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『ジュニア』(Junior)は、1994年公開のアメリカのコメディ映画。監督は『ゴースト・バスターズ』シリーズのアイヴァン・ライトマン、主演はアーノルド・シュワルツェネッガー。男性の科学者が実験によって妊娠するというストーリー。
ジュニア | |
---|---|
Junior | |
監督 | アイヴァン・ライトマン |
脚本 |
ケヴィン・ウェイド クリス・コンラッド |
製作 | アイヴァン・ライトマン |
製作総指揮 |
ジョー・メジャック ダニエル・ゴールドバーグ ビヴァリー・キャメイ |
出演者 |
アーノルド・シュワルツェネッガー ダニー・デヴィート エマ・トンプソン |
音楽 | ジェームズ・ニュートン・ハワード |
撮影 | アダム・グリーンバーグ |
編集 |
ウェンディ・グリーン・ブリクモント シェルドン・カーン |
配給 |
ユニバーサル・ピクチャーズ UIP |
公開 |
1994年11月23日 1994年12月23日 |
上映時間 | 109分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $60,000,000[1] |
興行収入 | $108,431,355[1] |
この映画は1994年11月23日の感謝祭の前日に米国で公開されたが、シュワルツェネッガー主演の1988年の『ツインズ』(同じくライトマン監督、デヴィートとシュワルツェネッガーがコメディコンビとして主演)の興行成績には及ばなかった。
婦人科医学のアレックス博士(シュワルツェネッガー)とラリー博士(デヴィート)は、流産の確率を減らすための画期的な新薬を開発した。しかし妊婦に新薬を試す許可を得られず、絶望するアレックス。そんな折、ラリーは研究所所長のノア(ランジェラ)から、卵子の低温保存を研究するダイアナ博士(トンプソン)が新しく赴任してきたと知る。そこでラリーは思いつく――実験に性別は関係ないではないか。早速アレックスを説き伏せ、ラリーは"ジュニア"と名付けられた卵子を使用してアレックスを妊娠させる。
その夜、アレックスは生まれた赤ん坊の顔が自分そっくりという悪夢を見る。その日、アレックスは乳首が痛むとラリーに相談する。更にアレックスはどういうわけか散歩、マッサージ、昼寝、ブランケットに包まれたホットドッグの話などを絶え間なくしだす。ラリーがアレックスが男をシュトルーデル(甘いドイツ菓子)に変える病気にでもなったのかと言うが、ダイアナが更年期まで月経周期が止まらないのを引き合いに出して、女になるとは聞こえほどいいことではないと説明する。一方、ラリーの元妻アンジェラ(リード)がラリーに助産師をしてほしいとお願いに来る。かたやアレックスはテレビのコマーシャルを見ながら自分は良い父親になれるのかとすすり泣いている。
実は"ジュニア"卵子がダイアナのものだとわかり、次第にアレックスの子の母親となっていくダイアナ。そんな時、ノアが自身は何の関わりもないのにもかかわらず、実験の功績を自分のものにしようとしてきた。そこでラリーはアレックスを匿うべく女性に変装させ街を出る。男らしさは過去の蛋白同化ステロイド使用歴のためだと誤魔化した。そしてようやくアレックスは、ラリーの元妻として、帝王切開によって無事出産する。アンジェラもラリーによって無事出産し、それぞれが生まれてきた子たちと幸せな家庭を築くのだった。
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
---|---|---|---|
ソフト版 | 日本テレビ版 | ||
アレックス | アーノルド・シュワルツェネッガー | 玄田哲章 | |
ラリー | ダニー・デヴィート | 池田勝 | 山野史人 |
ダイアナ | エマ・トンプソン | 田中敦子 | 塩田朋子 |
ノア | フランク・ランジェラ | 筈見純 | 糸博 |
アンジェラ | パメラ・リード | 小宮和枝 | |
ルイーズ | アイダ・タートゥーロ | 沢海陽子 | |
ネッド | ジェームズ・エックハウス | 小野健一 | |
ウィロー | ミーガン・カヴァナー | ||
レビューは低く、Rotten Tomatoes(米の映画情報サイト)では31%と悪評の方が多くなっている。米のコメディ・テレビ番組『ミステリー・サイエンス・シアター3000』のマイケル・J・ネルソンは、本作を"コメディ映画ワースト2位"と評した。
しかし、映画評論家のロジャー・イーバートはこの映画のファンであり、4点満点中3.5点と評価し以下のように述べた。
おかしいと思われるのはわかっているが、シュワルツェネッガーはこの役に完璧に合っている。彼の演技を注意深く観察すれば、"演技派"の俳優たちが妬むほどの技術に気づくはずだ[2]。
エバートはジーン・シスケルと共に、自身らの映画レビュー番組『スニーク・プレビューズ』において両手の親指を立てた(『最高』の意)。
北米での興行収入は製作費6000万ドルに対して3700万ドルと奮わなかったが、世界興収では1億ドルを超えた[1]。
2007年、スコットランドのアーティスト、サンディ・スミスがウェブサイトで「『ジュニア』が不朽の名作であることを証明せよ」とのお題でエッセイを募集するコンテストを開催した。しかしこのコンテストが全国紙に取り上げられたにもかかわらず[3]、100ドルの賞金もむなしく期限までに投稿されたエッセイは3つだけだった(その後、もう2つ投稿された)。
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