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エーペックスレジェンズ

『タイタンフォールシリーズ』のスピンオフ作品 ウィキペディアから

エーペックスレジェンズ
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エーペックスレジェンズ』(英: Apex Legends) は、Respawn Entertainmentが開発し、エレクトロニック・アーツ(EA)より2019年2月4日に配信されたファーストパーソン・シューティングゲーム基本プレイ無料バトルロイヤルゲーム[7][8]タイタンフォールシリーズスピンオフ作品でもある。

概要 ジャンル, 対応機種 ...

対応プラットフォームは、Microsoft WindowsOrigin / Steam)、PlayStation 5PlayStation 4Xbox Series X/SXbox OneNintendo Switch。それぞれ条件や仕様が異なるが、クロスプレイにも対応している[9]

また、『エーペックスレジェンズモバイル』(Apex Legends Mobile、以下モバイル版)がiOS及びAndroid向けに2022年5月18日にリリースされていたが、2023年5月2日午前9時(日本時間)をもってサービスが終了した[10]

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概要

タイタンフォールシリーズと同じ世界観で『タイタンフォール2』から30年後とされる[11][12]、戦火を逃れた辺境の惑星群「アウトランズ」における人気の競技「Apexゲーム」を描いている[8]。タイタンフォールシリーズの象徴となる巨大ロボットのタイタンは登場せず[12]、本作は新しい知的財産 (IP) として扱われている。また、キャンペーンモードは無く、ストーリーは公式サイト[13]予告編[14]ウェブアニメ[15]で展開される。

本作は基本プレイ無料コンピュータゲームであり、マイクロトランザクションルートボックスによって収益化されている。これにより、プレイヤーはリアルマネーとゲーム内通貨の両方をキャラクターや武器のスキン(装飾品)などに使用することができる[11][16]

PlayStation 4Xbox Oneのパッケージ版『エーペックスレジェンズ ブラッドハウンドエディション』(Apex Legends Bloodhound Edition)と『エーペックスレジェンズ ライフラインエディション』(Apex Legends Lifeline Edition)が2019年10月18日に発売された[17][18][19]

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ゲーム内容

要約
視点

バトルロイヤル

本作はヒーローシューターのように、プレイヤーが「レジェンド」と呼ばれる異なる能力を持ったキャラクターを選択し、2人〜3人がチームとなって対戦するオンラインマルチプレイヤーバトルロイヤルゲーム[20]。基本プレイ形態は1チーム3人の「トリオ」からなり、合計60人でのオンライン対戦が可能。徐々に狭くなるフィールドを探索して武器や補給品といったアイテムを回収しつつ、敵チームを倒し、最後まで残った1チームになると勝利する。2020年4月7日から1チーム2人の「デュオ」が常設された[21]。また2021年3月9日からチームメンバーを補充せずに参加が可能となった[22]

通常、各マッチには3人のチームからなる最大20チームで60人 (デュオでは最大30チーム) 参加する。チームメンバーは、ランダムにマッチしたプレイヤーだけでなく、任意のメンバーで組むこともできる。マッチング完了後にキャラクターの選択画面に移り、各プレイヤーは順番に能力を持ったプレイヤーキャラクターを1人選択する[7][8]。このときチーム内で同じキャラクターを選択することはできない。現時点では26人のレジェンドが登場し、中にはLGBTQノンバイナリーのキャラクターも存在する[23][24]

キャラクターの選択後、ゲームマップ上を通過する航空機(ドロップシップ)に全チームが配置され、各チームに1人のみ設定されるジャンプマスター英語版が決めるタイミングで降下を始め、(単独出撃も可能)任意の場所へ着陸する。着陸後は、他のチームに注意しながら、マップ上にランダムに散在する武器や防具、武器に装着するアタッチメントや軍備品などを探索する。

