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1996年2月27日に任天堂から発売されたゲームボーイ用ロールプレイングゲーム ウィキペディアから
『ポケットモンスター 赤・緑』(ポケットモンスター あか・みどり)は、1996年(平成8年)2月27日に任天堂から発売されたゲームボーイ用ロールプレイングゲーム[4]『ポケットモンスター 赤』と『ポケットモンスター 緑』の総称である。この項目では、『ポケットモンスター 赤』と『ポケットモンスター 緑』および、これらの別バージョンである『ポケットモンスター 青』(ポケットモンスター あお)と『ポケットモンスター ピカチュウ』を扱う。
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
---|---|
対応機種 | ゲームボーイ |
開発元 |
ゲームフリーク クリーチャーズ 任天堂情報開発本部 |
発売元 | 任天堂 |
販売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 宮本茂、川口孝司、石原恒和 |
ディレクター | 田尻智 |
デザイナー | 田尻智 |
シナリオ | 田尻智、たにぐち りょうすけ、野々村文宏、陣内弘之 |
プログラマー | 太田健程、森本茂樹、渡辺哲也、増田順一 |
音楽 | 増田順一 |
美術 | 杉森建、西田敦子、藤原基史、森本茂樹 |
シリーズ | ポケットモンスター |
人数 | 1人(通信時2人) |
メディア | ゲームボーイ専用カートリッジ(4Mbitロムカセット) |
発売日 |
1996年2月27日 1998年9月28日 1998年10月23日 |
売上本数 |
赤・緑の合計: 2,904万本 (2009年9月末時点での出荷数) [1] 822万本 (2000年3月時点の出荷数) [2] 赤・緑・青の合計: 3,138万本[3] |
その他 |
揮発性メモリとコイン型リチウム電池によるセーブデータのバッテリーバックアップ機能搭載 通信ケーブル対応 |
本作のリメイクについては、『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』を参照すること。
ニンテンドー3DS用バーチャルコンソール版については、後述する「バーチャルコンソール」の節を参照すること。
『ポケットモンスター 赤』と『ポケットモンスター 緑』はポケットモンスターの1作目であり、カードゲームやアニメなどの関連商品やメディアミックスを含めた『ポケットモンスター』(ポケモン)の名を冠する最初の作品である。『赤』のパッケージにはリザードン、『緑』にはフシギバナが描かれている。
このゲームの主な目的はすべてのポケモンを集めてポケモン図鑑を完成させることであり、それに付随するシナリオとして、ライバルとの競い合い、悪の組織との戦い、各地のポケモンジムへの挑戦、勝利の証であるバッジを8つ全てを手に入れる、全てのバッジを手に入れた者だけが進めるポケモンリーグで四天王との対決という、一連の流れがある。このシナリオのプロットは『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』までほぼ同じ形で共通しており、最初の作品でありながらもすでに『赤・緑』の時点で基礎ができあがっていたといえる。
『赤』と『緑』の主な違いは特定のポケモンの出現率、出現するポケモンの種類の2点で、シナリオやテキストに違いはない。後述の別バージョン『青』『ピカチュウ』も含め、NINTENDO64の『ポケモンスタジアム』シリーズすべてに対応している。
『赤』『緑』という色は、主人公が最初の1匹を選ぶため提示される3種のポケモンがそれぞれ「ほのお」「みず」「くさ」タイプのポケモンであることから、その中の炎、草をイメージする『赤』と『緑』が選ばれた。選択の経緯について田尻智は寒色である青を外したと語っているが、書籍によっては任天堂のキャラクターであるマリオとルイージに因んでいるともされる。宮本茂は「赤・緑・青の3色から赤と青に決定しそうになったが「フシギバナ」の仕上がりが良かったため、赤と緑が発売することになった」と語っている[5]。
