クイーンステークス

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クイーンステークス

クイーンステークスは、日本中央競馬会(JRA)が札幌競馬場で施行する中央競馬重賞競走GIII)である。競馬番組表での名称は「北海道新聞杯 クイーンステークス(ほっかいどうしんぶんはい クイーンステークス)」と表記している[1][注 1]

概要 クイーンステークス, 開催国 ...
クイーンステークス
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第71回クイーンステークス(2023年7月30日)
優勝馬:ドゥーラ
開催国 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 札幌競馬場
創設 1953年10月4日
2024年の情報
距離 芝1800m
格付け GIII
賞金 1着賞金3800万円
出走条件 サラ系3歳以上牝馬(国際)(特指)
負担重量 別定
出典 [1][2]
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寄贈賞を提供する北海道新聞社は、札幌市に本社を置きブロック紙北海道新聞を発行する新聞社。2022年までは朝刊スポーツ紙道新スポーツ(現・DOSHIN SPORTS)も発行していた[3][2]

正賞は北海道新聞社賞[1]

概要

1953年に4歳(現3歳)牝馬による重賞競走として創設[3][4]されたのが始まり。その後施行場は東京競馬場中山競馬場の間で幾度も変更されたのち、1980年から1999年は新潟競馬場で施行された1988年を除き、中山競馬場での施行が定着していた[4]。この間、1991年からは優勝馬から3着馬までエリザベス女王杯の優先出走権が与えられ、1995年はエリザベス女王杯のトライアル競走、指定交流競走として行われ地方所属馬も出走が可能になった。同時に時事通信社が寄贈賞を提供し、正式名が「時事通信杯 クイーンステークス」と改められた[4]

1996年に秋華賞が新設された際、施行距離を芝1800mに変更し秋華賞のトライアル競走となった[4]

2000年(平成12年)の夏季競馬番組で、それまで6月阪神開催のマーメイドステークスから10月東京開催の府中牝馬ステークスまで重賞が設けられていなかった古馬牝馬競走体系整備の一環として、4歳(現3歳)以上の牝馬限定戦となり[3]、レースの位置づけや性格はこれ以降大きく変わることとなった[4]。同時に8月札幌開催の序盤戦を盛り上げる狙いで施行場を札幌競馬場に移設、寄贈賞も2002年(平成14年)より地元ブロック紙の北海道新聞と道新スポーツ(現・DOSHIN SPORTS)を発行する北海道新聞社に交代して、現在の形となった。9月中山開催における秋華賞トライアル競走としての役割は、同時に新設された『紫苑ステークス』に引き継がれた。

2009年から国際競走となり、外国馬も出走可能になった[4]

競走条件

以下の内容は、2024年現在[1][2][5]のもの。

出走資格:サラ系3歳以上牝馬

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(2頭まで)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:別定

  • 3歳52kg(開催日が8月1日以前の場合は51kg[注 2])、4歳以上55kg
    • 2023年7月29日以降のGI競走1着馬3kg増、GII競走1着馬2kg増、GIII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
    • 2023年7月28日以前のGI競走1着馬2kg増、GII競走1着馬1kg増
    • (ただし2歳時の成績を除く)

賞金

2024年の1着賞金は3800万円で、以下2着1500万円、3着950万円、4着570万円、5着380万円[1]

歴史

要約
視点
  • 1953年 - 4歳牝馬による重賞競走として創設され、東京競馬場の芝2000mで施行[4]
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 3]に格付け。
  • 1995年
  • 1996年 - 秋華賞のトライアル競走に指定、3着以内馬に優先出走権を付与[4]
  • 2000年
    • 施行場を札幌競馬場に変更[4]
    • 出走条件を「4歳以上牝馬」に変更[4]
    • 特別指定交流競走に変更[4]
  • 2001年 - 馬齢表示を国際基準へ変更したことに伴い、出走条件を「3歳以上牝馬」に変更。
  • 2002年 - 名称を「北海道新聞杯 クイーンステークス」に変更[4]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIIに変更[4]
  • 2009年
    • 国際競走に指定され、外国調教馬が7頭まで出走可能となる[4]
    • 格付表記をGIII(国際格付)に変更[4]
  • 2013年 - 札幌競馬場のスタンド改修工事のため、函館競馬場で施行。
  • 2020年 - 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「無観客競馬」として実施[7]
  • 2021年 - 東京オリンピックの男女マラソン及び競歩が札幌市で開催されることに伴う開催日程の調整により函館競馬場で施行。
  • 2023年 ‐ この年から負担重量を「グレード別定」に変更される。
  • 2024年 - 「JRA70周年記念競走」の副称をつけて施行[8]

