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東京都千代田区にある銀行 ウィキペディアから
株式会社あおぞら銀行(あおぞらぎんこう、英: Aozora Bank, Ltd.)は、東京都千代田区に本店を置く普通銀行。日経平均株価の構成銘柄の一つ[2]。
本店の入居する上智大学6号館ソフィアタワー | |
種類 | 株式会社 |
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機関設計 | 監査役会設置会社[1] |
市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒102-8660 東京都千代田区麹町6丁目1番地1 ソフィアタワー |
設立 |
1957年(昭和32年)4月1日 (株式会社日本不動産銀行) |
業種 | 銀行業 |
法人番号 | 9010001016861 |
金融機関コード | 0398 |
SWIFTコード | NCBTJPJT |
事業内容 | 銀行業務 ほか |
代表者 | 代表取締役社長 大見秀人 |
資本金 |
1,000億円 (2023年3月31日現在) |
発行済株式総数 |
1億1828万9418株 (2023年3月31日現在) |
経常利益 |
連結:1832億92百万円 単体:1645億64百万円 (2023年3月期) |
純利益 |
連結:66億55百万円 単体:▲81億27百万円 (2023年3月期) |
純資産 |
連結:4311億19百万円 単体:4051億77百万円 (2023年3月31日現在) |
総資産 |
連結:7兆1840億70百万円 単体:6兆7678億05百万円 (2023年3月31日現在) |
従業員数 |
連結:2442人 単体:1980人 (2023年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
日本マスタートラスト信託銀行(信託口)12.06% 野村信託銀行(信託口2052255)4.28% 日本カストディ銀行(信託口)2.60% (2023年3月31日現在) |
主要子会社 | #関連会社参照 |
外部リンク | https://www.aozorabank.co.jp/ |
あおぞら銀行のデータ | |
---|---|
英名 | Aozora Bank, Ltd. |
統一金融機関コード | 0398 |
SWIFTコード | NCBTJPJT |
法人番号 | 9010001016861 |
店舗数 |
国内本支店20 海外駐在員事務所3 |
貸出金残高 | 2兆9,488億円 |
預金残高 | 4兆0,125億円 |
特記事項: (2021年3月31日現在) |
1998年に経営破綻し、特別公的管理銀行として預金保険機構の管理下に置かれた日本債券信用銀行が、2000年9月にソフトバンクグループ・オリックス・東京海上火災保険が組成した投資ファンドへ売却され、商号を変更した。2006年4月1日に普通銀行に転換し現体制となった。
社名は人々が思いを寄せる青空のように思いを共有できるクリーン・オープン・フェアな銀行でありたい思いを込めたものとし、ロゴマーク「フューチャー・ストリーム」(未来への潮流)は金融業の新たな可能性に挑戦する意思を込めた象徴とし、永遠を思い願うイメージの青色「エターナルブルー」を基調に未来への希望を生み出すエネルギーをイメージした下部から右上へ伸びる白い曲線をあしらい、菱形は知性と信頼を表すものとした[3]。
商号変更以来、新興企業やノンバンク[注 1]・不動産投資信託各社や、地方銀行などと提携した上での中小企業への融資および当行関連会社であるベンチャーキャピタルなど通じた取引が業務の中心となっている。個人顧客対象としては、店舗取引での通常金利より若干利率を引き上げたダイレクトチャネルによる「ダイレクト定期」の取扱を2001年から開始し、新規顧客の獲得に寄与している。
2003年以降、筆頭株主であるソフトバンクグループが米国の投資ファンドサーベラスへ持株を売却し、2006年11月に日債銀から起算すると8年ぶりに東証一部に再上場を果たした。東証一部に上場したあおぞら銀行だが、2008年4月サーベラスグループによるTOBが成立した。サーベラスは上場時にあおぞら銀行株を高値で大量売却し多額の利益を得ており、モラルハザードではないかという声も上がっている。なお、2006年11月30日、同じくサーベラスグループが筆頭株主であるGMAC社に対して5億ドル(当時のレートで約579億円)の投資を行ったが、ほぼ全額が回収不能となった。
現行名へ変更されてから、短いサイクルでトップの交代が繰り返されている。
社長は丸山博が1年、水上博和が3年3か月、フェデリコ・J・サカサが1年8か月で交代し、会長はエドワード・ハーシュフィールドが1年5か月[注 2]、マイケル・ロッシが2年[注 3]、能見公一が1年で交代している。経営トップの人事は大株主であるサーベラスの意向が強く反映されており、サーベラスの短期間で結果を追い求める姿勢が、安易な経営者の交代と無責任体質を生み出すと批判されている[4]。
