『まんがタイムきららキャラット』(『まんがタイムきららCarat』と表記されることもある)は、芳文社発行の4コマ漫画専門雑誌。原則として毎月28日に発売されている。B5判、平綴じである。
概要 まんがタイムきららキャラット, ジャンル ...
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『まんがタイムきらら』、『まんがタイムきららMAX』および『まんがタイムきららフォワード』とは姉妹誌の関係にある。また、増刊誌として『コミックエール!』があった。2011年(平成23年)現在、表紙にキャッチコピーの表記はないが、HP上では「かわいさニューウェーブ♪」と表記されている。それ以前は「かわいさニューウェーブマガジン!」のほか『まんがタイムきらら』同様の「ドキドキ☆ビジュアル4コマ誌」であった。
『まんがタイムきらら』の姉妹誌であることから、内容も同誌に似ている。また、特に創刊初期は荒井チェリーの『三者三葉』、湖西晶の『かみさまのいうとおり!』、かきふらいの『けいおん!』など、姉妹誌と並行して連載している作品もあった。
初期の作品には女性コア層読者の取り込みを狙った男性キャラクターの多く出るファンタジー物が多く掲載されていた[2]。また一般誌からの読者の取り込みを狙い、竹本泉・胡桃ちのらベテラン作家や、おーはしるい・吉田美紀子・藤島じゅんら一般誌で実績のある作家も比較的多めに招いていたが、隔月刊化した頃には『きらら』とほぼ同じような傾向の作品がほとんどを占めるようになった[注釈 1]。
創刊当初は積極的に女性作家を獲得し、女性的な絵柄や「萌え」の路線を打ち出す[3]。これらの経緯から『まんがタイムきらら』および姉妹誌の読者層は男性が圧倒的に多いが同誌では女性からの人気も集めており、きらら系他誌の読者層の男女比率が概ね男性9:女性1であるのに対し、『キャラット』では男性8:女性2と女性読者の比率が若干高くなっているという[4]。
他誌増刊時代
通巻号数はVol.1 - 15まで刊行。
- 2003年
- 1月18日 - 『まんがホーム』2003年3月号増刊として創刊(Vol.1)。当時は中綴じであった。
- 4月18日 - 『まんがホーム』2003年6月号増刊としてVol.2発売。
- 10月18日 - 『まんがホーム』2003年12月号増刊としてVol.3発売。
- 2004年2月24日 - 『まんがタイムきらら』2004年4月号増刊としてVol.4発売。この号から隔月刊行されるとともに平綴じとなった。
- 2005年
- 4月24日 - 『まんがタイムきらら』2005年6月号増刊としてVol.11発売。この号から毎月刊行になる。
- 8月24日 - 『まんがタイムきらら』2005年10月号増刊としてVol.15発売。この号が増刊誌最後の刊行となる。
独立創刊以降
2024年2月28日現在、通巻号数はNO.222まで、創刊年数は19年目。
- 2005年9月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2005年11月号で独立創刊。通巻号数もNO.1となり、それとともに発売日も毎月24日刊行から毎月28日刊行へと変更される。
- 2008年12月27日 - 『まんがタイムきららキャラット』2009年2月号が刊行。表紙右上に吹きだしで文字が追加される。
- 2009年
- 5月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2009年7月号が刊行。背表紙の表現形態(一部の文字と月号文字)・通算号数書体が一部変更される。
- 8月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2009年10月号が刊行。『GA -芸術科アートデザインクラス-』3巻の掛け替え描き下ろしカバーが付録。
- 10月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2009年12月号が刊行。この号で通巻号数がNo.50となる。
- 2010年9月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2010年11月号が刊行。この号で独立創刊5周年になり、『特別記念小冊子 キャラットちゃん』が付録。