マッチ中にノックダウンされたプレイヤーは、同じチームのメンバーによって何度でも復活させることができる。ノックダウン後にさらにダメージを負うか、一定時間経つとキル扱いとなるが、倒されたメンバーの「リスポーンバナー」を回収することで、リスポーンビーコンで復活させることができる[20]。 マッチ時間の経過とともに円状のセーフゾーン(リング)は徐々に狭まり、セーフゾーンの外側にいるプレイヤーはダメージを受け続ける。時間の進行に伴って参加するすべてのチームの接敵を促しており、最後まで生き残ったチームが勝者となる。

本作には、非言語コミュニケーション機能として「Pingシステム」が実装されている。このシステムにより、プレイヤーはボイスチャットを含めたチャット無しに、ゲームコントローラによって武器や敵の位置、特定の方向を示すといった戦略をチーム内で共有できる[25]。また、移動方法については、他のシューティングと同様の方法が実装されており、低い壁を乗り越えたり、斜面を滑り降りたり、ジップラインを使用して地点間を移動したりするなど、これまでのタイタンフォールシリーズ作品の機能の一部が含まれている[26]

ミックステープ

シーズン16からアリーナに代わり実装された、今まで期間限定で登場したゲームモードをローテーションでプレイできる[27]。キルされてもリスポーンまでの待ち時間がほとんどないゲームモードで、武器やレジェンドを試したり練習したりすることもできる。

コントロール
シーズン12「デファイアンス」で初実装された[28]。9人構成の2部隊が対戦し、ゾーンを制圧するとチームのスコアに加算され、先に最大スコアに達したチームの勝ちになる。また全てのゾーンをコントロールする「ロックアウト」の状態を一定時間キープしても勝利となる。
ガンゲーム
モバイル版で初登場。6人構成の2部隊が同じ武器で始まり、相手をキルすると武器が次々変化する。先にダメージと移動速度が上昇した「格闘フレンジー」状態で3キル取ったチームの勝ちとなる[29]
PC・CS版ではシーズン14の「ビーストオブプレイコレクションイベント」で初実装された[30]。3人構成の4部隊で対戦し、最後にオリジナル武器の投げナイフでキルする事で勝利となる。
チームデスマッチ
モバイル版ではリリース時からあったゲームモードで、6人構成の2部隊が対戦し相手をキルしてポイント獲得し目標のポイントに達したチームの勝利となる。武器はゲーム開始時やリスポーン前に自由に選択できる。キルされてもリスポーンでき、スタート地点にリスポーンする拠点リスポーンと、味方の近くにリスポーンするランダムリスポーンの2種類のゲームモードがある。
PC・CS版ではシーズン16に初実装された。モバイル版との違いは5種類のロードアウト(武器構成)から選択し、30ポイントに達したチームが1ラウンド先取、先に2ラウンド取ったチームの勝利というシステムだった[27]。しかし「1マッチが長い」「途中抜けが多い」などの意見があったことから、50ポイント・1ラウンドマッチに変更され、途中抜けペナルティが追加された[31]
ロックダウン
シーズン20の「シャドウ・ソサエティ イベント」で新期間限定モードとして初実装[32]、シーズン21からミックステープ・ローテーションに加わった。3人構成の4部隊で対戦し、マップの至る所に定期的に出現するゾーンを目指し、そのゾーンを失うことなく保持し制圧したり、他のプレイヤーをキルすることでポイントを獲得。先に500ポイントを獲得した部隊が勝利となる[33]

射撃訓練場

専用マップで時間制限なく練習できる「射撃訓練場」があり、チームメンバーで利用できる。

シーズン16でカスタマイズできるオプションが追加された[34]。また、ダミーが横移動できるようになった他に移動速度、しゃがむかどうか、シールドのレベルなどが制御できるようになった。

シーズン17にて射撃訓練場はレイアウトが全面的に見直された[35]

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登場キャラクター

各レジェンドにはそれぞれクラスがあり、シーズン16から「アサルト」「スカーミッシャー」「リコン」「コントローラー」「サポート」の5種類に分類された[27]

シーズン20から「レジェンドアップグレード」が導入され、進化ポイントを獲得してアビリティアップグレードをアンロックできるようになった[36]