なお、この3タイプから1匹目を選ぶ導入は以降のシリーズに踏襲されている(後述の『ピカチュウ』版が唯一の例外)。最初のポケモンは、ヒトカゲ、ゼニガメ、フシギダネ。なお、本作を『赤・緑』とバージョン分けしているのは最初に発売された日本だけであり、海外では『赤・青』の2バージョン(例えば英語版では『RED・BLUE』)で発売されている。海外版『BLUE』の内容は日本語版の『緑』に準じている。
「ポケモンの種類の多さをとるか」「ポケモンにニックネームを付けられるようにする方をとるか」という選択に関し、スタッフ達の間で意見を募集したところ、ニックネームを採用した方が良いという声が多く挙がった[6]。そのため、ニックネームを付けられるシステムを採用したが、これが容量を圧迫することとなり、当初は登場するポケモンの数が100匹以下まで大幅に削減されてしまった。しかし、その後、容量の増加が確保され、151匹まで出せるようになった。[7]一方、容量が増加したことで、本来であれば300匹ほどまでポケモンの数を確保することも可能であったが、他の要素も拡張したいというスタッフの意向から、最終的には151匹にまとまった[8]。
基本的な部分は同じながらも一部内容が違うゲームソフトを2バージョンに分けて発売するという手法を用いたのは、本作が初となる。2つのバージョンに分ける意味づけとして、「異なるバージョン同士で通信をしないと全てのキャラクターが手に入らない」「通信交換で姿が変化するキャラクターがいる」という点などが挙げられる。ソフトの売り上げを伸ばす策略として、以後同じようなシステム、販売方法を採用したゲームが登場した。
発売初週の出荷数は『赤・緑』合計で23万本程度だったが、翌年以降からアニメなどのメディアミックス化の影響で長期的ブームとなり、ロールプレイングゲームにおいて販売本数世界一を記録した。この圧倒的な売り上げにより、終わりに向かっていたゲームボーイ市場は上向きとなり、携帯ゲーム機市場そのものが復活した。また、これにより後のゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンスと新たなプラットフォームが誕生することになる。
開発に6年ほど期間を要し、プログラムの継ぎ足しで複雑化したせいかバグが非常に多いことでも有名であり、特殊な操作方法でミュウを出現させる裏技や、ポケモンのダミーデータであるけつばん(欠番)を出す裏技など、インターネットが浸透していない時代にもかかわらず、全国的に噂が広まりよく知られていた。発売から長い年月が経過した現在でも初代ポケモンのバグを探す好事家は多数存在し、バグを利用してゲーム設計を逸脱する試みも行われ続けている。
2017年には、アメリカニューヨーク州ロチェスターにある国立ストロング博物館が発表するビデオゲームの殿堂『World Video Game Hall of Fame』に選出され、殿堂入りを果たした。
ポケットモンスターシリーズの根幹を成す「収集・育成・交換・対戦」はすでに本作の時点で完成しており、最新作まですべての本編シリーズに受け継がれている。またストーリー面でもポケモン図鑑をもらい、それを完成させつつ各地のポケモンジムを攻略していく、またその道中で悪の組織と対峙していき、その悪事を食いとめるという大まかな流れは完成しており、ポケモンジムがサン・ムーン以降は試練に変わるという変更はあったものの概ね最新作までその流れは受け継がれている。
ゲーム自体はオーソドックスなRPGのシステムを採用しており、フィールドでは民家に出入りしたり人物と話をしたりすることで、シナリオを攻略するための情報やアイテムを入手することができる。また丸い球状のオブジェクトはアイテムで、これらを拾い集めるのも攻略の一環である。
戦闘画面では向かい側の自分と向こう側の相手のポケモンが斜めに対峙する形になっており、「たたかう」「どうぐ」「ポケモン(交代)」「にげる」のコマンドを駆使して切り抜けていく。フィールドの草むらや洞窟を歩いていると野生のポケモンとの戦闘が発生することがある。また、トレーナーに話しかけたり彼らの視界に入ったりすることでトレーナーとの戦闘が発生する。どちらも同じバトルではあるが、後者は「にげる」ことができず勝利した場合には賞金が貰えるという特徴がある。野生ポケモンとの戦闘では「どうぐ」コマンドからモンスターボールなどのボールを使うことで、野生ポケモンを捕獲し自分の仲間にすることができる。仲間にしたポケモンは、ゲーム内イベントで人からもらったポケモンと同じように育成や交換が可能。
