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日本のコンピュータゲーム ウィキペディアから
『ガンダムネットワークオペレーション』は、バンダイが2002年4月1日に発売した(開発:ESP、ヴァンガード 開発協力:NTTデータ)『機動戦士ガンダム』の一年戦争を題材にしたWindows専用のネットワーク型ウォー・シミュレーションゲーム。略称はGNO。
ジャンル | 多人数参加型ネットワーク戦略シミュレーション |
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対応機種 | PC, Pocket PC |
開発元 | ESP、ヴァンガード |
発売元 | バンダイ |
人数 | 多人数参加型 |
メディア | CD-ROM/ダウンロード |
発売日 | 2002年4月1日 |
利用料金 |
クレジットカード支払い 945円(税込)/1ヶ月 コンビニエンスストア支払い 3,150円(税込)/3ヶ月 |
対象年齢 | 全年齢 |
デバイス | キーボード, マウス |
必要環境 |
OS - Windows 2000 SP3/XP/Vista CPU - Pentium400Mhz以上 メモリ - 64MB以上 HDD - 900MB以上 グラフィックカード - VRAM 8MB以上 サウンドカード - DirectX対応サウンドカード DirectX - 8.1以上 ネットワーク - 28.8kbps以上の速度必須 |
2009年11月30日にサービス終了した。
1つのサーバの中では、現実時間の約90日間を1クールとして一年戦争が進行する。ユーザー達は地球連邦軍とジオン公国軍の2チームに分かれて、各軍の独立部隊指揮官として参加、その約3ヶ月間に一年戦争を体験する(開発当初は、実際に現実の1年間を1クールとする計画であった)。また、開発にあたっては「『機動戦士ガンダム ギレンの野望』のオンラインゲーム化」という構想があったので、両者にはある程度の共通点が存在する。
最大の特徴は、ユーザーがネットワークに接続していない状態でもサーバ内ではゲームが進行し、ユーザーの部隊も指定した作戦指示に従って自動的に戦闘に参加するので、時間の無い人でもプレイできる点である(「一日10分からでもゲーム参加が可能」というのが提示されたセールスポイントの一つ)。
2004年9月1日、次期ソフト『ガンダムネットワークオペレーション2』の正式サービスが開始された。前作との最大の違いは武装が変更できる点である。
また2006年8月より、それまでパッケージ販売していたクライアントソフトが無償ダウンロードできるようになり、月々のアカウント使用料のみでプレイできるようになった。このほかPC版を簡易化したPocket PC版のGNOも発売されている。これは、PC版の会員でクレジットカード契約をしているユーザーに限り、ダウンロード販売が行われている。
2009年7月21日に、同年の11月30日をもってサービス終了となることが公式に発表された。同時に『ガンダムネットワークオペレーション2』のクライアントソフト無料化と、『ガンダムネットワークオペレーション3』のサービス開始の予告も発表された。
そして2009年11月30日22時をもって、予告どおりサービス終了された。12月22日には『ガンダムネットワークオペレーション2』へのデータ引継ぎサービスが終了された。
また2009年11月20日から2010年1月15日まで『ガンダムネットワークオペレーション3』への引継ぎ手続きが行われる。これにより勲章ポイントを『3』へ引き継げるほか、特典パーツ「GNO1戦功章」や、ユーザーの部隊データをプリントした「名誉除隊マウスパッド」のプレゼントサービスが予告されている。
まずユーザーは参加するサーバを選び、連邦かジオンのどちらに所属するかを決める。そしてユーザーのゲーム内の分身である指揮官キャラクターを設定する(以上は一度決定すると、削除するまで変更できない)。その後、ユーザーの搭乗する戦艦(旗艦)のほか、その時点での一年戦争の経過状況に応じたレベルの数名の部下のパイロット、数機のモビルスーツなどのユニットが与えられる。これは、戦争が進行するにつれて技術力が上がるので、より高性能な兵器が開発されるためである。また1クール中に何度か、例えばジオン軍なら、「ギャンとゲルググのどちらを重点開発するか」についてユーザー達に投票が求められることがある。この投票結果によって以後の開発ユニットが変化してくる。
ユーザーは野戦や各種の任務戦闘をこなし、経験値や補給値・成長値・戦果値(ヴィクトリーポイント、以下「VP」)・任務値(ミッションポイント、以下「MP」)などを獲得していくことによって、徐々に自己の部隊を強化していく。ちなみに補給値とは、ユニットやパイロットを補給・雇用する時に消費する金銭のようなものである。ユーザーはそのレベルや獲得した勲章に応じて階級が上がっていく(基本的に最初は少尉から開始する)。レベルや階級が上がるにつれて「搭載値」が上昇し、一度に多数、または強力なユニットの出撃が可能になるなどのメリットがある。また作戦終了後に与えられる補給値も上昇する。部下のキャラはレベルが15以上になると、ニュータイプに覚醒する可能性が出てくる。