マップ

今作では『タイタンフォール』シリーズの舞台であったフロンティアからさらに離れた星系群「アウトランズ」が舞台となっている。
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シーズン

要約
視点

ゲームの開発元であるRespawn Entertainmentは、運営開始から最初の1年間の追加コンテンツに関するロードマップを公開し、およそ3か月ごとに4つのシーズン制度を計画していることが明らかとなった[79][80]。それぞれのシーズンでは、新たに使用できるキャラクターや武器、スキン(装飾品)などが配信される。また、課金要素として「バトルパス」と呼ばれるシステムが存在し、通常では獲得できないアイテムが、ゲーム内のミッションを完了することで獲得可能になる[80][81][82][83]

この項目については、日付時刻は特記事項を除いて日本標準時(JST)である。

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コラボレーション

ゲーム

ミュージシャン

  • ポスト・マローン - 2023年11月8日から22日(日本時間)まで「APEX LEGENDS™ X POST MALONEイベント」が行われ、期間限定モードの「スリーストライク」、協力してデザインされた装飾アイテムや、デイリーチャレンジをクリアしてイベント通貨を獲得し、プレゼントキャンペーンに応募できた[178][179]。「スリーストライク」は部隊が全滅しても2回まで復活でき、ノックダウンしてもキルされず、蘇生にかかる時間も短縮され多めの体力で復活できるゲームモードで、ユーザーから好評なため度々再実装されている[180][181]

アーティスト

  • へいろー(2021年7月)[182]
  • 風間雷太(2021年7月)[182]
  • OSAMATOGRAPHE(2021年7月)[182]
  • ゾノタイダ(2021年7月)[182]
  • Noxlotl(2021年7月)[182]
  • 岩本ゼロゴ(2021年7月, 2022年2月)[182][183]
  • あっか(2022年2月)[183]
  • (888)BUN(2023年2月)[154]
  • Py-Bun(2023年2月)[154]
  • G0rlassar(2023年2月)[154]
  • _miyann(2023年2月)[154]
  • VinegarAndSoda(2023年2月)[154]
  • Galehowl(2023年2月)[154]
  • VONHEXA(2023年2月)[154]
  • fayren(2023年2月)[154]
  • UMA_0126(2023年2月)[154]
  • noxlotl(2023年2月)[154]
  • jocsaii(2023年2月)[154]
  • ArtNoush(2023年2月)[154]
  • NighteStudios(2024年2月)[163]
  • ThunderGotch(2024年2月)[163]
  • Kohltrast(2024年2月)[163]
  • Clairepngart(2024年2月)[163]
  • Nessepack(2024年2月)[163]
  • Minty Crows(2024年2月)[163]
  • Dara la Malice(2024年2月)[163]
  • Mizu(2024年2月)[163]
  • やまだパン(2024年2月)[163]
  • Almighty Yandere(2024年2月)[163]
  • Caity Secret(2025年2月)[184]
  • Hoxdolum(2025年2月)[184]
  • 関ヶ原おじさん(2025年2月)[184]
  • Ginger Goober(2025年2月)[184]
  • Gubby(2025年2月)[184]
  • たこバジる(2025年2月)[184]
  • めめたろう(2025年2月)[184]
  • Mikiiteo(2025年2月)[184]
  • TheKittleKat(2025年2月)[184]
  • Sevpha(2025年2月)[184]
  • Cheetah(2025年2月)[184]
  • Namjack(2025年2月)[184]

インフルエンサー

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開発

要約
視点

開発元であるRespawn Entertainmentはこれまでに、2014年に発売された『タイタンフォール』や、その続編の2016年に発売された『タイタンフォール2』を開発していた。いずれもエレクトロニック・アーツ (EA) から配信されており、その後、2017年にEAはRespawnを買収している[187]