ポケモンの能力をあらわすパラメータは、「HP」「こうげき」「ぼうぎょ」「すばやさ」「とくしゅ」の5項目が存在する。「HP」は体力を表し、0になると瀕死状態(戦闘不能)となる。「こうげき」は物理攻撃力、「ぼうぎょ」は物理防御力を表す。「すばやさ」は行動順を決め、値が1でも上回っているほうが先に行動できる。また攻撃が急所に当たる(クリティカルヒット)確率にも関わる。「とくしゅ」は特殊攻撃力と特殊防御力の両方を兼ねている。
ステータス画面で実際に見ることができる前述の5つの能力値は、3つの要素とレベルから算出された最終的な数値で、3つの要素とはそれぞれ、「ポケモンの種類ごとの能力」「生まれつきの強さ(つまり個体差)」「きそポイント(基礎ポイント)」を指す。
ポケモンの種類ごとの能力はポケモン1種類ごとの能力を数値化したもので、例えばサイドンの「こうげき」が高く「すばやさ」が低いのは、「こうげき」のポケモンの種類ごとの能力が130、「すばやさ」のポケモンの種類ごとの能力が40に設定されているからである。ただしこれは能力の傾向とでもいうべきものであって、個体差と基礎ポイントにより実際にステータス画面で見られる能力値はさまざまである。なおミュウを除いたすべてのポケモンのこのパラメータが、『任天堂公式ガイドブック ポケットモンスター』および『任天堂公式ガイドブック ポケットモンスター 赤・緑・青全対応 改訂版』など小学館が発行した任天堂公式の攻略本に記載されていたが、『ポケットモンスター 金・銀』発売以降に出版されたポケットモンスターシリーズの公式攻略本では数値は記載されず、大まかな能力の傾向のみが掲載されるに留まっている。
生まれつきの強さはポケモンの個体差を表す数値で、「こうげき」「ぼうぎょ」「すばやさ」「とくしゅ」の4項目それぞれに存在する。「HP」の生まれつきの強さは、前述の4項目の値から算出される値のため、独立した項目としては存在しない。ゲーム中でポケモンを入手したときのこれらの値は乱数であり、4項目すべての最高の素質を持ったポケモンもいれば、すべて最低の素質しかないポケモンもいる。例えば、オーキド博士からもらったばかりのレベル5のヒトカゲのステータス画面での数値が、HP:19 こうげき:10 ぼうぎょ:9 すばやさ:12 とくしゅ11の場合もあれば、HP:20 こうげき:11 ぼうぎょ:10 すばやさ:13 とくしゅ10の場合もあるのは、この値がそれぞれ違っているからである。隠しパラメータではあるが、ゲーム内で手に入れたばかりのポケモンであればレベルと現在の能力値を元に内部パラメータの計算式を利用することで間接的に確認することができる。
基礎ポイントは、ポケモンの5つの能力それぞれに独立して存在する能力ごとの経験値とでもいうべき要素。ゲーム内で人からもらったり捕まえたばかりのポケモンは5項目とも例外なく0だが、戦闘で相手のポケモンを倒して経験値をもらうたびに、その都度倒したポケモンの「種類ごとの能力」5項目それぞれと同じ値を自分の5つの能力にそれぞれ対応する基礎ポイントとして蓄積する。 例えば、種類ごとの能力が、HP:105 こうげき:130 ぼうぎょ:120 すばやさ:40 とくしゅ:45であるサイドンを倒して経験値をもらった場合、自分のポケモンの基礎ポイントの5項目にもそれぞれ、HP:+105 こうげき:+130 ぼうぎょ:+120 すばやさ:+40 とくしゅ:+45のように同じ値を加算していく。基礎ポイントが蓄積されると、レベルが上がったときの能力の伸びが大きくなる。またポケモンをパソコンに預けるだけでも、基礎ポイントは能力値に反映される。「こうげき」の高いポケモンを倒すと「こうげき」が伸びやすくなるといったような、攻略本ではよく見られた解説は、この仕様をぼかして表現しているものである。
