スガキコシステムズ
ファストフードチェーンを運営する日本の企業 ウィキペディアから
ファストフードチェーンを運営する日本の企業 ウィキペディアから
スガキコシステムズ株式会社(英: Sugakico Systems Co., Ltd.)は、ファストフードチェーンを運営する日本の企業。愛知県名古屋市に本社を持つスガキコグループの中核を担う企業であり、主力事業としてラーメンや甘味などを扱うチェーン店「Sugakiya」(「スガキヤ」とも表記)を展開する。旧社名は株式会社寿がきや(すがきや)。本項ではチェーン店の店舗についても扱う。
本社 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
本社所在地 |
日本 〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内1丁目16-2 北緯35度10分25.3秒 東経136度53分41.7秒 |
設立 | 1958年(昭和33年)5月(創業1946年3月) |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 5180001035221 |
事業内容 | ファストフードチェーン |
代表者 | 代表取締役社長 菅木伸一 |
資本金 | 5000万円 |
売上高 |
115億9,700万円 (2018年3月)[1] |
純利益 |
1億5,753万9,000円 (2024年3月期)[2] |
総資産 |
149億9,796万円 (2024年3月期)[2] |
従業員数 | 2,599名(2022年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要子会社 |
寿がきや食品株式会社 株式会社ファイブレシピ |
外部リンク | https://www.sugakico.co.jp/ |
1946年(昭和21年)3月 に、菅木清一が弟菅木周一と義兄森本弘次とともに名古屋市中心部の栄にて「甘党の店」として創業[1]、1948年(昭和23年)にラーメンを出すようになり、店名を「寿がきや」と改めた[1]。これは創業者の菅木(すがき)の名に由来し[3]、縁起担ぎに「寿」の文字が入れられた。
1958年(昭和33年)に株式会社化[1]、1963年(昭和38年)には関連会社としてインスタント麺などを製造する寿がきや食品を設立している[1]。1969年(昭和44年)に「寿がきや」(現・スガキヤ)としてチェーン展開を開始して以降[1]、中部地方と近畿地方にあるアピタ・ピアゴやイオン、バロー、平和堂など、大規模ショッピングセンター内のフードコートを中心として店舗展開をしており、近年はうどん専門店など「スガキヤ」以外の業態での事業も行なっている。
新聞広告の公募で選んだ「スーちゃん」をマスコットにし、ラーメン用の粉末スープを日本で初めて開発、フォークとレンゲが一体となったラーメンフォークはニューヨーク近代美術館でも販売されている[4]。
店舗数は2015年(平成27年)1月現在で東海地区(愛知・岐阜・三重・静岡)に304店舗、近畿地区(大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀)に47店舗、北陸地区(石川・福井)に12店舗計11府県に363店を数えるが[5]、いずれも直営店舗でフランチャイズによる展開は行なっていない[6]。均一で安全な商品・サービスを提供するため、スーパーバイザーによる臨店チェック、OJTや巡回指導が定期的に行われている。ラーメン店では、幸楽苑、日高屋、どさん子と並ぶ大手チェーンである。
2019年1月から9月にかけて、高齢化に伴う人手不足の影響や赤字店舗の整理により36店舗を閉店し、327店舗となった。
新型コロナウイルス感染症流行の影響により、2020年9月から2021年3月にかけて30店舗を閉鎖予定[7]。石川県、福井県の店舗(9店舗)については9月30日までの営業をもって両県から撤退[8]、2020年10月31日の営業をもって奈良県から撤退[9]。
