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長崎県を通る一般国道 ウィキペディアから
国道384号(こくどう384ごう)は、長崎県五島市から長崎県佐世保市に至る一般国道である。
五島列島の主要な島である福江島と中通島の幹線道路であり、航路を経て九州本土の佐世保市に連絡する。佐世保市内の距離は483 mに過ぎない。起点の五島市富江町から時計回りに福江島をほぼ一周して福江港に至り、中通島(南松浦郡新上五島町)では奈良尾港から有川港まで島を縦断するルートを走る。五島の主要産業である農林水産業や観光を支える循環道路として重要な路線に位置づけられている[1]。福江島の国道384号区間(五島市玉之浦町荒川 - 三井楽町貝津:8 km)は、旧建設省と「道の日」実行委員会により制定された、日本の道100選にも選定されている[1][2]。
かつて佐世保市内において、主要地方道長崎県道11号佐世保日野松浦線との交差点では双方向とも交通量が多いのも関わらず信号機がなく、しかもすぐそばに、松浦鉄道西九州線の踏切があり大変危険な状況であった。現在は、松浦鉄道の線路が高架化され信号機も設置されている。
五島列島は、山が海岸まで迫る地形のため交通路の発達は阻害され、西端に位置する福江島を周回する国道384号は、かつて島の西海岸に一部不通区間があり、海上交通を頼る地域であった[6]。1964年(昭和39年)から西海岸の玉之浦町荒川 - 三井楽町高浜間に5つのトンネルが掘削されるなど、離島振興によって全線に渡って周辺環境に配慮した道路改良が行われたことにより、国道384号が福江島を周回するようになった[1]。道路改良以前は島の地形に阻害されてきたため、島内の各集落は孤立と自給自足の社会となっていて主要産業である農林水産業も大きく遅れていたが、道路改良後は地域住民の生活環境が自給的生産から商業生産へと変化している[1]。
長崎県五島列島の主要な島々である福江島と中通島を経て九州の佐世保に至るため、2カ所の海上区間がある。それぞれの海上区間は、九州商船のフェリーによる航路で結ばれる[2]。一般的な海上国道は、起点・終点の端点が他の一般国道の路線と交わるが、国道384号では、起点孤立の端点となっている数少ない路線のひとつである[注釈 5]。
起点から
2005年度(平成17年度道路交通センサスより)
平日24時間交通量(台)
地点 | 台数 |
---|---|
五島市木場町280-19 寺山バス停前 | 14,990 |
南松浦郡新上五島町七目郷 | 11,633 |
五島列島の地形は、沈降海岸として特徴的で複雑な海岸線と瀬戸を形成しており、西海国立公園に指定される美しい景観に恵まれた地である[6]。山が海の近くまで迫っているため、道路は海岸線の狭い低地をへばりつくように走る[6]。福江島の西海岸沿いの道は夕日の絶景スポットでも知られ、日本最西端の温泉地である荒川温泉や、東シナ海に面する高浜海水浴場、屯泊海水浴場がある[1]。
交差する道路 | 市町村名 | 交差する場所 | ||
---|---|---|---|---|
長崎県道31号富江岐宿線 | 五島市 | 富江町富江 | 起点 | |
長崎県道50号玉之浦大宝線 | 玉之浦町大宝 | |||
長崎県道164号玉之浦岐宿線 | 玉之浦町中須 | |||
長崎県道27号福江荒川線 | 玉之浦町荒川 | |||
長崎県道233号貝津岳浜ノ畔線 | 三井楽町貝津 | |||
長崎県道233号貝津岳浜ノ畔線 | 三井楽町浜ノ畔 | |||
長崎県道31号富江岐宿線 | 岐宿町岐宿 | |||
長崎県道162号河務福江線 | 岐宿町河務 | |||
長崎県道27号福江荒川線 | 吉久木町 | |||
長崎県道49号福江富江線 | 三尾野町 | 三尾野町交差点 | ||
長崎県道63号福江空港線 | 三尾野町 | |||
長崎県道165号大浜福江線 | 武家屋敷1丁目 | 仲町交差点 | ||
長崎県道49号福江富江線 | 東浜町1丁目 | 東浜町交差点 | ||
海上区間 | ||||
長崎県道203号佐尾港線 | 北松浦郡 | 新上五島町 | 奈良尾郷 | |
長崎県道22号有川奈良尾線 | 奈良尾郷 | |||
長崎県道46号若松白魚線 | 宿ノ浦郷 | |||
長崎県道170号青方港魚目線 | 青方郷 | 港橋交差点 | ||
長崎県道32号有川新魚目線 | 浦桑郷 | |||
長崎県道22号有川奈良尾線 | 七目郷 | 蛤交差点 | ||
長崎県道62号上五島空港線 | 有川郷 | 高崎交差点 | ||
海上区間 | ||||
長崎県道11号佐世保日野松浦線 | 佐世保市 | 塩浜町 | 塩浜交差点 | |
国道35号 | 戸尾町 | 戸尾町交差点 / 終点 |
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