板取村
日本の岐阜県武儀郡にあった村 ウィキペディアから
日本の岐阜県武儀郡にあった村 ウィキペディアから
板取村(いたどりむら)は、岐阜県武儀郡にあった村である。アジサイの村として知られた。
岐阜県北西部に位置し、福井県に接する。標高1,000m前後の山々に囲まれ、面積の99%を山林が占める山村である。
村民の6割以上は長屋姓であり、村議会議員選挙の際には立候補者全員が長屋姓であったこともある。板取村としての最後の村議会議員選挙には定数12に対し、立候補した14人中13人が長屋姓だった[1]。
1960年代には板取川ダムの開発計画があったが、村民多数の反対により撤回されている。1990年代に入ると中部電力による揚水式ダム・奥美濃水力発電所計画が進められ、2001年(平成13年)には上ダムが完成。しかし、電力需要の後退により2003年(平成15年)に下ダムの計画が凍結される。その後の公共工事の発注低下と市町村合併により村民の流出が続き、地域活力の低下が懸念されている。
1970年代後半から主要産業である縫製業・林業の衰退に伴い「光と水と緑の大地 板取スイス村」をキャッチフレーズに、観光業の振興を図り、キャンプ場開発・イベントの開催に力を入れていた。村のPRのために1976年(昭和51年)には当時の村長・長屋実の発案により岐阜県初となるラッピングバス「リス号」「バンビ号」を岐阜バス板取線に就航させている。
村北部に広がる両白山地を水源とする川浦谷・滝波谷などの清流を集めた板取川が、村内の中央部をV字谷をつくって南流する。村内の全域が板取川の流域であり、集落は川沿いの狭い平坦地に点在している。村内は大字はなく、通称として南から板取川沿いに白谷(白谷地区)、老洞、加部、生老、松谷、門出北、門出南(中央地区)、上ケ瀬、岩本(岩上地区)、九蔵、松場、中切、野口(中切地区)、田口、保木口、杉原(三友地区)、杉島、島口、門原、三洞(ニ共地区)となっており板取村の次に番地がくる。 →板取村○○番地
なお、長良川鉄道越美南線の湯の洞温泉口駅は1926年〜1956年にかけて板取口駅を称していた。この駅から板取村中心部へは車で30分以上を要する。
主要道路は岐阜市からの国道256号線または、美濃市からの県道81号線。奥美濃水力発電所開発計画に伴うタラガトンネルの開通により国道256号線の通年での通行が可能となり郡上市八幡町のルートが確立された。
福井県と隣接しているが、連絡道路はない。
高速道路
一般国道
主要地方道
一般県道
1970年代後半から主要産業である縫製業・林業の衰退に伴い「光と水と緑の大地 板取スイス村」をキャッチフレーズに、観光業の振興を図った。現在、板取地域内の公設の建造物にスイス風の建築様式が多いのはこのためである。また、キャンプ場開発・イベントの開催に力を入れ、村内の街道沿いにアジサイを植える「アジサイ運動」を展開して、1990年代までに10万本の植栽を行った。
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