デザインディレクターのMackey McCandlishによると、本作の初期デザインは『タイタンフォール2』が出荷される前に開始され、2018年の時点では、タイタンフォール部門全体がプロジェクトに取り組んでいた[188]。しかしながら、エグゼクティブ・プロデューサーのドリュー・マッコイは、ゲームの開発は2017年の春まで開始されていなかったと述べている。また、『タイタンフォール2』の開発には約85人の開発者が携わったのに対して、本作は約115人もの開発者が携わり、スタジオにとって最も労働集約的なプロジェクトになっていたことが分かる[189]

マッコイによると、『タイタンフォール2』のリリース後のサポートが完了した後、スタジオは次にどのような作品を制作するか明らかになっていなかったがタイタンフォールシリーズの作品を作り続けたいと思っていた。『タイタンフォール2』の開発時と同様に、スタジオは小さなチームに分かれ、タイタンフォールシリーズの続編として取り入れることができそうな「アクションブロック」と呼ばれるゲームプレイ要素や武器など、ゲームの特徴を表すようなゲームの細かなプロトタイプを制作し始めた。そのうちの1つが『PlayerUnknown's Battlegrounds』を含めたバトルロイヤルゲームの成功に触発され、これまでのタイタンフォールシリーズのゲームプレイ形式をバトルロイヤルゲームに適用したところ、成功すると考え、スタジオはこのプロトタイプを拡張すると決めた[190]。これまでのシリーズ作品に登場した「タイタン」と呼ばれる大きなメカは、バトルロイヤル形式では機能しないため、デザイナーは代わりとなるタイタンフォールフランチャイズにふさわしい強力なキャラクタークラスの作成に集中した[191]。また、これまでのシリーズ作品に実装されていた壁を走行するといった機動性のある機能は、脅威の方向を特定するのが難しすぎるため、バトルロイヤル形式ではゲームプレイが難しくなることを発見した[190]

VentureBeat英語版のインタビューでRespawnのCEOであるヴィンス・ザンペラは、『エーペックスレジェンズ』はライブサービスで無料でプレイできるバトルロイヤルゲームであり、スタジオにとって新たな挑戦で、ゲーム開発の新しい方法を代表するものとしている。スタジオのデザイン哲学は「楽しみを追いかけること」と、ソロプレイではなく、チームベースのプレイに関連するすべてのメカニズムを設計することに重点が置かれていた。チームの規模や数、マップの規模などの主要な設計要素に関する最終決定は、すべての開発者にとって「一番楽しい」と感じたことに基づき、「直感」によって強く導かれている[192]

デザインディレクターのMackey McCandlishは、『エーペックスレジェンズ』を通じ、まだ比較的新しいバトルロイヤルジャンルの慣習に挑戦し、スタジオの独特なタッチ(特徴)を取り入れようとしていると述べた。スタジオは、3人で構成されるチームを20チームに制限することにより、平均してプレイヤーが勝つチャンスが増え、また、自分たちが目指している親密なゲームプレイにも合致していると感じていた。McCandlishによると、スタジオはバトルロイヤルゲームで「模倣できない空間」を作成する必要性を感じており、コミュニケーションシステムや3人編成のチーム、小さなプレイエリアはすべてこの目標に沿っていた[188]

開発プロセスの一環として、ゲームのすべての要素が、「楽しく」「バランスの取れたもの」になっているかどうかを確認するために、大規模なテストが行われていた。開発者たちは1日に100時間から200時間を費やしてゲームを試していたが、このプロセスをドリュー・マッコイは「おそらく開発の中で最も重要な部分」としている[189]。ゲームの非言語コミュニケーションシステムを改善するために、ボイスチャットを使わずに、プレイヤーたちが見知らぬ人とどのようなゲーム体験をするか予測するために偽名を使用するなど、1か月間のテストを行った[193]

