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全国こども電話相談室(ぜんこくこどもでんわそうだんしつ)は、TBSラジオなどJRN各局で毎週日曜日の朝(放送開始から1997年9月までは月曜日から金曜日までの夕刻)に放送されていた電話相談を行うラジオ番組。通称は「こども電話」「こども電話相談室」。その後、2020年10月5日から2021年6月21日までは毎週月曜日に午前9:30頃から、2021年7月1日からは毎週木曜日に午前10:40頃から、「伊集院光とらじおと」内で、「こどもでんわそうだんしつと郵便局と」次いで「伊集院光とらじおとこどもでんわそうだんしつと」と題して放送した。
「ラジオ番組の中で子供の疑問、相談を受け付ける番組を作りたい」とTBSのプロデューサーの発案で[1]、1964年7月13日に長時間ワイド番組『オーナー』の1コーナーとして放送開始(17:30頃から)、1966年10月より『オーナー』の終了に伴い単独番組となり、以降放送時間の変更・移動を経て、2008年9月28日までの44年3か月間続いた長寿番組である。
リスナーの小学生・中学生から電話で寄せられる質問に、スタジオの回答者(科学系の専門家やスポーツ選手、タレントなど)が親切・丁寧に答えていく生放送番組で、子どもたちの素朴な疑問に回答者がきりきり舞いさせられたり、彼らの発達度合いに合わせてどのような答え方をするかなどが聴きどころのひとつとなっていた。
スポンサーは当初浅草うまいもの会(TBSのみ。『オーナー』内包時代から)。その後集英社(1969年もしくは1970年頃から)→小学館(1977年頃から最終回まで)[注釈 1]。1997年秋に日曜日に移行後は小学館に加えて朝日新聞がスポンサーに加わり、朝日小学生新聞と連動した学校活動などの紹介コーナーが新設された。しかし、両スポンサーの降板によって『全国こども電話相談室・リアル!』にリニューアルして終了した。この「-こども電話相談室・リアル!」になってからは、原則として事前の収録放送となったため、電話での相談募集は留守番電話のみ、電話窓口での相談は廃止となった。内容も当頁の学校教育・学習関係の質問番組から、人生相談的な内容にシフトされていた。
スタートから1997年9月までは、月曜日から金曜日までのベルト番組であった。独立番組となってからは16:30 - 17:00の30分間、1983年4月11日から30分繰り上がり、16:00 - 16:30に放送されていた。
当時は放送日に応じて聴取者宅の電話番号の末尾の奇数・偶数[注釈 2]で電話受付を制限しており、電話番号をアナウンスする時は「東京23区内からかけてくれるお友達は、最初の03は要りません」とアナウンスしており、限られた時間で多くの質問をこなすべく、きびきびしたテンポで番組が進んでいた。スタジオの放送時間内で即答できなかった質問については「宿題」として、翌日の放送で回答していた。この場合、その日の最後の相談のやり取りの途中で「○○さん、番組はここで終わりですが、引き続き回答してもらいますのでこのまま電話を切らないで待っていてください」と相談者にコメントしていた。
JRN系列局のほとんどが同時ネットしており、前述の通り1978年9月までは系列外のラジオ関西まで同時ネットして制作に関与したが、末期は9局に減少した(秋田放送、新潟放送〈最後の半年のみ〉、信越放送、山梨放送、山陽放送、四国放送、南海放送、高知放送、琉球放送)。
毎回、回答者の得意分野に応じてある程度テーマの方向性(例:スポーツ、生物、ファッションなど)が決められていた。例えば、気象予報士の森田正光が出演する回では、天気に関する質問を募集告知した。
週に60〜70件[1]寄せられた質問は電話のほか、ファクシミリやインターネットでも受け付けていたが、回答はすべて電話で行われた。放送で取り上げられるのは5〜6件[1]だが、紹介されなかった質問についても“アフターケア”と称して放送終了後にスタッフや回答者が調査して、必ず個人的に回答してあげた[1][2]。
1時間番組昇格後に編成。
この節の加筆が望まれています。 |