生まれつきの強さについては「同じ種類のポケモンでも捕まえるたびに能力が違う」というNPCの台詞で、基礎ポイントの効果については、「野生のポケモンよりも人が育てたポケモンのほうが強い」というNPCの台詞で存在が示唆されている。基礎ポイントという単語は本作の時点で説明書とゲーム中でも直接登場するが、具体的な定義までは後のシリーズの公式ガイドブックで解説されるまでは公式には公表されていなかった。当時でも、『赤・緑・青・ピカチュウ』や『ポケモンスタジアム』の任天堂公式ガイドブックでは、「同じレベルでも、そこに至るまでの戦闘回数が多ければ多いほど能力はよく伸びる」「ゆえに経験値の少ないレベルの低いポケモンを大量に倒し、対戦ルール規定のレベルまでに能力を高めたほうがいい」といった解説は見られた。
これらの能力に関する仕様は一部の変更がありつつも続編の『金・銀・クリスタルバージョン』まで採用されたが、その次のシリーズである『ルビー・サファイア・エメラルド』『ファイアレッド・リーフグリーン』では、全般的な仕様の変更が施されている。
IDNo.(アイディーナンバー)は、プレイヤーデータに割り振られるセーブデータ固有の番号で、ゲームを「さいしょからはじめる」で新規にプレイしたときに、00000から65535までの中からランダムで1つが割り振られる。これをゲーム中で変更する手段は一切ない。また、所持しているポケモンすべてにもこのIDが記録されており、通信交換以外のゲーム中で自分で手に入れたポケモンにはこのプレイヤーのIDが記録される。このポケモンに記録されたIDがプレイヤーのID(トレーナーID)と同じ場合には自分で捕まえたポケモンと判別され、違っている場合には人からもらったポケモンと判別される。人からもらったポケモンは戦闘で得られる経験値が1.5倍になるメリットと、バッジ(後述)を持っていないということを聞かないというデメリットがある。
舞台となるカントー地方を含め、ポケモンの世界の地方には、「ポケモンジム」と呼ばれるポケモントレーナーの修行場が8つあり、そこには「ジムリーダー」と呼ばれる強敵が存在する。「バッジ(ジムバッジとも呼ばれる)」は、ジムリーダーに勝利した証となるもので、入手するとさまざまな効果があり、特にシナリオ進行に深くかかわっている。「ひでんわざ(秘伝技)」と呼ばれるフィールドで使用可能なポケモンの技の使用条件を決めるのがこのバッジで、例えば、秘伝技「なみのり」で海の上を渡らないとシナリオを進めることができない状況であるにもかかわらず、「なみのり」のフィールドでの使用条件でもある「ピンクバッジ」を持っていない場合は、このバッジをもらうために特定のジムリーダーを倒さなければならない。また、バッジは通信交換で入手した「おや(そのポケモンを捕まえたトレーナーのIDNo.)」が違うポケモンに命令を聞かせるという効果があり、例えば、「交換したレベル30以上のポケモンが、必ずいうことを聞くようになる」という効果の「ブルーバッジ」を持っていない状況で、レベル30以上のポケモンを戦闘に出した場合、「そっぽを むいた」「ひるねを はじめた」といった反応をして、命令に背き技を出さないで1ターンを無為に過ごすということが起こる。
ミュウを除いたすべて(150種類)のポケモンを捕まえてポケモン図鑑を完成させることを目指す、ひとりの少年とそのライバルの物語。続編全てに共通するこのストーリーについて石原恒和は、「少年のひと夏の冒険」という、いわゆる多感な思春期の冒険譚というコンセプトから生まれたものだと語っている。旅立ちは自宅から始まるが、このときテレビからは映画「スタンド・バイ・ミー」を連想させるような場面が流れており[9]、それを眺めた主人公は旅立ちへの決意を新たにする。やがて主な目標が「ポケモンリーグ」で勝ち進むことに定まっていき、旅の目的として8つのポケモンジムを巡りリーグ出場資格を得るということも兼ねるようになる。
主人公とライバル、ポケモン博士、8人のジムリーダー、四天王、チャンピオン、悪の組織というキャラクターの枠組みは続編にも受け継がれている。
編集注意点:著作権法に違反する恐れがあるので、ゲーム内でのまちの紹介文は記載しないで下さい。 |
