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チェロソナタは、一般的には、チェロを独奏楽器とする小編成の楽曲の総称。バロック音楽期に通奏低音(主にチェンバロ)を伴奏とするものとして成立。その後古典派音楽期のピアノの進化により、ピアノとの二重奏ソナタに発展した。鍵盤楽器以外との組み合わせのソナタや、無伴奏チェロソナタに対しても用いられる。
当初は伴奏楽器として用いられ、ヴィオラ・ダ・ガンバやヴィオローネの代用だったチェロに初めて独奏楽器に地位を与えたのは、ボローニャのドメニコ・ガブリエッリによって作曲された『リチェルカーレ』だとされる。その後イタリア各地に広まり、アントニオ・カルダーラ、ベネデット・マルチェッロ等がヴェネツィアでチェロソナタを作曲した。バロック後期にチェロに人気が出たフランスでは、アントニオ・ヴィヴァルディやフランチェスコ・ジェミニアーニが同じ出版社からチェロソナタ集を出版した。バロックと古典派にまたがって活躍したルイージ・ボッケリーニはチェロのヴィルトゥオーソとしてチェロの可能性を追求し、多くの重要な作品を残している。古典派音楽期ではベートーヴェンのロマン派音楽のソナタが特に知られている。ベートーヴェンのソナタはピアノの性能が十分でなかったためピアノ伴奏のチェロソナタと言えるが、ブラームスやフォーレらの時代の作品はピアノとの二重奏ソナタにまで発展している。また既存のピアノとヴァイオリンのためのソナタを移調したり、あるいはヴァイオリンパートをチェロ用に書き換えたりするなどしてチェロソナタとして演奏する事例もあり、なかでもフランクの『ヴァイオリンソナタ イ長調』やブラームスの『ヴァイオリンソナタ第1番 ト長調「雨の歌」』といった例が名高い。また、同様の編曲で最も名高い例は、シューベルトの『アルペジョーネソナタ イ短調』であろう。
一方、バッハの作品の認知が進むにつれて、それに触発された作品がこの分野にも出現するようになった。イザイやコダーイらの無伴奏チェロソナタは、バッハの『無伴奏チェロ組曲』に感化されている。
なお、ソナタではないチェロとピアノのための二重奏曲については別項があるためそこで取扱い、ここではソナタまたはソナチネのみを列挙する。
また、ソナタ以外の無伴奏作品についても無伴奏チェロ曲の項で取り扱う。
(作曲者の生年順に並べている) ※単に「ソナタ(またはソナチネ)」とある場合は、チェロとピアノのための作品である。
(作曲者の生年順に並べている)
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