2008年10月以降、会長ポストが空席ながら、代表権のない取締役副会長が在籍する状態となっていたが、翌年2月には、フェデリコ・J・サカサ社長兼CEOが辞任し社長不在となった。そして、ブライアン F. プリンス副社長執行役員が、代表権もなく取締役でもないまま、社長代行兼CEO代行執行役員に就任し、実務を行う形となっていたが、同年6月、代表取締役社長兼CEOに昇格した[注 4]。併せて、馬場・徳岡両副社長に代表権を付与した。
2012年9月、ブライアン F. プリンス社長が一身上の都合を理由[注 5] に、CEO職を退任の上で代表権のある会長に就任し、後継には馬場副社長がCEO兼務で昇格した[5]。
2010年10月に新生銀行との合併を目指していたが、新生側の2010年3月期の連結決算で最終赤字に陥ったことと、双方の経営方針をめぐる対立が解消できなかったことを理由に、予定していた合併を2010年5月14日付けで解消することを正式に発表した。
2012年9月、サーベラスが保有株を売却、約9年間のサーベラスの支配から脱却した。サーベラスから送り込まれた経営陣・取締役は2013年6月の株主総会までに順次退任し、日債銀からの生え抜きである馬場信輔らが舵を取る体制となった。
2024年5月13日、同日発表の2023年度決算について、アメリカの不動産向け融資事業の失敗などが影響し、最終損益が499億円の赤字になった。これを受けて、大和証券グループ本社との間で資本業務提携を締結し、本行が予定している第三者割当増資により、同社が株式の約15%を取得。本行の筆頭株主になることを発表した[6]。
また、2024年6月11日には旧村上ファンド系の投資会社であるシティインデックスイレブンスと村上世彰の長女である野村絢が保有している約9%分も取得することを大和証券グループ本社が発表した[7]。
普通銀行転換後もATMでの債券購入が可能であったが[注 8]、2008年(平成20年)11月から2009年(平成21年)2月にかけて全店舗のATMの更新の実施及び、2009年(平成21年)2月9日より、テレホンバンキングでの債券取引を債券の満期払出、専用預金払出、中途換金、満期予約を除き全て停止した。また2011年(平成23年)9月27日の発売を以って、新規発行が停止された。これによって2015年12月7日時点で償還されていない売出債を保有している顧客については、同年9月30日までに申し入れをしなかった場合は、強制的に買入消却され、償還日までに保有した場合に入る利息を満額支払いすることで債券を消滅させる措置を行い[20]、勘定系システムのリプレースにあわせて、債券勘定の閉鎖が実施された。
あおぞら銀行は、2000年10月3日付けで整理回収機構より2,600億円の公的資金を受け入れている。これは転換型優先株式として受け入れたものであり、資金が返済されない場合は2012年10月3日に普通株式に強制転換する条件であった。
しかし普通株への強制転換は、金融庁とあおぞら銀行、双方にとってデメリットが大きく、両者で打開策が検討されていた。
一旦、普通株へ転換すると、投下した資金を回収するためには株式を市場で売却する必要がある。しかし単価の高かった優先株は時価換算すると含み損を抱えた状態となり、公的資金回収の目処が立たなくなる。新生銀行において公的資金による優先株が普通株へ転換されたが、現状、株価は低迷しており、資金回収が出来ない状態である。
優先株は、配当金が高い代わりに議決権を持たないものであった。しかし普通株へ転換すると当局が一気に大株主となり、経営の自由度が奪われてしまう。
2012年8月27日、あおぞら銀行は「資本再構成プラン」を発表した[21][22]。これは減資を行なった上で、2022年まで最大10年間で公的資金を返済するプランであった。客観的事象として見ると「10年間の分割返済」であるが、同時に自己株式の買入消却や配当性向の引き上げといった株価対策、および公的資金返済を資本剰余金を原資とした特別優先配当で行なうといった会計上の手法を駆使し[注 9]、10年を掛けずに全額返済を目指すとしている。この資本再構成プランについては、松下忠洋金融担当大臣から好意的な発言があり[23]、発表翌日の東証一部値上がり率ランキングで同行株が全銘柄中2位(銀行業では1位)となるなど[24] 、市場からも評価を得た。
2012年9月27日、臨時株主総会を開催し、公的資金返済のための減資(資本金から資本準備金への振り替え)が、株主総会の特別決議によって承認可決された。同日、筆頭株主のサーベラスが保有株を売却する方針であると発表し、あおぞら銀行も、先に公表した自己株式の買入にはサーベラスからの買い入れも含まれると発表した[25][26]。市場ではこれを特定の株主を優遇した施策であると捉えられ、同行株は9月27日の東証一部値下がり率ランキングで全銘柄中4位(銀行業では1位)の下落となった。(但し、株価はその後1週間弱でほぼ9月26日の価格まで回復している)