本作はカントー地方を舞台とし、『ファイアレッド・リーフグリーン』『Let's Go! ピカチュウ・イーブイ』(以下、『赤・緑』系)の舞台。『赤・緑』系から3年経った設定で、『金・銀・クリスタル』および『ハートゴールド・ソウルシルバー』(以下、『金・銀』系)の舞台としても登場。『ルビー・サファイア・エメラルド』『ダイヤモンド・パール・プラチナ』『ブラック・ホワイト』でも名称のみ登場する。名称の通り日本の関東地方がモチーフ[10]になっているが一部は中部地方も含まれる。「カントー地方」の名称は、『赤・緑・青・ピカチュウ』の時期はほとんど登場せず[注 1]また、当時発売されたムック本『ポケットモンスター公式ファンブック』内のインタビューにおいて「関東州」という単語が登場している[11]。一般化したのは新たにジョウト地方を舞台とした『金・銀・クリスタル』以降である。
都市・町の数は10個、道路・水道は1-25番。ポケモンリーグの所在地はセキエイ高原。それぞれの都市にモチーフとなる色があり、都市の紹介文やジムバッジ、民家の屋根の色(『金・銀』はゲームボーイカラー以降のハード使用時)などもそれに対応している。
道路のほとんどが平坦であり、他の地方とは違いマップでは天候の変化が一切ない。その一方、洞窟や岩山などのダンジョンが多く、そのほとんどが複雑な構成をしている。
発売日 | タイトル |
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1997年11月1日 | ゲームボーイ『ポケモン』のサウンドがまるごと入って、遊べるCD |
1998年7月18日 | 「ポケモンひけるかな?」 |
2016年4月27日 | ポケモン 赤・緑 スーパーミュージック・コレクション |
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
---|---|
対応機種 | ゲームボーイ |
開発元 |
ゲームフリーク クリーチャーズ |
発売元 | 任天堂 |
販売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 宮本茂、川口孝司、石原恒和 |
ディレクター | 田尻智 |
デザイナー | 田尻智 |
シナリオ | 田尻智、たにぐち りょうすけ、野々村文宏、陣内弘之 |
プログラマー | 太田健程、森本茂樹、渡辺哲也、増田順一、玉田 荘介 |
音楽 | 増田順一 |
美術 | 杉森建、にしだあつこ、藤原基史、森本茂樹、太田敏、吉川玲奈 |
シリーズ | ポケットモンスター |
人数 | 1人(通信時2人) |
メディア | ゲームボーイ専用カートリッジ(4Mbitロムカセット) |
発売日 |
1996年10月15日(通信販売) 1999年10月10日(一般販売) |
売上本数 | 201万本 (2000年6月時点の出荷数) [14] |
その他 |
揮発性メモリとコイン型リチウム電池によるセーブデータのバッテリーバックアップ機能搭載 通信ケーブル対応 |
『ポケットモンスター 青』は、『赤・緑』の別バージョンの1つである。パッケージのポケモンは、カメックス。『赤』と『緑』の違いと同じように、『青』もポケモンの出現率と出現するポケモンの種類が前述の2バージョンとは異なるが、それに加えてオープニングシーンの一部、図鑑のテキスト、ポケモンやフィールドのグラフィックデザイン、メッセージウィンドウ、NPCとのポケモン交換イベントが異なる。特に出現するポケモンの違いについては顕著で、『赤・緑』ではNPCとの交換でしか手に入らない、ルージュラやベロリンガなどのポケモンが野生で出現する。また、捕獲が難しかったケンタロスは交換イベントで手に入るようになっており、能力の高い個体を手に入れる際には重宝する。上記以外の相違点として、クリア後に入れるダンジョン「ななしのどうくつ」の内部構造が独自のものになっている。