ゲーム内地図は宇宙空間と地上の2種類があり、大まかな戦域を形成しているジャブローやサイド3などの「エリア」で分割されている(更にエリアは「地点」で分割されている)。エリアの占領判定は、両軍のユーザーたちが戦闘勝利後に獲得する「前線移動値」により決まり、エリア・戦域を巡って「○○攻略作戦」など、基本的に一週間ごとに両軍が交互に作戦を発動しあう。この作戦の成否により、原作に比べて勢力図が変わっていったり、ストーリーに変化が出てくることもある。また侵攻エリアに関しても、ユーザーたちに投票が求められることがある。
こうして約90日間の攻防の末に、両軍の状況に応じた一年戦争の結末を迎える。次クールへと引き継ぐことができる物は、指揮官キャラの他に、その階級・勲章・部下パイロット・フレンドリスト・チームのみで、またレベルは1に戻る(ただしニュータイプ能力は引き継がれる)。
大きく分けて、指揮官・顔有りパイロット・顔無しパイロットの3種類に分けられる。
この他、戦闘時の敵・友軍のNPCなどとして、原作や他の一年戦争もののゲームに登場したキャラクター達が多数ゲーム内で出現する。
一定の経験値を獲得するとキャラクターのレベルが上がり、各種能力が上昇する。またこれらは、戦闘で獲得した成長値100を消費して1上げることができる。
ニュータイプは1クールにつき、一人のパイロットのみ覚醒、またはすでに覚醒しているパイロットの場合は、更に「ニュータイプレベル」が成長(上昇)する。覚醒・成長の条件は、レベル15以上のときにニュータイプの敵と交戦すること。これにより、10パーセントの確率で覚醒・成長が起こる。
ニュータイプレベルは覚醒時はレベル1だが、これが上がると、レベルに応じて能力値や被・与ダメージなどにボーナスが付く。また、ニュータイプ用ユニットに搭乗するとユニット自体の能力にボーナスが付与されたり、ユーザーたちの間で「ニュータイプ避け」などと呼ばれる、確実に敵の攻撃を回避できるボーナス行動(「絶対回避」)の発動確率が上がる。
モビルスーツなどのユニットは、基本的には補給値を消費して入手するが、その他に一部の任務での入手・鹵獲やランキングの褒賞として供与されたり、他ユーザーとのトレード(後述)で入手が可能である。ちなみに自軍の本拠地や基地のあるエリアほど、最新・高性能のユニットの補給が可能になる。これに比べてユーザーの搭乗する戦艦は、階級が上がるにつれて、より高性能なものが自動的に無償で配備される。また補給値1000を消費することにより、ユニットのカラーチェンジが可能である。
各種ユニットはそれぞれ固有の「搭載値」を持っている。これらの合計がユーザーの持つ「搭載値」以内なら出撃が可能になる。基本的に「搭載値」の高いユニットほど高性能になる。また、「指揮官機」・「大型ユニット」・「1機制限」・「2機制限」などの出撃制限条件を持つユニットがある。前2者は1機ずつしか出撃できない。また1機制限機は、搭載値6のペナルティをつけることにより、2機出撃が可能になる。
これらのほかに「専用機」や「褒賞機」というものがある。前者は、ユーザーの階級が大尉以上なら1クールにつき3機まで補給が可能になる。これは、ある1人の部下の専用機になり他のパイロットは搭乗できないが、同クラスのユニットに比べて高性能である。後者は、MPやVPなどのランキングで、個人部門・チーム部門において上位に入ると供与される。ユニット名の後ろに「☆」といった星型マークがつくのが特徴で、これらもまた専用機のように同クラスのユニットよりも高い性能を誇る。☆→☆☆→★→★★の順で、段階的に能力値が1上がりHPが10増える。
褒賞機に似た性格のユニットとして、「(+1)」などとユニット名の後ろにつくものがある。これは普通に補給値を消費して入手できるが、無印のものより高価である。その分、連邦では搭載値が1少なく、ジオン側では褒賞機のように性能が向上している。
1クールの後半あたりになるとニュータイプ用ユニットが開発される。これはニュータイプでなくても搭乗は可能である。しかしニュータイプパイロットが搭乗することにより、ユニット能力値が上昇したり、ユニットが持つ「ビット」などのニュータイプ専用武器の使用が可能になる、といったメリットがある。
ユニット能力値は、キャラクターのように回避・先制のほか、格闘及び射撃の各種攻撃能力値(攻撃力と命中率)・HP・シールド装備の有無(装備していると、最高20パーセントの確率で被ダメージを減少できる。確率は戦闘指示により変化する)・移動能力・地形属性(「汎用型」・「万能型」・「宇宙型」・「地上型」・「飛行型」・「水陸両用型」)などがある。また、一部のユニットが持つ特別なものとして、ビーム射撃をほぼ無効化する「Iフィールド」や、周囲の敵への味方の命中率を高める「索敵能力」がある。
ユーザー同士でチーム(クランやギルドのようなもの)を組んだり「フレンド登録」ができるほか、ユニットや補給値のトレード(取り引き)ができる。
