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結合双生児(けつごうそうせいじ)とは、体が結合している双生児のことである。シャム双生児とも呼ばれるが、これは著名な結合双生児「チャン&エン・ブンカー兄弟」の出生地がシャムであったことに由来し、特別にシャムで結合双生児が多かったわけではない[1]。
結合双生児は、およそ5万〜20万出生あたり1組程度の割合で発生するといわれる。中東およびアフリカではより発生率が高いといわれるが、正確・確実な統計は無く、推計の域を出ていない[2]。1970-1977年に行われたアメリカの大規模調査では出生7,903,000件に対し81組(出生10万に対し約1.025組の割合)であった[3]。
一卵性双生児の発生において、通常、受精後およそ10日以内に受精卵が分裂した場合は完全に分離した双生児が発生するが、受精後13日目以降に分裂が起きた場合、原始結節や原始線条の部分的な分離によって結合体が生じる。結合部位により胸結合体、臀結合体、頭蓋結合体などが分類される。グースコイド(Goosecoid)のような遺伝子の発現異常が原因となることもある。こうした部分的な分離において、生命維持に必要な器官が共有されていない場合には外科的に分離することができる。また、脳や心臓などの非常に重要な臓器が結合している2人を分離して両者が生存した例もある。イギリスでは「分離しなければ2人ともすぐに死ぬ」という理由から、片方を犠牲にした上でもう片方を救うと言う双子の分離が認められたこともある。同性以外の結合双生児や、3人以上の結合児は確認されていない。通常の分娩が行われることは稀で、現在では大半が帝王切開によって出生する。
ナチス政権下のドイツでは優生学的見地にもとづき、シャム双生児を含む多くの障害者が「処分場」と呼ばれる施設に連行された(T4作戦)。 また医師で親衛隊員であったヨーゼフ・メンゲレは結合双生児に興味を示し、通常の双子を繋ぎ合わせて人為的に結合双生児を作る実験を行ったことがある。
この他、極めて稀ながら寄生的頭蓋結合という症例も存在している。これは頭部にもう一方の頭部がほぼ単体で結合している例となる。
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