『青』は当初一般販売はされず、2回にわたって小学館の『月刊コロコロコミック』『別冊コロコロコミック』『学年誌』(小学一年生から小学六年生まで)の計8誌の通信販売限定という形で販売された。価格は送料、消費税込みで3,000円。1回目は小学館側の想定をはるかに超える注文が殺到し、受注発送システムはパンクしたとされる。この人気を受け、第1回からの8誌に加え『ちゃお』『少女コミック』[注 12]『別冊少女コミック』[注 13]『少女コミックCheese!』[注 14]を追加した12誌に拡大した2回目の通信販売を行う。前回の代金未収などのトラブルもあってか、今度は受け渡し場所がローソンにされた。これらの限定販売を経て、1999年10月10日に3,000円(税別)で一般販売が開始された。一般販売されたものには、パッケージ裏面にバーコードがあるが、通信販売されたものにはなく、代わりに「小学館」の文字が入っている。
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
---|---|
対応機種 | ゲームボーイ |
開発元 |
ゲームフリーク クリーチャーズ |
発売元 | 任天堂 |
販売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 宮本茂、川口孝司、石原恒和 |
ディレクター | 田尻智 |
デザイナー | 田尻智 |
シナリオ | 田尻智、たにぐち りょうすけ、野々村文宏、陣内弘之 |
プログラマー | 太田健程、森本茂樹、渡辺哲也、増田順一 |
音楽 | 増田順一 |
美術 | 杉森建、にしだあつこ、藤原基史、森本茂樹 |
シリーズ | ポケットモンスター |
人数 | 1人(通信時2人) |
メディア | ゲームボーイ専用カートリッジ(8Mbitロムカセット) |
発売日 |
1998年9月12日 1999年9月3日 1999年10月18日 2000年6月16日 |
売上本数 |
1,464万本[15] 316万本 (2000年6月時点の出荷数) [14] |
その他 |
揮発性メモリとコイン型リチウム電池によるセーブデータのバッテリーバックアップ機能搭載 通信ケーブル対応 ポケットプリンタ対応 |
『ポケットモンスター ピカチュウ』は『赤・緑』の別バージョンの1つである。劇場版ポケットモンスター第1作『ミュウツーの逆襲』の公開記念として発売された。それを表すようにパッケージの側面には「ピカチュウ・ザ・ムービー」のロゴがある。パッケージのポケモンは、タイトル通りピカチュウ。開発段階での仮称は『ポケットモンスター 黄』(英語版のタイトルは『Pokemon Yellow』でゲームボーイカラー対応ソフトとして発売)で、アニメ版第1作からの逆輸入的要素がある、同シリーズでは異例の作品となっている。上記のように、一般には映画公開としての発売とされているが、当時のコロコロコミックに掲載された告知では、『ポケットモンスター 金・銀』延期のお詫びという側面も兼ねて製作されたとされている。
アニメ版に即し最初に貰えるポケモンがピカチュウになり、冒険の途中でフシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメも手に入る。また、ポケモン達のグラフィックが「アニメ塗り」調になったのを筆頭に、図鑑説明文、交換イベントなどが全て新しくなっている。特に図鑑説明文では、低年齢層の者を意識して「…よ」等、文面が軟化している。登場人物の外見や台詞、手持ちポケモンはアニメ時のものであったり、それを意識した内容に変更された。さらに、ピカチュウをはじめ数種類のポケモンはレベルアップや技マシンで覚える技に追加や変更があり、多くは『金・銀』以降にも反映されている(例として、ピカチュウがレベルアップで「10まんボルト」を覚えるようになったり、リザードンが秘伝マシンで「そらをとぶ」を覚えられるようになったりしている)。また、『赤・緑・青』にあったバグの多くが修正されている。
本作の冒頭で主人公の仲間になるピカチュウには以下のような特徴がある。 なお、これらの特徴があるのは、ゲーム冒頭でオーキド博士からもらったもののみ。通信で他のピカチュウを送り込んでも普通のポケモンと同じ扱いである。また、野生のピカチュウは出現せず[注 15]、通信交換せずにピカチュウを複数手に入れることはできない。
