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『サウスパーク』(South Park)は、アメリカのコメディ中心のケーブルテレビチャンネル、コメディ・セントラルで放送されている切り絵による(または切り絵風の)ストップモーション・アニメ、及びその舞台。初回放送は1997年8月13日。総話数はシーズン26までで328話。また、1999年に映画版が公開されている。シーズン26まででエミー賞を5回受賞。
この項目には性的な表現や記述が含まれます。 |
サウスパーク | |
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ジャンル |
コメディアニメ 風刺 ブラックジョーク |
原案 |
トレイ・パーカー マット・ストーン |
企画 | ブライアン・グレイドン |
声の出演 |
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テーマ曲作者 | プライマス |
作曲 |
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国・地域 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
シーズン数 | 26 |
話数 | 326(各話リスト) |
各話の長さ | 22分 |
製作 | |
製作総指揮 |
トレイ・パーカー マット・ストーン Anne Garefino |
製作 |
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放送 | |
放送チャンネル | コメディ・セントラル |
放送期間 | 1997年8月13日 | - 現在
公式ウェブサイト | |
番組年表 | |
前作 | The Spirit of Christmas |
コロラド州の小さな町サウスパークを舞台に主人公の少年4人が騒動を起こしたり、巻き込まれるギャグアニメであり、過激な描写や痛烈な社会風刺、ブラックジョーク、有名映画・ドラマのパロディが特徴。
原作はトレイ・パーカーとマット・ストーン。この2人は監督・脚本のほか、作画や登場人物の声、音楽など制作全般を務めている。
ストップモーションを使った切り絵の可愛らしい描画とは裏腹に過激な描写や社会風刺を主テーマとするギャグアニメである。放送開始当初から話題を呼び、ケーブルテレビ史上最高視聴率(スポーツ番組除く)や、数回のエミー賞受賞を記録している。チューバッカ弁論など、実社会にも影響を与えている。
1995年にコロラド大学の同級であったトレイ・パーカーとマット・ストーンが制作した切り絵によるストップモーション・アニメ『クリスマスの精神』(Spirit of Christmas)が原型であり、その後、1996年に制作されたパイロット版を買い上げたコメディ・セントラルによって1997年8月に放送が開始された。正式な放送番組となった後も、個人制作時代と同じくトレイとマットの2人が脚本、声など制作全般に携わっており、主人公達4人を含めた登場人物全般の声を2人が行っている(女性の声についてはメアリー・ケイや、後任のエリザ・シャイダーなどが主に担当)。また、初期は実際に切り絵を使いストップモーションで制作されていたが、後にCG制作に移行しており、移行後もストップモーション的なアニメーションは維持しつつも、ストップモーションでは不可能な描写も多用している。
話は基本的に1話完結型であり、主人公の4人の少年達を中心に展開される。ストーリーラインそのものは荒唐無稽で馬鹿馬鹿しいことが多いが、実際の事件や時事問題を擬えたり、実在の人物を登場させてネガティブな話題を誇張して扱うなどして笑いをとる。特にCG制作移行後は制作期間の短縮によって数週間のタイムラグで時事問題を扱うことも多い。また、演出には、しばしば映画やドラマのパロディを用いることも特徴である。
なお、サウスパークはコロラド州に実在する地名であり(South Park)、作中に登場する店なども一部は実在する(例:カサボニータ)。
2016年の大統領選挙戦を皮肉った回「The Damned」から風刺してきてたが、トレイ・パーカーとマット・ストーンはこの回で選挙戦などの時事をネタにするのは終わりだとABCテレビの番組「7:30」で発言した。理由としてはあまりにも大統領のネタで風刺する対象が多いことから疲れたと語っており「何か問題があったら良いネタが出来たなんて喜ばないし、現実のほうがもっと笑えるから」と注釈している[1]。しかし、時事関連のネタは以降も継続して取り上げられており、この発言は撤回された可能性が高い。
オープニングは放送開始から現在に至るまで、何度か映像が変更されたり音声をアレンジされたりしている。