ゲームがほとんど完成した頃、Respawnのブランドマーケティング担当ディレクターであるArturo Castroは、どのような名前を付け、販売するかを検討し始めた。Castroはこの作品にはタイタンフォールフランチャイズのゲームに期待される要素が多く含まれているものの、タイタンやパイロット、シングルプレイヤー体験など、コアな要素が欠けていることを認識していた[190]。さらに、スタジオが『タイタンフォール3』の制作に取り組んでいるとスタジオの関係者から報告されていた[194]。スタジオは、この作品をタイタンフォールシリーズの1つとして販売することは困難であり、タイタンフォールのファンを遠ざけてしまう危険性があると判断した。そこで、本作を新しい知的財産 (IP) として扱うことにした[190][194]。また、スタジオは当時、EAに買収されたばかりの企業であったため、EAに無理やりバトルロイヤルゲームを作らされたとプレイヤーから思われることを懸念していた[190]。マッコイは本作を制作するためには、EAを説得し、許可を得なければならなかったと断言している[189]

Castroは、標準的な半年間のマーケティングキャンペーンでは不満を持つタイタンフォールのファンからネガティブな宣伝をされてしまうのではないかと心配していたが、最終的には、セルフタイトルのアルバムをリリースしたことでファンを驚かせたミュージシャンビヨンセからインスピレーションを得たと述べている。本作のリリース前に、作品に関する話題性を生み出したいと考えたスタジオは、約100人のソーシャルメディアインフルエンサーをスタジオに招待した。そして、ゲームを試してもらった上で、本作のリリース前日に開催されていたスーパーボウルハーフタイム中に、ソーシャルメディアのアカウントからゲームに関する情報を流すよう指示をした[190]。ヴィンス・ザンペラはこのアプローチを、詐欺的なイベントであることが判明したファイア・フェスティバルの「誇大広告」を彷彿とさせるものと考え、「gross(キモい、グロいといった意味のスラング)」と感じていた。しかしながらこの時点で、本作のリリース準備はすでに整っていたため、Castroはこのアプローチが適切なマーケティング戦略であるとし、ストリーミングサービスにおいても、プレイヤー数や視聴者数といった面でパフォーマンスが高かったため、この決断に正当性を感じていた[190]。このようなアプローチは、これまでのEA作品には見られないものであった[187]

本作は、『タイタンフォール2』でも使用されたゲームエンジンSource Engine」を修正して制作されているが、描画距離の増加や広大なゲームマップの表現を可能にするために、いくつかの必要な調整が加えられている。しかし、本作はゲームエンジンの技術的限界に挑戦していると考えられており、ゲームは動的解像度に妥協し、特にコンソール版や低価格のコンピュータハードウェアでは、画質フレームレートに悩まされている[5]

本作のリリース前にマッコイは、将来的にはクロスプラットフォームプレイを実現する計画があることを確認した。しかし、ハードウェアの制限により、ゲームの進行度やゲーム内での購入アイテムをシステム間で移行することはできないとしている。最終的には、本作をiOSAndroidNintendo Switchに移植したいとの意向を表明している[195]2020年6月、EA Playにおけるプレゼンテーションにおいて、本作をSteamや、2020年後半までにNintendo Switchにも導入すると発表した。さらに、サポートされているすべてのプラットフォーム間におけるクロスプレイについても対応する予定としている[196]。2020年10月、クロスプレイが実現された[197]。また、2023年11月にはクロスプログレッションにも対応している[198]

eスポーツ

本作の正式リリース直後にはeスポーツの競技性が見込まれ、Respawnはゲームが定着した後、様々な大会イベントが開催されることを期待していた。2019年3月には、様々なeスポーツチームがこれらの大会に向け、『エーペックスレジェンズ』のチームを設立し始めた[199]ESPNは、自社で運営する他のeスポーツイベントと並行して運営される「EXP」プログラムを開始した。その最初のイベントは、2019年7月11日ESPY賞と並行して開催された「EXP Pro-Am Apex Legends Exhibition」であった[200]。また、2019年8月には、賞金総額15万ドルの「EXP Invitational」が開催された。しかし、その週末に発生したエルパソデイトン英語版での銃乱射事件を受け、犠牲者への配慮から大会の放送を延期した[201]