2024年8月22日現在の店舗数は、スガキヤ258店舗、寿がきや(高級志向の店)が7店舗、たこ寿(たこ焼き店)4店舗、木村屋(博多うどん)2店舗、一得庵(博多うどん)1店舗。
愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県に出店。
スガキヤのマスコットキャラクターは、1958年(昭和33年)の株式会社寿がきや設立と同じ時期に誕生した「スーちゃん」という女の子で、スガキヤの主力商品であるラーメンとソフトクリームを手にしている。イラストのベースは名古屋市在住の男性のもので、同年に中日新聞の広告でキャラクターを公募して決められた[10]。当初はおかっぱ頭の中国風デザインだったが、創業者の菅木周一の発案で現在の三つ編みと水玉模様の衣装になった[11]。スーちゃんがラーメンとソフトクリームを持っているのは、1946年(昭和21年)に第1号店が甘味の店としてオープンした時の名残という[3]。
スーちゃんには「ラーパパ、メンママ、プーちゃん(弟)、ウーちゃん(犬)、ミャーちゃん(猫)」の家族がおり、全員合わせると名古屋弁で「ラーメンスープうみゃー(美味い)」となる[13]。一時期は、さくらももこがデザインしたキャラクターへ変更されたが、不評だったようで一年程で元のデザインに戻された[13]。
かつては声優の三輪勝恵がスーちゃんの声を当てていた。
スガキヤでラーメンを注文すると、レンゲの代わりに根元が大きく膨らんだ「ラーメンフォーク」と呼ばれるフォークが提供される。このラーメンフォークは、割り箸の大量消費による環境問題に配慮しノリタケと共同開発した食器で、割り箸がなくてもラーメンが食べられるような工夫がされており、1978年(昭和53年)に「箸よ、さらば」のキャッチフレーズとともに登場し、スガキヤの各店頭で使われ始めた[14]。ラーメンフォークの導入によりレンゲの提供は廃止されたものの、割り箸が店頭から撤去されたわけではなく、その後も2008年(平成20年)春まで割り箸も用意されていた。
2006年(平成18年)秋より、フォーク部分が根元部分の正中に位置した形状へとリニューアルされたが、厚手の金属製のため、熱くて口に入れにくい、フォーク部分で麺を食べようとすると根元部分に溜まったスープがこぼれる等の理由から、箸を所望する客のため、2008年(平成20年)春の割り箸全廃以降はプラスチック箸が用意されている。ただし3月の半額セールの際には割り箸を使用することがある。
ラーメンフォークはそのデザインが評価され、2008年からニューヨーク近代美術館のミュージアムショップ「MoMA Design Store」の商品として販売されている[15]。
創業の経緯から甘味とラーメンを主体としている[16]。ラーメンのスープは豚骨をベースにしているが、これは創業当時に周辺の飲食店で豚骨味のラーメンが多く出されており、これに合わせたものだという[17]。ラーメンについてはトッピングや麺の大盛などにも対応しており[16]、他に五目ご飯やサラダなども単品のほかセットメニューとして扱っているほか、期間限定メニューや夏季限定メニューも実施される。
ラーメンの価格は、1946年の創業当時30円、1950年に70円、1960年に90円、1976年に120円、1986年から270円、その後消費税導入で290円、2014年に300円、2016年に320円、2022年4月は原材料高を理由に360円、2023年4月も原材料高を理由に390円、2024年3月21日からは、原材料高、人件費高騰を理由に430円に値上げ[18]。
1969年(昭和44年)、11号店を名古屋市東区のユニー大曽根店(後のピアゴ大曽根店。2010年2月閉鎖、出店当時は「ほていや」)の4階に出店したのがチェーン展開の始まりである[1]。
入店者を女性のみに限定した店舗で、1958年(昭和33年)に3号店を「女性センター」としてオープンしたのが始まり[1]。1990年代中頃まで存在し、最大8店舗運営されていた[19]。これは当時、初出店となった名駅界隈の治安がよくなかったことや[19]、1人でラーメン店に入りづらいという女性からの声を参考に導入したものと言われる。男性客は入店することができず、店外に設置されたカウンターで食事をしなければならなかった。