歴代優勝馬

コース種別の記載がない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

さらに見る 回数, 施行日 ...
回数施行日競馬場距離優勝馬性齢タイム優勝騎手管理調教師馬主
第1回1953年10月4日東京2000mチエリオ牝32:06 4/5阿部正太郎田中和一郎吉川英治
第2回1954年10月10日東京2000mコマノハナ牝32:07 1/5古山良司橋本輝雄鈴木啓介
第3回1955年9月11日東京2000mブレツシング牝32:04 2/5保田隆芳尾形藤吉小野晃、豊島美王麿
第4回1956年11月4日中山2000mアカツキ牝32:07 3/5野平祐二松山吉三郎中内佐光
第5回1957年10月27日中山2000mミスセイハ牝32:06 3/5斎藤義美稗田敏男吉田権三郎
第6回1958年10月26日東京2000mミスマルサ牝32:06 0/5保田隆芳古賀嘉蔵木村健次
第7回1959年11月1日東京2000mミスヒガシオー牝32:04.7保田隆芳大久保房松坂本清五郎
第8回1960年10月30日東京2000mチドリ牝32:04.6高橋英夫鈴木信太郎中村勝五郎
第9回1961年10月29日東京2000mエゾコウザン牝32:05.4高松三太矢倉玉男高岸高恵
第10回1962年10月28日東京2000mリユウゼツト牝32:05.3森安弘明元石正雄田中彰治
第11回1963年9月24日東京2000mミストヨペツト牝32:03.0伊藤竹男久保田金造上野健
第12回1964年9月23日中山2000mフラワーウツド牝32:04.3保田隆芳尾形藤吉永田雅一
第13回1965年9月19日中山2000mキクノスズラン牝32:04.1森安重勝山岡寿恵次田中弘
第14回1966年9月25日東京2000mキヨシゲル牝32:06.5中島啓之川上武一北城勘次郎
第15回1967年10月15日中山2000mメジロアサヒ牝32:04.6矢野一博大久保末吉北野ミヤ
第16回1968年10月27日東京2000mハードウエイ牝32:04.9小島太柄崎義信鈴木健司
第17回1969年10月19日中山2000mメイジアスター牝32:03.9野平祐二野平省三鈴木四郎
第18回1970年9月20日中山2000mハーバーゲイム牝32:02.9野平祐二野平省三小川乕三
第19回1971年9月19日中山2000mポピーオンワード牝32:03.2大和田稔二本柳俊夫樫山ハル
第20回1972年9月17日中山2000mタカイホーマ牝32:03.5樋口弘仲住達弥高井嘉輔
第21回1973年9月15日中山2000mヒダコガネ牝32:03.2沢峰次松山吉三郎下出源七
第22回1974年9月15日東京2000mトウコウエルザ牝32:01.0嶋田功仲住達弥渡辺喜八郎
第23回1975年9月14日中山2000mアンセルモ牝32:03.1坂井千明諏訪富三石川秀明
第24回1976年9月19日東京2000mニッショウダイヤ牝32:01.4岡部幸雄鈴木清勝又豊次郎
第25回1977年9月18日東京2000mプリティーアカツキ牝32:01.3増沢末夫勝又忠中内佐光
第26回1978年9月17日東京2000mバンパサー牝32:01.4蛯沢誠治野平富久(株)東牧場
第27回1979年9月16日東京2000mハザマファースト牝32:00.8大崎昭一尾形藤吉内山平蔵
第28回1980年9月14日中山2000mタケノハッピー牝32:00.8大崎昭一尾形藤吉大沢良丈
第29回1981年9月13日中山2000mスーパーファスト牝32:02.4中野栄治久保田彦之長島一民
第30回1982年9月19日中山2000mビクトリアクラウン牝32:02.0嶋田功稲葉幸夫飯田正
第31回1983年9月18日中山2000mスイートブレスト牝32:04.8佐藤照雄田中和夫渡辺君江
第32回1984年9月16日中山2000mハッピーオールトン牝32:01.6中島敏文藤本晋小畑正雄
第33回1985年9月15日中山2000mアサクサスケール牝32:00.8増沢末夫佐藤征助田原源一郎
第34回1986年9月14日中山2000mロイヤルシルキー牝32:03.2蛯沢誠治中尾銑治(有)シルク
第35回1987年10月4日中山2000mストロングレディー牝32:01.9的場均内藤一雄熊坂富寿雄
第36回1988年10月2日新潟2000mフリートーク牝32:04.0増沢末夫鈴木康弘(有)社台レースホース
第37回1989年10月1日中山2000mメジロモントレー牝32:00.8柴田政人奥平真治(有)メジロ牧場
