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2018年に発生した台風 ウィキペディアから
平成30年台風第12号(へいせい30ねんたいふうだい12ごう、アジア名:ジョンダリ/Jongdari、命名:北朝鮮、意味:ヒバリ)は、2018年7月25日に発生した台風で、極めて複雑な進路を取ったことが特徴である。
7月20日頃にチューク近海で形成が始まった低圧部が、24日3時に熱帯低気圧に発達。合同台風警報センター(JTWC)は22日12時(協定世界時22日3時)に熱帯低気圧番号15Wを付番した。熱帯低気圧は25日3時(協定世界時24日18時)に日本の南の北緯20度20分、東経136度35分で台風となり[2][3][確 1]、アジア名ジョンダリ(Jongdari)と命名された。
台風は26日21時に「強い」勢力に発達したのち、27日午後に小笠原諸島の東海上を北上、進路を西寄りに変え28日午後には伊豆諸島に接近した。台風はその後も東海道沖を西進し続け、29日午前1時頃に中心気圧970hPa、最大風速35m/sの「強い」勢力のまま三重県伊勢市付近に上陸した[4][5]。上陸後も台風は西進し、近畿、中国地方(広島・福山市付近)を通過した後瀬戸内海に抜け、同日17時半頃に福岡・豊前市付近に再上陸した[6]。台風は九州を南下し、屋久島付近と東シナ海で2度小さなループを描きながら西進し、8月3日頃に中国の上海付近に上陸し、同日21時に華中の北緯32度、東経120度で熱帯低気圧に変わった[確 2]。
東から西、西から南へと進む異例のコースから、“逆走台風”とも呼ばれた。過去には1999年に「逆走ハリケーン」がカリブ海を襲ったこともある[7]。
事後解析では、最低気圧は960hPaに上方修正され、30日21時から31日9時までの期間が熱帯低気圧に格下げされた[1]。
順位 | 名称 | 国際名 | 年 | 南下幅 (緯度) |
---|---|---|---|---|
1 | 平成15年台風第18号 | Parma | 2003年 | 8.9 |
2 | 平成29年台風第5号 | Noru | 2017年 | 8.2 |
3 | 平成5年台風第27号 | Manny | 1993年 | 7.5 |
平成16年台風第25号 | Muifa | 2004年 | ||
5 | 昭和61年台風第14号 | Wayne | 1986年 | 6.9 |
6 | 平成12年台風第15号 | Bopha | 2000年 | 6.7 |
7 | 平成3年台風第20号 | Nat | 1991年 | 6.6 |
8 | 平成8年台風第25号 | Ernie | 1996年 | 6.4 |
9 | 平成30年台風第12号 | Jongdari | 2018年 | 6.3 |
10 | 昭和39年台風第14号 | Kathy | 1964年 | 6.2 |
昭和52年台風第12号 | Dinath | 1977年 | ||
昭和59年台風第25号 | Bill | 1984年 | ||
令和4年台風第11号 | Hinnamnor | 2022年 |
台風12号は東側から日本列島に接近・上陸し、本州を西進する珍しい経路で進んだ。その原因は日本付近を覆っていた太平洋高気圧とチベット高気圧が朝鮮半島から北日本にかけて存在したことで、台風は日本列島付近で高気圧に行く手を阻まれ、さらに北海道付近にあった寒冷渦が日本の南に移動してきたことで、寒冷渦が作る反時計回りの風に乗って台風が移動したことが原因とされている[8][9]。
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当時、北日本付近には東西に伸びる気圧の尾根が存在しており、台風の北上を妨げた。
また、台風が寒冷渦に接近すると、藤原の効果と言われる相互作用が働く。寒冷渦が台風の北側に存在し、そこに台風が接近したことで藤原の効果が働き、台風は弱まった寒冷渦と回転しながら一体化。その後、高気圧の縁辺流の流れに乗り、西へ進んだ[10]。
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