151番目のポケモン「ミュウ」はゲーム中にて、その名前と発見された場所、ミュウツーの親であることが明らかとなっていたが、ゲームを正規の手順でプレイしているだけでは決して目にすることのない隠しキャラクターである。しかし発売からおよそ1ヶ月半後、1996年4月15日発売の月刊コロコロコミック誌上にて幻のポケモン「ミュウ」のイラストとタイプが公開され、抽選で20名にこのミュウをプレゼントすることが告知された(この時7万8千通の応募があった)。これを皮切りに同年7月15日発売の月刊コロコロコミックにて再度プレゼントの告知がなされた。この時の当選者数は100名で、応募数は8万通以上であった[16]。その後も幾度かミュウの配布は行われ、1997年に幕張メッセで開催されたNINTENDOスペースワールド97では、抽選で当選した10万名にプレゼントするという大規模な配布も実施された[17]。
NINTENDO64専用ソフトとして発売された『ポケモンスタジアム』シリーズは本作との連動をある意味前提とした内容となっており、特にメインの要素である対戦モードでは本作で育成したポケモンを出場させることができる。その他にもGBカートリッジのセーブデータに記録されている手持ちのポケモンとボックスに預けてあるポケモンを整理したり、所持しているアイテムをスタジアムのカートリッジに移動して保管することもできる。
基本的に本作には続編である『金・銀』以降の作品と異なり、ゲーム内で入手したアイテムを他のカートリッジと直接やり取りする手段は一切存在しない。そのため、所持数の表示はされるにもかかわらず「マスターボール」や特定の「わざマシン」のように1つのセーブデータで1つしか手に入らないアイテムは、使ってしまえばそのセーブデータでプレイしている限りは二度と使うことはできなかった。しかし、『ポケモンスタジアム金銀』の発売以降は同作のアイテム整理機能「カラーケース」(『赤・緑・青・ピカチュウ』用の機能)を使うことで、間接的に他のカートリッジとの消費アイテムなど[注 17]の移動が可能になった。『ポケモンスタジアム』と『ポケモンスタジアム2』でもアイテム自体は預けられたものの、IDNo.が異なるセーブデータでは預けたアイテムを引き出せず、他のセーブデータとのやり取りには使えなかった。
後に発売されたポケットモンスター金・銀・クリスタルバージョンではポケモンの通信交換に上位互換性が実装され、金・銀から新たに追加されたポケモンや技がなければ、ある程度プレーを進めた時点で赤・緑・青・ピカチュウとも通信交換できるようになる。また赤・緑・青・ピカチュウのポケモンではあまり有効活用できていなかったパラメータにアイテムが設定されたほか、既存のパラメータを利用して色違いや性別が新設された。これらの詳細についてはポケットモンスター 金・銀を参照。ここでは主に赤・緑・青・ピカチュウバージョン側の観点での特徴を挙げる。
金・銀では一部のわざマシンが新たに店売りやコインと交換できる景品になったほか、クリスタルではわざ教えも登場して覚えさせやすくなったわざがいくつかあるため、これらを経由することで一部のわざは従来よりも楽に覚えさせることができる場合がある。また従来のわざであっても覚えられるポケモンに一部変更があったため、従来は覚えられなかったわざを覚えさせることもできる。自力で覚えるレベルにも一部変更があったため、従来よりも早いレベルで覚えさせたり、逆に一度忘れさせたわざを従来より高いレベルで覚えなおしたりといった応用もできた。一部のわざについてはピカチュウバージョンの頃から同様である。なお、これまでは一度覚えたわざを忘れさせるには新たなわざを覚えて上書きするしか方法が無かったが、金銀クリスタルを経由すれば、わざが1つしかない場合を除いて任意にわざを消せるようになった。これを利用すれば、本来は忘れさせることができなかった「ひでんわざ」も消すことができる。能力を上げるアイテムも青以降はマックスアップが店売りに加わっているので、赤緑から金銀クリスタルを経由した場合も同様に利用できる。そのほか同じポケモンであっても野生で出現時のレベルが低いものがあったり、タマゴから生まれたポケモンがレベル5で一部のわざを受け継いでいたりすることから、ポケモンスタジアムのようなレベル制限のあるルールに向けた育成にも役立った。ただし対人戦では金銀クリスタルの経由が認められているかどうかルール確認が必要になる可能性もある。