チャットには、エリアチャット・チームチャット・戦闘チャット・任務チャット・個人チャットがある。また、ゲーム内専用のメールシステムも備えている。
戦術級・ターン制だが、1つのターンで敵・味方の区別なく、基本的に「ユニットの先制値 + 搭乗パイロットの先制値」の合計が最も高いユニットから行動できる。敵の戦艦か、それ以外のユニットを全て撃破すると勝利となる。全10ターンだが、10ターン以内に決着が付かないと、判定により勝敗が決まる。また、上述のようにユニットはユーザーの出したおおまかな作戦指示により自動的に行動し、細かい行動の指示を出すことはできない。戦闘中の指示の変更も不可能である。
攻撃時の命中判定は、まず攻撃・守備両者の能力などから命中確率がパーセントで算出・表示され、それに従って行われる。基本的に命中確率は97パーセントから3パーセントである(ニュータイプ補正により100パーセントを超えることがある)。
戦闘終了後は部隊の被害程度により「整備値(REPAIR)」が減少、これが最大値に自動回復するまで戦闘には参加できない。この整備値システムは、撃破されたり被害を受けたユニットが修理・整備され、再び戦闘に参加できる状態をシミュレートしている。このため、たとえ撃破されてもユニットやパイロットが失われることは無い。
戦場は六角形のヘクスで覆われたマップが舞台となる。大きく分けて宇宙空間と地上の2種類があり、地上はさらに平地や水中など数種類に分かれている。ユニット・武器によってはマップによる有利・不利があり、そもそも出撃自体が不可能になることさえある(例えば、水陸両用型ユニットは水中マップでは命中率が上がるなど有利になるが、山岳・砂漠マップでは不利になり、宇宙空間マップには出撃ができない、など)。
戦闘地域は「前線エリア」「後方エリア」「警戒エリア」などがあり、これらは戦況により刻々と移動していく。ただし「後方エリア」は必ず宇宙と地上に1か所ずつ存在する(「前線エリア」は宇宙か地上のどこか1箇所のみ)。敵となるNPCは前線に行くほど強くなるが、その分、戦闘勝利時に獲得できる経験値などが高くなる。また同じエリアでも地点によってNPCの強さが違い、「精鋭」・「強い」・「普通」・「弱い」の4段階でマップに表示される。特に「精鋭」では「エリート兵」と呼ばれる最も強いNPCが出現する。
戦闘は野戦と任務の2つに分けられる。
上記のように戦闘時は、部下のパイロットや旗艦はユーザーが与えた作戦指示にしたがって自動的に行動する。作戦指示には「戦闘指示」・「攻撃目標」・「使用武器」・「索敵範囲」・「行動順序」の5つがある。
戦闘指示と攻撃目標は、キャラクターごとにレベルが上がるにつれて少しずつ会得していくが、個々のパイロットによって、会得できるものとできないものがある。そのため低レベルのパイロットや、いくら高レベルのパイロットでも、場合によっては出すことが不可能な作戦指示が出てくる。
ユーザーはユニットの戦闘開始時のヘクス配置も決定することができる。このため、前方に回避や格闘の高いユニット・パイロットを配置して敵の攻撃を引き付け、後方に配置した射撃の高いそれらで安全に敵にダメージを与えていく、という戦術に即した配置が良く使われる。前者は「盾役」や「壁役」、後者は「射撃役」などと呼ばれる。
当初は、アムロ・レイ担当の声優である古谷徹が参加している事から、彼のいるサーバーの連邦プレイヤーが非常に多かった。 また、ゲームシステムは各勢力共互角とも呼べず、ジオン側が機体の種類も用途も多かった。原作ではMSのバリエーションが多く、様々な高性能タイプであるが、国力の差(連邦とジオンの国力の差は30:1)であるために、ほぼ互角~連邦有利のバランスとなっているのだが、ゲームのシステム上、国力の差を表現することができないために単純にモビルスーツの種類や性能差がダイレクトに反映されるシステムとなっていた。
その中でも、
という点ではかなり問題視された。
となる為、どのサーバーもほとんどジオンの勝利だった。
上述のように命中判定は算出された命中確率に従って行われるが、1回の戦闘の中で味方の90パーセント台の攻撃が連続で失敗したり、逆に敵の10パーセント台の攻撃が連続で命中することさえもある。これを不満に思ったユーザーたちは「表示される命中確率は本当に正しいのか?」といった理由で、「バンダイ確率」などと呼ぶようになった。
一方、開発者側は「何度も命中に関してのテストを行い、表示される命中確率が間違っていないことを確認している。攻撃に成功した時より、失敗した時のほうが印象に残りやすいからでは?」と述べている。
以上については水口幸広のルポ漫画『カオスだもんね!』11巻86ページにて詳細に確認できる。 ツァイガルニク効果も参照のこと。
その他に基地の砲台や、以上のユニットの派生・指揮官用・原作キャラ専用型などの、様々なバリエーションタイプも多数登場する。
略称
巣
誤爆
イグ(イグノア)
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