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東京都江東区の町名 ウィキペディアから
東京都江東区の南部に位置し、深川地域に属する。隣接する地域は、北は塩浜、東は新砂、南は辰巳、西は枝川。町域全体が埋立地の人工島から成り立つ。町域の北辺を汐見運河、西辺を曙北運河、南辺を砂町運河、東辺を東雲北運河と接する。地区中部をJR京葉線が走る。
東京都港湾局発行の「東京港史」によると、「明治43年に着手した市内河川改修工事の浚渫土砂を使って、深川塩崎町・同浜園町の一部を埋め立て、大正4年には深川枝川町1・2丁目、同10年には深川豊洲の一部、同13年には深川枝川町地先第8号埋立地(現在の潮見2丁目界隈)の工事を実施した。 第8号埋立地については、その後廃棄物処分場(現在の潮見1丁目界隈)として利用したため、昭和42年に竣工している。」とあり、「深川区深川枝川町地先第8号埋立地」という名称が歴史上「潮見」の最初の命名である。
住民が入植する前の、1960年(昭和35年)6月4日、隅田公園一角にあった廃品回収を生業とする「蟻の街」が、東京都江東区深川8号埋立地へ移転した。敷地面積は16000m2で、旧蟻の街の10倍であった。新蟻の街では、バタ車と呼ばれた手押し車や重労働であった梱包作業は姿を消し、トラックとベルトコンベヤによる全自動装置によるものに変わった。公衆浴場、児童公園、保育室などの福利厚生施設も建設されるなど、恵まれた社会環境が整備された。蟻の街教会はカトリック枝川教会となって小教区に認められ、現在はカトリック潮見教会と名称を変更している。埋立地「潮見」の成り立ちを物語る貴重な歴史の記録である。潮見教会の礼拝堂入口や教会のホームページにも、詳述が掲載されている。(詳細は項目「蟻の街」を参照)
1968年(昭和43年)2月30日、江東区はどこの区にも属さず正式な住所の無い「番外地」であった8号埋立地を編入した。その際、潮の香の漂う地の町名として「潮見」と名付けられた。
町に正式な居住が始まったのは、江東区編入より前の1967年(昭和42年)頃との記録もあるが、それ以前に居住がすでに始まっていたなどの住民証言もあり、諸説あるものと思われる。
昭和41年4月に「潮見1・2丁目町会」が設立されたと記録にはあるが、町会が今でも所有する住民から寄贈された太鼓には、それ以前より「自治会」が存在したことが窺うことのできる「潮見1・2丁目自治会」の名が刻まれている。
当時は東京湾最南端の埋立地(夢の島、若洲はこの後埋立が進むこととなる)であり、昭和42年の埋立竣工前までは都内廃棄物の最終処分場であったため、海運関係の倉庫街、鉄工所、造船所、清掃事業所などの典型的な準工業地区として町が成長していった。
1990年3月10日の京葉線の新木場~東京間延伸により、潮見駅の開業を発端として急速に集合住宅開発、企業オフィスの開設が進行。 2010年代にはビジット・ジャパン・キャンペーンによる外国人観光客の訪日需要の高まりを受け、観光客向けのホテルが次々と建設。東京ディズニーリゾートへの交通利便性の高さも注目を集め、国内外の観光客の拠点となっている。
よって、京葉線潮見駅の開業により潮見の都市化が急速に進展、現在においては8号埋立地の蟻の街としての痕跡が消失し、跡地に立地するカトリック潮見教会がそれを物語るものとなっている。 駅を挟んで西側は印刷業を中心とする準工業地域、東側にはホテルが立ち並び、それらを取り囲むようにマンションやオフィスが建設され、運河沿いには造船所や鉄工所、倉庫等が立地するといったように、非常に多様な機能を併せ持った地域となった。
2023年(令和5年)1月1日現在(東京都発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
国勢調査による人口の推移。
国勢調査による世帯数の推移。
区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2023年4月時点)[11][12]。
丁目 | 番地 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
潮見一丁目 | 全域 | 江東区立枝川小学校 | 江東区立深川第八中学校 |
潮見二丁目 | 全域 |
2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[13]。
丁目 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
潮見一丁目 | 70事業所 | 699人 |
潮見二丁目 | 142事業所 | 4,503人 |
計 | 212事業所 | 5,202人 |
経済センサスによる事業所数の推移。
経済センサスによる従業員数の推移。
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