に現在地へ移転した[4]。2023年春、プラネタリウムのリニューアルが完了[5]。
仙台市天文台 Sendai Astronomical Observatory | |
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惑星広場から見た観測棟(2008年7月) | |
施設情報 | |
前身 | 仙台天文台(民営) |
専門分野 | 天文学 |
来館者数 | 約50万人/年 |
館長 | 小野寺正己(第8代台長) |
事業主体 | 仙台市 |
管理運営 | (株)仙台天文サービス(指定管理者)[1] |
年運営費 | 約3億円[2] |
建物設計 | NTTファシリティーズ[2][3] |
延床面積 | 6,056.24 m2[2] |
開館 |
(旧)1955年(昭和30年)2月1日 (新)2008年(平成20年)7月1日 |
所在地 |
〒989-3123 宮城県仙台市青葉区錦ケ丘9丁目29番地の32[2] |
位置 | 北緯38度15分25秒 東経140度45分19秒 |
アクセス |
JR仙山線・愛子駅よりバスで10分 東北自動車道・仙台宮城ICから車で約10分 |
外部リンク | http://www.sendai-astro.jp |
プロジェクト:GLAM |
画像外部リンク | |
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1954年撮影の天文台 (戦後の占領期にアメリカ軍が撮影[6]) |
西公園にあった頃の仙台市天文台(2005年12月) | |||||
コード | 893 | ||||
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所在地 | 仙台市青葉区桜ケ岡公園1-1 | ||||
座標 | 北緯38度15分33秒 東経140度51分44秒 | ||||
開設 | 1955年2月1日 | ||||
閉鎖 | 2007年(平成19年)11月25日 | ||||
望遠鏡 | |||||
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ウィキメディア・コモンズ | |||||
コード | D93 | ||||
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所在地 | 仙台市青葉区錦ケ丘9-29-32 | ||||
座標 | 北緯38度15分22.99秒 東経140度45分18.56秒 | ||||
標高 | 165m | ||||
開設 | 2008年7月1日 | ||||
望遠鏡 | |||||
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ウィキメディア・コモンズ | |||||
仙台に天文台を建設しようという動きが起こったのは1950年代前半である。1953年(昭和28年)に天文台建設発起人会と天文台建設委員会が立ち上げられ、1954年(昭和29年)に募金活動および建設工事が行われた[9]。そして1955年(昭和30年)、西公園の仙台市公会堂跡地に天文台が開台した[10]。この天文台は翌年、仙台市に寄贈され、仙台市天文台となった[10]。天文台の建設計画には東北大学教授の加藤愛雄が関わっており、加藤は天文台の初代台長となった。この時の仙台市天文台は、当時、日本国内で製造されていた望遠鏡の中では最大のカセグリン式41センチ望遠鏡を備えていた[9]。
仙台市天文台の管理および運営は当初、仙台市の文化観光課が所管するものだったが、1960年(昭和35年)に仙台市教育委員会へ移管された。これ以後、仙台市天文台は天文台実習や天文普及講座を行うなど、教育施設としての役割を担うようになった。1962年(昭和37年)に屋外天球儀の設置、1964年(昭和39年)に展示室の併設[9]、1968年(昭和43年)にプラネタリウムの開館と、天文台施設が次第に拡張されていった。このプラネタリウムは、1967年(昭和42年)に行われた東北大博覧会の展示品の一つで、博覧会終了後に河北新報社から寄付されたものである。その後も、展示室の増設や太陽望遠鏡の導入など、施設の拡充が続いた[11]。
仙台市天文台は、建物の老朽化と耐震性の問題、仙台市地下鉄東西線およびその駅である大町西公園駅の新設、西公園の整備事業などの関係から、移転することになった。移転先は仙台市郊外の錦ケ丘で、旧天文台から西方へ約10キロメートルの位置に当たる。西公園の天文台は2007年(平成19年)11月25日に閉台し、翌2008年(平成20年)7月1日に旧天文台および仙台市泉区のミルポートSにあった「仙台市こども宇宙館」の機能を継承した新しい天文台が開台した。こども宇宙館は1990年(平成2年)7月12日に開館した施設で、プラネタリウムなどを備えていた。
仙台市天文台は小惑星の発見に成果を挙げており、2008年(平成20年)までに21個の小惑星を発見し[10][12]、いずれも仙台にちなんだ命名を行っている[13]。一例として、1988年(昭和63年)に発見された小惑星の名称は当時の愛子観測所に因む「愛子」である[11]。(小石川正弘参照)
建物の1階には展示室、プラネタリウム、ホール、ミュージアムショップ、天文ライブラリなどがある[28][29][30]。展示室では、模型やコンピュータグラフィックスにより、地球や太陽系、銀河系などに関わる展示、解説が行われている。江戸時代の渾天儀、天球儀、象限儀も収蔵されており、これらは「仙台藩天文学器機」として重要文化財に指定されている[31]。プラネタリウムは、270席を備える直径25メートルの水平型ドームで、光学式とデジタル式の複合システムである[32]。ホールは、初代台長と2代目台長の名前から「加藤・小坂ホール」と名付けられており、企画展や講演会がここで行われる[33]。
建物の2階には学習室や資料室などがある。3階は観測室や観測デッキのフロアである[28]。観測室の望遠鏡は、口径1.3メートルの大型望遠鏡で、17等星ほどまで観測できる。「ひとみ望遠鏡」と呼ばれている[34]。この他に市民向けの観察用望遠鏡と大型双眼鏡があり、市民は研修を受けた上でこれらを使うことができる[35]。
建物の外の広場は「惑星広場」で、太陽系の水星から木星の軌道がデザインの基となっている[36]。普通車125台(うち身体障害者用5台)、バス6台分の駐車場と、オートバイ16台、自転車32台分の駐輪場があり、いずれも無料である[37]。
建物の施工者は戸田建設と橋本店JVで、NTTファシリティーズが設計と監理を担当した。
仙台都市圏及び周辺都市圏で発行される「どこでもパスポート」「AZ9パスポート」を使用することで、宮城県内に在住の小中学生は全館無料で利用すること出来る。
仙台市天文台は「オーナーサポーター」という会員制度を実施している。これは会員たるオーナーが天文台に資金面や物品面で援助するというもので、提供された資金は展示物制作費や研究費に当てられる。会員資格は個人、法人を問わない。以下はオーナーサポーターの法人である[38]。
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