モネの池
岐阜県関市の貯水池 ウィキペディアから
岐阜県関市の貯水池 ウィキペディアから
モネの池(モネのいけ)は、岐阜県関市板取の根道神社参道脇にある貯水池[1]。高賀山の伏流水を利用して[2]1980年頃に灌漑用に整備された。モネの池は通称であり正式な池の名称ではない[3]。地元では根道神社の池もしくは単に池と呼んでいる。
1999年、池は雑草が生い茂っていたが、近くで花苗の生産販売をする「フラワーパーク板取」の経営者、小林佐富朗が除草を行い、スイレンやコウホネを植えた。また、池で泳ぐコイは地元住民が自宅で飼えなくなって持ち込んだものである。観光目的で作られた池では無く、偶然が積み重なってクロード・モネの後期の睡蓮連作群を彷彿とさせる池となった[4][3]。
池の大きさはテニスコートよりも少し大きい程度である[1]。また、常に湧き水が流れ込み、湧水池となっている[3][1]。このため年間水温がおよそ14°Cで一定となっており、冬に咲いた花は枯れにくくコウホネが冬に咲くと、黄色→オレンジ色→赤色と色が変化する。また、日差しの傾き、池の水量によって池の水の色も変化する[3]。
池の透明度が高い理由は、高賀山の山体が流紋岩類で構成されており、そこからの湧き水には養分が含まれず、微生物が育たないことが原因である[5]。
2015年6月頃、ブログやTwitterやInstagramなどのSNSでこの池が話題に上り始め、同年秋頃に新聞・情報番組で取り上げられたことで情報が一気に拡散、観光客が激増する要因になった[6][3][7][8][9]。 このため、岐阜県および関市では公式ホームページにて「名もなき池」「モネの池(通称)」として観光案内を掲載している[10][11]。2015年11月の報道によれば、休日には3000人ほどが訪れる観光地である[1]。
また、2016年には東海地方の観光地を紹介する情報誌にも掲載されたほか、新聞、テレビニュースでも取り上げられた[5][12][13][14]。また2016年5月には板取地区の愛好家で作る板取錦鯉振興会が稚魚から育てたニシキゴイを提供した[14]。この年の5月のゴールデンウィーク中には1日平均約3000人の観光客が訪れ、国道256号線が15kmにわたり渋滞し、警察が出動して交通整理を行った[15]。
2017年3月3日の関市議会の一般質問の中で、関市当局が「モネの池(通称)」の効果の集客効果を説明した。観光客数は2014年が266万人だったのに対して、2015年には286万人、2016年には339万人となり、モネ効果で73万人の観光客数の増加につながったという[16]。
その後も観光客が増加するとともに、NHK全国放送等多くのマスコミにも取り上げられている[17][18][19][20][21]
[22][23][24][25][26][27][28][29]。
モネの池はあくまでも通称である。
2012年写真雑誌「風景写真 2012年7-8月号[30]」(創刊1989年)に栄馬智太郎[31]が投稿し最優秀作品賞(審査員:前田博史[32])及び2012年度フォトコンテストグランプリ受賞を受賞[33]したのをきっかけにテレビ放映やインターネットの会員制交流サイト(SNS) を通じて有名になり、モネの池と呼ばれるようになった。インターネット上にはモネの池に関する写真が大量に投稿されている[34]。
観光地ではないため駐車場が少なく、休日には満車状態になることが多い。また、大型バスを収容するスペースが限られている[35]。当初は交通整理に地元警察の手助けを得ていた[2]。
観光客の増加で池の周りの砂利道が固められたことにより、2015年11月8日の大雨で砂利と砂利との間から土が池に流れ込み、池の水を濁らせた。これを受け同月9日、地元の有志が集まり池の水の入れ替えの作業を行い池の水の透明度は以前に近いくらいまで回復した。この水質汚濁を受け自治会はこれ以上土が池に流れ込まないようにするため、砂利を増やすなどの対策を行った[36]。
これをうけ、関市では「地域の宝磨き上げ事業」の一環として平成28年度に事業費を新規で計上した[37][38]。
また、観光客が鯉にえさを与えることで水が濁ってしまう事態も発生しており、立て看板で「えさやり禁止」を観光客に注意喚起している。
2016年5月に板取地区の愛好家で作る板取錦鯉振興会が稚魚から育てたニシキゴイを提供したところ[14]、頭にハートマークがついている鯉がいたことから、『"みたら恋が成就する"とネットでうわさ』(中日新聞 中部おでかけワイド 岐阜県関市 ネットが育てた観光地「久保田麻利衣 署名記事」縦書き4段目7〜8行目より引用[15])といった新しい話題も生まれている。
新聞記事にはヒメコウホネ、ヒメスイレンとの記述があるが小林によると、コウホネ、スイレンとのことである。
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