- 2011年
- 4月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2011年6月号が刊行。『Aチャンネル』2巻の描き下ろし掛けかえカバーが付録。
- 5月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2011年7月号が刊行。『Aチャンネル』の着せ替えクリアファイルが付録。
- 10月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2011年12月号が刊行。『GA -芸術科アートデザインクラス-』のクリアしおりシートが付録。
- 2012年
- 1月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2012年3月号が刊行。「キルミーベイベープチアンソロジー小冊子『べびーきるみー』」が付録。
- 2月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2012年4月号が刊行。「キルミーベイベークリアファイルセット」が付録。
- 3月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2012年5月号が刊行。「キルミーベイベー卓上カレンダー」が付録。
- 10月27日 - 『まんがタイムきららキャラット』2012年12月号が刊行。「『ひだまりスケッチ』クリアファイルセット」が付録。
- 11月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2013年1月号が刊行。「『ひだまりスケッチ』オリジナルボールペン」が付録。
- 12月27日 - 『まんがタイムきららキャラット』2013年2月号が刊行。「『ひだまりスケッチ』オリジナルクリアしおり」が付録。
- 2013年12月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2014年2月号が刊行。第100号記念号。「全連載作品キャラクター入りオリジナルノート」が付録。
- 2015年9月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2015年11月号が刊行。独立創刊10周年記念号。「連載陣描き下ろし絵はがきセット」が付録。
- 2020年9月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2020年11月号が刊行。独立創刊15周年記念号。『特別記念小冊子 キャラットちゃん15歳』が付録。
- 2022年4月28日 - 『まんがタイムきららキャラット』2022年6月号が刊行。第200号記念号。『まちカドまぞく』のクリアファイルが付録。200号記念企画として4月28日0時から5月7日8時までの200時間限定で「キャラットちゃん」のTwitterアカウントを開設。イラストは幌田が担当[5][6]。
キャラット増刊誌
- まんがタイムきららキャラット増刊 COMIC YELL!-コミックエール!- Vol.1 - Vol.12 を刊行し休刊。
- まんがタイムきららキャラット増刊 まんがタイムきらら☆マギカ
- 『魔法少女まどか☆マギカ』を専門に扱った増刊。Vol.1が7月増刊として2012年6月に発行し、以後隔月発行。2017年2月発行のVol.30をもって定期刊行を終了し、不定期刊行に移行。
アニメ化作品
各作品に詳細あり。2024年9月現在。
ゲーム化作品
各作品に詳細あり。2019年10月現在。
この他、きらら系作品のスマートフォン向けクロスオーバーゲーム作品として、『きららファンタジア』が2017年12月11日に配信開始され、本誌からは『ひだまりスケッチ』『Aチャンネル』『NEW GAME!』『恋する小惑星』『キルミーベイベー』『ブレンド・S』『アニマエール!』『GA 芸術科アートデザインクラス』『まちカドまぞく』『はるみねーしょん』『おちこぼれフルーツタルト』『ぱわーおぶすまいる。』『RPG不動産』が参加している。
2024年11月号現在。
