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1987年のスパイ/アクション映画 ウィキペディアから
『007/リビング・デイライツ』(ダブルオーセブン リビング・デイライツ、原題: The Living Daylights)は、ジョン・グレン監督の1987年のスパイアクション映画。映画「ジェームズ・ボンド」シリーズ第15作目。
007/リビング・デイライツ | |
---|---|
The Living Daylights | |
ティモシー・ダルトンとジェローン・クラッベ | |
監督 | ジョン・グレン |
脚本 |
リチャード・メイボーム マイケル・G・ウィルソン |
原作 | イアン・フレミング |
製作 |
マイケル・G・ウィルソン アルバート・R・ブロッコリ |
出演者 |
ティモシー・ダルトン マリアム・ダボ ジョー・ドン・ベイカー アンドリアス・ウイスニウスキー アート・マリック ジョン・リス=デイヴィス ジェローン・クラッベ ジョン・テリー ロバート・ブラウン デスモンド・リュウェリン キャロライン・ブリス |
音楽 | ジョン・バリー |
主題歌 |
「The Living Daylights」 a-ha |
撮影 | アレック・マイルズ |
編集 |
ジョン・グローヴァー ピーター・デイヴィス |
製作会社 |
イーオン・プロダクションズ ダンジャック メトロ・ゴールドウィン・メイヤー ユナイテッド・アーティスツ |
配給 |
MGM/UA Communications Co. UIP |
公開 |
1987年6月29日 1987年7月31日 1987年12月12日 |
上映時間 | 130分 |
製作国 |
イギリス アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $40,000,000[1] |
興行収入 |
$191,200,000[1] $51,185,000 |
配給収入 | 7億7300万円[2] |
前作 | 007/美しき獲物たち |
次作 | 007/消されたライセンス |
シリーズ誕生25周年の記念作品でもあり、大型予算で製作された。ジェームズ・ボンドをティモシー・ダルトンが演じた初の作品である。原作は、イアン・フレミングの短編『ベルリン脱出』(The Living Daylights)。ユーモアを重視した前作までのロジャー・ムーアのシリーズとは打って変わり、全編通してシリアスな展開が多い。
00メンバーらによるジブラルタルでのNATOの演習訓練中、「スパイに死を」との標札とともに、004たちが殺害された。訓練に参加していた007ことボンド(ティモシー・ダルトン)は暗殺者を追跡。死闘の末に暗殺者を倒す。
その後、ボンドはソ連の影響下にある東側のチェコスロバキアのブラチスラヴァにいた。ソ連・KGBの重要人物であるコスコフ将軍(ジェローン・クラッベ)から、ボンドを名指ししての亡命の協力依頼が英国情報部に入っており、その任務のために現地へ潜入していたのである。ボンドは先に潜入していた同僚のソーンダース(トーマス・ウィトリー)とともに、クラシック音楽の演奏会場から脱出したコスコフを援護する。そのとき、会場の窓からコスコフを狙撃しようとする人物を発見したボンドは、それが演奏会にいた女性チェリストだと気づく。ボンドはとっさの判断で彼女が狙撃の素人であることを見抜き、あえて狙いを外し命を奪わなかった。そのことでソーンダースの叱責を受けるが、当初の目的であるコスコフ将軍の亡命はQ(デスモンド・リュウェリン)の天然ガスパイプラインを使うアイディアによって、西側のオーストリアへの亡命に無事成功する。
