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1966年のNHK連続テレビ小説第6作 ウィキペディアから
『おはなはん』は、NHK連続テレビ小説の第6作である。1966年4月4日から翌1967年4月1日にかけて1年間放送された[2]。全310回[1]。
明治中期の愛媛県大洲市出身のお茶目で明るい主人公・はなは、軍人とお見合いで結婚し子供も授かったが夫は病で他界してしまう。女手一つで子供たちを育てながら、幾多の困難を乗り越えて成長していく姿を描いた。
モデルは原作者の母・林ハナ(旧姓:深尾、1882年4月13日 - 1981年6月12日[3])である。連続テレビ小説で明治時代以前を舞台としたのは本作が初めて[4]。
主人公はな役は当初、森光子に内定していたが、撮影開始直前の1965年11月に急病(乳腺炎)により降板し、急遽白羽の矢が立ったのが樫山文枝であった[5]。
再放送時間は、前作『たまゆら』までは月 - 土 12時40分 - 12時55分であったが、本作から現在の12時45分 - 13時00分に変更された。
明治36年、「おはなはん」という愛称で呼ばれる浅尾はなは、明るくお茶目で人気者であった。おはなはんが松山県立女学校を卒業するとすぐに父は、はなと速水中尉との縁談を決めた。お見合いを嫌がるはなは縁談を壊そうとしていたが、一方の速水中尉も予想されるロシアとの戦争を前にしている今なので、縁談を断りに来たのであった。しかし、2人は妙に親近感を覚えて結婚することとなった。2人とはなの父母は、婚礼のために鹿児島へ向かった。男尊女卑が色濃い鹿児島で速水の祖父はよそ者に冷たかったが、はなの明るさが気持ちをやわらげた。婚礼の後、2人は速水の転属先である東京で新婚生活を始めた。長男・謙一郎が生まれたときに、日露戦争が勃発し、速水は出征したが、やがて無事に帰って来た。速水の転属により、一家は弘前へ移ることになったが、長女が生まれたばかりであったおはなはんと2人の子は春まで出発を延ばして速水だけが赴任することになった。赴任先へ向かう途中の汽車で速水は自殺しようとしていた女を助ける。その女は弘前の芸者であった。いつしか彼女は速水の自宅に通うようになっていた。長い冬が終わり弘前に着いたおはなはんはその事実を知り苦悩する。どうにか縁が切れて一安心していたところへ速水のドイツ大使館勤務が決定する。忙しく荷造りをしていたところ、夫の速水は演習中に急死してしまう。
未亡人となったおはなはんは愛媛に戻るが実家の稼業は傾きかけており子供たちを残して医者を志して単身東京に行き東京女子医専で学ぶ。しかし母の急死や様々な理由で医者になることを諦め産婆として働き始める。
1966年 - 1967年の平均視聴率は45.8%、最高視聴率は56.4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)[6]。
本作が放送が始まると主婦がテレビの前でくぎづけとなり、東京都の水道局員がNHKに「朝ドラが始まった途端に水量メーターが急に下がり、水の出がよくなります」と伝えてきたという逸話も残っている[7]。
ほか
オリジナルと3種類の編集版がある。現存する映像はすべてテレビ画面をフィルムカメラで撮影し編集したものである(キネコ)。
『おはなはん』放送以前の1962年11月2日、単発のドラマとしてNHKで放送された[10]。第17回芸術祭奨励賞受賞。
単発ドラマで森光子が主演を務めていたことから『おはなはん』でも森が主演となる予定であった。
原作は随筆家の林謙一が母・はなの半生を綴った「おはなはん一代記」。林はなが実際に生まれ育ったのは徳島市であったが、ドラマ化に際しては愛媛県大洲市に物語の舞台が変更された。
この変更は、公式には「戦災で徳島の古い街並みがほとんど失われたため、古い街並みの残る大洲が選ばれた」からであるとされているが、一説には撮影に際して徳島市が、費用などの便宜に難色を示したからであるともいわれる。後日、徳島市は大変悔しがったという。
大洲市には「おはなはん通り」があり、名所になっている。また番組名を採った銘菓も存在する。防災行政無線の時報も「おはなはん」のテーマ曲のメロディーである。 放送が自宅で見られるよう配慮し、始業時間を繰り下げた企業もあった。
ドラマのテーマ曲はインストゥルメンタルであるが、レコード版では歌詞がつけられ倍賞千恵子が歌っている。そのほか映像作品では以下の使用例がある。
最終回は、樫山の演じる「おはなはん」自身がドラマの第1回放送を見るシーンで終わっている(『おはなはん』の主題歌が流れ始めたところで、樫山にスポットが当たり、終了)。
ドラマの中にそのドラマ自体が登場する演出は、本作と2011年度下半期の『カーネーション』のみである。
なお、最初の構想では最終回でおはなはんが亡くなるという設定であったが、モデルとなった人物が当時存命であったため、上記の設定に変更になった。
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