かずさアカデミアパーク
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かずさアカデミアパークは、千葉県木更津市・君津市・富津市及び袖ケ浦市の市街地を母都市として整備されたバイオテクノロジーを中心とした先端技術産業に特化した研究開発拠点である。
このうち富士通ではパーク内最大の40.8ヘクタールもの土地を取得済みだがバブル崩壊後の不況から研究施設等の建設には未だに至っていない。第一期事業計画当初はキヤノン、日産化学工業、電気化学工業、日本ゼオン、丸善石油と立地協定を締結済みであったが進出には至らなかった。
本パークの中核施設ともいえる「かずさアーク」の運営法人である株式会社かずさアカデミアパークは、パークへの企業進出が伸び悩む中、経営難に陥っていた。2009年度には負債総額が約57億円にも膨らみ、また売上高も2009年3月期で約28億円にとどまり当面黒字転換する見込みがないことから、同社は2010年1月25日に千葉地裁に民事再生法の適用を申請し事実上倒産した[1]。
同社は千葉県が筆頭株主(約35.9%出資)の第三セクターであり、県は出資・貸付金を合わせて約52億円を支出しているが、倒産に伴いそのほとんどは回収不能となる見込み[2]。
なおホテルについては、ホテルオークラの支援の下で営業を継続している[3]。同社では6月にも入札形式で新たにスポンサーを募り再建を目指す方針を示していたが[4]、結局同年8月にホテルオークラ・日本電波塔・マザー牧場・グリーンコアの4社をスポンサーとして再建を図る方針が発表された[5]。
東京湾アクアライン、館山自動車道、首都圏中央連絡自動車道などの開通により、周辺の道路状況は飛躍的に向上している。また、景気回復による企業の設備投資の増加などを背景に2007年は5件の企業進出が決定した。これによりパーク内の民間用地の売却決定用地は50%近くに達した。しかしながら、本来の目標であるバイオ関連の民間研究専門施設の進出は賃貸型施設への進出を除き、民間研究所第一号である田辺三菱製薬の開所以来ない。研究開発部門のみならず製造部門の受け入れを2003年に開始した事もあり、機械、電子系の生産拠点としての進出が多い。
かずさアカデミアパークに進出の企業「ソーラーシリコンテクノロジー株式会社」が、2010年10月21日「平成22年(ヨ)第21号 地位保全・賃金仮払い仮処分」を申し立てられている(千葉地方裁判所木更津支部)。2010年10月25日付で労働組合員17名を解雇した。「解雇4要件にひとつも当てはまらず労働組合員のみを狙った解雇である」と組合側は主張し提訴した。なお、労働組合は全日本金属情報機器労働組合(JMIU)に加盟している。この主張に対して会社は「たまたま整理解雇対象部門に労働組合員が集中していた」と弁明している。労働組合の結成理由の一つである「未払い残業代の支払いの要求」は、裁判とは別に労働基準監督署から会社に是正勧告が出ている。(平成23年2月)。同社は、かずさアカデミアパークにふさわしい企業として誘致を受け、県、立地推進協議会、分譲企業と立地協定を結んでいる。更に土地代を5年間無償で借りるという優遇処置を引き出した。(5年間で1億5000万円相当の免額)。この様に県が推進している研究開発用地において、手厚い優遇を受けている企業が雇用問題を噴出している為、千葉県議会でも度々話題にあがり、問題視されている。
2008年まで、毎年5月(ゴールデンウィーク期間中)にはかずさアークにおいて、最強のコンピュータ将棋ソフトを決める大会である「世界コンピュータ将棋選手権」が開かれていた。
2001年より大友直人やアラン・ギルバートらにより、国際教育音楽祭「ミュージック・マスターズ・コースinかずさ(MMCK)」が毎年6月頃に開催されている。
2003年より隔年で、三井化学主催の国際触媒科学国際シンポジウム(MICS)がかずさアカデミアホールにて開催されている。期間中は1600名以上が参加し、ノーベル化学賞受賞者などによる講演も行われる。
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