コスコフがストーナー・ハウスでM(ロバート・ブラウン)たちに明かした事件の黒幕とは、ソ連外務省の外交官となったゴーゴル将軍(ウォルター・ゴテル)に代わり、KGBの新しいトップとなったプーシキン将軍(ジョン・リス=デイヴィス)であった。先日の004ら殺害を皮切りに、プーシキンがかつて凍結された、「スパイに死を」の合言葉の下に英米のスパイを総抹殺する計画を復活させることを企んでいるとのコスコフの告白に驚愕するMたち。その直後、牛乳配達人に化けて侵入した殺し屋ネクロス(アンドレアス・ウィズニュースキー)にコスコフ将軍は奪還されてしまう。
この非常事態にMはボンドにプーシキン将軍暗殺の指令を出す。単純にプーシキン将軍が黒幕とは信じられないボンドが異議を唱えると、Mは008に任務交代させると脅しをかける。コスコフ将軍を狙撃しようとしたカーラ(マリアム・ダボ)という女流チェリストに引っかかるものを感じたボンドは任務を受け、Mには内緒で正体を隠して独自にブラチスラヴァに住むカーラと接触する。カーラはコスコフの恋人だと明かし、未遂に終わった狙撃も彼と共謀しての狂言で、銃には空砲が装填されていた。ボンドはKGBにマークされている彼女を連れ出し、Qがそりや自爆機能などの改造を施した車による雪上の逃走劇の末に、オーストリアへ連れ出した。
やがて、ウィーンで落ち合ったソーンダースの報告によって、コスコフとカーラの関係先に、国際的武器商人であるウィティカー(ジョー・ドン・ベイカー)の名が浮かび上がる。ボンドはコスコフの亡命とネクロスによる奪還はウィティカーと結託したコスコフの芝居であり、カーラは捨て駒に過ぎなかったと推測する。だがネクロスの手はソーンダースにも延び、ボンドの目前で彼も殺害されてしまう。怒りに燃え、プーシキンが滞在しているタンジールへと向かい、真相を知るべくプーシキンと対面するボンド。そこでボンドはコスコフがソ連の公金を横領していることを知り、ウィティカーとコスコフの狙いは、MI6を罠にはめてボンドにプーシキンを殺害させ、横領の件を闇に葬る計画だと確信する。ボンドはプーシキンと組むことにして一芝居打ち、大勢の面前でプーシキンを射殺するという狂言を演じる。
ところが、カーラがコスコフの甘言に乗ってしまい、ボンドは捕らわれて、タンジールのイブン・バットゥータ国際空港からソ連空軍の軍用機でアフガニスタンのソ連空軍基地に連行されてしまい、カーラもコスコフに裏切られる。だがボンドはQの秘密兵器である多目的キーホルダーを駆使して脱出。牢屋にいた対ソ抵抗運動「ムジャハディン」の地区副司令官で、イギリス留学経験があり英語が堪能なカムラン(アート・マリック)を助けたことによって、やはり脱出した彼の本拠地へ身を寄せる。ボンドとカーラは、コスコフ達が横領した公金を使って調達したダイヤモンドを空軍機でアフガンへ運んでは、それを対価に現地のアヘン密売組織「白豹団」からアヘンを仕入れて売りさばき、公金を補填すると同時に裏金を稼いでいることを知る。それを阻止するため、カムランの協力を得て、ボンドたちはアヘンに時限爆弾を紛れ込ませる。そしてムジャハディンが基地を襲撃した混乱に乗じてアヘンを満載した輸送機を奪い、機内に乗り移って来たネクロスとの死闘の末、彼を空中から転落させる。爆弾を回収したボンドは、カムランたちを追うソ連軍部隊に爆弾を投下して撃退し、アフガニスタンを離れる。戦闘で損傷していた輸送機は途中で燃料切れとなり墜落するが、直前にボンドとカーラは機内のジープに乗り込み、パラシュート投下させることで無事着地する。
パキスタンへの脱出後、ボンドはCIAのライター(ジョン・テリー)たちの支援を受けてウィティカーの屋敷に突入する。ウィティカーは防弾チョッキを着込んでおり、防盾つきのアサルトライフルを持ち出して拳銃しか持たないボンドを追い詰めるが、ボンドが多目的キーホルダーを使って倒した初代ウェリントン公爵の胸像の下敷きとなり死亡。そして屋敷にプーシキンが手勢を率いて駆けつけ、かくまわれていたコスコフを逮捕してボンドに感謝の意を表する。
西側への亡命を果たしたカーラは世界演奏ツアーを催し、会場を訪れたゴーゴルは彼女へのソ連入国ビザ発給を認める。カムランとの再会も果たしたカーラが控室に戻ると、そこではマティーニを用意したボンドが彼女を待っていたのだった。