(連載開始号の早い順<増刊誌時代含む>)太字は『COMIC FUZ』にて配信している。
- ひだまりスケッチ (蒼樹うめ、VOL.4 - VOL.15〈増刊最終号〉、2005年11月号〈独立創刊号〉 - ・COMIC FUZでは火曜枠)
- キルミーベイベー (カヅホ、2008年1月号 - 6月号ゲスト、7月号 - ・COMIC FUZでは木曜枠)
- まちカドまぞく (伊藤いづも、2014年8月号 - 9月号ゲスト、11月号 - ・COMIC FUZでは火曜枠)
- おちこぼれフルーツタルト (浜弓場双、2015年1月号 - 3月号ゲスト、7月号 - ・COMIC FUZでは木曜枠)
- mono (あfろ、2018年2月号 - ・COMIC FUZでは金曜枠)※『まんがタイムきららミラク』から移籍
- ばっどがーる(肉丸、2021年2月号 - 4月号ゲスト、5月号 - ・COMIC FUZでは木曜枠)
- ごきげんよう、一局いかが?(卯花つかさ、2022年8月号 - ・COMIC FUZでは金曜枠)※ワイド4コマ
- のけもののまち(はちべもつ、2023年1月号 - 2月号ゲスト、4月号 - )
- escape into the light(むぐら、2023年2月号 - 4月号ゲスト、6月号 - )
- たくあかっ!(原作:深見真・漫画:藤真拓哉、2023年6月号 - )
- はらぺこ少女と探偵と(りの、2023年4月号 - 6月号ゲスト、9月号 - )
- ずんだもんTV!(原作:ずんずんPJ、漫画:卯匡、2023年10月号 - )
- Vドライブ!(猫にゃん、2023年10月号 - )
- 押しかけ女房、コドモ付き!(とめきち、2024年2月号 - )
- このままモブじゃ終われない!(優しい内臓、2023年12月号 - 2024年1月号ゲスト、3月号 - )
- 魔法少女は羞恥心で強くなる(海星なび、2024年2月号 - 4月号ゲスト、6月号 - )
- はるか咲きそふ、刻どきの(ぴらそん、2024年4月号 - 6月号ゲスト、9月号 - )
- フルボイス!(科戸コウ、2024年11月号 - )
- 教艦ASTRO (蕃納葱、vol.11 - vol.12ゲスト、2005年11月号 - 2007年11月号掲載の後休載、2008年1月号で長期休載告知)
- ののかノ〜ト (水乃ミナト、2013年5月号 - 6月号ゲスト、8月号 - 2015年3月号掲載の後休載、同年5月号で長期休載告知)
- メイドさんの下着は特別です。 (みらくるる、2017年6月号 - 7月号、2018年1月号 - 2月号ゲスト、4月号 - 2021年8月号掲載の後休載、2022年2月号で長期休載告知)
- ポンポコタヌキとへっぽこ王子(桜Qり、2021年5月号 - 7月号ゲスト、9月号 - 2022年12月号掲載の後休載)※ワイド4コマ
4コマ誌においては、他のジャンルの漫画雑誌と異なり、表紙イラストが1名の作家によって複数月連続して担当という特徴がある。
ここでは、本誌の表紙イラストを担当していた作家・作品と、その担当していた期間を記す。
- おおた綾乃 - 『ぽけっとジャーニー』(創刊号、2003年8月号)
- 岬下部せすな - 『悪魔様へるぷ☆』(2003年12月号 - 2004年4月号)
- ととねみぎ - 『ねこきっさ』(2004年6月号)
- 岬下部せすな - 『悪魔様へるぷ☆』(2004年8月号-10月号)
- 蒼樹うめ - 『ひだまりスケッチ』(2004年12月号 - 2009年1月号、4月号[注釈 8]、6月号、10月号、2010年1月号 - 5月号、7月号 - 8月号、10月号、2011年10月号、2012年4月号、9月号、12月号、2013年2月号、10月号、2014年2月号、6月号、9月号、2015年1月号 - 2月号、4月号、8月号、11月号、2016年4月号、2017年1月号、2018年4月号、2021年9月号、2023年2月号、2024年4月号)
- きゆづきさとこ - 『GA 芸術科アートデザインクラス』(2009年2月号 - 3月号、5月号、7月号 - 9月号、11月号 - 12月号、2010年6月号、9月号、11月号、2011年12月号、2012年6月号、10月号、2013年1月号、3月号、6月号、9月号、12月号、2014年2月号 - 3月号、7月号、10月号、2015年3月号、7月号、2016年1月号)