2012年9月27日、預金保険機構はあおぞら銀行と「公的資金としての優先株式の取扱いに関する契約書」を締結した[27]。
2012年10月2日、優先株227億円を買入消却し、公的資金の返済を開始した[28]。
2015年6月29日、受け入れた公的資金の残額を完済した[29][30]。
返済日 | 返済額 | 累計返済額 | 返済残額 |
---|---|---|---|
2012年9月27日 | - | - | 227,600,000,000円 |
2012年10月2日 | 22,700,000,035円 | 22,700,000,000円 | 204,900,000,000円 |
2013年6月27日 | 20,490,000,000円 | 43,190,000,000円 | 184,410,000,000円 |
2014年6月27日 | 20,490,000,000円 | 63,680,000,000円 | 163,410,000,000円 |
2008年(平成20年)10月28日、自己株式の取得を開始すると発表した。
取得開始から2009年(平成21年)3月末までの4ヶ月半で、上限の94%に上る株式を取得している。
取得時期 | 期間取得株式数 | 期間取得価格 | 期間平均取得価格 | 累計取得株式総数 | 累計取得価格総額 |
---|---|---|---|---|---|
2008年11月17日から11月28日 | 24,289,000株 | 2,499,898,000円 | 約102.9円 | 24,289,000株 | 2,499,898,000円 |
2008年12月1日から12月30日 | 21,180,000株 | 1,994,652,000円 | 約94.2円 | 45,469,000株 | 4,494,550,000円 |
2009年1月8日から1月30日 | 36,979,000株 | 3,520,455,000円 | 約95.2円 | 82,448,000株 | 8,015,005,000円 |
2009年2月2日から2月27日 | 35,578,000株 | 3,716,989,000円 | 約104.5円 | 118,026,000株 | 11,731,994,000円 |
2009年3月2日から3月31日 | 37,849,000株 | 3,915,154,000円 | 約103.4円 | 155,875,000株 | 15,647,148,000円 |
2009年4月1日から4月30日 | 0株 | 0円 | - | 155,875,000株 | 15,647,148,000円 |
2012年10月28日、資本再構成プランの一環として、普通株式の取得を開始すると発表した。
取得時期 | 期間取得株式数 | 期間取得価格 | 期間平均取得価格 | 累計取得株式総数 | 累計取得価格総額 |
---|---|---|---|---|---|
2012年10月1日から10月31日 | 205,000,000株 | 50,284,110,000円 | 約245.3円 | 205,000,000株 | 50,284,110,000円 |
2012年11月1日から11月30日 | 26,250,000株 | 6,300,479,000円 | 約240.0円 | 231,250,000株 | 56,584,589,000円 |
2012年12月1日から12月31日 | 17,500,000株 | 4,420,619,000円 | 約252.6円 | 248,750,000株 | 61,005,208,000円 |
2013年1月1日から1月31日 | 0株 | 0円 | - | 248,750,000株 | 61,005,208,000円 |
2013年2月1日から2月28日 | 40,500,000株 | 11,233,154,000円 | 約277.4円 | 289,250,000株 | 72,238,362,000円 |
2013年3月1日から3月14日 | 40,750,000株 | 11,656,424,000円 | 約286.0円 | 330,000,000株 | 83,894,786,000円 |
普通預金の利息は、以前は、2月・8月の第2日曜日の翌営業日付で付与されていたが、2016年5月2日に行われた勘定系システムのリプレースにともない、2月・8月の第2金曜日の翌日に付与される形になった。
漫画作品「監査役野崎修平」、「頭取野崎修平」で、主人公の野崎が勤務する銀行の名前があおぞら銀行であるが、「監査役野崎修平」の連載開始は実在のあおぞら銀行へ改名する(2001年)前の1998年であり、お互いに関連は一切ない。
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