声優は基本的にごく少数で、レギュラーやゲストの別なく1人で何役も演じられている。特に主人公4人らは制作者であるトレイ・パーカーとマット・ストーンを中心に演じられており、ミキシング・コンソールで声質を変えるなどの工夫が加えられている。女性はメアリー・ケイが担当していたが、第3シーズン中に自殺し、その後はエリザ・シャイダーなどが主に担当している。
シーズン8第1話「Good Time With Weapons」やシーズン16第6話「I Should Have Never Gone Ziplining」など、しばしば日本語の台詞が登場するが、トレイ・パーカー本人が演じている。パーカーはコロラド大学で日本語を専攻し日本への在留経験もあるため、日本語の発音は流暢である。
日本では1999年10月17日からWOWOWが放映権を取得し吹き替え版を放送してきたが、国内の権利元であるKUZUIエンタープライズが2005年に倒産したため、2004年10月放送の第7シーズンを最後に終了し、その後、第6シーズンまでをAXNで放送した。WOWOW側は放送継続の意思があり番組ホームページもしばらくの間残されていたが、後に閉鎖された。
DVDも2000年からワーナーヴィジョン・ジャパン(現:ワーナーミュージック・ジャパン)が発売されていたが、販売元のイーストウエスト・ジャパン(現:ワーナーミュージック・ジャパン)と権利元のKUZUIエンタープライズのトラブルによりシーズン3以降のDVDには吹替が収録されていない(DVDシリーズ自体はシーズン4で販売が打ち切られた)。他にも、セルVHSでの発売元はワーナーヴィジョン・ジャパンが、レンタルVHSでの発売元はワーナーヴィジョン・ジャパン、販売元はブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント(現:ウォルト・ディズニー・ジャパン、実際にはポニーキャニオンが担当)がそれぞれ担当している。セルVHS・レンタルVHSの日本語字幕版とシーズン3・4のDVDにおける提供は、バイアコム・ネットワークス・ジャパンが担当している。
その後は長らく沈黙を守っていたが、国内での権利がMTVに返上されたことから2010年にMTVにてアメリカで発売されたDVD「マット&トレイが選ぶBEST 10」に収録されている10話を字幕にて放送。2011年2月16日その字幕版DVDが発売された(販売元はポニーキャニオンに変更された)。MTVは、シーズン8を始めに、2月13日に放送開始され、初回は10話を一挙に放送された(字幕スーパー版)。
また、日本のFOX bs238で、2011年10月3日から第8シーズンの放送がMTVエンタメゾーン枠で開始され、吹き替えのキャストも一新された。翌年4月から第9シーズンが字幕版のみで放送されたが、それ以降は放送がない。
放送終了後は未上陸エピソードから抜粋されたLINEスタンプやタカラトミーアーツによるカプセルマスコット等グッズ展開が中心となっていたが、2018年に第5〜14シーズンの一部が収録された字幕版DVDがポニーキャニオンより2枚発売され、上陸20周年を迎えた2019年には10月15日にNetflixにて第15〜21シーズンの字幕版が、翌16日には吹替版が配信された。また、2020年5月16日には新たに22シーズンの字幕版・吹き替え版が、2021年2月1日には第23シーズンの字幕版・吹き替え版が配信された。
なお、作者のトレイ・パーカーとマット・ストーンは日本通として知られる。トレイ・パーカーは大学で日本語を学び、日本在住経験もある他、元妻は日系人である(2010年に離婚)。またサウスパーク以前の作品(カンニバル!ザ・ミュージカル)から日本人のスタッフが制作に携わり、実際に出演もしている。
2022年に原宿にて行われたポップアップストアをきっかけに、アミューズメントプライズや、サンキューマートとのコラボなど、日本での大幅なグッズ展開がされている。シーズン23以降の日本語吹き替え版の制作も再開された。
上述のとおりシーズン7までを放送。放送終了後はAXNでシーズン6までが放送されている。カイル役の山口勝平とギャリソン先生役の田口トモロヲによると原語版のテンポが早く、日本語の台詞が嵌らない為通常より倍速を落として収録していたという。放送初期はアフレコ台本をホームページで公開する事もあった。
一人の声優が多数の役を担当している。男性モブキャラの声は小形満と乃村健次が大半を占め、女性キャラはほぼ全員を鈴木紀子が演じており、シーズン7で川上とも子が増員されるまでは掛け合いを1人でやる事も多かった。第2シーズンまではリリー・フランキーや篠原勝之などタレント・歌手などがゲスト出演した。挿入歌などは第3シーズン・第15話の楽曲を除き吹き替えられている。
MTVジャパン及びFOXジャパンによってシーズン8のみ吹き替え版が製作された。製作陣からは過激な内容故のお蔵入りの可能性が懸念されていた[8]が、映像面での修正(グロテスクな表現の箇所を黒丸やぼかしで覆わされたり丸々カットされたりするような処置)によって無事に全話放送された。主題歌やほとんどの挿入歌が字幕対応になっている。