- 黒田bb - 『Aチャンネル』(2010年12月号 - 2011年8月号、2012年1月号、5月号、8月号、2013年4月号、7月号 - 8月号、11月号、2014年1月号 - 2月号、4月号、8月号、11月号、2015年5月号、9月号、2016年5月号、2017年5月号、2018年7月号、2019年12月号、2020年8月号、2021年1月号)
- カヅホ - 『キルミーベイベー』(2011年9月号、11月号、2012年2月号 - 3月号、7月号、11月号、2013年5月号、2014年5月号、2015年6月号、2021年6月号、2023年8月号、2024年11月号)
- 大沖 - 『はるみねーしょん』(2012年7月号)
- 得能正太郎 - 『NEW GAME!』(2014年12月号、2015年10月号、12月号、2016年2月号、3月号、6月号 - 12月号、2017年4月号、8月号 - 10月号、2018年5月号、10月号、2019年7月号、2020年7月号、2021年5月号、10月号)
- 中山幸 - 『ブレンド・S』(2017年2月号 - 3月号、6月号 - 7月号、11月号 - 2018年2月号、8月号、2021年8月号、2022年4月号)
- 卯花つかさ - 『アニマエール!』(2018年3月号、6月号、9月号、11月号 - 2019年2月号)
- 伊藤いづも - 『まちカドまぞく』(2019年3月号、6月号、8月号 - 11月号、2020年6月号、10月号)
- Quro - 『恋する小惑星』(2019年4月号、2020年2月号 - 5月号、2022年2月号、2023年3月号、2024年7月号)
- 浜弓場双 - 『おちこぼれフルーツタルト』(2019年5月号、2020年1月号、11月号、12月号、2021年2月号、12月号、2023年9月号)
- ちうね - 『紡ぐ乙女と大正の月』(2020年9月号、2021年11月号、2022年10月号、2023年5月号、2024年2月号)
- あfろ - 『mono』(2021年3月号、2022年12月号、2024年5月号)
- 険持ちよ - 『RPG不動産』(2021年4月号、7月号、2022年1月号、3月号、5月号 - 8月号、2023年4月号、12月号)
- 肉丸 - 『ばっどがーる』(2022年9月号、2023年10月号、2024年8月号、10月号)
- こめつぶ - 『ササエルの中には誰もいない』(2022年11月号)
- 幌田 - 『またぞろ。』(2023年1月号)
- 原作:深見真・漫画:藤真拓哉 - 『たくあかっ!』(2023年6月号、2024年9月号)
- 卯花つかさ - 『ごきげんよう、一局いかが?』(2023年7月号、2024年3月号)
- ゆとりーぬ - 『ひよ&びびっと!』(2023年11月号)
- はちべもつ ‐ 『のけもののまち』(2024年1月号)
- りの - 『はらぺこ少女と探偵と』(2024年6月号)
- 2012年7月号は『キルミーベイベー』『はるみねーしょん』の2作品合同表紙。
- 2014年2月号は『ひだまりスケッチ』『GA 芸術科アートデザインクラス』『Aチャンネル』の3作品合同表紙。
- 2021年3月号は『ゆるキャン△』との合同表紙[注釈 9]。
注釈
2014年2月号をもって竹本の連載が終了したのを最後に、先述の作家陣は全員が撤退している。
一旦連載を終了したが、4コマ漫画からストーリー形式へと変更して再連載された。ストーリー時代は隔月連載。
ゲスト掲載時のタイトルは『社会人から始める異次元ライフ』。
連載終了後の2024年8月号に番外編が掲載された。
2009年4月号は『GA 芸術科アートデザインクラス』が休載。
『ゆるキャン△』は本誌連載作品ではないが、この号では『mono』×『ゆるキャン△』スペシャルエピソードが掲載された。
出典
『マガジンデータ2021』、日本雑誌協会、2020年12月、28頁。
「(電化お手をどうぞ!の)男性キャラが異様に多いのは、キャラットが創刊当時女性向4コマ誌だった名残りです。」松田円 (w, a). まど・レーヌ, p. 112 (2008年6月22日). 芳文社, ISBN 9784832266438