主にパチンコホールなどで展開している店舗「寿がきや」では、取り扱うメニューも店構えも他の「Sugakiya」とは全く異なっている。この寿がきやでは「白ラーメン」「赤ラーメン」「暁(あかつき)ラーメン」という独自のラーメンメニューが用意されている。1946年(昭和21年)創業の第1号店「寿がきや」を再現したものだと言われている。
2013年(平成25年)に名古屋駅のエスカ地下街に1号店を開店した新業態の店舗。ラーメン以外に中華の一品料理を提供する[22]。2017年にラーメン専門の「寿がきや」に変更し、一品料理を取り扱わなくなった。
2010年(平成22年)から展開している博多うどんの専門店[23]。
たこじゅ と読む。2024年(令和6年)に三重県鈴鹿市のそよら鈴鹿白子に1号店を開店した新業態の店舗。秘伝のスガキヤだしで焼いたたこ焼きを提供する[24]。
当初は創立60周年記念の記念企画であったが、好評であった為、顧客に感謝する意味で3月最初の土曜日、日曜日に実施する。1日が日曜日の場合は、第2日曜日になる。3月に行われているのは、同社の創業が3月であるためと、3月が桃の節句の時期なので女性客を呼び込むため。それまでも一時期、前述のレディース店でひな祭りに合わせてラーメンを無料にしたりプレゼントを贈呈していたことがあり、それが今日行われているキャンペーンに繋がっている[19]。
なお、休日は顧客の少ない大学内店舗の一部では実施しない。またこのキャンペーンが行われている2日間は以下のようになっている。
回 | 年 | キャンペーン名 | 開催日 | 概要 |
---|---|---|---|---|
1 | 2006年 | スーちゃん 60周年キャンペーン | 3月4日 3月5日 |
創業60周年イベントの第1弾として企画。 キャンペーン2日目の午後には食材が尽きる店舗が相次ぎながらも、通常の3倍の食数を記録する。 |
2 | 2007年 | 3月3日 3月4日 |
創業60周年イベントの締めくくりとして企画。 食数は1回目より下回ったものの、客数は大幅に増える。 | |
3 | 2008年 | スーちゃん 桃のキャンペーン | 3月1日 3月2日 |
キャンペーン限定のオリジナルメニュー(かきあげラーメン・コーンバターラーメン)が登場した。 食数・客数共に伸長したため、以後3月の定番行事とすることを決めるきっかけになる。 |
4 | 2009年 | 3月7日 3月8日 |
初めて3月第2週に開催。また初めてラーメンの種類が4品目に絞りこまれる。 2日間で100万食達成。 | |
5 | 2010年 | 3月6日 3月7日 |
ラーメンの種類が3品目に絞りこまれる。 | |
6 | 2011年 | 3月5日 3月6日 |
レジ客数6年連続増加を達成。 | |
7 | 2012年 | 春のスーちゃん祭 | 3月3日 3月4日 |
キャンペーン名を半額キャンペーンの枠を超えてお客に喜んでもらえる企画にしたいということで変更。 |
8 | 2013年 | スーちゃん祭 | 3月2日 3月3日 |
|
9 | 2014年 | 3月1日 3月2日 |
||
10 | 2015年 | 3月7日 3月8日 |
3月第2週に開催。 | |
11 | 2016年 | 3月5日 3月6日 |
創業70周年記念イベント。 | |
12 | 2017年 | 3月4日 3月5日 | ||
13 | 2018年 | 3月3日 3月4日 |
||
14 | 2019年 | 平成最後のスーちゃん祭 | 2月15日〜3月10日 | 今までのような特定の2日間だけではなく、24日間にもわたる大規模なものとなった。 メニューは通常と変わらず、ほぼ全ての商品が半額の対象となった。 通常価格で麺類を購入することで渡される「半額パスポート」を持っていれば、期間中は毎日(1日に1回まで)半額になるというもの。 パスポートの配布は3月3日まで、使用は10日までであった。 |
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.