2019年12月、RespawnとEAは、2020年に複数のオンラインイベントと12つのライブイベントで構成される賞金総額300万ドルの「エーペックスレジェンズ グローバルシリーズ」(ALGS)を発表した。グローバルシリーズは、プレイヤーが大会に出場する資格を得るために、複数の段階を経るという『フォートナイト』と同様のアプローチを踏襲している。プレイヤーはオンライントーナメントを通じて参加でき、上位プレイヤーやチームは、地域別のチャレンジャーイベントまたは、グローバルプレミアイベントに招待される。さらに、そこでの勝者は3つのうちの1つのメジャー大会へ招待される。3つのメジャー大会では100チームが競い合い、4回目のメジャー大会ではチャンピオンシップとして、これまでの大会における上位60チームが対戦する[202]

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動作環境

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かつてはEA非公認ながらSteamOSを含むLinuxベースのオペレーティングシステムでもWineProtonを通して動作し、SteamOSをプリインストールしたゲーミングPC『Steam Deck』の公式サイトに動作確認済タイトルとして掲載されていたが[204]、2024年10月31日、EAはチート対策の一環としてLinux上の動作を禁止したことを発表した[205]

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評価

要約
視点
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正式リリース後、レビュー収集サイトMetacriticによると、本作は概ね良好な評価を受けている[206][207][208]デストラクトイドゲーム・インフォーマーGamesRadar+PC Gamerを含むいくつかのメディアでは、これまでのバトルロイヤルというジャンルの中では最高の作品の1つであり、『フォートナイト』という同じジャンルにおける優位な作品へ挑戦するに値する作品であると評価されている[211][212][214][217]。デストラクトイドは、これまでに経験したバトルロイヤルゲームの中でも最高のガンプレイ(撃ち合い)と称賛したが、タイタンフォールの作品にあった仕様の一部が存在しないことに失望感を覚えたとしている[211]。一方で、ゲーム・インフォーマーのJavy Gwaltneyは、タイタンやその他の要素が省かれていることは問題ではないと述べ、戦闘は満足のいくものであり、ガンプレイもパワフルであると評価している。さらに、ヒーローキャラクターの追加は、他のバトルロイヤルゲームよりも戦闘をよりエキサイティングなものにすると付け加えた[212]

「Pingシステム」と呼ばれる独自の非言語コミュニケーションシステムについても称賛されており、ほとんどのプレイヤーが非常に革新的であると考えている。PolygonのKhee Hoon Chanは、「見知らぬ人とのボイスチャットをほとんど不要にした」と評し、本作のアクセシビリティと正確さを象徴していると述べた[20]。デストラクトイドも同様にこの仕様を楽しみ、バトルロイヤルゲームにおけるコンピュータゲーム業界の新たな規範になるだろうと予測した[211]Rock, Paper, Shotgunはこれを「ゲームにおける非言語コミュニケーションの金字塔」と呼び、全く新しいコンセプトというわけではないが、Respawnがこのアイデアを洗練させたと指摘している[219]

本作はXジェンダーLGBTQのキャラクターが存在し、キャラクターの多様性が評価されているが、一部のレビュアーは、このゲームの性質上、この多様性を適切に強調する物語ができていないと感じている[20][220][221]

受賞歴

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プレイヤー数と収益

本作のプレイヤー数は、リリースから8時間後には100万人[243]、24時間以内に250万人に達した[244]。1週間で2500万人に到達し、ピーク時の同時接続者数は200万人を超えていた[245]。また、本作はリリースから1か月以内に、すべてのプラットフォームを合わせて9200万ドルの収益を上げており、基本プレイ無料のゲームの中で1月あたりの収益は最高額となった[246]