第38回1990年9月30日中山2000mウィナーズゴールド牝32:07.6坂本勝美伊藤正徳(有)坂東牧場
第39回1991年9月29日中山2000mイナズマクロス牝32:01.5横山典弘稗田研二小泉賢悟
第40回1992年10月4日中山2000mシンコウラブリイ牝32:00.7岡部幸雄藤沢和雄安田修
第41回1993年10月3日中山2000mユキノビジン牝32:02.3安田富男久保田敏夫荒井幸勝
第42回1994年10月2日中山2000mヒシアマゾン牝32:02.9中舘英二中野隆良阿部雅一郎
第43回1995年10月1日中山2000mサクラキャンドル牝32:01.8小島太境勝太郎(株)さくらコマース
第44回1996年9月29日中山1800mレインボークイーン牝31:50.6本田優星川薫(有)イーデン産業
第45回1997年9月28日中山1800mプロモーション牝31:50.0蛯名正義和田正道(有)社台レースホース
第46回1998年10月4日中山1800mエアデジャヴー牝31:48.6横山典弘伊藤正徳(株)ラッキーフィールド
第47回1999年10月3日中山1800mエアザイオン牝31:48.2岡部幸雄藤沢和雄(株)ラッキーフィールド
第48回2000年8月13日札幌1800mトゥザヴィクトリー牝41:46.8藤田伸二池江泰郎金子真人
第49回2001年8月12日札幌1800mヤマカツスズラン牝41:47.4池添謙一池添兼雄山田博康
第50回2002年8月11日札幌1800mミツワトップレディ牝51:48.1千田輝彦渡辺栄(株)高昌
第51回2003年8月17日札幌1800mオースミハルカ牝31:47.7川島信二安藤正敏山路秀則
第52回2004年8月15日札幌1800mオースミハルカ牝41:47.5川島信二安藤正敏山路秀則
第53回2005年8月14日札幌1800mレクレドール牝41:46.7蛯名正義池江泰郎(有)サンデーレーシング
第54回2006年8月13日札幌1800mデアリングハート牝41:46.7藤田伸二藤原英昭(有)社台レースホース
第55回2007年8月12日札幌1800mアサヒライジング牝41:46.7柴田善臣古賀慎明寺内正光
第56回2008年8月17日札幌1800mヤマニンメルベイユ牝61:48.1柴山雄一栗田博憲土井肇
第57回2009年8月16日札幌1800mピエナビーナス牝51:48.2古川吉洋南井克巳本谷兼三
第58回2010年8月15日札幌1800mアプリコットフィズ牝31:47.6武豊小島太(有)社台レースホース
第59回2011年8月14日札幌1800mアヴェンチュラ牝31:46.6池添謙一角居勝彦(有)キャロットファーム
第60回2012年7月29日札幌1800mアイムユアーズ牝31:47.2池添謙一手塚貴久ユアストーリー
第61回2013年7月28日函館1800mアイムユアーズ牝41:49.4戸崎圭太手塚貴久ユアストーリー
第62回2014年8月3日札幌1800mキャトルフィーユ牝51:45.7福永祐一角居勝彦(株)ロードホースクラブ
第63回2015年8月2日札幌1800mメイショウスザンナ牝61:47.1松田大作高橋義忠松本好隆
第64回2016年7月31日札幌1800mマコトブリジャール牝61:47.7四位洋文鮫島一歩(株)ディアマント
第65回2017年7月30日札幌1800mアエロリット牝31:45.7横山典弘菊沢隆徳(有)サンデーレーシング
第66回2018年7月29日札幌1800mディアドラ牝41:46.2C.ルメール橋田満森田藤治
第67回2019年7月28日札幌1800mミッキーチャーム牝41:47.0川田将雅中内田充正野田みづき
第68回2020年8月2日札幌1800mレッドアネモス牝41:45.9吉田隼人友道康夫(株)東京ホースレーシング
第69回2021年8月1日函館1800mテルツェット牝41:47.8C.ルメール和田正一郎(有)シルクレーシング
第70回2022年7月31日札幌1800mテルツェット牝51:47.8池添謙一和田正一郎(有)シルクレーシング
第71回2023年7月30日札幌1800mドゥーラ牝31:46.7斎藤新高橋康之サイプレスホールディングス(同)
第72回2024年7月28日札幌1800mコガネノソラ牝31:47.4丹内祐次菊沢隆徳(有)ビッグレッドファーム
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脚注・出典

外部リンク

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