2019年秋から2021年にかけてNetflixにて配信されたシーズン15〜23までの吹き替え版が、2023年現在日本での権利を持つMTV(パラマウント・グローバル・ジャパン)により制作・配信されている。シーズン15、シーズン16が2019年に配信を終了し、2022年5月14日をもってNetflixでのシーズン17〜23の配信が終了した[注 1]。現在はAmazon Prime ビデオチャンネル内のMTV及びParamount+にてシーズン15〜23、26及びOVAが配信されている[注 2]。声優陣はWOWOW放送版からカートマン役のLiLiCoとシーズン2に出演した落合弘治が、FOX放送版から脇役担当の佐藤せつじが続投し、その他のキャストは一新され、レギュラー・サブレギュラーは計12名と人数は以前までとさほど変わらない。またオープニングの歌詞や「この人でなし!」等の決まり文句等翻訳はWOWOW版を踏襲した部分がある。WOWOW・FOX放送版では自主規制音で処理されていた放送禁止用語が、『サウスパーク/無修正映画版』と同様、無修正のまま配信されている。また、吹き替え監修はWOWOW版同様桑原あつしが担当している。
番組内容の過激さもあり、日本では放送されなかった回もある。
因みに第7シーズン・第4話(第100話)「戦争反対の賛成なのだ!?(I'm a Little Bit Country)」では、ラストで放送100回を祝うシーンがあるが、日本ではこれらの理由によりまだ94話分しか放送されなかったため、日本語吹き替え版のラストでこのことをカイルがつっこんでいる。
公式サイト「South Park Studios」で全エピソードを視聴することが可能。全編英語、一部エピソードはスペイン語が選択可。字幕は英語のみ。
また旧マクロメディア(現・アドビシステムズ)が運営していた「Shockwave.com」で、1分30秒ほどの短尺作品を視聴することができた。キャストは「無修正映画版」と同様。「shockmachine」でHDDに保存が可能だった他、一部エピソードについては視聴後にミニゲームを楽しむことが出来たが、shockwaveの閉鎖により、その映像は現在視聴することが出来ない。
アメリカでは2020年5月まで、Hulu(ウォルト・ディズニー・グループ)にて配信していたが、同年6月以降は5月27日からサービスを開始するHBO Max(ワーナーメディアグループ)にて、最新エピソードを含む本番組を配信している[9]。なお、動画配信用に制作された一部の作品はParamount+(パラマウント・グローバル傘下)で配信している[10][11]。
Paramount+での配信を巡り、「HBO Maxとの間で交わされた独占配信契約に違反している」として、HBO Maxの親会社であるワーナー・ブラザース・ディスカバリーがニューヨーク州の裁判所に提訴したことが2023年2月に報じられた[10][11]。
日本で公式に日本語版が放送されなかったシーズンでは、日本の動画投稿サイトに有志翻訳による日本語字幕付きエピソードが無許可ではあるが投稿されている。
2019年10月15日、動画配信サイト「Netflix」の日本語版にて第15シーズンから第21シーズンまでのエピソードが正式に配信された[12]。公式の日本語版は2011年以来の8年ぶりとなる。さらに、2020年5月16日にシーズン22の追加配信がされた。
2023年3月25日、Amazon Prime ビデオチャンネル内のMTVにてシーズン15、16が配信開始。同年5月以降月末になるとシーズンが追加され、同年11月シーズン23の配信が開始された。吹き替えはバイアコム制作版。
2023年12月1日、日本のParamount+がサービス開始。シーズン15~23(ただし、WOWOWオンデマンド及びJ:COM STREAMではシーズン16の第4話「イースターを救え!」及びシーズン17の第6話「赤毛の牛」が欠番となっている)が日本語吹き替え版/字幕版で配信された。吹き替えはバイアコム制作版。
2024年6月よりParamount+オリジナル長編エピソード全5作を順次配信している。[13]それ以降、同年9〜10月より長編エピソード2作やシーズン26などが配信されるようになった。
2024年12月6日、東京コミコン2024のトークショーにてカートマン役のLiLiCoにより、長らく配信等を行われてこなかったシーズン1〜14を含む全シーズンが日本語吹き替えで配信されることが発表された。2025年よりParamount+にて順次配信予定。
2001年に洋泉社から発売された。『映画秘宝』で2011年まで「サウスパーク通信」を連載していた高橋ヨシキの著書。この本は第4シーズン11話までの日本未放送作品を含む各エピソードの解説や(各エピソードのケニーの死に様も解説)製作者のインタビューなどが載せられていた。現在は版元にも在庫がないなど絶版状態になっている。
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