この節に雑多な内容が羅列されています。 |
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役名 | 俳優 | TBS版[11] | テレビ朝日版[12] | ソフト版 | 機内上映版1[13] | 機内上映版2[14] |
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ボンド | ティモシー・ダルトン | 小川真司 | 鈴置洋孝 | 大塚芳忠 | 小川真司 | 津嘉山正種 |
カーラ | マリアム・ダボ | 勝生真沙子 | 深見梨加 | 魏涼子 | 土井美加 | |
コスコフ | ジェローン・クラッベ | 羽佐間道夫 | 江原正士 | 内田直哉 | 阪脩 | |
ウィティカー | ジョー・ドン・ベイカー | 内海賢二 | 玄田哲章 | 楠見尚己 | 内海賢二 | |
カムラン | アート・マリック | 石丸博也 | 小杉十郎太 | 大滝寛 | 佐藤正治 | |
プーシキン | ジョン・リス=デイヴィス | 飯塚昭三 | 有本欽隆 | 辻親八 | 加藤正之 | |
M | ロバート・ブラウン | 石森達幸 | 大木民夫 | 中博史 | 宮内幸平 | |
マネーペニー | キャロライン・ブリス | 稀代桜子 | 加藤優子 | 吉田陽子 | さとうあい | |
Q | デスモンド・リュウェリン | 北村弘一 | 田口昂 | 白熊寛嗣 | 北村弘一 | |
ネクロス | アンドリアス・ウイスニウスキー | 中田和宏 | 諸角憲一 | 桐井大介 | 菅生隆之 | |
ソンダース | トーマス・ウィートリー | 秋元羊介 | 宮本充 | 髙階俊嗣 | 秋元羊介 | |
ライター | ジョン・テリー | 大塚芳忠 | 成田剣 | 風間秀郎 | 稲葉実 | |
グレイ国防大臣 | ジェフリー・キーン | 峰恵研 | 塚田正昭 | 佐々木省三 | 村松康雄 | |
ゴーゴル将軍 | ウォルター・ゴテル | 小関一 | 島香裕 | |||
フィヨードル大佐 | ジョン・ボウ | 稲葉実 | 御友公喜 | 仲野裕 | 平林尚三 | |
看守 | ケン・シャロック | 辻親八 | 手塚秀彰 | 駒谷昌男 | 郷里大輔 | |
ルバビッチ | ヴァージニア・ヘイ | 横尾まり | さとうあい | 水落幸子 | ||
ロジーカ・ミクロス | ジュリー・T・ウォレス | 出演シーンカット | 斉藤貴美子 | 上村典子 | ||
リンダ | ベル・アヴェリー | 種田文子 | 沢海陽子 | 水落幸子 | 岡のり子 | |
スタッグ軍曹 | スコット・ホクスビー | 古田信幸 | 堀川仁 | 大久保利洋 | 小室正幸 | |
ブレイデンのMI6 | マーク・ボイル | 沢木郁也 | ||||
ジブラルタルの兵士 | ポール・ウェストン | 大塚芳忠 | 緒方文興 | |||
牛乳配達 | ミシェル・ジュリエンヌ | 出演シーンカット | 手塚秀彰 | 喜多川拓郎 | ||
警備本部の男 | 古田信幸 | 堀川仁 | 立木文彦 |
キングレコードから発売の特別版DVDにはTBS版とテレビ朝日版の2バージョンの吹替を収録[15]。
※『水曜ロードショー』最終回作品となった。
"The Living Daylight" (または、"Octopussy and The Living Daylights")はイアン・フレミングの小説007シリーズ第2短編集(単行本としては14冊目でフレミング作としては最後)で、1966年、ジョナサン・ケープより出版された。日本では1966年に『007号/ベルリン脱出』のタイトルで、早川書房から井上一夫訳によりハヤカワ・ポケット・ミステリで発売され、1983年に文庫化された際『オクトパシー』に改題された。
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