『エーペックスレジェンズ』のニュースや人気が広まるにつれ、アナリストは本作を「『フォートナイト』という優位な作品へ挑戦するに値する作品」と見なし、リリースから4日後の2019年2月8日までに、EAの株価は『エーペックスレジェンズ』の突発的な成功に基づき、2014年以来最大の上昇を見せた[247][248]。しかし、同年4月の収益は2400万ドルと推定されており、これはリリースから1か月で売り上げた額を74パーセント下回ったことを示している[249]。2019年7月、EAは投資家に対し、ゲームのプレイヤー数は週に800万人から1000万人に達しているとしたほか、同社の2020年第1四半期の決算が予想を上回ったことから、最近の『エーペックスレジェンズ』のライブサービス収益が好転していることを信認された[250][251]

2019年10月、ゲームのシーズン3が開始され、本作のプレイヤー数は7000万人に達し、同月のみで4500万ドルを売り上げたと考えられている[252]

2021年4月15日、Apexの公式Twitterにて、1億人記念PVが公開され、本作のプレイヤー数が1億人を突破したことが確認された。[253]

期間限定イベントとルートボックスの論争

2019年8月、期間限定イベント「アイアンクラウン」の開始に伴い、スタジオはゲーム内に新たなスキンアイテムを公開した。これらのアイテムの大半はルートボックスを購入することでのみ入手でき、最も人気の高いアイテム(キャラクター1体のみで使用できる)は、購入できるイベントアイテムを24個入手した上で、追加コストをかけてのみ購入できた。このような販売方法の場合、当該のアイテムは約170ドル(約130ポンド)で入手できる[254][255]。『フォーブス』は「陽気なほどに時代遅れ」とし、業界の他のマイクロトランザクションモデルと比較して、ネガティブな評価を下している[256]。その結果、プレイヤーコミュニティや業界のジャーナリストからは否定的な反発が起こった。特にRedditでは、『エーペックスレジェンズ』コミュニティフォーラムのメンバーが、ゲーム開発者を侮辱するような言葉を交わすようになり、そのようなコメントに対し開発者も攻撃的な発言をするなど、両者の間でますます強い言葉が使われるようになった[257][258][259]

最終的に、Respawnは不当なマネタイゼーション英語版であったことを認めた上で謝罪し、値上げされたとはいえ、プレイヤーが当該アイテムを直接(ルートボックス無しで)購入できるようにすることを約束した[260]。スタジオのCEOであるヴィンス・ザンペラは、開発チームのメンバーが「一線を越えた発言をした」ことをTwitterで謝罪する一方、家族を狙った殺害予告や侮辱に対し、自ら立ち上がったことを擁護した[258][259][261]

その他の反応

マップ画像の流出

本作の正式リリースの約1年前に、マップ画像が流出していたことが明らかになった。当該の情報は「『タイタンフォール』のバトルロイヤルと噂されているゲームのミニマップ英語版」という名称のスレッドに投稿されており、多少異なる点はあるものの、本作のKings Canyonとほぼ同じものであった。しかし、当時目にした人たちはこれを本当とは信じず、「彼ら (Respawn) は次のゲームでバトルロイヤルを追加しない方がいい」や「これが本当にならないことを望んでいる」といったほんの一握りの不信感と失望感のコメントが投稿された[262]。流出させた人物も特に反論しなかったため、やがて誰も投稿すること無く、そのまま忘れ去られていた[263]

ネットミーム「モザンビーク」

本作には「モザンビーク」と呼ばれるショットガンピストルが実装されている。リリース当初、近接戦闘用の武器であるのにも関わらず1発45ダメージと威力が低い上、装弾数が3発といった理由から、プレイヤーから事実上の最弱武器とみなされていた。開発元であるRespawnも、当該武器のバランス調整(強化など)はしないという結論を出し、ゲームコミュニティでは「モザンビーク弄り」がインターネット・ミームと化した[264]

2019年6月のアップデートでは、他の武器へと持ち替えた際にモザンビークを思いっきり投げ捨てるというモーションが追加されている[265]。また、2020年4月1日にはエイプリルフールジョークの一環として、「金のモザンビーク」を大量に追加し、発射レートの凶悪化や装弾数の増加など、通常とは異なる仕様でプレイヤーを楽しませた[266]

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脚注

関連項目

外部リンク

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