1997年10月から、毎週日曜日朝の1時間番組(移動当時は8:00-8:55)となった。
1964年の放送開始時から1966年3月までは、レギュラーの電話のお姉さん(パーソナリティ)は設定されていなかった。
番組では「先生」と呼ばれ、毎回3人程度が出演していた。ゲストでタレントが出ることもあったが、タレントであっても「さん」付けではなく必ず「先生」と呼んでいた。
放送終了時点でのネット局は以下の通り。
放送末期は北海道、中京広域圏、関西広域圏、福岡エリアでは内外問わず自社制作番組尊重の風潮があり非ネットだった。一時期スポンサーに朝日新聞が名を連ねたが、朝日新聞の関連放送局である関西地区のJRN局・朝日放送は非ネットであった。ベルト番組時代は当初JRN非加盟のラジオ関西〔当時はNRN単独加盟〕にスポンサードネットされ、一時期金曜日に限りラジオ関西制作となっていたが、1978年10月にABCと並列でJRNに加盟している毎日放送に移行し、1990年までネットしていた[注釈 3]。かつて日曜日朝の放送をネットした放送局は、信越放送、山梨放送、静岡放送、山陰放送、山口放送、南海放送、南日本放送である。
フィラーに番組テーマ曲のオルゴール風アレンジバーションを使用した。開始当初から使用して音源テープは伸び気味でノイズも多少あった。ローカルCMの少ない一部ネット局で聞くことが出来た。
非ネットのCBCラジオでは80年代の一時期、「もしもし!こども電話相談室」という類似企画番組が日曜朝に放送されたこともあった。司会はつボイノリオ。なおBSS山陰放送でも1990年前後、月に一度のペースで同様の番組を設けたことがある。
2020年に、『全国こども電話相談室 supported by 郵便局』として日本郵便の一社提供による復活特番が2回放送された。いずれも事前収録によるもので、質問の募集は放送開始時の形態となるはがき又は手紙での受け付けとなる。
2020年3月22日(日曜日)9:00 - 9:55の復活特番は、回答者はTBSラジオパーソナリティの伊集院光(タレント)、赤江珠緒(フリーアナウンサー)、ならびに小林よしひさ(タレント、体操インストラクター)、兵藤哲夫(獣医師)、電話のお姉さんは番組終了時に担当していた7代目の近堂かおり[注釈 4]がそれぞれ出演した[3][4]。
8月30日(日曜日)19:00 - 20:00[注釈 5]に復活特番の第2弾を放送[5]。回答者は伊集院光、さかなクン、はいだしょうこ[5]で、電話のお姉さんは前回に引き続き近堂が務めた。
単発特番2回目の放送内において、『伊集院光とらじおと』内コーナーとして2020年10月から「こどもでんわそうだんしつと郵便局と」を放送することが発表され[6]、10月5日より開始した。ただし、日本郵便が提供するため、今回は電話や電子メールでは募集せず、郵送のみの受付となる。開始当初から2021年6月21日までは月曜日の9:30頃から放送されていた。
伊集院光が「電話のお兄さん」となって、毎回、様々な質問に合わせた頼もしい先生が出演している[7]。
『伊集院光とらじおと』の番組自体は生放送だが、当コーナーの電話相談部分のみ録音放送である。録音部分では伊集院が「電話のお兄さん」として出演しており、以前の「電話のお姉さん」の出演はなくなった。夏休み特別企画時に伊集院が先生として回答する場合は7代目電話のお姉さん・近堂かおりが出演する。
2021年7月1日からは木曜日の10:40頃に放送枠が移動された。日本郵便がスポンサーから外れ、タイトルも『伊集院光とらじおとこどもでんわそうだんしつと』に変更された。
その後、『伊集院光とらじおと』は2022年3月で終了したものの、後番組『パンサー向井の#ふらっと』内で水曜日に『ふらっとこども電話相談室』として引き継がれている。
1970年代から1980年代にかけては、過去に寄せられた質問内容と回答をジャンル別にまとめた学習漫画がスポンサーである小学館から多数出版された。毎日小学生新聞に、1週間分の質問内容をまとめたページがあった。
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