後発のピカチュウバージョンは金・銀・クリスタルとの連動が特に強化されており、金・銀・クリスタルに登場する一部のアイテムはピカチュウバージョンとの通信交換からでしか入手できないものがあるほか、図鑑についても後述のように金・銀・クリスタルとの通信で完成させやすくなっている。
金・銀・クリスタルと連動できるようになったことにより、いくつかの観点から、赤・緑・青・ピカチュウにおける図鑑の完成も多少容易になった。
まず、これまで1回のプレーで1匹か2匹しか入手できなかったポケモンのうち、伝説・幻を除くものは金・銀・クリスタルのタマゴのシステムを利用することにより量産できるようになったため、一部のポケモンは周回プレーせずに揃えられるようになった。また進化に必要なアイテムのうち「つきのいし」は金・銀・クリスタルにおいて時間さえ経てばいくつでも入手できるため、そちらで進化させることもできる。ただしそれ以外のほのお・みず・リーフ・かみなりのいしは逆に赤・緑・青・ピカチュウでは店売りで無尽蔵に入手できたものが、金・銀・クリスタルでは入手難になっている。
さらに通信交換できる相手のバリエーションが増えた分だけ、通信交換でしか入手できないポケモンが入手しやすくなった。それまでは赤・緑にしか出現しないポケモンがいたため、幻のポケモンを除いて図鑑を完成させるには最低でも赤・緑の両方のバージョンが必要だった。しかし「バージョンによっては入手できなかったポケモン」は金・銀・クリスタルのいずれでも入手できるものが多く、例外は以下の4種とその進化形しかいない。いずれのバージョンでもこのうち2系統以上はカバーしているため、旧作と新作との間ではどのバージョンを組み合わせても、旧作側で入手できないものは2系統以下となる。
この4系統に限れば、赤・緑・青での出現パターンがそれぞれ金・銀・クリスタルのものと同様なので、赤と緑を組み合わせる場合と同じように、「赤×銀」や「金×緑」という組み合わせでも、幻を除く150種類の図鑑を完成させられる(周回プレーもしくはポケモンスタジアム2が必要)。ピカチュウバージョンに至っては銀またはクリスタルのいずれかと組み合わせればピカチュウ側の図鑑を完成できる。青バージョンのみ、特定の2本だけで図鑑を完成できるという組み合わせが存在しない。
なお金・銀から新たに登場した、幻を除く99種類の新ポケモンについては、どれか1つのバージョンでしか登場しないようなポケモンはいないので、任意の2本の組み合わせで集めることができる。そのため上記の組み合わせにクリスタルバージョンを絡めた3本で、新作側を含めた249種類の図鑑を追加で完成させることもできる(周回プレーが必要)。青バージョンだけはそのような組み合わせが存在しないが、クリスタルにこだわらなければ金+銀を組み合わせればよく、同時に旧作側の150種類の図鑑も完成する。この点は赤・緑・ピカチュウについても同様である。
2015年11月13日のNintendo Direct[20]にて、『赤・緑』発売から20周年となる2016年2月27日にニンテンドー3DS用バーチャルコンソールソフトとして『赤』『緑』『青』『ピカチュウ』の4バージョンが配信されることが発表された[21]。バーチャルコンソールのゲームボーイ用ソフトとしては初めて通信プレイに対応しており、ワイヤレス通信を利用してオリジナル版同様に交換と対戦が可能(まるごとバックアップとVC中断機能は非対応)。また、オリジナルであるGB版はGBAの『ルビー・サファイア』以降のシリーズとは一切のデータのやり取りが不可能であったが、VC版ではポケモンバンクに対応しており、これを利用して2016年11月18日[注 18]に発売された『ポケットモンスター サン・ムーン』[22]または2017年11月17日に発売された『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』へポケモンを連れていくことができる。
ニンテンドーeショップで販売する通常のダウンロードソフトの他にも、パッケージ商品として、4バージョンそれぞれが以下に記載する3種類の形態で発売されている。
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